Don't grade it. Just enjoy!

洋楽の歌詞の和訳をしてます。意見や誤訳等あれば、教えていただけると幸いです。

Hymn For The Weekend - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の「Hymn For The Weekend」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

▲「Hymn For The Weekend」ミュージックビデオより

 

 

Coldplay(コールドプレイ)

▲NME Japanより

 

1997年にイギリスはイングランドのロンドンにて、ボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン、写真左から2人目)、ギタリストのJonny Buckland(ジョニー・バックランド、写真左から3人目)、ベーシストのGuy Berryman(ガイ・ベリーマン、写真左から4人目)、ドラマーのWill Champion(ウィル・チャンピオン、写真左から1人目)の4人で結成されたバンド。ギターやピアノが奏でる美しいメロディや、愛する人への想いや生きていく上で感じる苦悩を綴った繊細な歌詞が印象的な「オルタナティブロック」と呼ばれる作風のほか、カラフルなエレクトロニックサウンドをはじめその時々のトレンドのサウンドも織り交ぜたポップなサウンドや、「マイノリティとして生きること」や「愛を信じること」といった壮大なスケールの世界観が綴られた歌詞が印象的な「オルタナティブポップ」と呼ばれる作風で知られる。これまでに9枚のスタジオアルバムと40曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』『Viva La Vida Or Death And All His Friends』『Mylo Xyloto』『A Head Full Of Dreams』などがあり、代表曲に「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Viva La Vida」「Paradise」「A Sky Full Of Stars」「Hymn For The Weekend」などがある。

今回紹介する「Hymn For The Weekend」は、プロデューサーにノルウェーR&B/ヒップホップ畑のソングライターチームStargate(スターゲイト)を迎え、アメリカのシンガーBeyoncé(ビヨンセ)やスウェーデンのシンガーソングライターTove Lo(トーヴ・ロー)、そして90年代に活躍したイギリスのバンドOasis(オアシス)の元ギタリストNoel Gallagher(ノエル・ギャラガー)(!!)などの様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共に、5thアルバム『Mylo Xyloto』以降のポップ路線の作風を突き詰めた7thアルバム『A Head Full Of Dreams』からの2ndシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「Hymn For The Weekend - Coldplay【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

絶賛開催中のコールドプレイのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」が遂に日本にやってくる!

 

 

コロナ禍による行政上の制限がついに撤廃され、海外のミュージシャンたちの来日公演の開催が続々と決定している昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。プレイガイドのサイトやお財布とにらめっこしながら、「ああでもない、こうでもない」と考えを巡らせる、大変だけれど楽しい日々が続いていることかと存じます。

 

さて、そんな海外ミュージシャンの来日ラッシュの最中、今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の来日公演も決定しています*1。最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」の日本公演は、11月6日(月)と7日(火)の2日間、東京都は文京区にある東京ドームにて行われます(スペシャルゲストはなんと、コンポーザーのAyaseとボーカルのIkuraからなる、「小説を音楽にするユニット」YOASOBI(ヨアソビ)に決定!*2)。

 

平日の2日間の開催という、コールドプレイの主たるファン層にとっては少々スケジュールの調整が要りそうな日程ながら、プレイガイドのチケット先行受付では抽選に漏れる人が続出、チケットの一般発売が開始すると、あっという間に全席種が完売してしまいました。後日に始まった追加席の販売も軒並み終了しているようですが、現在もプレイガイドによってはリセールが行われていることがあるので、一度は諦めてしまったという方も、こまめにプレイガイドのサイトをチェックしていれば、思わぬ巡り合わせがあるかもしれません(前回の来日公演を踏まえると、当日券の販売もある...かも?)。

 

 

▼✨ Coldplay Asia & Australia 2023 Tour (Official trailer)(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

Coldplay「Music of the Spheres World Tour」日本公演公式サイト

www.livenation.co.jp

 

 

前作『Everyday Life』のリリース時、クリスが「環境に優しいツアーが実現できるまで、しばらくツアーは行わないつもりなんだ」と述べ*3、ニューアルバムを引っ提げたライブツアーを期待していたファンを大いに悲しませたことも記憶に新しいですが、クリスのそんな発言から2年を経て、コールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は満を持して「環境に優しいツアー」となって帰ってきました。

 

「環境に優しくなった」とは謳いつつも、それでライブのスケール感が損なわれたかというわけでもないようで、色とりどりの眩いレーザーや事あるごとに打ち上がる紙吹雪と花火、そして会場を光の海(あるいは星の瞬く夜空?)に変えてしまうXyloband(ザイロバンド)といった、コールドプレイのライブではお馴染みのド派手な演出は今回のツアーでも健在のようです(というか、傍目には何が変わったのかが全く分からない...!)。

 

 

▼A Sky Full Of Stars (Live at River Plate)(YouTubeより)
絶賛開催中の最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』を引っ提げたライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、2022年の10月28日に南米はアルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブからのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

コールドプレイの公式サイトでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」で行っている環境への配慮がまとめられています*4再生可能エネルギーの使用や使用されるプラスチックの削減をはじめとして、チケットが1枚売れるごとに1本の樹を植樹する活動や、環境への負荷が少ない交通手段を用いて会場に訪れた観客への、専用のアプリを通じた物販で使える割引コードの提供、そして使用することで発電を行える自転車や床をライブ会場に設置し、観客にライブを楽しみつつ発電に協力してもらう試みなど、ユニークな取り組みも多数行っています。

 

 

▼Music of the Spheres World Tour: Sustainability

sustainability.coldplay.com

 

 

三者機関の調べでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は現時点で前回のライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」と比べてCO2排出量を約47%削減できているとのことです*5。時には環境保護団体から指摘を受けたり*6、金銭的な問題からそもそもツアー自体が行えない可能性があったことがクリスの口から明かされたりなど*7、やはり大変なこともあるにはあるようですが、いちファンとしては頑張ってほしいと思いますし、応援したいと思います。

 

さて、今回はコールドプレイの6年ぶりの来日公演を祝して、彼らの有名楽曲の歌詞の和訳を紹介していきたいと思います。今回はプロデューサーにノルウェーR&B/ヒップホップ畑のソングライターチームStargate(スターゲイト)を迎え、アメリカのシンガーBeyoncé(ビヨンセ)やスウェーデンのシンガーソングライターTove Lo(トーヴ・ロー)、そして90年代に活躍したイギリスのバンドOasis(オアシス)の元ギタリストNoel Gallagher(ノエル・ギャラガー)(!!)などの様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共に、5thアルバム『Mylo Xyloto』以降のポップ路線の作風を突き詰めた7thアルバム『A Head Full Of Dreams』より、「Hymn For The Weekend」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

「Hymn For The Weekend」について

 

 

「Hymn For The Weekend」、「週末の賛歌」と題された本楽曲は、バックボーカルになんとアメリカのシンガーBeyoncé(ビヨンセ)を迎えた(!)、超豪華なコラボ曲になっています。意外なことにクリスはアメリカのラッパーJay-Z(ジェイ・Z)と親交があり、彼の奥さんであるビヨンセとも面識があるのだそうです。

 

 

ビヨンセ日本版公式サイト

www.sonymusic.co.jp

 

▼「Irreplaceable」ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

▼『Deja Vu』ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

Coldplay's FULL Pepsi Super Bowl 50 Halftime Show feat. Beyoncé & Bruno Mars! | NFL

ビヨンセといえば、コールドプレイが出演した2016年のスーパーボウルのハーフタイムショーにアメリカのシンガーBruno Mars(ブルーノ・マーズ)と共にゲストとして出演したことを覚えている方も多いのではないでしょうか。主役(のはず)のコールドプレイのパフォーマンスを完全に食ってしまったお二方の見事なパフォーマンスはここ日本でも大きな話題となり、今でも度々話題に上がるほどの語り草になっています。

※残念ながらブログ上では再生できないようなので、ご興味がある方はYouTubeでご覧ください。


www.youtube.com

 

 

「Hymn For The Weekend(週末の賛歌)」というタイトルからもそんな雰囲気は感じられますが、本楽曲はコールドプレイ流のパーティーチューンを目指して作られた曲なのだそうです*8(以下AllHipHop.comの記事「Blue Ivy Will Be On Coldplay’s New Album」*9より、クリスの発言を引用しています。)。

 

 

“The original kernel was that I was listening to Flo Rida or something, and I thought, it’s such a shame that Coldplay could never have one of those late-night club songs, like ‘Turn Down for What,” 

 

“What would we call it if we had one? I thought I’d like to have a song called “Drinks on Me” where you sit on the side of a club and buy everyone drinks because you’re so fucking cool. I was chuckling about that, when this melody came – “drinks on me, drinks on me” – then the rest of the song came out."

 

-"I presented it to the rest of the band and they said, “We love this song, but there’s no way you can sing ‘drinks on me.’” So that changed into “drink from me” and the idea of having an angelic person in your life. Then that turned into asking Beyonce to sing on it."

 

「元々のきっかけは、僕がFlo Rida(フロー・ライダー、アメリカのシンガー)か何かを聴いていたときのことなんだ。僕たちがこういう「Turn Down for What」(DJ SnakeとLil Jonによる2013年リリースの楽曲)みたいな深夜のクラブで流れていそうな曲を一度も作れなかったのは、なんて残念なことだろう、って思ったんだよね。」

 

 


www.youtube.com

 

 

「僕たちがそんな曲を作ったとしたら、それはどんなタイトルになるんだろう?僕はクラブの端に座ってみんなに飲み物を買ってるときに、「Drinks on Me(「僕に奢らせてくれよ」みたいな意味のスラング)」っていう曲があったらいいな、と思ったんだ。それってすっごくイケてる!と思ってね。僕ってバカなこと思いつくなぁ、と思って一人で笑ってたんだけど、「drinks on me, drinks on me(奢らせてくれよ、僕に奢らせてくれ)」っていうメロディが降りてきたときに、曲の他の部分も降りてきたんだ。」

 

「バンドのみんなにこの曲のことを話したんだけど、「曲は良いと思うけど、「drinks on me(僕に奢らせてくれよ)」って歌詞は流石に無いだろ」って言われちゃってね。それで、歌詞を「drink from me(私からお飲み)」に変えて、僕の考える天使のような人(an angelic person)に歌ってもらおう、っていうアイデアへと変わったんだ。そうして、この曲をビヨンセに歌ってもらえないかどうか尋ねることになったんだよ。」

 

 

「僕をこんなにも酔っ払わせて舞い上がらせてくれるのは、アルコール(drink)でもドラッグ(drug)でもなく、君の愛(love)なんだ」と歌う、パリピの人でもパリピじゃない人でも楽しめる、なんともお行儀の良いコールドプレイ流パーティーチューン、難しいことは考えずにみんなで歌って踊って楽しむには、これ以上ないくらいにぴったりの一曲ではないでしょうか。

 

残念ながら来日公演が行われるのは週末(weekend)ではなく平日(weekday)ですが、そんなしょうもないことは気にせず行かれる方は存分に「週末の賛歌」に酔い痴れてきてくださいね。

 

 

▼「Hymn For The Weekend」音源(Apple Musicより)

Hymn for the Weekend

Hymn for the Weekend

  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼「Hymn For The Weekend」ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

▼「Hymn For The Weekend」ライブ映像(YouTubeより)

2016年のThe Brit Awardsに際してのライブからのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

Hymn For The Weekend - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

oh angel sent from up above

you know you make my world light up

when I was down, when I was hurt

you came to lift me up

 

ああ 天上から遣わされた天使

分かるだろ、君が僕の世界を照らし出してくれるんだ

僕が落ち込んでいたとき、僕が傷付いていたとき

君が僕を元気づけに来てくれたんだ

 

life is a drink and love’s a drug

oh now I think I must be miles up

when I was a river dried up

you came to rain a flood

 

人生は酒、愛は麻薬

ああ 今、僕はかなりの距離を登らないといけないみたいだ

僕が干上がった川のようだったとき

君が洪水のように雨を降らせに来てくれたんだ

 

you said ‘drink from me, drink from me’

when I was so thirsty

poured on a symphony

now I just can’t get enough

put your wings on me, on me

when I was so heavy

poured on a symphony

when I’m low low low low

 

君は言った、「私からお飲み、私からお飲み」

僕がひどく切望していたときに

交響曲が流された

今、僕はどうしても満足できないんだ

僕にその翼をあてがってくれた、その翼をあてがってくれた

僕がひどくしんどく感じていたときに

交響曲が流された

僕が落ち込んでいるときに

 

I oh I oh I

got me feeling drunk and high

so high so high

oh I oh I oh I

now I’m feeling drunk and high

so high so high

 

ああ、僕は 僕は

酔っ払って舞い上がってる

こんなにも、こんなにも

ああ、僕は 僕は 僕は

酔っ払って舞い上がってる

こんなにも、こんなにも

 

oh angel sent from up above

I feel you coursing through my blood

life is a drink and your love’s about

to make the stars come out

 

ああ、天上から遣わされた天使

感じるんだ、君が僕の血の中を巡っているのを

人生は酒 そして、君の愛が

星にその姿を現させるんだ

 

put your wings on me, on me

when I was so heavy

poured on a symphony

when I’m low low low low

 

僕にその翼をあてがってくれた、その翼をあてがってくれた

僕がひどくしんどく感じていたときに

交響曲が流された

僕が落ち込んでいるときに

 

I oh I oh I

you got me feeling drunk and high

so high so high

oh I oh I oh I

now I’m feeling drunk and high

so high so high

 

ああ、僕は 僕は

酔っ払って舞い上がってる

こんなにも、こんなにも

ああ、僕は 僕は 僕は

酔っ払って舞い上がってる

こんなにも、こんなにも

 

I oh I oh I

la la la la la la la

so high so high

 

ああ、私は 私は

la la la la la la la

舞い上がってる、こんなにも

 

oh I oh I oh I

now I’m feeling drunk and high

so high so high

that I shoot across the sky

that I shoot across the

that I shoot across the sky

watch me shoot across the…..

 

ああ、私は 私は

酔っ払って舞い上がってる

こんなにも、こんなにも

空を駆け抜けるほどに

空を駆け抜けるほどに

空を駆け抜けるほどに

空を駆け抜けるほどに......

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

hymn:讃美歌、聖歌、賛歌

 

weekend:週末、ウィークエンド

 

angel:(天使のように)優しい[善良な、美しい]人

 

send:〈人〉を〔...させるために/...に/...を求めて〕行かせる、派遣する〔to do / to / for〕

 

make:〈人・物・事が〉〈人・物など〉に...させる

 

drink:酒、アルコール飲料

 

drug:麻薬、ドラッグ、薬物

 

mile:かなりの距離[面積]

 

rain:〈物が〉〔...に〕雨のように降る[落ちる]

 

flood:(物・人の)殺到、洪水、充満

 

thirsty:〔...を〕渇望する、切望する

 

pour:〈液体・塩など〉を〔...に〕流す、かける〔down, on, over〕

 

symphony:交響曲、シンフォニー

 

can't get enough of O:...が大好きでいくらしてもし足りない、...が好きでたまらない

 

get:O〈物・人〉に...(努力をして)し始めるようにさせる

 

drunk:〔酒に〕酔った、酔っ払った〔on〕

 

high:〔麻薬・酒で〕酔った、うっとりした〔on〕

 

course:〈液体・電気などが〉一気に流れる[走る]

 

shoot:〈人・物が〉すばやく動く、勢いよく飛び出す

 

 

シングル「Hymn For The Weekend」やアルバム『A Head Full Of Dreams』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Hymn For The Weekend」

★全英シングルチャート6位

なんとバックボーカルでアメリカのシンガーBeyoncé(ビヨンセ)が参加!「僕をこんなにも酔っ払わせて舞い上がらせてくれるのは、アルコール(drink)でもドラッグ(drug)でもなく、君の愛(love)なんだ」と歌う、パリピの人でもパリピじゃない人でも楽しめる、なんともお行儀の良いコールドプレイ流パーティーチューン!7thアルバム『A Head Full Of Dreams』からの2ndシングル!(2016年リリース)

Hymn for the Weekend

Hymn for the Weekend

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Adventure Of A Lifetime」

★全英シングルチャート7位

ジョニーの必殺ギターリフが痛快!「人生という名の一度きりの冒険、せっかくなら君と一緒に楽しみたいんだ!」と歌う、ワクワクとドキドキに満ちた7thアルバム『A Head Full Of Dreams』からの1stシングル!(2015年リリース)

Adventure of a Lifetime

Adventure of a Lifetime

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Up & Up」

7thアルバム『A Head Full Of Dreams』からの3rdシングル!(2016年リリース)

Up&Up

Up&Up

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Irreplaceable」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

「Hymn For The Weekend」でバックボーカルを務めるアメリカのシンガーBeyoncé(ビヨンセ)の2ndアルバム『B'Day』からのシングル!(2006年リリース)

Irreplaceable

Irreplaceable

  • Beyoncé
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

●「Deja Vu

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

「Hymn For The Weekend」でバックボーカルを務めるアメリカのシンガーBeyoncé(ビヨンセ)の2ndアルバム『B'Day』からのシングル!(2006年リリース)

Déjà Vu (feat. JAY-Z)

Déjà Vu (feat. JAY-Z)

  • Beyoncé
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

〈アルバム〉📕♫

 

●『A Head Full Of Dreams』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート1位、全米アルバムチャート2位

7thアルバム!大ヒットシングル「Adventure Of A Lifetime」「Hymn For The Weekend」をはじめ、「Up & Up」など全11曲を収録!(2015年リリース)

A Head Full of Dreams

A Head Full of Dreams

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

Live In Buenos Aires

Live In Buenos Aires

 

●『B'Day』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「Hymn For The Weekend」でバックボーカルを務めるアメリカのシンガーBeyoncé(ビヨンセ)の2ndアルバム!大ヒットシングル「Irreplaceable」「Déjà Vu」ほかを収録!(2006年リリース)

B'Day

B'Day

  • Beyoncé
  • ポップ
  • ¥2037

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『A Head Full Of Dreams』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート1位、全米アルバムチャート2位

7thアルバム!大ヒットシングル「Adventure Of A Lifetime」「Hymn For The Weekend」をはじめ、「Up & Up」など全11曲を収録!(2015年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして、2014年に公開されたアメリカの映画『Unbroken』(アメリカの女優/映画プロデューサーのAngelina Jolie(アンジェリーナ・ジョリー)が制作と監督を務めています)にバンドが提供した楽曲「Miracles」が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

 

▼輸入盤CD

 

●『Live In Buenos Aires / Live In Sao Paulo / A Head Full Of Dreams (Film)』(通称『The Butterfly Package』)(ライブアルバム/ライブフィルム/ドキュメンタリーフィルム)

 

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム『Live In Buenos Aires』と、同ツアーより2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロにて行われたライブを収録したライブフィルム『Live In Sao Paulo』、そしてバンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史をメンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム『A Head Full Of Dreams (Film)』の3作品がひとつのパッケージになった超豪華アイテム!(2018年リリース)

 

※『Live In Buenos Aires』は単体でも発売されています

※『A Head Full Of Dreams (Film)』は、「Amazon Prime Video」にて『Coldplay: A Head Full Of Dreams』の題で同じ内容のものが配信されています

 

▼国内盤CD&DVD(おすすめ!)

 

▼輸入盤(CD&DVDとアナログレコード&DVDの2形態があります)

 

●『B'Day』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「Hymn For The Weekend」でバックボーカルを務めるアメリカのシンガーBeyoncé(ビヨンセ)の2ndアルバム!大ヒットシングル「Irreplaceable」「Déjà Vu」などを収録!(2006年リリース)

 

▼国内盤

 

▼輸入盤

B'Day

B'Day

  • アーティスト:Beyonce
  • Columbia
Amazon

 

 

▼その他

 

〈映像作品〉

 

●『Coldplay: A Head Full Of Dreams』(ドキュメンタリーフィルム)

コールドプレイのことをもっと深く知りたい人にぴったり!バンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史を、メンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム!(2018年公開)

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

※内容は『The Butterfly Package』の『A Head Full Of Dreams (Film)』と同じものです

 

●『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(ライブフィルム)【New!】

ついに来た!コールドプレイが最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げて行っているライブツアー『Music of the Spheres World Tour』より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム!当時世界中の映画館で本作のライブビューイングが行われたことも記憶に新しいですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

 

 

コールドプレイの最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』が好評発売中!

 

 

コールドプレイの9作目となるスタジオアルバム『Music of the Spheres』が現在好評発売中です。

 

クリス曰く「映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている」*10という今作は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有したアルバムになっています(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

今作からは、80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的な「Higher Power」と、なんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボし、この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う「My Universe」の2曲が先行シングルとしてリリースされています。

 

 

▼Overtura (Music Of The Spheres album trailer)(YouTubeより)

今作の舞台である架空の惑星系「The Spheres」をフィーチャーしたアルバムトレイラー!「The Spheres」には、紫色の小さな惑星「Kaotica」やカラフルな兄弟星の惑星「Echo」、青いマーブル模様をした大きな惑星「Calypso」や稲妻の迸る小さな惑星「Ultra」、草花が生い茂る大きな惑星「Floris」や七色に輝く惑星「Epiphane」、そして青紫色の途方もない大きさの星雲「Coloratura」など、姿かたちも様々な12の惑星が存在しています。


www.youtube.com

 

 

▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。


www.youtube.com

 

 

▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


www.youtube.com

 

 

本作のプロデュースは、バンドが「この宇宙の真の驚異」と称えるスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、90年代から現在に至るまで、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が務めています。

 

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「I Want It That Way」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのボーイバンドBackstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)の大ヒット曲!(1999年リリース)


www.youtube.com

 

▼「So What」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーP!nk(ピンク)の全米ナンバー1ヒットソング!(2009年リリース)


www.youtube.com

 

▼「California Gurls」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーKaty Perryケイティ・ペリー)の全米ナンバー1ヒットソング!(2010年リリース)


www.youtube.com

 

▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全米ナンバー1ヒット曲!(2019年リリース)


www.youtube.com

 

 

ポップ畑のプロデューサーを招いただけはあり、サウンドの印象としては、最近のトレンドである80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な、ラジオやヒットチャート、そしてライブで映えそうなモダンでポップな仕上がりのサウンドになっている印象を受けます。

 

また、本作は他のアーティストとのコラボレーションも多く、先に挙げた韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス、「My Universe」に参加)を始め、アメリカの歌姫Selena Gomez(セレーナ・ゴメス、「Let Somebody Go」に参加)、アメリカのR&BユニットWe Are King(「Human Heart」に参加)、イギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー、「Human Heart」に参加)などなど、多数のコラボレーターが参加しています。

 

 

BTS日本公式ファンクラブサイト

bts-official.jp

 

▼「Dynamite」ミュージックビデオ(YouTubeより)

広い海を越え、今や世界的な成功を収めるまでに至った韓国のボーイバンドBTSの代表曲!彼らの楽曲の歌詞やインタビューの発言をちゃんと見てみると分かりますが、彼らのアティチュードは意外とコールドプレイに近いところがあります。


www.youtube.com

 

▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)

アメリカの女優、シンガーのセレーナ・ゴメスの大ヒットソング!セレーナさんのしっとりとした歌声と、痛ましくも前向きな歌詞がとても印象的です。


www.youtube.com

 

▼We Are King(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)

近未来型R&Bとでも言うべき神秘的な音楽性で、デビュー前からケンドリック・ラマーやプリンスなどのミュージシャンや耳の早いリスナーたちに注目されていた、ストローザ姉妹を中心としたアメリカの新進気鋭のR&Bグループ、We Are King!有名ミュージシャンの性なのか、話題にしやすい部分だけがやたらめったらとあげつらわれますが、こういった面白いミュージシャンをフックアップしてくるあたりに、コールドプレイの侮れなさを感じます。


www.youtube.com

 

▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)

齢27にして2度のグラミー賞に輝くイギリスのマルチインストゥルメンタリスト、ジェイコブ・コリアー!こちらの楽曲は、歌声を多重録音してふくよかなハーモニーを作り出す彼お得意のユニークなスタイルで作られています。音楽家の家庭に生まれ、自らも音楽を学ぶ超エリートのミュージシャンでありながら、彼が作る遊び心に溢れた楽曲は、誰にとっても面白く親しみやすいものになっています。


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前々作『A Head Full Of Dreams』にも引けを取らないポップさと多数のコラボレーターを有し、惑星やエイリアンといった宇宙のモチーフが多く登場することが印象的な本作『Music of the Spheres』ですが、クリスは先行シングル「Higher Power」のお披露目の場となったISS国際宇宙ステーション)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中で、本作についてこんなふうに語っています。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


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(動画の6:30辺りから)

 


Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.


クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。


Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.


トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。


Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...


クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...


Thomas: - True, very true.


トマ:──そうです、本当にそうです。


Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.


クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

 

クリスの発言を鑑みると、本作は地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思いを、宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らしに擬えて伝えるアルバムとなっているようです。

 

実は、本作の歌詞の和訳をしている最中に、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思わしきものを偶然見つけました。それは、大昔の数学博士ピタゴラスが提唱した音楽と宇宙にまつわる思想、その名も「Music of the Spheres(天球の音楽)」です(以下、ONTOMOというWebマガジン*11に掲載された、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事です)。
 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 


今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


残念ながら宇宙空間には大気が存在しないため、ピタゴラスの言う「星たちが奏でる音楽」は私たちの耳には届きようがありません。読んでいるとワクワクするロマンに溢れた思想ではあるのですが、今現在の科学的な観点からは、ナンセンスなものと言わざるを得ないのです。では、なぜコールドプレイが2021年の今になってこんな思想を引用してきたのかというと、彼らにとっての宇宙(Universe)では、それが意味をなしうるものだからなのだと思います。

 

歌詞を読んでみれば分かると思いますが、本作で語られる宇宙(Universe)は、太陽や月、星といった「天体が存在する空間」というよりも、僕と君、つまりは「人々が存在する世界」と解釈するのが正しいように思います(実際「Universe」には「宇宙」と「世界」ふたつの訳し方が存在しています)。基本的に本作の楽曲は宇宙のモチーフを絡めながら「人々」のことを歌ったものである、ということは、「My Universe」や「Coloratura」などの歌詞を見ればお判りいただけるかと思います。

 

「EVERYTHING IS MADE OF MUSIC(あらゆるものは音楽でできている)」。本作のブックレットの「🪐」と「♾️」のページには、各々の惑星「Neon Moon I」と「Infinity Station」の文字でこんなッセージが記されています。僕は、ピタゴラスの思想からタイトルをとり、様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共にポップで楽観的な世界観を示した本作『Music of the Spheres』でコールドプレイが目指したのは、「この宇宙(Universe)に音楽で調和をもたらすこと」、すなわち「僕と君、全ての人々に音楽で調和をもたらすこと」なのではないかな、と思います(実際のところは彼らに聞いてみないと分かりませんけどね)。

 

本作の楽曲は、ライブで真価を発揮するものだと思います。会場いっぱいに詰めかけた各々の観客たちが身につける「Xyloband」が生み出す星の瞬く夜空を思わせる光景の中、私たちが声を合わせて歌うとき、本作でコールドプレイが目指した「音楽で宇宙に調和がもたらされる光景」が、「音楽で全ての人々に調和がもたらされる光景」が訪れるのではないか、と僕は思っているのです。


異なる立場にある人々の間の対立/分断がいっそう深まりつつある今のこの世界で、それでもなお、私たち地球に暮らす人々をその愛でひとつにせしめんとしてみせる本作、今やこの世界、あるいはこの地球で最も有名なバンドのひとつとなった彼らが鳴らすに相応しい、野心的かつ意義深いアルバムだと思います。

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーの音色と、まさしく「宇宙(universe)」規模なでっかい愛情を感じる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

なんとコールドプレイが今を時めく韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)とコラボ!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫
 
●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
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▼その他

 

〈本作のタイトルの元ネタ!?音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事〉

 

本作の歌詞の和訳をしている最中に偶然発見した、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われる、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集したONTOMOというWebマガジンの記事です。

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


〈関連映像作品〉

 

●映画『スター・ウォーズ』シリーズ

1977年からアメリカで公開されたSF映画のシリーズ。物語の舞台は、遠い昔遥か彼方に存在したとある銀河。その銀河の辺境に位置する、小さな砂漠の惑星タトゥイーンに住む水分農夫の青年ルーク・スカイウォーカーは、ある日何やら訳ありの様子の2体のドロイド、プロトコルドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2を購入したことから、銀河を恐怖で支配する銀河帝国と彼らに抵抗する反乱同盟軍との激しい戦いへと巻き込まれていきます。不思議な力フォースを使いこなすジェダイの騎士ベン・ケノービやヨーダとの交流や、フォースの暗黒面に精通するシスの暗黒卿ダース・ベイダーとの闘い、荒っぽいけど頼りになる密輸業者ハン・ソロ&チューバッカのコンビと美しい容姿とは裏腹に結構気の強い惑星オルデランの王女レイア・オーガナたちの冒険の中でルークが成長していく、ワクワクとドキドキに満ちた宇宙冒険譚です。クリス曰く『Music of the Spheres』は本作から影響を受けているとのことです(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』((1977年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:アーヴィン・カーシュナー(原案:ジョージ・ルーカス

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:リチャード・マーカンド(原案:ジョージ・ルーカス

 

●『E.T.

1982年にアメリカで公開されたSF映画アメリカのとある町に住む少年エリオットとその家族と、地球の外からやってきた不思議なエイリアンE.T.(「the extra-terrestrial(地球外生命体)」の頭文字をとったもの)の交流を描いた物語です。絶賛開催中のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のライブの開始前に流れるSEは、本作『E.T.』のサウンドトラックの「Flying Theme」という曲が使われているそうです。(1982年公開)

出演:ヘンリー・トーマス(エリオット役)、ディー・ウォレス(メアリー役)、ロバート・マクノートン(マイケル役)、ドリュー・バリモア(ガーディ役)ほか

監督:スティーブン・スピルバーグ

 

▼「Flying Theme (From "E.T. the Extra-Terrestrial")」音源(Apple Musicより)

 

 

 

 

コールドプレイの最新ライブツアーの模様を収めたライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が配信開始!

 

 

絶賛開催中のコールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が、Amazon Prime Videoにて遂に配信開始となりました。

 

当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!

 

米タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

 

 

▼『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(Amazon Prime Videoより)

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:Coldplay / コールドプレイ | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

バンド公式サイト:Coldplay - Official Site

 

 

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A Sky Full Of Stars - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の「A Sky Full Of Stars」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

▲「A Sky Full Of Stars」ミュージックビデオより

 

 

Coldplay(コールドプレイ)

▲NME Japanより

 

1997年にイギリスはイングランドのロンドンにて、ボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン、写真左から2人目)、ギタリストのJonny Buckland(ジョニー・バックランド、写真左から3人目)、ベーシストのGuy Berryman(ガイ・ベリーマン、写真左から4人目)、ドラマーのWill Champion(ウィル・チャンピオン、写真左から1人目)の4人で結成されたバンド。ギターやピアノが奏でる美しいメロディや、愛する人への想いや生きていく上で感じる苦悩を綴った繊細な歌詞が印象的な「オルタナティブロック」と呼ばれる作風のほか、カラフルなエレクトロニックサウンドをはじめその時々のトレンドのサウンドも織り交ぜたポップなサウンドや、「マイノリティとして生きること」や「愛を信じること」といった壮大なスケールの世界観が綴られた歌詞が印象的な「オルタナティブポップ」と呼ばれる作風で知られる。これまでに9枚のスタジオアルバムと40曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』『Viva La Vida Or Death And All His Friends』『Mylo Xyloto』『A Head Full Of Dreams』などがあり、代表曲に「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Viva La Vida」「Paradise」「A Sky Full Of Stars」「Hymn For The Weekend」などがある。

今回紹介する「A Sky Full Of Stars」は、クリスの長年連れ添ったパートナーGwyneth Paltrow(グウィネス・パルトロウ)との別れの経験が歌詞やサウンドに深い影を落とした、パーソナルでメランコリックな印象の6thアルバム『Ghost Stories』からの2ndシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「A Sky Full Of Stars - Coldplay【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

絶賛開催中のコールドプレイのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」が遂に日本にやってくる!

 

 

コロナ禍による行政上の制限がついに撤廃され、海外のミュージシャンたちの来日公演の開催が続々と決定している昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。プレイガイドのサイトやお財布とにらめっこしながら、「ああでもない、こうでもない」と考えを巡らせる、大変だけれど楽しい日々が続いていることかと存じます。

 

さて、そんな海外ミュージシャンの来日ラッシュの最中、今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の来日公演も決定しています*1。最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」の日本公演は、11月6日(月)と7日(火)の2日間、東京都は文京区にある東京ドームにて行われます(スペシャルゲストはなんと、コンポーザーのAyaseとボーカルのIkuraからなる、「小説を音楽にするユニット」YOASOBI(ヨアソビ)に決定!*2)。

 

平日の2日間の開催という、コールドプレイの主たるファン層にとっては少々スケジュールの調整が要りそうな日程ながら、プレイガイドのチケット先行受付では抽選に漏れる人が続出、チケットの一般発売が開始すると、あっという間に全席種が完売してしまいました。後日に始まった追加席の販売も軒並み終了しているようですが、現在もプレイガイドによってはリセールが行われていることがあるので、一度は諦めてしまったという方も、こまめにプレイガイドのサイトをチェックしていれば、思わぬ巡り合わせがあるかもしれません(前回の来日公演を踏まえると、当日券の販売もある...かも?)。

 

 

▼✨ Coldplay Asia & Australia 2023 Tour (Official trailer)(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

Coldplay「Music of the Spheres World Tour」日本公演公式サイト

www.livenation.co.jp

 

 

前作『Everyday Life』のリリース時、クリスが「環境に優しいツアーが実現できるまで、しばらくツアーは行わないつもりなんだ」と述べ*3、ニューアルバムを引っ提げてのライブツアーを期待していたファンを大いに悲しませたことも記憶に新しいですが、クリスのそんな発言から2年を経て、コールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は満を持して「環境に優しいツアー」となって帰ってきました。

 

「環境に優しくなった」とは謳いつつも、それでライブのスケール感が損なわれたかというわけでもないようで、色とりどりの眩いレーザーや事あるごとに打ち上がる紙吹雪と花火、そして会場を光の海(あるいは星の瞬く夜空?)に変えてしまうXyloband(ザイロバンド)といった、コールドプレイのライブではお馴染みのド派手な演出は今回のツアーでも健在のようです(というか、傍目には何が変わったのかが全く分からない...!)。

 

 

▼A Sky Full Of Stars (Live at River Plate)(YouTubeより)

絶賛開催中の最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、2022年の10月28日に南米はアルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブからのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

コールドプレイの公式サイトでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」で行っている環境への配慮がまとめられています*4再生可能エネルギーの使用や使用されるプラスチックの削減をはじめとして、チケットが1枚売れるごとに1本の樹を植樹する活動や、環境への負荷が少ない交通手段を用いて会場に訪れた観客への、専用のアプリを通じた物販で使える割引コードの提供、そして使用することで発電を行える自転車や床をライブ会場に設置し、観客にライブを楽しみつつ発電に協力してもらう試みなど、ユニークな取り組みも多数行っています。

 

 

▼Music of the Spheres World Tour: Sustainability

sustainability.coldplay.com

 

 

三者機関の調べでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は現時点で前回のライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」と比べてCO2排出量を約47%削減できているとのことです*5。時には環境保護団体から指摘を受けたり*6、金銭的な問題からそもそもツアー自体が行えない可能性があったことがクリスの口から明かされたりなど*7、やはり大変なこともあるにはあるようですが、いちファンとしては頑張ってほしいと思いますし、応援したいと思います。

 

さて、今回はコールドプレイの6年ぶりの来日公演を祝して、彼らの有名楽曲の歌詞の和訳を紹介していきたいと思います。今回はクリスの長年連れ添ったパートナーGwyneth Paltrow(グウィネス・パルトロウ)との別れの経験が歌詞やサウンドに深い影を落とした、パーソナルでメランコリックな印象の6thアルバム『Ghost Stories』からの2ndシングル、「A Sky Full Of Stars」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

「A Sky Full Of Stars」について

 

 

アルバム全体に満ちるメランコリックなムードを打ち破るような解放感に満ちた本楽曲「A Sky Full Of Stars」は、2013年にリリースされた楽曲「Wake Me Up」などのヒットで当時一躍時の人となっていたスウェーデンのDJ/音楽プロデューサーのAvicii(アヴィーチー)ことTim Bergling(ティム・バークリング)が共作者としてクレジットされています。

 

 

▼Avicii(アヴィーチー)日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Wake Me Up」ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

▼「You Make Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

アヴィーチーをはじめとするDJたちによって当時一躍人気を博し、ここ日本でも今も根強い人気を誇るEDM(エレクトロニックダンスミュージック、ダンスミュージックのいちジャンル)の影響を如実に感じさせる本楽曲は、今やコールドプレイのライブでも特に大きな盛り上がりを見せる彼らの人気楽曲のひとつとして、広く親しまれています。

 

改めて本楽曲の歌詞を読んでみると、この曲で歌われている「A Sky Full Of Stars(星でいっぱいの空)」は、コールドプレイのライブにて観客たちが身に着けたザイロバンドが生み出す、星が瞬く夜空を思わせるようなあの光の海のことを指しているのではないか、とも感じます。

 

クリスが壊れてなおそれを「Magic(魔法)」と呼ぶことを憚らない、長年連れ添ったパートナーのグウィネスへの愛は、あの光の海の中、ライブを通じた私たちとの交流の中にも見出せる...本楽曲「A Sky Full Of Stars」に込められているのは、そんなメッセージのようにも思えるのです。

 

久しぶりにこの曲を聴きながら記事を書いていたとき、フランスの作家サン=テグジュペリの小説『星の王子さま』に、こんな一節があるのをふと思い出しました(以下、『星の王子さま』(サン=テグジュペリ 著、河野万里子 訳 新潮社より2006年に発行)より、当該部分の引用です)。

 

 

 

 

......「今夜でちょうど一年なんだ。去年、ぼくが落ちてきた場所の真上に、ぼくの星が来る......」

 

「ねえ、みんな悪い夢なんじゃないかな、ヘビも、待ち合わせも、星のことも......」

 

 でも王子さまは、僕のことばには答えなかった。

 

「たいせつなことは、目では見えない......」

 

「そうだね......」

 

「花のことと似てるな。どこかの星に咲いてる一輪の花を愛していたら、夜空を見あげるのは、心のなごむことだよ。星という星ぜんぶに、花が咲いてるように見える」

 

「そうだね......」

 

「水のこととも似てる。きみがぼくに飲ませてくれた水は、音楽みたいだった。滑車が歌って、綱がきしんで......ほら、思い出すでしょ......心にもおいしい水だった」

 

「そうだね......」

 

「夜になったら星を見てね。ぼくの星は小さすぎて、どこにあるのか教えられないけど。でもそのほうがいいんだ。ぼくの星は、夜空いっぱいの星のなかの、どれかひとつになるものね。そうしたらきみは、夜空ぜんぶの星を見るのが好きになるでしょ......ぜんぶの星が、きみの友達になるでしょ。今からきみに、贈り物をあげるね......」

 

 そして王子さまは、笑った。

 

「ああ!きみの笑い声を聞くの、大好きだ!」

 

「そう、これがぼくの贈り物だよ......あの水のお礼だよ......」

 

「どういうこと?」

 

「人はみんな、その人なりの星を持ってる。旅をする人たちなら、星は案内役だ。そうでない人たちなら、ただのちっちゃな光。学者たちにとっては研究するものだし、ぼくが会った実業家にとっては、金でできているものだった。でもどの星も、口をつぐんでる。だからきみには、誰も持ってないような星をあげるよ......」

 

「どういうこと?」

 

「きみが星空を見あげると、そのどれかひとつにぼくが住んでるから、そのどれかひとつでぼくが笑ってるから、きみには星という星が、ぜんぶ笑ってるみたいになるっていうこと。きみには、笑う星々をあげるんだ!」

 

 王子さまは、楽しそうに笑った。

 

「そのうち悲しい気持ちがやわらいだら(悲しい気持ちは必ずやわらぐよ)、ぼくと知り合ってよかったって思うよ。きみはずっとぼくの友だちだもの。これからもぼくと一緒に笑いたくなるよ。だからときどき窓を開けて、そんなふうに気晴らししてね......きみが夜空をながめて笑ってるのを見たら、みんな驚くだろうね。そしたらこう言ってやるんだ。『そうなんだよ、星空には、いつも笑わされちゃってさ!』って。みんな、きみの頭がおかしくなったって思うかな。ぼくがきみに、いたずらしてるみたいになるね......」

 

 そして王子さまは、また笑った。

 

「そうしたら、星々のかわりに、小さな鈴を山ほどあげたみたいになるね。笑う鈴だよ......」...... 

 

 

 

 

本楽曲「A Sky Full Of Stars」の他にも、コールドプレイの楽曲やアルバムには、愛する人への想いを星の輝きに例えて歌う代表曲「Yellow」や、架空の惑星系「The Spheres」を舞台にした最新アルバム『Music of the Spheres』など、「星」や「宇宙」を題材にしたものがしばしば見受けられます。

 

彼らにとって「星」や「宇宙」は、この世界とそこに住む人々と、それらについての彼らなりの考え方を映し出す「鏡」のような役割を担っているのかもしれないな、と、この記事を書いていて、そんなことを思いました。

 

 

▼「A Sky Full Of Stars」音源(Apple Musicより)

A Sky Full of Stars

A Sky Full of Stars

  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼「A Sky Full Of Stars」ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

▼「A Sky Full Of Stars」ライブ映像(YouTubeより)

2014年の3月にアメリカはロサンゼルスのSony Studiosで収録されたライブ映像!


www.youtube.com

 

 

A Sky Full Of Stars - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

Cause you’re a sky cause you’re a sky full of stars

I’m gonna give you my heart

Cause you’re a sky cause you’re a sky full of stars

Cause you light up the path

 

なぜって、君は 君は星でいっぱいの空だから

君にこの心を捧げたいんだ

なぜって、君は 君は星でいっぱいの空だから

君が道を照らしてくれるから

 

And I don’t care go on and tear me apart

And I don’t care if you do

Cause in a sky cause in a sky full of stars

I think I saw you

 

僕は構わない、このまま引き裂かれても

僕は構わない、君がそうしても

なぜって、空に 星でいっぱいの空に

君が見えた気がしたんだ

 

Cause you’re a sky cause you’re a sky full of stars

I want to die in your arms

Cause you get lighter the more it gets dark

I’m gonna give you my heart

 

なぜって、君は 君は星でいっぱいの空だから

君の腕の中で尽き果てたいんだ

なぜって、君はいっそう輝くから 辺りが暗くなると

君にこの心を捧げたいんだ

 

And I don’t care go on and tear me apart

And I don’t care if you do

Cause in a sky cause in a sky full of stars

I think I see you

I think I see you

 

僕は構わない、このまま引き裂かれても

僕は構わない、君がそうしても

なぜって、空に 星でいっぱいの空に

君が見える気がする

君が見える気がするんだ

 

Cause you’re a sky you’re a sky full of stars

Such a heavenly view

You’re such a heavenly view

 

なぜって、君は空だから 星でいっぱいの空だから

なんて素晴らしい眺めだろう

君はなんて素晴らしい眺めなんだろう

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

cause (because):...だから、...なので

 

gonna (be going to do):〈人が〉(すぐに・近いうちに)...するつもりである

 

light:〈光などが〉〈場所・物〉を明るくする、照らす

 

light up:〈光・色彩などが〉〈場所・物〉を明るくする

 

path:(人・車・台風などが進む)進路、方向

 

care:...か[...かどうか/...ということを]気にかける、...に関心がある

 

go on:〈事・状況が〉続く

 

tear apart:〈物〉をばらばらに引き裂く

 

get:〈人・物・事が〉(自然に・自分の意志で)...(の状態)になる

 

light:〈場所・部屋などが〉(主に日の光で)明るい

 

more:それ以上の事[物・人]

 

such:とても~...な、非常に...な

 

heavenly:すばらしい、とても楽しい、美しい

 

view:(目に見える)〔...の〕眺め、風景、景色〔of〕

 

 

シングル「A Sky Full Of Stars」やアルバム『Ghost Stories』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「A Sky Full Of Stars」

★全英シングルチャート9位、全米シングルチャート10位

6thアルバム『Ghost Stories』からの2ndシングル!(2014年リリース)

A Sky Full of Stars

A Sky Full of Stars

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●「Magic」

★全英シングルチャート10位

6thアルバム『Ghost Stories』からの1stシングル!(2014年リリース)

Magic

Magic

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●「True Love」

6thアルバム『Ghost Stories』からの3rdシングル!(2014年リリース)

True Love

True Love

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●「Wake Me Up」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

「A Sky Full Of Stars」に共作者としてクレジットされている、本名をTim Bergling(ティム・バークリング)というスウェーデンのDJ/音楽プロデューサーのAvicii(アヴィーチー)の代表曲のひとつ!(2013年リリース)

Wake Me Up

Wake Me Up

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●「You Make Me」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

「A Sky Full Of Stars」に共作者としてクレジットされている、本名をTim Bergling(ティム・バークリング)というスウェーデンのDJ/音楽プロデューサーのAvicii(アヴィーチー)の代表曲のひとつ!(2013年リリース)

You Make Me

You Make Me

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〈アルバム〉📕♫

 

●『Ghost Stories』(スタジオアルバム)

★全英&全米アルバムチャート1位

6thアルバム!大ヒットシングル「A Sky Full Of Stars」「Magic」のほか、「True Love」など全9曲(+シークレットトラック1曲)を収録!(2014年リリース)

Ghost Stories

Ghost Stories

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

Live In Buenos Aires

Live In Buenos Aires

 

●『True』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「A Sky Full Of Stars」に共作者としてクレジットされている、本名をTim Bergling(ティム・バークリング)というスウェーデンのDJ/音楽プロデューサーのAvicii(アヴィーチー)の1stアルバム!大ヒットシングル「Wake Me Up」ほかを収録!(2013年リリース)

True

True

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Ghost Stories』(スタジオアルバム)

★全英&全米アルバムチャート1位

6thアルバム!大ヒットシングル「A Sky Full Of Stars」「Magic」のほか、「True Love」など全9曲(+シークレットトラック1曲)を収録!(2014年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Midnight (Jon Hopkins Remix)」が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

GHOST STORIES

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  • アーティスト:COLDPLAY
  • Parlophone
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●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

 

▼輸入盤CD

 

●『Live In Buenos Aires / Live In Sao Paulo / A Head Full Of Dreams (Film)』(通称『The Butterfly Package』)(ライブアルバム/ライブフィルム/ドキュメンタリーフィルム)

 

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム『Live In Buenos Aires』と、同ツアーより2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロにて行われたライブを収録したライブフィルム『Live In Sao Paulo』、そしてバンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史をメンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム『A Head Full Of Dreams (Film)』の3作品がひとつのパッケージになった超豪華アイテム!(2018年リリース)

 

※『Live In Buenos Aires』は単体でも発売されています

※『A Head Full Of Dreams (Film)』は、「Amazon Prime Video」にて『Coldplay: A Head Full Of Dreams』の題で同じ内容のものが配信されています

 

▼国内盤CD&DVD(おすすめ!)

 

▼輸入盤(CD&DVDとアナログレコード&DVDの2形態があります)

 

●『True』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「A Sky Full Of Stars」に共作者としてクレジットされている、本名をTim Bergling(ティム・バークリング)というスウェーデンのDJ/音楽プロデューサーのAvicii(アヴィーチー)の1stアルバム!大ヒットシングル「Wake Me Up」「You Make Me」ほかを収録!(2013年リリース)

 

▼国内盤

トゥルー

トゥルー

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▼輸入盤

TRUE

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  • アーティスト:AVICII
  • Virgin
Amazon

 

 

▼その他

 

〈映像作品〉

 

●『Coldplay: A Head Full Of Dreams』(ドキュメンタリーフィルム)

コールドプレイのことをもっと深く知りたい人にぴったり!バンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史を、メンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム!(2018年公開)

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

※内容は『The Butterfly Package』の『A Head Full Of Dreams (Film)』と同じものです

 

●『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(ライブフィルム)【New!】

ついに来た!コールドプレイが最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げて行っているライブツアー『Music of the Spheres World Tour』より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム!当時世界中の映画館で本作のライブビューイングが行われたことも記憶に新しいですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

 

 

〈個人的おすすめ書籍〉

 

●『星の王子さま』(サン=テグジュペリ 著、河野万里子 訳)

フランスの作家サン=テグジュペリが1943年に発表した小説。とある砂漠に不時着した飛行士の「僕」と、彼がそこで出会った不思議な不思議な「王子さま」の出会いと別れを描いた物語です。(新潮社より2006年に発行)

 

 

コールドプレイの最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』が好評発売中!

 

 

コールドプレイの9作目となるスタジオアルバム『Music of the Spheres』が現在好評発売中です。

 

クリス曰く「映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている」*8という今作は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有したアルバムになっています(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

今作からは、80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的な「Higher Power」と、なんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボし、この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う「My Universe」の2曲が先行シングルとしてリリースされています。

 

 

▼Overtura (Music Of The Spheres album trailer)(YouTubeより)

今作の舞台である架空の惑星系「The Spheres」をフィーチャーしたアルバムトレイラー!「The Spheres」には、紫色の小さな惑星「Kaotica」やカラフルな兄弟星の惑星「Echo」、青いマーブル模様をした大きな惑星「Calypso」や稲妻の迸る小さな惑星「Ultra」、草花が生い茂る大きな惑星「Floris」や七色に輝く惑星「Epiphane」、そして青紫色の途方もない大きさの星雲「Coloratura」など、姿かたちも様々な12の惑星が存在しています。


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▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。


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▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


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本作のプロデュースは、バンドが「この宇宙の真の驚異」と称えるスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、90年代から現在に至るまで、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が務めています。

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「I Want It That Way」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのボーイバンドBackstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)の大ヒット曲!(1999年リリース)


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▼「So What」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーP!nk(ピンク)の全米ナンバー1ヒットソング!(2009年リリース)


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▼「California Gurls」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーKaty Perryケイティ・ペリー)の全米ナンバー1ヒットソング!(2010年リリース)


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▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全米ナンバー1ヒット曲!(2019年リリース)


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ポップ畑のプロデューサーを招いただけはあり、サウンドの印象としては、最近のトレンドである80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な、ラジオやヒットチャート、そしてライブで映えそうなモダンでポップな仕上がりのサウンドになっている印象を受けます。

 

また、本作は他のアーティストとのコラボレーションも多く、先に挙げた韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス、「My Universe」に参加)を始め、アメリカの歌姫Selena Gomez(セレーナ・ゴメス、「Let Somebody Go」に参加)、アメリカのR&BユニットWe Are King(「Human Heart」に参加)、イギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー、「Human Heart」に参加)などなど、多数のコラボレーターが参加しています。

 

 

BTS日本公式ファンクラブサイト

bts-official.jp

 

▼「Dynamite」ミュージックビデオ(YouTubeより)

広い海を越え、今や世界的な成功を収めるまでに至った韓国のボーイバンドBTSの代表曲!彼らの楽曲の歌詞やインタビューの発言をちゃんと見てみると分かりますが、彼らのアティチュードは意外とコールドプレイに近いところがあります。


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▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)

アメリカの女優、シンガーのセレーナ・ゴメスの大ヒットソング!セレーナさんのしっとりとした歌声と、痛ましくも前向きな歌詞がとても印象的です。


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▼We Are King(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)

近未来型R&Bとでも言うべき神秘的な音楽性で、デビュー前からケンドリック・ラマーやプリンスなどのミュージシャンや耳の早いリスナーたちに注目されていた、ストローザ姉妹を中心としたアメリカの新進気鋭のR&Bグループ、We Are King!有名ミュージシャンの性なのか、話題にしやすい部分だけがやたらめったらとあげつらわれますが、こういった面白いミュージシャンをフックアップしてくるあたりに、コールドプレイの侮れなさを感じます。


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▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)

齢27にして2度のグラミー賞に輝くイギリスのマルチインストゥルメンタリスト、ジェイコブ・コリアー!こちらの楽曲は、歌声を多重録音してふくよかなハーモニーを作り出す彼お得意のユニークなスタイルで作られています。音楽家の家庭に生まれ、自らも音楽を学ぶ超エリートのミュージシャンでありながら、彼が作る遊び心に溢れた楽曲は、誰にとっても面白く親しみやすいものになっています。


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前々作『A Head Full Of Dreams』にも引けを取らないポップさと多数のコラボレーターを有し、惑星やエイリアンといった宇宙のモチーフが多く登場することが印象的な本作『Music of the Spheres』ですが、クリスは先行シングル「Higher Power」のお披露目の場となったISS国際宇宙ステーション)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中で、本作についてこんなふうに語っています。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


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(動画の6:30辺りから)

 


Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.


クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。


Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.


トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。


Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...


クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...


Thomas: - True, very true.


トマ:──そうです、本当にそうです。


Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.


クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

クリスの発言を鑑みると、本作は地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思いを、宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らしに擬えて伝えるアルバムとなっているようです。

 

実は、本作の歌詞の和訳をしている最中に、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思わしきものを偶然見つけました。それは、大昔の数学博士ピタゴラスが提唱した音楽と宇宙にまつわる思想、その名も「Music of the Spheres(天球の音楽)」です(以下、ONTOMOというWebマガジン*9に掲載された、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事です)。
 

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 


今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


残念ながら宇宙空間には大気が存在しないため、ピタゴラスの言う「星たちが奏でる音楽」は私たちの耳には届きようがありません。読んでいるとワクワクするロマンに溢れた思想ではあるのですが、今現在の科学的な観点からは、ナンセンスなものと言わざるを得ないのです。では、なぜコールドプレイが2021年の今になってこんな思想を引用してきたのかというと、彼らにとっての宇宙(Universe)では、それが意味をなしうるものだからなのだと思います。

 

歌詞を読んでみれば分かると思いますが、本作で語られる宇宙(Universe)は、太陽や月、星といった「天体が存在する空間」というよりも、僕と君、つまりは「人々が存在する世界」と解釈するのが正しいように思います(実際「Universe」には「宇宙」と「世界」ふたつの訳し方が存在しています)。基本的に本作の楽曲は宇宙のモチーフを絡めながら「人々」のことを歌ったものである、ということは、「My Universe」や「Coloratura」などの歌詞を見ればお判りいただけるかと思います。

 

「EVERYTHING IS MADE OF MUSIC(あらゆるものは音楽でできている)」。本作のブックレットの「🪐」と「♾️」のページには、各々の惑星「Neon Moon I」と「Infinity Station」の文字でこんなッセージが記されています。僕は、ピタゴラスの思想からタイトルをとり、様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共にポップで楽観的な世界観を示した本作『Music of the Spheres』でコールドプレイが目指したのは、「この宇宙(Universe)に音楽で調和をもたらすこと」、すなわち「僕と君、全ての人々に音楽で調和をもたらすこと」なのではないかな、と思います(実際のところは彼らに聞いてみないと分かりませんけどね)。

 

本作の楽曲は、ライブで真価を発揮するものだと思います。会場いっぱいに詰めかけた各々の観客たちが身につける「Xyloband」が生み出す星の瞬く夜空を思わせる光景の中、私たちが声を合わせて歌うとき、本作でコールドプレイが目指した「音楽で宇宙に調和がもたらされる光景」が、「音楽で全ての人々に調和がもたらされる光景」が訪れるのではないか、と僕は思っているのです。


異なる立場にある人々の間の対立/分断がいっそう深まりつつある今のこの世界で、それでもなお、私たち地球に暮らす人々をその愛でひとつにせしめんとしてみせる本作、今やこの世界、あるいはこの地球で最も有名なバンドのひとつとなった彼らが鳴らすに相応しい、野心的かつ意義深いアルバムだと思います。

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーの音色と、まさしく「宇宙(universe)」規模なでっかい愛情を感じる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

なんとコールドプレイが今を時めく韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)とコラボ!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫
 
●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
Amazon

 

 

その他

 

〈本作のタイトルの元ネタ!?音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事〉

 

本作の歌詞の和訳をしている最中に偶然発見した、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われる、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集したONTOMOというWebマガジンの記事です。

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。

 

〈関連映像作品〉

 

●映画『スター・ウォーズ』シリーズ

1977年からアメリカで公開されたSF映画のシリーズ。物語の舞台は、遠い昔遥か彼方に存在したとある銀河。その銀河の辺境に位置する、小さな砂漠の惑星タトゥイーンに住む水分農夫の青年ルーク・スカイウォーカーは、ある日何やら訳ありの様子の2体のドロイド、プロトコルドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2を購入したことから、銀河を恐怖で支配する銀河帝国と彼らに抵抗する反乱同盟軍との激しい戦いへと巻き込まれていきます。不思議な力フォースを使いこなすジェダイの騎士ベン・ケノービやヨーダとの交流や、フォースの暗黒面に精通するシスの暗黒卿ダース・ベイダーとの闘い、荒っぽいけど頼りになる密輸業者ハン・ソロ&チューバッカのコンビと美しい容姿とは裏腹に結構気の強い惑星オルデランの王女レイア・オーガナたちの冒険の中でルークが成長していく、ワクワクとドキドキに満ちた宇宙冒険譚です。クリス曰く『Music of the Spheres』は本作から影響を受けているとのことです(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:アーヴィン・カーシュナー(原案:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:リチャード・マーカンド(原案:ジョージ・ルーカス

 

●『E.T.

1982年にアメリカで公開されたSF映画アメリカのとある町に住む少年エリオットとその家族と、地球の外からやってきた不思議なエイリアンE.T.(「the extra-terrestrial(地球外生命体)」の頭文字をとったもの)の交流を描いた物語です。絶賛開催中のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のライブの開始前に流れるSEは、本作『E.T.』のサウンドトラックの「Flying Theme」という曲が使われているそうです。(1982年公開)

出演:ヘンリー・トーマス(エリオット役)、ディー・ウォレス(メアリー役)、ロバート・マクノートン(マイケル役)、ドリュー・バリモア(ガーディ役)ほか

監督:スティーブン・スピルバーグ

 

▼「Flying Theme (From "E.T. the Extra-Terrestrial")」音源(Apple Musicより)

 

 

 

コールドプレイの最新ライブツアーの模様を収めたライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が配信開始!

 

 

絶賛開催中のコールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が、Amazon Prime Videoにて遂に配信開始となりました。

 

当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!

 

米タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

 

 

▼『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(Amazon Prime Videoより)

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:Coldplay / コールドプレイ | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

バンド公式サイト:Coldplay - Official Site

 

 

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Paradise - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の「Paradise」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

▲「Paradise」ミュージックビデオより

 

 

Coldplay(コールドプレイ)

▲NME Japanより

 

1997年にイギリスはイングランドのロンドンにて、ボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン、写真左から2人目)、ギタリストのJonny Buckland(ジョニー・バックランド、写真左から3人目)、ベーシストのGuy Berryman(ガイ・ベリーマン、写真左から4人目)、ドラマーのWill Champion(ウィル・チャンピオン、写真左から1人目)の4人で結成されたバンド。ギターやピアノが奏でる美しいメロディや、愛する人への想いや生きていく上で感じる苦悩を綴った繊細な歌詞が印象的な「オルタナティブロック」と呼ばれる作風のほか、カラフルなエレクトロニックサウンドをはじめその時々のトレンドのサウンドも織り交ぜたポップなサウンドや、「マイノリティとして生きること」や「愛を信じること」といった壮大なスケールの世界観が綴られた歌詞が印象的な「オルタナティブポップ」と呼ばれる作風で知られる。これまでに9枚のスタジオアルバムと40曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』『Viva La Vida Or Death And All His Friends』『Mylo Xyloto』『A Head Full Of Dreams』などがあり、代表曲に「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Viva La Vida」「Paradise」「A Sky Full Of Stars」「Hymn For The Weekend」などがある。

今回紹介する「Paradise」は、前作に引き続きプロデューサーにイギリスの名うてのミュージシャン/音楽プロデューサーとして知られるBrian Enoブライアン・イーノ)を迎え、とある全体主義国家の反体制組織に与する二人の人物の出会いと別れの物語を、カラフルな電子音を多用したポップなサウンドと共に描いた意欲作の5thアルバム『Mylo Xyloto』からの2ndシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「Paradise - Coldplay【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

絶賛開催中のコールドプレイのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」が遂に日本にやってくる!

 

 

コロナ禍による行政上の制限がついに撤廃され、海外のミュージシャンたちの来日公演の開催が続々と決定している昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。プレイガイドのサイトやお財布とにらめっこしながら、「ああでもない、こうでもない」と考えを巡らせる、大変だけれど楽しい日々が続いていることかと存じます。

 

さて、そんな海外ミュージシャンの来日ラッシュの最中、今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の来日公演も決定しています*1。最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」の日本公演は、11月6日(月)と7日(火)の2日間、東京都は文京区にある東京ドームにて行われます(スペシャルゲストはなんと、コンポーザーのAyaseとボーカルのIkuraからなる、「小説を音楽にするユニット」YOASOBI(ヨアソビ)に決定*2!)。

 

平日の2日間の開催という、コールドプレイの主たるファン層にとっては少々スケジュールの調整が要りそうな日程ながら、プレイガイドのチケット先行受付では抽選に漏れる人が続出、チケットの一般発売が開始すると、あっという間に全席種が完売してしまいました。後日に始まった追加席の販売も軒並み終了しているようですが、現在もプレイガイドによってはリセールが行われていることがあるので、一度は諦めてしまったという方も、こまめにプレイガイドのサイトをチェックしていれば、思わぬ巡り合わせがあるかもしれません(前回の来日公演を踏まえると、当日券の販売もある...かも?)。

 

 

▼✨ Coldplay Asia & Australia 2023 Tour (Official trailer)(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

Coldplay「Music of the Spheres World Tour」日本公演公式サイト(Live Nation Japan)

www.livenation.co.jp

 

 

前作『Everyday Life』のリリース時、クリスが「環境に優しいツアーが実現できるまで、しばらくツアーは行わないつもりなんだ」と述べ*3、ニューアルバムを引っ提げてのライブツアーを期待していたファンを大いに悲しませたことも記憶に新しいですが、クリスのそんな発言から2年を経て、コールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は満を持して「環境に優しいツアー」となって帰ってきました。

 

「環境に優しくなった」とは謳いつつも、それでライブのスケール感が損なわれたかというわけでもないようで、色とりどりの眩いレーザーや事あるごとに打ち上がる紙吹雪と花火、そして会場を光の海(あるいは星の瞬く夜空?)に変えてしまうXyloband(ザイロバンド)といった、コールドプレイのライブではお馴染みのド派手な演出は今回のツアーでも健在のようです(というか、傍目には何が変わったのかが全く分からない...!)。

 

 

▼A Sky Full Of Stars (Live at River Plate)(YouTubeより)

絶賛開催中の最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、2022年の10月28日に南米はアルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブからのライブ映像!


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コールドプレイの公式サイトでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」で行っている環境への配慮がまとめられています*4再生可能エネルギーの使用や使用されるプラスチックの削減をはじめとして、チケットが1枚売れるごとに1本の樹を植樹する活動や、環境への負荷が少ない交通手段を用いて会場に訪れた観客への、専用のアプリを通じた物販で使える割引コードの提供、そして使用することで発電を行える自転車や床をライブ会場に設置し、観客にライブを楽しみつつ発電に協力してもらう試みなど、ユニークな取り組みも多数行っています。

 

 

▼Music of the Spheres World Tour: Sustainability

sustainability.coldplay.com

 

 

三者機関の調べでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は現時点で前回のライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」と比べてCO2排出量を約47%削減できているとのことです*5。時には環境保護団体から指摘を受けたり*6、金銭的な問題からそもそもツアー自体が行えない可能性があったことがクリスの口から明かされたりなど*7、やはり大変なこともあるにはあるようですが、いちファンとしては頑張ってほしいと思いますし、応援したいと思います。

 

さて、今回はコールドプレイの6年ぶりの来日公演を祝して、彼らの有名楽曲の歌詞の和訳を紹介していきたいと思います。今回は前作に引き続きプロデューサーにイギリスの名うてのミュージシャン/音楽プロデューサーとして知られるBrian Enoブライアン・イーノ)を迎え、とある全体主義国家の反体制組織に与する二人の人物の出会いと別れの物語を、カラフルな電子音を多用したポップなサウンドと共に描いた意欲作の5thアルバム『Mylo Xyloto』より、「Paradise」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

ブライアン・イーノ

ja.wikipedia.org

 

 

▼「One」ミュージックビデオ(YouTubeより)

ブライアン・イーノがプロデュースを務めた、コールドプレイの先輩にあたるアイルランドのバンドU2(ユーツー)の代表曲のひとつ!


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「Paradise」について

 

 

本楽曲が収録された5thアルバム『Mylo Xyloto』は、とある全体主義国家の反体制組織に与する二人の人物の出会いと別れの物語を描いたアルバムになっており、本作の実質的な1曲目である「Paradise」(「Hurts Like Heaven」はアニメやドラマでいうところのオープニング曲、リスナーに本作の世界観を提示する曲という感じがします)は、その二人の人物のうちの女性を描いた曲になっています。

 

小さい頃は世界を待ち望んでいたものの、大きくなるにつれて、世界が自分の思うような場所ではないことを理解していき、そんな世界から目を背けて夢の中の楽園に逃げ込むようになってしまった彼女。境遇は違いこそすれ、本楽曲を聴いて彼女に共感する人は少なくない数いらっしゃるのではないでしょうか。

 

本作『Mylo Xyloto』は、本楽曲「Paradise」で描かれた女性が「Charlie Brown」で描かれるもう一人の人物である男性と出会い、その運命、物語が大きく変化・展開していきます。本楽曲『Paradise』はそれ単体でも楽しめる楽曲ですが、アルバムの一部として聴くとまた違った印象があるので、ぜひ一度、アルバムを通しで聴いてみてください。

 

また、本楽曲を語る上で欠かせないのが、シリアスな歌詞とシュールな映像の温度差で見ていると風邪をひきそうになるミュージックビデオです。動物園で飼われているゾウが故郷の友人たちの元へ帰るべく動物園から脱走し旅に出るという、歌詞とは何の関係もないストーリーのミュージックビデオ、実はもともとこれとは別に歌詞の世界観に準じたミュージックビデオが制作されていたらしいのですが*8、それが何らかの理由でボツになったために、急遽旧知のイギリスの映像作家Mat Whitecross(マット・ホワイトクロス、コールドプレイのメンバーとは大学時代からの友人でもある)に頼んで制作してもらったものなのだそうです。

 

イレギュラーな形で世に出されたミュージックビデオだったにもかかわらず、そのシュールな絵面が意外にも世間にけっこうウケてしまい、今では10億回(!?)を優に超える、コールドプレイのミュージックビデオの中でも有数の再生回数を誇る人気のミュージックビデオになっています。コールドプレイのライブでは今もあのゾウの着ぐるみを着て参加する観客がしばしばおり(そしてだいたいカメラにすっぱ抜かれている)、今もこのミュージックビデオの根強いファン(?)がいることが窺えます。

 

 

▼「Paradise」音源(Apple Musicより)

パラダイス

パラダイス

  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼「Paradise」ミュージックビデオ(YouTubeより)


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▼「Paradise」ライブ映像(YouTubeより)

2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロで行われたライブからのライブ映像!


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Paradise - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

When she was just a girl

She expected the world

But it flew away from her reach so

She ran away in her sleep

And dreamed of

Para-para-paradise, Para-para-paradise, Para-para-paradise

Every time she closed her eyes

 

彼女がまだ少女だった頃

彼女は世界を待ち望んでいた

しかし、世界は彼女の元から飛び去ってしまい

彼女は自分の眠りの中に逃げ去った

そして、彼女は夢見た

楽、楽、楽園を 楽、楽、楽園を 楽、楽、楽園を

彼女がその目を閉じるたびに

 

When she was just a girl

She expected the world

But it flew away from her reach

And the bullets catch in her teeth

Life goes on, it gets so heavy

The wheel breaks the butterfly

Every tear a waterfall

In the night the stormy night she’ll close her eyes

In the night the stormy night away she’d fly

 

彼女がまだ少女だった頃

彼女は世界を待ち望んでいた

しかし、世界は彼女の元から飛び去ってしまい

弾丸はその歯で受け止められる

人生は続く、ひどく重くなっていく

車輪は蝶を潰す

涙の一粒一粒が滝になる

その夜 嵐の夜に、彼女はその目を閉じるだろう

その夜 嵐の夜に、遠くへ彼女は飛ぼうとするだろう

 

And dreams of

Para-para-paradise

Para-para-paradise

Para-para-paradise

Oh oh oh oh oh oh-oh-oh

She’d dream of

Para-para-paradise

Para-para-paradise

Para-para-paradise

Oh oh oh oh oh oh-oh-oh-oh

 

そして、彼女は夢見るんだ

楽、楽、楽園を

楽、楽、楽園を

楽、楽、楽園を

Oh oh oh oh oh oh-oh-oh

彼女は夢見ようとするだろう

楽、楽、楽園を

楽、楽、楽園を

楽、楽、楽園を

Oh oh oh oh oh oh-oh-oh-oh

 

Lalalalalalalalalalala

And so lying underneath those stormy skies

She’d say, “oh, ohohohoh I know the sun must set to rise”

 

Lalalalalalalalalalala

そして、嵐の空の下に横たわりながら

彼女は言うだろう、「ああ 分かってる、太陽が昇るためには、一度沈まなければならないのね」

 

This could be

Para-para-paradise

Para-para-paradise

Para-para-paradise

Oh oh oh oh oh oh-oh-oh

 

ここがそうなっていたかもしれないんだ

楽、楽、楽園に

楽、楽、楽園に

楽、楽、楽園に

Oh oh oh oh oh oh-oh-oh

 

This could be

Para-para-paradise

Para-para-paradise

Para-para-paradise

Oh oh oh oh oh oh-oh-oh

 

ここがそうなっていたかもしれないんだ

楽、楽、楽園に

楽、楽、楽園に

楽、楽、楽園に

Oh oh oh oh oh oh-oh-oh

 

This could be

Para-para-paradise

Para-para-paradise

Para-para-paradise

Oh oh oh oh oh oh-oh-oh

 

ここがそうなっていたかもしれないんだ

楽、楽、楽園に

楽、楽、楽園に

楽、楽、楽園に

Oh oh oh oh oh oh-oh-oh

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

expect:〈人・物〉が(予定通りに)到着するのを待つ

 

reach:届く範囲、届く距離

 

dream:〈人が〉〈物・事〉を夢見る

 

paradise:天国、極楽

 

bullet:弾丸、銃弾

 

go on:進み続ける

 

get:〈人・物・事が〉(自然に・自分の意志で)...(の状態)になる

 

so:とても、非常に

 

wheel:(乗り物の)車輪

 

waterfall:滝、瀑布

 

stormy:あらしの、暴風雨[雪]の

 

would:〈人・物・事は〉(ひょっとすると)...かもしれない、(たぶん)...でしょう

 

lie:〈人・動物が〉...に横たわる、横になる

 

could:...かもしれない

 

 

別に読まなくてもいい話

 

 

この曲やアルバムがリリースされた頃(ちょうど僕が高校生だった頃)、僕はこの曲が「現実に存在する楽園のことを歌っている」と思っていました。あれから随分と年が経ち、こうして歌詞を訳すようになってみて、この曲が「夢の中の楽園のことを歌っている」と気付いたときには、かなりびっくりしました。

 

半分夢の中にいる頭で通学電車に揺られながら、窓から飛び込んでくる朝の陽射しとイヤホンから流れてくるこの曲の壮大なサウンドに包まれてなんだか崇高な気分に浸っていたいたあの頃の自分、こうして思い返してみると、なんだかヘンテコな気分になってきます。「あの頃の自分が感じていたものって、いったい何だったんだろう?」、と。

 

本楽曲「Paradise」の中で、彼女はひとつの気付きを得ます。「太陽が昇るためには、一度沈まなければならない」、と。つまるところ「楽園は夢に見るものではなく、現実に見い出すものである」という彼女の気付きは、こうして歌詞を訳してみるようになって僕が幾度か経験した、「この曲ってこういうことを歌ってたんだ?!」という気付きとどこか似ているようにも思うのです。

 

サウンドだけを聴いてなんとなく楽しい気持ちに浸っていたあの頃の自分と、歌詞の意味も追うようになって、曲に込められた本当の思いに気付きびっくりしている今の自分。幸せだったのは間違いなく「あの頃の自分」のほうですが、「今の自分」のほうがきちんと音楽を聴けているように思います。

 

面白いのは、歌詞を訳してみてその内容を意外に思うことはあっても、その曲自体を嫌いになることは全くといっていいほどないことです。サウンドから感じられるぼんやりとした「何か」、僕が何となく「良い」と感じるその「何か」は、歌詞の内容を理解することで初めてそれがどんなものであるか、それがどこから来てどこへ向かっているものなのか、はっきりと分かるようになる印象があります。訳した直後は意外に思えても、歌詞の内容を踏まえたうえでその曲を聞き返すと、後から「ああ、だからこの曲が好きなんだな」という気付きのきっかけになるように思うのです。

 

話の着地点がなんだかよく分からなくなってしまいましたが、みなさんもぜひ、自分の好きな曲の歌詞を訳してみてください。もしかすると、あなたが求める「楽園」は、あなたの好きな曲の歌詞の中に隠れているのかもしれませんよ。

 

 

シングル「Paradise」やアルバム『Mylo Xyloto』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Paradise」

★全英シングルチャート1位

世界から目を背けて生きてきた少女が、楽園(Paradise)は夢に見るものではなく現実に見出すものである、という気付きを歌う、5thアルバム『Mylo Xyloto』からの2ndシングル!(2011年リリース)

パラダイス

パラダイス

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Every Teardrop Is A Waterfall」

★全英シングルチャート6位

5thアルバム『Mylo Xyloto』からの1stシングル!(2011年リリース)

Every Teardrop Is a Waterfall

Every Teardrop Is a Waterfall

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Charlie Brown」

5thアルバム『Mylo Xyloto』からの3rdシングル!(2012年リリース)

Charlie Brown

Charlie Brown

  • provided courtesy of iTunes

 

●「1/1」

※厳密にはシングルではないのですが、ここで紹介することをお許しください

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

『Viva La Vida Or Death And All His Friends』のプロデュースを務めたイギリスのミュージシャン/音楽プロデューサーのBrian Enoブライアン・イーノ)による、空港(airport)で流すことを想定して制作された、「能動的に聴かれることがない、ただそこに存在している音楽」というちょっと変わった趣旨を持つ音楽です(こういった音楽を「アンビエント・ミュージック」または「環境音楽」と呼ぶそうです)。「Paradise」をはじめとするいわゆるポップ・ミュージックとはだいぶ毛色の異なる音楽ですが、けっこう面白いので、気になる方はぜひぜひ一度聴いてみてください。(1978年リリース)

1/1

1/1

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●「One」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

コールドプレイの先輩にあたるアイルランドのバンド、U2(ユーツー)の代表曲のひとつ!本楽曲が収録された7thアルバム『Achtung Baby』は、コールドプレイの5thアルバム『Mylo Xyloto』と同じくプロデューサーにブライアン・イーノを迎え、バンドサウンドにエレトロニックサウンドを取り入れて新たな方向性を示した、彼らにとっての意欲作になっています。(1993年リリース)

ワン

ワン

  • U2
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

〈アルバム〉📕♫

 

●『Mylo Xyloto』(スタジオアルバム)

★全英&全米アルバムチャート1位

前作に引き続きプロデューサーにイギリスの名うてのミュージシャン/音楽プロデューサーとして知られるBrian Enoブライアン・イーノ)を迎え、とある全体主義国家の反体制組織に与する二人の人物の出会いと別れの物語を、カラフルな電子音を多用したポップなサウンドと共に描いた意欲作の5thアルバム!全英ナンバー1ヒットシングル「Paradise」をはじめ、「Every Teardrop Is A Waterfall」「Charlie Brown」など全14曲を収録!(2011年リリース)

Mylo Xyloto

Mylo Xyloto

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

Live In Buenos Aires

Live In Buenos Aires

 

●『Ambient 1: Music For Airports』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

『Viva La Vida Or Death And All His Friends』のプロデュースを務めたイギリスのミュージシャン/音楽プロデューサーのBrian Enoブライアン・イーノ)による、空港(airport)で流すことを想定して制作された、「能動的に聴かれることがない、ただそこに存在している音楽」というちょっと変わった趣旨を持つ音楽です(こういった音楽を「アンビエント・ミュージック」または「環境音楽」と呼ぶそうです)。「Paradise」をはじめとするいわゆるポップ・ミュージックとはだいぶ毛色の異なる音楽ですが、けっこう面白いので、気になる方はぜひぜひ一度聴いてみてください。(1978年リリース)

 

●『Achtung Baby』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

コールドプレイの先輩にあたるアイルランドのバンド、U2(ユーツー)の7thアルバム!コールドプレイの5thアルバム『Mylo Xyloto』と同じくプロデューサーにブライアン・イーノを迎え、バンドサウンドにエレトロニックサウンドを取り入れて新たな方向性を示した本作は、彼らにとっての意欲作になっています。大ヒットシングル「One」「The Fly」「Mysterious Ways」ほかを収録!(1993年リリース)

Achtung Baby

Achtung Baby

  • U2
  • ロック
  • ¥1731

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Mylo Xyloto』(スタジオアルバム)

★全英&全米アルバムチャート1位

前作に引き続きプロデューサーにイギリスの名うてのミュージシャン/音楽プロデューサーとして知られるBrian Enoブライアン・イーノ)を迎え、とある全体主義国家の反体制組織に与する二人の人物の出会いと別れの物語を、カラフルな電子音を多用したポップなサウンドと共に描いた意欲作の5thアルバム!全英ナンバー1ヒットシングル「Paradise」をはじめ、「Every Teardrop Is A Waterfall」「Charlie Brown」など全14曲を収録!(2011年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして、2011年のグラストンベリー・フェスティバルでのライブの音源より、「Charlie Brown (Live From Glastonbury 2011)」「Life Is For Living (Live From Glastonbury 2011)」「Every Teardrop Is A Waterfall (Live From Glastonbury 2011)」の3曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

Mylo Xyloto

Mylo Xyloto

Amazon

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

 

▼輸入盤CD

 

●『Live In Buenos Aires / Live In Sao Paulo / A Head Full Of Dreams (Film)』(通称『The Butterfly Package』)(ライブアルバム/ライブフィルム/ドキュメンタリーフィルム)

 

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム『Live In Buenos Aires』と、同ツアーより2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロにて行われたライブを収録したライブフィルム『Live In Sao Paulo』、そしてバンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史をメンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム『A Head Full Of Dreams (Film)』の3作品がひとつのパッケージになった超豪華アイテム!(2018年リリース)

 

※『Live In Buenos Aires』は単体でも発売されています

※『A Head Full Of Dreams (Film)』は、「Amazon Prime Video」にて『Coldplay: A Head Full Of Dreams』の題で同じ内容のものが配信されています

 

▼国内盤CD&DVD(おすすめ!)

 

▼輸入盤(CD&DVDとアナログレコード&DVDの2形態があります)

 

●『Ambient 1: Music For Airports』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

『Viva La Vida Or Death And All His Friends』のプロデュースを務めたイギリスのミュージシャン/音楽プロデューサーのBrian Enoブライアン・イーノ)による、空港(airport)で流すことを想定して制作された、「能動的に聴かれることがない、ただそこに存在している音楽」というちょっと変わった趣旨を持つ音楽です(こういった音楽を「アンビエント・ミュージック」または「環境音楽」と呼ぶそうです)。「Paradise」をはじめとするいわゆるポップ・ミュージックとはだいぶ毛色の異なる音楽ですが、けっこう面白いので、気になる方はぜひぜひ一度聴いてみてください。(1978年リリース)

 

▼国内盤CD

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

AMBIENT1/MUSIC FOR AIRPOR

AMBIENT1/MUSIC FOR AIRPOR

Amazon

 

●『Achtung Baby』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

コールドプレイの先輩にあたるアイルランドのバンド、U2(ユーツー)の7thアルバム!コールドプレイの5thアルバム『Mylo Xyloto』と同じくプロデューサーにブライアン・イーノを迎え、バンドサウンドにエレトロニックサウンドを取り入れて新たな方向性を示した本作は、彼らにとっての意欲作になっています。大ヒットシングル「One」「The Fly」「Mysterious Ways」ほかを収録!(1993年リリース)

 

▼国内盤CD

アクトン・ベイビー

アクトン・ベイビー

  • アーティスト:U2
  • ユニバーサル
Amazon

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

Achtung Baby-Spec/Remast-

Achtung Baby-Spec/Remast-

  • アーティスト:U2
  • Island
Amazon

 

 

▼その他

 

〈映像作品〉

 

●『Coldplay: A Head Full Of Dreams』(ドキュメンタリーフィルム)

コールドプレイのことをもっと深く知りたい人にぴったり!バンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史を、メンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム!(2018年公開)

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

※内容は『The Butterfly Package』の『A Head Full Of Dreams (Film)』と同じものです

 

●『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(ライブフィルム)【New!】

ついに来た!コールドプレイが最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げて行っているライブツアー『Music of the Spheres World Tour』より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム!当時世界中の映画館で本作のライブビューイングが行われたことも記憶に新しいですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

 

 

コールドプレイの最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』が好評発売中!

 

 

コールドプレイの9作目となるスタジオアルバム『Music of the Spheres』が現在好評発売中です。

 

クリス曰く「映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている」*9という今作は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有したアルバムになっています(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

今作からは、80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的な「Higher Power」と、なんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボし、この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う「My Universe」の2曲が先行シングルとしてリリースされています。

 

 

▼Overtura (Music Of The Spheres album trailer)(YouTubeより)

今作の舞台である架空の惑星系「The Spheres」をフィーチャーしたアルバムトレイラー!「The Spheres」には、紫色の小さな惑星「Kaotica」やカラフルな兄弟星の惑星「Echo」、青いマーブル模様をした大きな惑星「Calypso」や稲妻の迸る小さな惑星「Ultra」、草花が生い茂る大きな惑星「Floris」や七色に輝く惑星「Epiphane」、そして青紫色の途方もない大きさの星雲「Coloratura」など、姿かたちも様々な12の惑星が存在しています。


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▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。


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▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


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本作のプロデュースは、バンドが「この宇宙の真の驚異」と称えるスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、90年代から現在に至るまで、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が務めています。

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

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▼「I Want It That Way」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのボーイバンドBackstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)の大ヒット曲!(1999年リリース)


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▼「So What」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーP!nk(ピンク)の全米ナンバー1ヒットソング!(2009年リリース)


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▼「California Gurls」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーKaty Perryケイティ・ペリー)の全米ナンバー1ヒットソング!(2010年リリース)


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▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全米ナンバー1ヒット曲!(2019年リリース)


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ポップ畑のプロデューサーを招いただけはあり、サウンドの印象としては、最近のトレンドである80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な、ラジオやヒットチャート、そしてライブで映えそうなモダンでポップな仕上がりのサウンドになっている印象を受けます。

 

また、本作は他のアーティストとのコラボレーションも多く、先に挙げた韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス、「My Universe」に参加)を始め、アメリカの歌姫Selena Gomez(セレーナ・ゴメス、「Let Somebody Go」に参加)、アメリカのR&BユニットWe Are King(「Human Heart」に参加)、イギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー、「Human Heart」に参加)などなど、多数のコラボレーターが参加しています。

 

 

BTS日本公式ファンクラブサイト

bts-official.jp

 

▼「Dynamite」ミュージックビデオ(YouTubeより)

広い海を越え、今や世界的な成功を収めるまでに至った韓国のボーイバンドBTSの代表曲!彼らの楽曲の歌詞やインタビューの発言をちゃんと見てみると分かりますが、彼らのアティチュードは意外とコールドプレイに近いところがあります。


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▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)

アメリカの女優、シンガーのセレーナ・ゴメスの大ヒットソング!セレーナさんのしっとりとした歌声と、痛ましくも前向きな歌詞がとても印象的です。


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▼We Are King(Wikipediaより)

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▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)

近未来型R&Bとでも言うべき神秘的な音楽性で、デビュー前からケンドリック・ラマーやプリンスなどのミュージシャンや耳の早いリスナーたちに注目されていた、ストローザ姉妹を中心としたアメリカの新進気鋭のR&Bグループ、We Are King!有名ミュージシャンの性なのか、話題にしやすい部分だけがやたらめったらとあげつらわれますが、こういった面白いミュージシャンをフックアップしてくるあたりに、コールドプレイの侮れなさを感じます。


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▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)

齢27にして2度のグラミー賞に輝くイギリスのマルチインストゥルメンタリスト、ジェイコブ・コリアー!こちらの楽曲は、歌声を多重録音してふくよかなハーモニーを作り出す彼お得意のユニークなスタイルで作られています。音楽家の家庭に生まれ、自らも音楽を学ぶ超エリートのミュージシャンでありながら、彼が作る遊び心に溢れた楽曲は、誰にとっても面白く親しみやすいものになっています。


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前々作『A Head Full Of Dreams』にも引けを取らないほどのポップさと多数のコラボレーターを有し、惑星やエイリアンといった宇宙のモチーフが多く登場することが印象的な本作『Music of the Spheres』ですが、クリスは先行シングル「Higher Power」のお披露目の場となったISS国際宇宙ステーション)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中で、本作についてこんなふうに語っています。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


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(動画の6:30辺りから)

 

 

Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.

 

クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。

 

Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.

 

トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。

 

Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...

 

クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...

 

Thomas: - True, very true.

 

トマ:──そうです、本当にそうです。

 

Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.

 

クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

 

クリスの発言を鑑みると、本作は地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思いを、宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らしに擬えて伝えるアルバムとなっているようです。

 

実は、本作の歌詞の和訳をしている最中に、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思わしきものを偶然見つけました。それは、大昔の数学博士ピタゴラスが提唱した音楽と宇宙にまつわる思想、その名も「Music of the Spheres(天球の音楽)」です(以下、ONTOMOというWebマガジン*10に掲載された、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事です)。
 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 


今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


残念ながら宇宙空間には大気が存在しないため、ピタゴラスの言う「星たちが奏でる音楽」は私たちの耳には届きようがありません。読んでいるとワクワクするロマンに溢れた思想ではあるのですが、今現在の科学的な観点からは、ナンセンスなものと言わざるを得ないのです。では、なぜコールドプレイが2021年の今になってこんな思想を引用してきたのかというと、彼らにとっての宇宙(Universe)では、それが意味をなしうるものだからなのだと思います。

 

歌詞を読んでみれば分かると思いますが、本作で語られる宇宙(Universe)は、太陽や月、星といった「天体が存在する空間」というよりも、僕と君、つまりは「人々が存在する世界」と解釈するのが正しいように思います(実際「Universe」には「宇宙」と「世界」ふたつの訳し方が存在しています)。基本的に本作の楽曲は宇宙のモチーフを絡めながら「人々」のことを歌ったものである、ということは、「My Universe」や「Coloratura」などの歌詞を見ればお判りいただけるかと思います。

 

「EVERYTHING IS MADE OF MUSIC(あらゆるものは音楽でできている)」。本作のブックレットの「🪐」と「♾️」のページには、各々の惑星「Neon Moon I」と「Infinity Station」の文字でこんなッセージが記されています。僕は、ピタゴラスの思想からタイトルをとり、様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共にポップで楽観的な世界観を示した本作『Music of the Spheres』でコールドプレイが目指したのは、「この宇宙(Universe)に音楽で調和をもたらすこと」、すなわち「僕と君、全ての人々に音楽で調和をもたらすこと」なのではないかな、と思います(実際のところは彼らに聞いてみないと分かりませんけどね)。

 

本作の楽曲は、ライブで真価を発揮するものだと思います。会場いっぱいに詰めかけた各々の観客たちが身につける「Xyloband」が生み出す星の瞬く夜空を思わせる光景の中、私たちが声を合わせて歌うとき、本作でコールドプレイが目指した「音楽で宇宙に調和がもたらされる光景」が、「音楽で全ての人々に調和がもたらされる光景」が訪れるのではないか、と僕は思っているのです。

 

異なる立場にある人々の間の対立/分断がいっそう深まりつつある今のこの世界で、それでもなお、私たち地球に暮らす人々をその愛でひとつにせしめんとしてみせる本作、今やこの世界、あるいはこの地球で最も有名なバンドのひとつとなった彼らが鳴らすに相応しい、野心的かつ意義深いアルバムだと思います。

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーの音色と、まさしく「宇宙(universe)」規模なでっかい愛情を感じる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

なんとコールドプレイが今を時めく韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)とコラボ!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫
 
●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして、「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
Amazon

 

 

▼その他

 

〈本作のタイトルの元ネタ!?音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事〉

 

本作の歌詞の和訳をしている最中に偶然発見した、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われる、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集したONTOMOというWebマガジンの記事です。

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


〈関連映像作品〉

 

●映画『スター・ウォーズ』シリーズ

1977年からアメリカで公開されたSF映画のシリーズ。物語の舞台は、遠い昔遥か彼方に存在したとある銀河。その銀河の辺境に位置する、小さな砂漠の惑星タトゥイーンに住む水分農夫の青年ルーク・スカイウォーカーは、ある日何やら訳ありの様子の2体のドロイド、プロトコルドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2を購入したことから、銀河を恐怖で支配する銀河帝国と彼らに抵抗する反乱同盟軍との激しい戦いへと巻き込まれていきます。不思議な力フォースを使いこなすジェダイの騎士ベン・ケノービやヨーダとの交流や、フォースの暗黒面に精通するシスの暗黒卿ダース・ベイダーとの闘い、荒っぽいけど頼りになる密輸業者ハン・ソロ&チューバッカのコンビと美しい容姿とは裏腹に結構気の強い惑星オルデランの王女レイア・オーガナたちの冒険の中でルークが成長していく、ワクワクとドキドキに満ちた宇宙冒険譚です。クリス曰く『Music of the Spheres』は本作から影響を受けているとのことです(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』((1977年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:アーヴィン・カーシュナー(原案:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:リチャード・マーカンド(原案:ジョージ・ルーカス

 

●『E.T.

1982年にアメリカで公開されたSF映画アメリカのとある町に住む少年エリオットとその家族と、地球の外からやってきた不思議なエイリアンE.T.(「the extra-terrestrial(地球外生命体)」の頭文字をとったもの)の交流を描いた物語です。絶賛開催中のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のライブの開始前に流れるSEは、本作『E.T.』のサウンドトラックの「Flying Theme」という曲が使われているそうです。(1982年公開)

出演:ヘンリー・トーマス(エリオット役)、ディー・ウォレス(メアリー役)、ロバート・マクノートン(マイケル役)、ドリュー・バリモア(ガーディ役)ほか

監督:スティーブン・スピルバーグ

 

▼「Flying Theme (From "E.T. the Extra-Terrestrial")」音源(Apple Musicより)

 

 

 

 

コールドプレイの最新ライブツアーの模様を収めたライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が配信開始!

 

 

絶賛開催中のコールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が、Amazon Prime Videoにて遂に配信開始となりました。

 

当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!

 

米タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

 

 

▼『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(Amazon Prime Videoより)

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:Coldplay / コールドプレイ | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

バンド公式サイト:Coldplay - Official Site

 

 

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Viva La Vida - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の「Viva La Vida」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

▲「Viva La Vida」ミュージックビデオより

 

 

Coldplay(コールドプレイ)

▲NME Japanより

 

1997年にイギリスはイングランドのロンドンにて、ボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン、写真左から2人目)、ギタリストのJonny Buckland(ジョニー・バックランド、写真左から3人目)、ベーシストのGuy Berryman(ガイ・ベリーマン、写真左から4人目)、ドラマーのWill Champion(ウィル・チャンピオン、写真左から1人目)の4人で結成されたバンド。ギターやピアノが奏でる美しいメロディや、愛する人への想いや生きていく上で感じる苦悩を綴った繊細な歌詞が印象的な「オルタナティブロック」と呼ばれる作風のほか、カラフルなエレクトロニックサウンドをはじめその時々のトレンドのサウンドも織り交ぜたポップなサウンドや、「マイノリティとして生きること」や「愛を信じること」といった壮大なスケールの世界観が綴られた歌詞が印象的な「オルタナティブポップ」と呼ばれる作風で知られる。これまでに9枚のスタジオアルバムと40曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』『Viva La Vida Or Death And All His Friends』『Mylo Xyloto』『A Head Full Of Dreams』などがあり、代表曲に「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Viva La Vida」「Paradise」「A Sky Full Of Stars」「Hymn For The Weekend」などがある。

今回紹介する「Viva La Vida」は、プロデューサーにイギリスの名うてのミュージシャン/音楽プロデューサーとして知られるBrian Enoブライアン・イーノ)を迎え、非西欧圏の音楽のエッセンスを取り込んだサウンドや「生と死」のような壮大な世界観を持つ歌詞といった新境地を開拓し、バンドに大きなブレイクスルーをもたらした4thアルバム『Viva La Vida Or Death And All His Friends』からの2ndシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「Viva La Vida - Coldplay【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

絶賛開催中のコールドプレイのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」が遂に日本にやってくる!

 

 

コロナ禍による行政上の制限がついに撤廃され、海外のミュージシャンたちの来日公演の開催が続々と決定している昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。プレイガイドのサイトやお財布とにらめっこしながら、「ああでもない、こうでもない」と考えを巡らせる、大変だけれど楽しい日々が続いていることかと存じます。

 

さて、そんな海外ミュージシャンの来日ラッシュの最中、今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の来日公演も決定しています*1。最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」の日本公演は、11月6日(月)と7日(火)の2日間、東京都は文京区にある東京ドームにて行われます(スペシャルゲストはなんと、コンポーザーのAyaseとボーカルのIkuraからなる、「小説を音楽にするユニット」YOASOBI(ヨアソビ)に決定!*2)。

 

平日の2日間の開催という、コールドプレイの主たるファン層にとっては少々スケジュールの調整が要りそうな日程ながら、プレイガイドのチケット先行受付では抽選に漏れる人が続出、チケットの一般発売が開始すると、あっという間に全席種が完売してしまいました。後日に始まった追加席の販売も軒並み終了しているようですが、現在もプレイガイドによってはリセールが行われていることがあるので、一度は諦めてしまったという方も、こまめにプレイガイドのサイトをチェックしていれば、思わぬ巡り合わせがあるかもしれません(前回の来日公演を踏まえると、当日券の販売もある...かも?)。

 

 

▼✨ Coldplay Asia & Australia 2023 Tour (Official trailer)(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

Coldplay「Music of the Spheres World Tour」日本公演公式サイト(Live Nation Japanより)

www.livenation.co.jp

 

 

前作『Everyday Life』のリリース時、クリスが「環境に優しいツアーが実現できるまで、しばらくツアーは行わないつもりなんだ」と述べ*3、ニューアルバムを引っ提げてのライブツアーを期待していたファンを大いに悲しませたことも記憶に新しいですが、クリスのそんな発言から2年を経て、コールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は満を持して「環境に優しいツアー」となって帰ってきました。

 

「環境に優しくなった」とは謳いつつも、それでライブのスケール感が損なわれたかというわけでもないようで、色とりどりの眩いレーザーや事あるごとに打ち上がる紙吹雪と花火、そして会場を光の海(あるいは星の瞬く夜空?)に変えてしまうXyloband(ザイロバンド)といった、コールドプレイのライブではお馴染みのド派手な演出は今回のツアーでも健在のようです(というか、傍目には何が変わったのかが全く分からない...!)。

 

 

▼A Sky Full Of Stars (Live at River Plate)(YouTubeより)

絶賛開催中の最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、2022年の10月28日に南米はアルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブからのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

コールドプレイの公式サイトでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」で行っている環境への配慮がまとめられています*4再生可能エネルギーの使用や使用されるプラスチックの削減をはじめとして、チケットが1枚売れるごとに1本の樹を植樹する活動や、環境への負荷が少ない交通手段を用いて会場に訪れた観客への、専用のアプリを通じた物販で使える割引コードの提供、そして使用することで発電を行える自転車や床をライブ会場に設置し、観客にライブを楽しみつつ発電に協力してもらう試みなど、ユニークな取り組みも多数行っています。

 

 

▼Music of the Spheres World Tour: Sustainability

sustainability.coldplay.com

 

 

三者機関の調べでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は現時点で前回のライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」と比べてCO2排出量を約47%削減できているとのことです*5。時には環境保護団体から指摘を受けたり*6、金銭的な問題からそもそもツアー自体が行えない可能性があったことがクリスの口から明かされたりなど*7、やはり大変なこともあるにはあるようですが、いちファンとしては頑張ってほしいと思いますし、応援したいと思います。

 

さて、今回はコールドプレイの6年ぶりの来日公演を祝して、彼らの有名楽曲の歌詞の和訳を紹介していきたいと思います。今回はプロデューサーにイギリスの名うてのミュージシャン/音楽プロデューサーとして知られるBrian Enoブライアン・イーノ)を迎え、非西欧圏の音楽のエッセンスを取り込んだサウンドや「生と死」のような壮大な世界観を持つ歌詞といった新境地を開拓し、バンドに大きなブレイクスルーをもたらした4thアルバム『Viva La Vida Or Death And All His Friends』より、「Viva La Vida」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

ブライアン・イーノWikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「With Or Without You」ミュージックビデオ(YouTubeより)

ブライアン・イーノがプロデュースを務めた、コールドプレイの先輩にあたるアイルランドのロックバンドU2(ユーツー)の代表曲のひとつ!


www.youtube.com

 

 

「Viva La Vida」について

 

 

スペイン語で「人生万歳(long live life)」を意味する「Viva La Vida」という言葉をタイトルを冠した本楽曲の歌詞は、落ちぶれた王様が世界を支配していた頃の自分に思いを馳せる、ポジティブな響きを持つタイトルや高揚感に満ちたサウンドとは打って変わった、何とも物悲しいものとなっています。

 

(ちなみに、本楽曲が収録されたアルバム『Viva La Vida Or Death And All His Friends』のジャケットになっている絵画は、19世紀のフランスの画家Eugène Delacroix(ウジェーヌ・ドラクロワ)の「La Liberté guidant le peuple(民衆を導く自由の女神)」という、フランス7月革命を題材にした絵画だそうです。)

 

 

▼『民衆を導く自由の女神ウジェーヌ・ドラクロワ・作(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

 

また、本楽曲「Viva La Vida」と本楽曲が収録されたアルバム『Viva La Vida Or Death And All His Friends』のタイトルは、20世紀のメキシコの女性画家Frida Kahlo(フリーダ・カーロ)が生前最後に描いた同名の絵画からとられているのだそうです*8*9

 

 

フリーダ・カーロWikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

 

▼『Viva La Vida』フリーダ・カーロ

www.fridakahlo.org

 

 

湧き立つような白い雲が浮かぶ青空をバックに、切り口から赤く瑞々しい果肉が覗くスイカをダイナミックなタッチで描いた本作『Viva La Vida』ですが、本作を描いている当時、彼女はその身体を病に侵されつつあり(彼女は生涯を通じて怪我や病気に悩まされ続けた苦労の人だったようです)、鎮痛剤も効かないほどの痛みから、制作も思うようにできなくなっている状態だったのだそうです。

 

観ていると得も言われぬパワー、気圧されんばかりの生気のようなものを感じさせる本作ですが、そんなバックグラウンドを知っていると、彼女がどんな思いでこの絵を描いたのか、そしてどんな思いで『Viva La Vida(人生万歳)』というタイトルを付けたのか、その真意のほどを慮ってしまいます。

 

クリスはインタビューの中で、 この絵画についてこう言及しています*10

 

 

“She went through a lot of shit, of course, and then she started a big painting in her house that said ‘Viva la Vida,'”“I just loved the boldness of it.”

 

「知ってのとおり、彼女は多くの苦しみを経験した後に、自分の家で『Viva La Vida(人生万歳)』という大きな絵画を描き始めたんだ。」「僕はその絵画の大胆さがとにかく好きなんだよ。」

 

 

『Viva La Vida Or Death And All His Friends(人生万歳、もしくは死と彼の全ての友人)』というアルバムのタイトルもそうですが、本楽曲は生と死、喜びと悲しみといった相反するものを内包する「人生というものの多面性」を歌っているように感じます。

 

高揚感溢れるサウンドと哀愁を感じさせる歌詞、一聴するとミスマッチなようにも感じられる取り合わせですが、このミスマッチ具合こそが彼らにとっての人生のリアリティであり、彼らがこの曲を通じて語りたかったことなのではないかな、と思います。

 

 

▼「Viva La Vida」音源(Apple Musicより)

Viva La Vida

Viva La Vida

  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼「Viva La Vida」ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

▼「Viva La Vida」ライブ映像(YouTubeより)

2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロで行われたライブからのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

Viva La Vida - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

I used to rule the world

Seas would rise when I gave the word

Now in the morning I sleep alone

Sweep the streets I used to own

 

かつて、僕は世界を支配していた

僕が声をかければ、海には潮が満ちた

今、朝に僕は独りで眠る

かつては僕のものだった通りを掃いている

 

I used to roll the dice

Feel the fear in my enemy’s eyes

Listened as the crowd would sing

Now the old king is dead long live the king

One minute I held the key

Next the walls were closed on me

And I discovered that my castles stand

Upon pillars of salt and pillars of sand

 

かつて、僕は賽を転がした

敵の目の中に恐怖を見た

群衆が歌うのを聴いた

今、古い王は死んだ 王よ万歳

僕が鍵を手にしていたのも束の間

次の壁は僕に迫っていた

そして、僕は気付いたんだ 僕の城が建っていたのは

塩の柱と、砂の柱の上だったことに

 

I hear Jerusalem bells a-ringing

Roman cavalry choirs are singing

Be my mirror, my sword and shield

Missionaries in a foreign field

For some reason I can’t explain

Once you’d gone there was never

Never an honest word

And that was when I ruled the world

 

聞こえる、エルサレムの鐘が鳴るのが

ローマ騎兵隊の聖歌隊が歌うのが

僕の鏡になれ 僕の剣に、僕の盾に

異国の地の宣教師に

その理由は説明できないけれど

あのとき、君が去ってしまってからというもの

正直な言葉を口に出せなくなってしまったんだ

そして、それが世界を支配していた頃の僕だった

 

エルサレム古代パレスチナの都市、ユダヤ教キリスト教イスラム教の聖地。

 

It was a wicked and wild wind

Blew down the doors to let me in

Shattered windows and the sound of drums

People couldn’t believe what I’d become

Revolutionaries wait

For my head on a silver plate

Just a puppet on a lonely string

Oh who would ever want to be king?

 

邪悪で荒々しい風が

その戸を吹き倒した、僕を入れようとして

割れた窓と太鼓の音

人々は目を疑った、変わり果てた僕の姿に

革命家は待つ

銀の盆に載せられた僕の首を

ただの孤独な糸で吊られた操り人形さ

ああ、誰が王になどなりたがるだろう?

 

I hear Jerusalem bells a-ringing

Roman cavalry choirs are singing

Be my mirror, my sword and shield

My missionaries in a foreign field

For some reason I can’t explain

I know St Peter won’t call my name

Never an honest word

But that was when I ruled the world

 

聞こえる、エルサレムの鐘が鳴るのが

ローマ騎兵隊の聖歌隊が歌うのが

僕の鏡になれ 僕の剣に、僕の盾に

異国の地の僕の宣教師に

その理由は説明できないけれど

分かってるんだ、ペテロが僕の名を呼ばないことは

あれから、正直な言葉を口に出せなくなってしまった

でも、それが世界を支配していた頃の僕だった

 

ペテロ:新約聖書に登場する人物。キリストの12人の弟子である「使徒」のひとり。新約聖書におさめられた福音書のひとつ「マタイの福音書」の中でキリストから天国の鍵を授けられたとされる彼は、天国の門の前に立ち、リストを見ながら天国に行ける人を選別するキャラクターとして映画や漫画の中にしばしば登場する*11

 

Hear Jerusalem bells a-ringing

Roman cavalry choirs are singing

Be my mirror, my sword and shield

My missionaries in a foreign field

For some reason I can’t explain

I know St Peter won’t call my name

Never an honest word

But that was when I ruled the world

 

聞こえる、エルサレムの鐘が鳴るのが

ローマ騎兵隊の聖歌隊が歌うのが

僕の鏡になれ 僕の剣に、僕の盾に

異国の地の僕の宣教師に

その理由は説明できないけれど

分かってるんだ、ペテロが僕の名を呼ばないことは

あれから、正直な言葉を口に出せなくなってしまった

でも、それが世界を支配していた頃の僕だった

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

used to:以前は~だった

 

rule:(国王・政府などが)(国・国民などを)支配する、統治する

 

would:〈人・物・事は〉(ひょっとすると)...かもしれない、(たぶん)...でしょう

 

sweep:(ほうき・ブラシなどで)〈床・地面など〉を掃く、掃除する

 

own:〈人などが〉〈譲渡可能な物〉を所有する、…の所有権を持つ

 

crowd:群衆、人ごみ

 

long live:万歳

 

hold:〈物〉をしっかり持って[つかんで]いる

 

close:(距離・時間の点で)〔...に〕接近した、ごく近い

 

discover:...ということを[...かを]知る、...に気がつく

 

pillar:柱状のもの

 

Jerusalem:エルサレム(古代パレスチナの都市、ユダヤ教キリスト教イスラム教の聖地)

 

roman:(現代)ローマの

 

cavalry:騎兵隊

 

choir:(教会の)聖歌隊

 

missionary:(外国へ派遣される)伝道師、宣教師

 

foreign:外国の、外国からの

 

explain:〈人・報告書などが〉O1〈物・事〉を(O2〈人〉に)説明する

 

once:かつて、昔、(過去の)ある時[時期]に

 

have gone:〔...へ〕行ってしまって(ここに)いない〔to〕

 

there:~がある、〈人〉がいる

 

never:(過去の習慣として)一度も...しなかった

 

honest:(言行など)偽りのない、率直な

 

revolutionary (revolutionist):革命党員;革命論者

 

puppet:操り人形

 

St. Peter:ペテロの名で知られる、新約聖書に登場する人物。キリストの12人の弟子である「使徒」のひとり。新約聖書におさめられた福音書のひとつ「マタイの福音書」の中でキリストから天国の鍵を授けられたとされる彼は、天国の門の前に立ち、リストを見ながら天国に行ける人を選別するキャラクターとして映画や漫画の中にしばしば登場する*12

 

 

シングル「Viva La Vida」やアルバム『Viva La Vida Or Death And All His Friends』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Viva La Vida」

★全英&全米シングルチャート1位

グラミー賞主要部門「最優秀楽曲賞」受賞

グラミー賞「最優秀ポップ・ボーカル・パフォーマンス賞(デュオまたはグループ)」受賞

落ちぶれた王様のモノローグを通して人生というものの複雑さを歌う、4thアルバム『Viva La Vida Or Death And All His Friends』からの2ndシングル!(2008年リリース)

Viva La Vida

Viva La Vida

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Violet Hill」

★全英シングルチャート8位

4thアルバム『Viva La Vida Or Death And All His Friends』からの1stシングル!(2008年リリース)

Violet Hill

Violet Hill

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Lost!」

4thアルバム『Viva La Vida Or Death And All His Friends』からの3rdシングル!(2008年リリース)

Lost!

Lost!

  • provided courtesy of iTunes

 

●「1/1」

※厳密にはシングルではないのですが、ここで紹介することをお許しください

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

『Viva La Vida Or Death And All His Friends』のプロデュースを務めたイギリスのミュージシャン/音楽プロデューサーのBrian Enoブライアン・イーノ)による、空港(airport)で流すことを想定して制作された、「能動的に聴かれることがない、ただそこに存在している音楽」というちょっと変わった趣旨を持つ音楽です(こういった音楽を「アンビエント・ミュージック」または「環境音楽」と呼ぶそうです)。「Viva La Vida」をはじめとするいわゆるポップ・ミュージックとはだいぶ毛色の異なる音楽ですが、けっこう面白いので、気になる方はぜひぜひ一度聴いてみてください。(1978年リリース)

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●「With Or Witout You」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

コールドプレイの先輩にあたるアイルランドのバンド、U2(ユーツー)の代表曲のひとつ!本楽曲が収録された5thアルバム『The Joshua Tree』は、コールドプレイの4thアルバム『Viva La Vida Or Death And All His Friends』と同じくプロデューサーにブライアン・イーノを迎え、歌詞やサウンドのスケールを格段に拡大させてバンドに大きなブレイクスルーをもたらした、バンドの代表作のひとつになっています。(1987年リリース)

With or Without You

With or Without You

  • U2
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

〈アルバム〉📕♫

 

●『Viva La Vida Or Death And All His Friends』(スタジオアルバム)

★全英&全米アルバムチャート1位

グラミー賞「最優秀ロック・アルバム賞」受賞

プロデューサーにイギリスの名うてのミュージシャン/音楽プロデューサーとして知られるBrian Enoブライアン・イーノ)を迎え、非西欧圏の音楽のエッセンスを取り込んだサウンドや「生と死」のような壮大な世界観を持つ歌詞といった新境地を開拓し、バンドに大きなブレイクスルーをもたらした4thアルバム!全英&全米ナンバー1ヒットシングル「Viva La Vida」をはじめ、「Violet Hill」「Lost!」ほか全10曲を収録!(2008年リリース)

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

Live In Buenos Aires

Live In Buenos Aires

 

●『Ambient 1: Music For Airports』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

『Viva La Vida Or Death And All His Friends』のプロデュースを務めたイギリスのミュージシャン/音楽プロデューサーのBrian Enoブライアン・イーノ)による、空港(airport)で流すことを想定して制作された、「能動的に聴かれることがない、ただそこに存在している音楽」というちょっと変わった趣旨を持つ音楽です(こういった音楽を「アンビエント・ミュージック」または「環境音楽」と呼ぶそうです)。「Viva La Vida」をはじめとするいわゆるポップ・ミュージックとはだいぶ毛色の異なる音楽ですが、けっこう面白いので、気になる方はぜひぜひ一度聴いてみてください。(1978年リリース)

 

●『The Joshua Tree』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

コールドプレイの先輩にあたるアイルランドのバンド、U2(ユーツー)の5thアルバム!コールドプレイの4thアルバム『Viva La Vida Or Death And All His Friends』と同じくプロデューサーにブライアン・イーノを迎え、歌詞やサウンドのスケールが格段に拡大した本作は、バンドに大きなブレイクスルーをもたらしたバンドの代表作のひとつになりました。大ヒットシングル「With Or Witout You」「I Still Haven't Found What I'm Looking For」「Where The Streets Have No Name」ほかを収録!(1987年リリース)

The Joshua Tree

The Joshua Tree

  • U2
  • ロック
  • ¥1935

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Viva La Vida Or Death And All His Friends』(スタジオアルバム)

★全英&全米アルバムチャート1位

グラミー賞「最優秀ロック・アルバム賞」受賞

プロデューサーにイギリスの名うてのミュージシャン/音楽プロデューサーとして知られるBrian Enoブライアン・イーノ)を迎え、非西欧圏の音楽のエッセンスを取り込んだサウンドや「生と死」のような壮大な世界観を持つ歌詞といった新境地を開拓し、バンドに大きなブレイクスルーをもたらした4thアルバム!全英&全米ナンバー1ヒットシングル「Viva La Vida」をはじめ、「Violet Hill」「Lost!」ほか全10曲を収録!(2008年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラック「Lost?」が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

Viva La Vida

Viva La Vida

Amazon

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

 

▼輸入盤CD

 

●『Live In Buenos Aires / Live In Sao Paulo / A Head Full Of Dreams (Film)』(通称『The Butterfly Package』)(ライブアルバム/ライブフィルム/ドキュメンタリーフィルム)

 

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム『Live In Buenos Aires』と、同ツアーより2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロにて行われたライブを収録したライブフィルム『Live In Sao Paulo』、そしてバンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史をメンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム『A Head Full Of Dreams (Film)』の3作品がひとつのパッケージになった超豪華アイテム!(2018年リリース)

 

※『Live In Buenos Aires』は単体でも発売されています

※『A Head Full Of Dreams (Film)』は、「Amazon Prime Video」にて『Coldplay: A Head Full Of Dreams』の題で同じ内容のものが配信されています

 

▼国内盤CD&DVD(おすすめ!)

 

▼輸入盤(CD&DVDとアナログレコード&DVDの2形態があります)

 

●『Ambient 1: Music For Airports』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

『Viva La Vida Or Death And All His Friends』のプロデュースを務めたイギリスのミュージシャン/音楽プロデューサーのBrian Enoブライアン・イーノ)による、空港(airport)で流すことを想定して制作された、「能動的に聴かれることがない、ただそこに存在している音楽」というちょっと変わった趣旨を持つ音楽です(こういった音楽を「アンビエント・ミュージック」または「環境音楽」」と呼ぶそうです)。「Viva La Vida」をはじめとするいわゆるポップミュージックとはだいぶ毛色の異なる音楽ですが、けっこう面白いので、気になる方はぜひぜひ一度聴いてみてください。(1978年リリース)

 

▼国内盤CD

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

AMBIENT1/MUSIC FOR AIRPOR

AMBIENT1/MUSIC FOR AIRPOR

Amazon

 

●『The Joshua Tree』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

コールドプレイの先輩にあたるアイルランドのバンド、U2(ユーツー)の5thアルバム!コールドプレイの4thアルバム『Viva La Vida Or Death And All His Friends』と同じくプロデューサーにブライアン・イーノを迎え、歌詞やサウンドのスケールが格段に拡大した本作は、バンドに大きなブレイクスルーをもたらした彼らの代表作のひとつになりました。大ヒットシングル「With Or Witout You」「I Still Haven't Found What I'm Looking For」「Where The Streets Have No Name」ほかを収録!(1987年リリース)

 

▼国内盤CD

ヨシュア・トゥリー(通常盤)

ヨシュア・トゥリー(通常盤)

  • アーティスト:U2
  • ユニバーサル ミュージック
Amazon

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

THE JOSHUA TREE

THE JOSHUA TREE

  • アーティスト:U 2
  • ISLAN
Amazon

 

 

▼その他

 

〈映像作品〉

 

●『Coldplay: A Head Full Of Dreams』(ドキュメンタリーフィルム)

コールドプレイのことをもっと深く知りたい人にぴったり!バンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史を、メンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム!(2018年公開)

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

※内容は『The Butterfly Package』の『A Head Full Of Dreams (Film)』と同じものです

 

●『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(ライブフィルム)【New!】

ついに来た!コールドプレイが最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げて行っているライブツアー『Music of the Spheres World Tour』より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム!当時世界中の映画館で本作のライブビューイングが行われたことも記憶に新しいですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

 

 

コールドプレイの最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』が好評発売中!

 

 

コールドプレイの9作目となるスタジオアルバム『Music of the Spheres』が現在好評発売中です。

 

クリス曰く「映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている*13」という今作は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有したアルバムになっています(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

今作からは、80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的な「Higher Power」と、なんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボし、この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う「My Universe」の2曲が先行シングルとしてリリースされています。

 

 

▼Overtura (Music Of The Spheres album trailer)(YouTubeより)

今作の舞台である架空の惑星系「The Spheres」をフィーチャーしたアルバムトレイラー!「The Spheres」には、紫色の小さな惑星「Kaotica」やカラフルな兄弟星の惑星「Echo」、青いマーブル模様をした大きな惑星「Calypso」や稲妻の迸る小さな惑星「Ultra」、草花が生い茂る大きな惑星「Floris」や七色に輝く惑星「Epiphane」、そして青紫色の途方もない大きさの星雲「Coloratura」など、姿かたちも様々な12の惑星が存在しています。


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▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。


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▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


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本作のプロデュースは、バンドが「この宇宙の真の驚異」と称えるスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、90年代から現在に至るまで、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が務めています。

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「I Want It That Way」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのボーイバンドBackstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)の大ヒット曲!(1999年リリース)


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▼「So What」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーP!nk(ピンク)の全米ナンバー1ヒットソング!(2009年リリース)


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▼「California Gurls」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーKaty Perryケイティ・ペリー)の全米ナンバー1ヒットソング!(2010年リリース)


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▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全米ナンバー1ヒット曲!(2019年リリース)


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ポップ畑のプロデューサーを招いただけはあり、サウンドの印象としては、最近のトレンドである80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な、ラジオやヒットチャート、そしてライブで映えそうなモダンでポップな仕上がりのサウンドになっている印象を受けます。

 

また、本作は他のアーティストとのコラボレーションも多く、先に挙げた韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス、「My Universe」に参加)を始め、アメリカの歌姫Selena Gomez(セレーナ・ゴメス、「Let Somebody Go」に参加)、アメリカのR&BユニットWe Are King(「Human Heart」に参加)、イギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー、「Human Heart」に参加)などなど、多数のコラボレーターが参加しています。

 

 

BTS日本公式ファンクラブサイト

bts-official.jp

 

▼「Dynamite」ミュージックビデオ(YouTubeより)

広い海を越え、今や世界的な成功を収めるまでに至った韓国のボーイバンドBTSの代表曲!彼らの楽曲の歌詞やインタビューの発言をちゃんと見てみると分かりますが、彼らのアティチュードは意外とコールドプレイに近いところがあります。


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▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)

アメリカの女優、シンガーのセレーナ・ゴメスの大ヒットソング!セレーナさんのしっとりとした歌声と、痛ましくも前向きな歌詞がとても印象的です。


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▼We Are King(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)

近未来型R&Bとでも言うべき神秘的な音楽性で、デビュー前からケンドリック・ラマーやプリンスなどのミュージシャンや耳の早いリスナーたちに注目されていた、ストローザ姉妹を中心としたアメリカの新進気鋭のR&Bグループ、We Are King!有名ミュージシャンの性なのか、話題にしやすい部分だけがやたらめったらとあげつらわれますが、こういった面白いミュージシャンをフックアップしてくるあたりに、コールドプレイの侮れなさを感じます。


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▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)

齢27にして2度のグラミー賞に輝くイギリスのマルチインストゥルメンタリスト、ジェイコブ・コリアー!こちらの楽曲は、歌声を多重録音してふくよかなハーモニーを作り出す彼お得意のユニークなスタイルで作られています。音楽家の家庭に生まれ、自らも音楽を学ぶ超エリートのミュージシャンでありながら、彼が作る遊び心に溢れた楽曲は、誰にとっても面白く親しみやすいものになっています。


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前々作『A Head Full Of Dreams』にも引けをとらないほどのポップさと多数のコラボレーターを有し、惑星やエイリアンといった宇宙のモチーフが多く登場することが印象的な本作『Music of the Spheres』ですが、クリスは先行シングル「Higher Power」のお披露目の場となったISS国際宇宙ステーション)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中で、本作についてこんなふうに語っています。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


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(動画の6:30辺りから)

 

 

Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.

 

クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。

 

Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.

 

トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。

 

Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...

 

クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...

 

Thomas: - True, very true.

 

トマ:──そうです、本当にそうです。

 

Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.

 

クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

 

クリスの発言を鑑みると、本作は地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思いを、宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らしに擬えて伝えるアルバムとなっているようです。

 

実は、本作の歌詞の和訳をしている最中に、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思わしきものを偶然見つけました。それは、大昔の数学博士ピタゴラスが提唱した音楽と宇宙にまつわる思想、その名も「Music of the Spheres(天球の音楽)」です(以下、ONTOMOというWebマガジン*14に掲載された、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事です)。
 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 


今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


残念ながら宇宙空間には大気が存在しないため、ピタゴラスの言う「星たちが奏でる音楽」は私たちの耳には届きようがありません。読んでいるとワクワクするロマンに溢れた思想ではあるのですが、今現在の科学的な観点からは、ナンセンスなものと言わざるを得ないのです。では、なぜコールドプレイが2021年の今になってこんな思想を引用してきたのかというと、彼らにとっての宇宙(Universe)では、それが意味をなしうるものだからなのだと思います。

 

歌詞を読んでみれば分かると思いますが、本作で語られる宇宙(Universe)は、太陽や月、星といった「天体が存在する空間」というよりも、僕と君、つまりは「人々が存在する世界」と解釈するのが正しいように思います(実際「Universe」には「宇宙」と「世界」ふたつの訳し方が存在しています)。基本的に本作の楽曲は宇宙のモチーフを絡めながら「人々」のことを歌ったものである、ということは、「My Universe」や「Coloratura」などの歌詞を見ればお判りいただけるかと思います。

 

「EVERYTHING IS MADE OF MUSIC(あらゆるものは音楽でできている)」。本作のブックレットの「🪐」と「♾️」のページには、各々の惑星「Neon Moon I」と「Infinity Station」の文字でこんなッセージが記されています。僕は、ピタゴラスの思想からタイトルをとり、様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共にポップで楽観的な世界観を示した本作『Music of the Spheres』でコールドプレイが目指したのは、「この宇宙(Universe)に音楽で調和をもたらすこと」、すなわち「僕と君、全ての人々に音楽で調和をもたらすこと」なのではないかな、と思います(実際のところは彼らに聞いてみないと分かりませんけどね)。

 

本作の楽曲は、ライブで真価を発揮するものだと思います。会場いっぱいに詰めかけた各々の観客たちが身につける「Xyloband」が生み出す星の瞬く夜空を思わせる光景の中、私たちが声を合わせて歌うとき、本作でコールドプレイが目指した「音楽で宇宙に調和がもたらされる光景」が、「音楽で全ての人々に調和がもたらされる光景」が訪れるのではないか、と僕は思っているのです。

 

異なる立場にある人々の間の対立/分断がいっそう深まりつつある今のこの世界で、それでもなお、私たち地球に暮らす人々をその愛でひとつにせしめんとしてみせる本作、今やこの世界、あるいはこの地球で最も有名なバンドのひとつとなった彼らが鳴らすに相応しい、野心的かつ意義深いアルバムだと思います。

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

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●「My Universe

なんとコールドプレイが今を時めく韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)とコラボ!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫
 
●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCDになります。解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
Amazon

 

 

▼その他

 

〈本作のタイトルの元ネタ!?音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事〉

 

本作の歌詞の和訳をしている最中に偶然発見した、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われる、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集したONTOMOというWebマガジンの記事です。

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。

 

〈関連映像作品〉

 

●映画『スター・ウォーズ』シリーズ

1977年からアメリカで公開されたSF映画のシリーズ。物語の舞台は、遠い昔遥か彼方に存在したとある銀河。その銀河の辺境に位置する、小さな砂漠の惑星タトゥイーンに住む水分農夫の青年ルーク・スカイウォーカーは、ある日何やら訳ありの様子の2体のドロイド、プロトコルドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2を購入したことから、銀河を恐怖で支配する銀河帝国と彼らに抵抗する反乱同盟軍との激しい戦いへと巻き込まれていきます。不思議な力フォースを使いこなすジェダイの騎士ベン・ケノービやヨーダとの交流や、フォースの暗黒面に精通するシスの暗黒卿ダース・ベイダーとの闘い、荒っぽいけど頼りになる密輸業者ハン・ソロ&チューバッカのコンビと美しい容姿とは裏腹に結構気の強い惑星オルデランの王女レイア・オーガナたちの冒険の中でルークが成長していく、ワクワクとドキドキに満ちた宇宙冒険譚です。クリス曰く『Music of the Spheres』は本作から影響を受けているとのことです(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』((1977年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:アーヴィン・カーシュナー(原案:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:リチャード・マーカンド(原案:ジョージ・ルーカス

 

●『E.T.

1982年にアメリカで公開されたSF映画アメリカのとある町に住む少年エリオットとその家族と、地球の外からやってきた不思議なエイリアンE.T.(「the extra-terrestrial(地球外生命体)」の頭文字をとったもの)の交流を描いた物語です。絶賛開催中のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のライブの開始前に流れるSEは、本作『E.T.』のサウンドトラックの「Flying Theme」という曲が使われているそうです。(1982年公開)

出演:ヘンリー・トーマス(エリオット役)、ディー・ウォレス(メアリー役)、ロバート・マクノートン(マイケル役)、ドリュー・バリモア(ガーディ役)ほか

監督:スティーブン・スピルバーグ

 

▼「Flying Theme (From "E.T. the Extra-Terrestrial")」音源(Apple Musicより)

 

 

 

コールドプレイの最新ライブツアーの模様を収めたライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が配信開始!

 

 

絶賛開催中のコールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が、Amazon Prime Videoにて遂に配信開始となりました。

 

当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!

 

米タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

 

 

▼『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(Amazon Prime Videoより)

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:Coldplay / コールドプレイ | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

バンド公式サイト:Coldplay - Official Site

 

 

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Fix You - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の「Fix You」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

▲「Fix You」ミュージックビデオより

 

 

Coldplay(コールドプレイ)

▲NME Japanより

 

1997年にイギリスはイングランドのロンドンにて、ボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン、写真左から2人目)、ギタリストのJonny Buckland(ジョニー・バックランド、写真左から3人目)、ベーシストのGuy Berryman(ガイ・ベリーマン、写真左から4人目)、ドラマーのWill Champion(ウィル・チャンピオン、写真左から1人目)の4人で結成されたバンド。ギターやピアノが奏でる美しいメロディや、愛する人への想いや生きていく上で感じる苦悩を綴った繊細な歌詞が印象的な「オルタナティブロック」と呼ばれる作風のほか、カラフルなエレクトロニックサウンドをはじめその時々のトレンドのサウンドも織り交ぜたポップなサウンドや、「マイノリティとして生きること」や「愛を信じること」といった壮大なスケールの世界観が綴られた歌詞が印象的な「オルタナティブポップ」と呼ばれる作風で知られる。これまでに9枚のスタジオアルバムと40曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』『Viva La Vida Or Death And All His Friends』『Mylo Xyloto』『A Head Full Of Dreams』などがあり、代表曲に「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Viva La Vida」「Paradise」「A Sky Full Of Stars」「Hymn For The Weekend」などがある。

今回紹介する「Fix You」は、3rdアルバム『X&Y』からの2ndシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「Fix You - Coldplay【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

絶賛開催中のコールドプレイのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」が遂に日本にやってくる!

 

 

コロナ禍による行政上の制限がついに撤廃され、海外のミュージシャンたちの来日公演の開催が続々と決定している昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。プレイガイドのサイトやお財布とにらめっこしながら、「ああでもない、こうでもない」と考えを巡らせる、大変だけれど楽しい日々が続いていることかと存じます。

 

さて、そんな海外ミュージシャンの来日ラッシュの最中、今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の来日公演も決定しています*1。最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」の日本公演は、11月6日(月)と7日(火)の2日間、東京都は文京区にある東京ドームにて行われます(スペシャルゲストはなんと、コンポーザーのAyaseとボーカルのIkuraからなる、「小説を音楽にするユニット」YOASOBI(ヨアソビ)に決定!*2)。

 

平日の2日間の開催という、コールドプレイの主たるファン層にとっては少々スケジュールの調整が要りそうな日程ながら、プレイガイドのチケット先行受付では抽選に漏れる人が続出、チケットの一般発売が開始すると、あっという間に全席種が完売してしまいました。後日に始まった追加席の販売も軒並み終了しているようですが、現在もプレイガイドによってはリセールが行われていることがあるので、一度は諦めてしまったという方も、こまめにプレイガイドのサイトをチェックしていれば、思わぬ巡り合わせがあるかもしれません(前回の来日公演を踏まえると、当日券の販売もある...かも?)。

 

 

▼✨ Coldplay Asia & Australia 2023 Tour (Official trailer)(YouTubeより)


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Coldplay「Music of the Spheres World Tour」日本公演公式サイト

www.livenation.co.jp

 

 

前作『Everyday Life』のリリース時、クリスが「環境に優しいツアーが実現できるまで、しばらくツアーは行わないつもりなんだ」と述べ*3、ニューアルバムを引っ提げてのライブツアーを期待していたファンを大いに悲しませたことも記憶に新しいですが、クリスのそんな発言から2年を経て、コールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は満を持して「環境に優しいツアー」となって帰ってきました。

 

「環境に優しくなった」とは謳いつつも、それでライブのスケール感が損なわれたかというわけでもないようで、色とりどりの眩いレーザーや事あるごとに打ち上がる紙吹雪と花火、そして会場を光の海(あるいは星の瞬く夜空?)に変えてしまうXyloband(ザイロバンド)といった、コールドプレイのライブではお馴染みのド派手な演出は今回のツアーでも健在のようです(というか、傍目には何が変わったのかが全く分からない...!)。

 

 

▼A Sky Full Of Stars (Live at River Plate)(YouTubeより)

絶賛開催中の最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』を引っ提げたライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、2022年の10月28日に南米はアルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブからのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

コールドプレイの公式サイトでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」で行っている環境への配慮がまとめられています*4再生可能エネルギーの使用や使用されるプラスチックの削減をはじめとして、チケットが1枚売れるごとに1本の樹を植樹する活動や、環境への負荷が少ない交通手段を用いて会場に訪れた観客への、専用のアプリを通じた物販で使える割引コードの提供、そして使用することで発電を行える自転車や床をライブ会場に設置し、観客にライブを楽しみつつ発電に協力してもらう試みなど、ユニークな取り組みも多数行っています。

 

 

▼Music of the Spheres World Tour: Sustainability

sustainability.coldplay.com

 

 

三者機関の調べでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は現時点で前回のライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」と比べてCO2排出量を約47%削減できているとのことです*5。時には環境保護団体から指摘を受けたり*6、金銭的な問題からそもそもツアー自体が行えない可能性があったことがクリスの口から明かされたりなど*7、やはり大変なこともあるにはあるようですが、いちファンとしては頑張ってほしいと思いますし、応援したいと思います。

 

さて、今回はコールドプレイの6年ぶりの来日公演を祝して、彼らの有名楽曲の歌詞の和訳を紹介していきたいと思います。今回は行くべき道や出口が見えないことへの苦悩を強く感じる歌詞と、シンセサイザーが大々的に導入され、奥行きがぐっと増したサウンドが印象的な3rdアルバム『X&Y』より、「Fix You」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

「Fix You」について

 

 

ライブのセットリストに必ずと言っていいほど登り、観客を交えた大合唱となる本楽曲「Fix You」は、クリスが当時の恋人だった女優のGwyneth Paltrow(グウィネス・パルトロウ)のために書いた曲なのだそうです。

 

ちょうど父親を亡くしたばかりで悲しみに暮れていたグウィネスを心配し、彼女の元を訪れていたクリスは、グウィネスの父親が亡くなる前に購入し、使われることなく家に置かれていたシンセサイザーを見つけ、その素晴らしいシンセサイザーの音色に感化されてこの曲を書いたのだそうです*8*9

 

この曲を聴いていると、抱えていた悲しみや苦しみがクリスの繊細な歌声と優しいシンセサイザーの音色の中にゆっくりと溶け込んでいき、クライマックスのジョニーのギターでふわっと空に飛ばされていくような感覚を覚えます。

 

いくつもの名曲があるコールドプレイですが、やはりこの曲には特別な力があるように思います。彼らのファンになってからはや10年、何度もこの曲を聴いてきましたが、聴くたびに「ああ、やっぱりいい曲だよなあ」と思ってしまいます。

 

 

▼「Fix You」音源(Apple Musicより)

Fix You

Fix You

  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼「Fix You」ミュージックビデオ(YouTubeより)


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▼「Fix You」ライブ映像(YouTubeより)

2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロで行われたライブからのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

Fix You - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

When you try your best, but you don’t succeed

When you get what you want, but not what you need

When you feel so tired, but you can’t sleep

Stuck in reverse

 

全力で挑んでいるのに、上手くいかないとき

望むものを手にしたのに、必要とするものではなかったとき

ひどく疲れているのに、眠ることができないとき

失敗に嵌って動けなくなって

 

And the tears come streaming down your face

When you lose something you can’t replace

When you love someone, but it goes to waste

Could it be worse?

 

そして、涙が落ちてくる その顔を伝って

君がかけがえのない何かを失ってしまったとき

誰かを愛しているのに、その愛が報われないとき

それ以上悪いことがあるだろうか?

 

Lights will guide you home

And ignite your bones

I will try to fix you

 

光が君を家に導き

君の身体を奮い立たせるだろう

僕は君のことを立ち直らせてみせるよ

 

High up above or down below

When you’re too in love to let it go

But if you never try you’ll never know

Just what you’re worth

 

はるか高く、もしくはずっと低くに

手放すには愛し過ぎているときに

でも、もし試してみなければ、君は知ることはない

自分が値するものを

 

Lights will guide you home

And ignite your bones

I will try to fix you

 

光が君を家に導き

君の身体を奮い立たせるだろう

僕は君のことを立ち直らせてみせるよ

 

Tears stream down your face

When you lose something you cannot replace

Tears stream down your face and I

Tears stream down your face

I promise you I will learn from my mistakes

Tears stream down your face and I

 

涙が落ちる、その頬を伝って

君がかけがえのない何かを失ったとき

涙が落ちる、その頬を伝って そして僕は

涙が落ちる、その頬を伝って

約束するよ、僕は自分の過ちから学ぼう

涙が落ちる、その頬を伝って そして僕は

 

Lights will guide you home

And ignite your bones

And I will try to fix you

 

光が君を家に導き

君の身体を奮い立たせるだろう

僕は君のことを立ち直らせてみせるよ

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

succeed:〔...に〕成功する、上手くいく〔in〕

 

stick:〈物が〉〔...にはまって〕動かなくなる

 

reverse:敗北、失敗

 

stream:〈液体・気体が〉(絶え間なく)流れる

 

replace:O1〈人・物〉をO2〈人・物〉と取り替える

 

worse:より悪い、より劣った、もっとひどい

 

guide:〈人・物が〉〈人・動物・物など〉を〔...へ〕誘導する〔to, into, toward〕

 

ignite:[比喩的に]〈人・心など〉を奮起させる、〈議論など〉を燃え上がらせる、〈暴動など〉に火をつける

 

bone:身体

 

fix:〈物〉を修理する、〈病人・歯〉を治す

 

let:O〈人・事〉に...させる

 

worth:〈人・物・事が〉...に値する、...する価値がある

 

 

シングル「Fix You」やアルバム『X&Y』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Fix You」

★全英シングルチャート4位

クリスが父親を亡くし悲しみに暮れていた当時の恋人のグウィネスを慰めるために書いた、3rdアルバム『X&Y』からの2ndシングル!(2005年リリース)

Fix You

Fix You

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Speed Of Sound」

★全英シングルチャート2位、全米シングルチャート8位

3rdアルバム『X&Y』からの1stシングル!(2005年リリース)

Speed of Sound

Speed of Sound

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Talk

★全英シングルチャート10位

3rdアルバム『X&Y』からの3rdシングル!(2005年リリース)

Talk

Talk

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Coffee & TV」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

待ち人を探して牛乳パックのキャラクターが街を奔走するミュージックビデオもキュート!90年代に活躍し、現在も活動を続けるイギリスのバンドBlur(ブラー)の代表曲のひとつ!(1999年リリース)

Coffee & TV

Coffee & TV

  • ブラー
  • ロック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

●「Pictures Of You」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

火事に遭った自宅の焼け跡から見つかった恋人の昔の写真からインスピレーションを得たというエモーショナルな一曲!80年代に活躍し、現在も活動を続けるイギリスのバンドThe Cureザ・キュアー)の代表曲のひとつ!(1990年リリース)

 

〈アルバム〉📕♫

 

●『X&Y』(スタジオアルバム)

★全英&全米アルバムチャート1位

3rdアルバム!大ヒットシングル「Fix You」「Speed Of Sound」「Talk」ほか全12曲(+シークレットトラック1曲)を収録!(2005年リリース)

X&Y

X&Y

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

Live In Buenos Aires

Live In Buenos Aires

 

●『13』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

90年代に活躍し、現在も活動を続けるイギリスのバンドBlur(ブラー)の、メンバー間の音楽性の違いやメンバー個人の健康問題などから次第にバンド内に軋轢が生じ始めていた時期に制作された、混沌を煮詰めたかのような熱くどろりとしたサウンドが印象的なアルバム!ヒットシングル「Tender」「Coffee & TV」ほかを収録!(1999年リリース)

13

13

  • ブラー
  • ロック
  • ¥1630

 

●『Disintegration』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

80年代に活躍し、現在も活動を続けるイギリスのバンドThe Cureザ・キュアー)の、バンド内の人間関係が崩壊していく中で制作された、『Disintegration』(崩壊)というアルバムタイトルに違わぬ重苦しい雰囲気に満ちたアルバム!大ヒットシングル「Lovesong」のほか、「Lullaby」や「Pictures Of You」などを収録!(1989年リリース)

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『X&Y』(スタジオアルバム)

★全英&全米アルバムチャート1位

3rdアルバム!大ヒットシングル「Fix You」「Speed Of Sound」「Talk」ほか全12曲(+シークレットトラック1曲)を収録!(2005年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳がつくほか、国内盤CD限定のボーナストラック「How You See The World」が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

X&Y (Ogv) [Analog]

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Amazon

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

 

▼輸入盤CD

 

●『Live In Buenos Aires / Live In Sao Paulo / A Head Full Of Dreams (Film)』(通称『The Butterfly Package』)(ライブアルバム/ライブフィルム/ドキュメンタリーフィルム)

 

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム『Live In Buenos Aires』と、同ツアーより2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロにて行われたライブを収録したライブフィルム『Live In Sao Paulo』、そしてバンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史をメンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム『A Head Full Of Dreams (Film)』の3作品がひとつのパッケージになった超豪華アイテム!(2018年リリース)

 

※『Live In Buenos Aires』は単体でも発売されています

※『A Head Full Of Dreams (Film)』は、「Amazon Prime Video」にて『Coldplay: A Head Full Of Dreams』の題で同じ内容のものが配信されています

 

▼国内盤CD&DVD(おすすめ!)

 

▼輸入盤(CD&DVDとアナログレコード&DVDの2形態があります)

 

●『13』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

90年代に活躍し、現在も活動を続けるイギリスのバンドBlur(ブラー)の、メンバー間の音楽性の違いやメンバー個人の健康問題などから次第にバンド内に軋轢が生じ始めていた時期に制作された、混沌を煮詰めたかのような熱くどろりとしたサウンドが印象的なアルバム!ヒットシングル「Tender」「Coffee & TV」ほかを収録!(1999年リリース)

 

▼国内盤CD

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

13

13

  • アーティスト:Blur
  • Emi
Amazon

 

●『Disintegration』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

80年代に活躍し、現在も活動を続けるイギリスのバンドThe Cureザ・キュアー)の、バンド内の人間関係が崩壊していく中で制作された、『Disintegration』(崩壊)というアルバムタイトルに違わぬ重苦しい雰囲気に満ちたアルバム!大ヒットシングル「Lovesong」のほか、「Lullaby」や「Pictures Of You」などを収録!(1989年リリース)

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

DISINTEGRATION-REMASTERED

DISINTEGRATION-REMASTERED

  • アーティスト:CURE
  • Polydor
Amazon

 

※国内盤CDは現在流通していないようです

 

 

▼その他

 

〈映像作品〉

 

●『Coldplay: A Head Full Of Dreams』(ドキュメンタリーフィルム)

コールドプレイのことをもっと深く知りたい人にぴったり!バンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史を、メンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム!(2018年公開)

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

※内容は『The Butterfly Package』の『A Head Full Of Dreams (Film)』と同じものです

 

●『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(ライブフィルム)【New!】

ついに来た!コールドプレイが最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げて行っているライブツアー『Music of the Spheres World Tour』より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム!当時世界中の映画館で本作のライブビューイングが行われたことも記憶に新しいですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

 

 

コールドプレイの最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』が好評発売中!

 

 

コールドプレイの9作目となるスタジオアルバム『Music of the Spheres』が現在好評発売中です。

 

クリス曰く「映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている」*10という今作は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有したアルバムになっています(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

今作からは、80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的な「Higher Power」と、なんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボし、この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う「My Universe」の2曲が先行シングルとしてリリースされています。

 

 

▼Overtura (Music Of The Spheres album trailer)(YouTubeより)

今作の舞台である架空の惑星系「The Spheres」をフィーチャーしたアルバムトレイラー!「The Spheres」には、紫色の小さな惑星「Kaotica」やカラフルな兄弟星の惑星「Echo」、青いマーブル模様をした大きな惑星「Calypso」や稲妻の迸る小さな惑星「Ultra」、草花が生い茂る大きな惑星「Floris」や七色に輝く惑星「Epiphane」、そして青紫色の途方もない大きさの星雲「Coloratura」など、姿かたちも様々な12の惑星が存在しています。


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▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。


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▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


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本作のプロデュースは、バンドが「この宇宙の真の驚異」と称えるスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、90年代から現在に至るまで、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が務めています。

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「I Want It That Way」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのボーイバンドBackstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)の大ヒット曲!(1999年リリース)


www.youtube.com

 

▼「So What」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーP!nk(ピンク)の全米ナンバー1ヒットソング!(2009年リリース)


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▼「California Gurls」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーKaty Perryケイティ・ペリー)の全米ナンバー1ヒットソング!(2010年リリース)


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▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全米ナンバー1ヒット曲!(2019年リリース)


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ポップ畑のプロデューサーを招いただけはあり、サウンドの印象としては、最近のトレンドである80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な、ラジオやヒットチャート、そしてライブで映えそうなモダンでポップな仕上がりのサウンドになっている印象を受けます。

 

また、本作は他のアーティストとのコラボレーションも多く、先に挙げた韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス、「My Universe」に参加)を始め、アメリカの歌姫Selena Gomez(セレーナ・ゴメス、「Let Somebody Go」に参加)、アメリカのR&BユニットWe Are King(「Human Heart」に参加)、イギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー、「Human Heart」に参加)などなど、多数のコラボレーターが参加しています。

 

 

BTS日本公式ファンクラブサイト

bts-official.jp

 

▼「Dynamite」ミュージックビデオ(YouTubeより)

広い海を越え、今や世界的な成功を収めるまでに至った韓国のボーイバンドBTSの代表曲!彼らの楽曲の歌詞やインタビューの発言をちゃんと見てみると分かりますが、彼らのアティチュードは意外とコールドプレイに近いところがあります。


www.youtube.com

 

▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)

アメリカの女優、シンガーのセレーナ・ゴメスの大ヒットソング!セレーナさんのしっとりとした歌声と、痛ましくも前向きな歌詞がとても印象的です。


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▼We Are King(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)

近未来型R&Bとでも言うべき神秘的な音楽性で、デビュー前からケンドリック・ラマーやプリンスなどのミュージシャンや耳の早いリスナーたちに注目されていた、ストローザ姉妹を中心としたアメリカの新進気鋭のR&Bグループ、We Are King!有名ミュージシャンの性なのか、話題にしやすい部分だけがやたらめったらとあげつらわれますが、こういった面白いミュージシャンをフックアップしてくるあたりに、コールドプレイの侮れなさを感じます。


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▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)

齢27にして2度のグラミー賞に輝くイギリスのマルチインストゥルメンタリスト、ジェイコブ・コリアー!こちらの楽曲は、歌声を多重録音してふくよかなハーモニーを作り出す彼お得意のユニークなスタイルで作られています。音楽家の家庭に生まれ、自らも音楽を学ぶ超エリートのミュージシャンでありながら、彼が作る遊び心に溢れた楽曲は、誰にとっても面白く親しみやすいものになっています。


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前々作『A Head Full Of Dreams』にも引けをとらないほどのポップさと多数のコラボレーターを有し、惑星やエイリアンといった宇宙のモチーフが多く登場することが印象的な本作『Music of the Spheres』ですが、クリスは先行シングル「Higher Power」のお披露目の場となったISS国際宇宙ステーション)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中で、本作についてこんなふうに語っています。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

(動画の6:30辺りから)

 

 

Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.

 

クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。

 

Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.

 

トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。

 

Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...

 

クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...

 

Thomas: - True, very true.

 

トマ:──そうです、本当にそうです。

 

Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.

 

クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

 

クリスの発言を鑑みると、本作は地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思いを、宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らしに擬えて伝えるアルバムとなっているようです。

 

実は、本作の歌詞の和訳をしている最中に、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思わしきものを偶然見つけました。それは、大昔の数学博士ピタゴラスが提唱した音楽と宇宙にまつわる思想、その名も「Music of the Spheres(天球の音楽)」です(以下、ONTOMOというWebマガジンに掲載された、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事です)。
 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 


今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。

 

残念ながら宇宙空間には大気が存在しないため、ピタゴラスの言う「星たちが奏でる音楽」は私たちの耳には届きようがありません。読んでいるとワクワクするロマンに溢れた思想ではあるのですが、今現在の科学的な観点からは、ナンセンスなものと言わざるを得ないのです。では、なぜコールドプレイが2021年の今になってこんな思想を引用してきたのかというと、彼らにとっての宇宙(Universe)では、それが意味をなしうるものだからなのだと思います。

 

歌詞を読んでみれば分かると思いますが、本作で語られる宇宙(Universe)は、太陽や月、星といった「天体が存在する空間」というよりも、僕と君、つまりは「人々が存在する世界」と解釈するのが正しいように思います(実際「Universe」には「宇宙」と「世界」ふたつの訳し方が存在しています)。基本的に本作の楽曲は宇宙のモチーフを絡めながら「人々」のことを歌ったものである、ということは、「My Universe」や「Coloratura」などの歌詞を見ればお判りいただけるかと思います。

 

「EVERYTHING IS MADE OF MUSIC(あらゆるものは音楽でできている)」。本作のブックレットの「🪐」と「♾️」のページには、各々の惑星「Neon Moon I」と「Infinity Station」の文字でこんなッセージが記されています。僕は、ピタゴラスの思想からタイトルをとり、様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共にポップで楽観的な世界観を示した本作『Music of the Spheres』でコールドプレイが目指したのは、「この宇宙(Universe)に音楽で調和をもたらすこと」、すなわち「僕と君、全ての人々に音楽で調和をもたらすこと」なのではないかな、と思います(実際のところは彼らに聞いてみないと分かりませんけどね)。

 

本作の楽曲は、ライブで真価を発揮するものだと思います。会場いっぱいに詰めかけた各々の観客たちが身につける「Xyloband」が生み出す星の瞬く夜空を思わせる光景の中、私たちが声を合わせて歌うとき、本作でコールドプレイが目指した「音楽で宇宙に調和がもたらされる光景」が、「音楽で全ての人々に調和がもたらされる光景」が訪れるのではないか、と僕は思っているのです。

 

異なる立場にある人々の間の対立/分断がいっそう深まりつつある今のこの世界で、それでもなお、私たち地球に暮らす人々をその愛でひとつにせしめんとしてみせる本作、今やこの世界、あるいはこの地球で最も有名なバンドのひとつとなった彼らが鳴らすに相応しい、野心的かつ意義深いアルバムだと思います。

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーの音色と、まさしく「宇宙(universe)」規模なでっかい愛情を感じる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power - Single

Higher Power - Single

 

●「My Universe

なんとコールドプレイが今を時めく韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)とコラボ!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe - Single

My Universe - Single

 

<アルバム>📕♫
 
●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラック「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。(2021年リリース)

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
Amazon

 

▼その他

 

〈本作のタイトルの元ネタ!?音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事〉

 

本作の歌詞の和訳をしている最中に偶然発見した、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われる、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集したONTOMOというWebマガジンの記事です。

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


〈関連映像作品〉

 

●映画『スター・ウォーズ』シリーズ

1977年からアメリカで公開されたSF映画のシリーズ。物語の舞台は、遠い昔遥か彼方に存在したとある銀河。その銀河の辺境に位置する、小さな砂漠の惑星タトゥイーンに住む水分農夫の青年ルーク・スカイウォーカーは、ある日何やら訳ありの様子の2体のドロイド、プロトコルドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2を購入したことから、銀河を恐怖で支配する銀河帝国と彼らに抵抗する反乱同盟軍との激しい戦いへと巻き込まれていきます。不思議な力フォースを使いこなすジェダイの騎士ベン・ケノービやヨーダとの交流や、フォースの暗黒面に精通するシスの暗黒卿ダース・ベイダーとの闘い、荒っぽいけど頼りになる密輸業者ハン・ソロ&チューバッカのコンビと美しい容姿とは裏腹に結構気の強い惑星オルデランの王女レイア・オーガナたちの冒険の中でルークが成長していく、ワクワクとドキドキに満ちた宇宙冒険譚です。クリス曰く『Music of the Spheres』は本作から影響を受けているとのことです(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

▼『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』((1977年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:アーヴィン・カーシュナー(原案:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:リチャード・マーカンド(原案:ジョージ・ルーカス

 

●『E.T.

1982年にアメリカで公開されたSF映画アメリカのとある町に住む少年エリオットとその家族と、地球の外からやってきた不思議なエイリアンE.T.(「the extra-terrestrial(地球外生命体)」の頭文字をとったもの)の交流を描いた物語です。絶賛開催中のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のライブの開始前に流れるSEは、本作『E.T.』のサウンドトラックの「Flying Theme」という曲が使われているそうです。(1982年公開)

出演:ヘンリー・トーマス(エリオット役)、ディー・ウォレス(メアリー役)、ロバート・マクノートン(マイケル役)、ドリュー・バリモア(ガーディ役)ほか

監督:スティーブン・スピルバーグ

 


▼「Flying Theme (From "E.T. the Extra-Terrestrial")」音源(Apple Musicより)

 

 

 

 

コールドプレイの最新ライブツアーの模様を収めたライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が配信開始!

 

 

絶賛開催中のコールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が、Amazon Prime Videoにて遂に配信開始となりました。

 

当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!

 

米タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

 

 

▼『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(Amazon Prime Videoより)

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:Coldplay / コールドプレイ | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

バンド公式サイト:Coldplay - Official Site

 

 

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The Scientist - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の「The Scientist」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

▲「The Scientist」ミュージックビデオより

 

 

Coldplay(コールドプレイ)

▲NME Japanより

 

1997年にイギリスはイングランドのロンドンにて、ボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン、写真左から2人目)、ギタリストのJonny Buckland(ジョニー・バックランド、写真左から3人目)、ベーシストのGuy Berryman(ガイ・ベリーマン、写真左から4人目)、ドラマーのWill Champion(ウィル・チャンピオン、写真左から1人目)の4人で結成されたバンド。ギターやピアノが奏でる美しいメロディや、愛する人への想いや生きていく上で感じる苦悩を綴った繊細な歌詞が印象的な「オルタナティブロック」と呼ばれる作風のほか、カラフルなエレクトロニックサウンドをはじめその時々のトレンドのサウンドも織り交ぜたポップなサウンドや、「マイノリティとして生きること」や「愛を信じること」といった壮大なスケールの世界観が綴られた歌詞が印象的な「オルタナティブポップ」と呼ばれる作風で知られる。これまでに9枚のスタジオアルバムと40曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』『Viva La Vida Or Death And All His Friends』『Mylo Xyloto』『A Head Full Of Dreams』などがあり、代表曲に「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Viva La Vida」「Paradise」「A Sky Full Of Stars」「Hymn For The Weekend」などがある。

今回紹介する「The Scientist」は、前作の路線を踏襲しながらも、内向的だった歌詞の視点は少し外向的になり、サウンドは随分とダイナミックさを増した印象のある2ndアルバム『A Rush Of Blood To The Head』からの2ndシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「The Scientist - Coldplay【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

絶賛開催中のコールドプレイのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」が遂に日本にやってくる!

 

 

コロナ禍による行政上の制限がついに撤廃され、海外のミュージシャンたちの来日公演の開催が続々と決定している昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。プレイガイドのサイトやお財布とにらめっこしながら、「ああでもない、こうでもない」と考えを巡らせる、大変だけれど楽しい日々が続いていることかと存じます。

 

さて、そんな海外ミュージシャンの来日ラッシュの最中、今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の来日公演も決定しています*1。最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」の日本公演は、11月6日(月)と7日(火)の2日間、東京都は文京区にある東京ドームにて行われます(スペシャルゲストはなんと、コンポーザーのAyaseとボーカルのIkuraからなる、「小説を音楽にするユニット」YOASOBI(ヨアソビ)に決定!*2)。

 

平日の2日間の開催という、コールドプレイの主たるファン層にとっては少々スケジュールの調整が要りそうな日程ながら、プレイガイドのチケット先行受付では抽選に漏れる人が続出、チケットの一般発売が開始すると、あっという間に全席種が完売してしまいました。先日発売が始まった追加席*3も、残りはあと僅かとなっているようです。行くかどうか決めかねている方は、早めの決断をした方が良さそうですよ。

 

▼✨ Coldplay Asia & Australia 2023 Tour (Official trailer)(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

Coldplay「Music of the Spheres World Tour」日本公演公式サイト

www.livenation.co.jp

 

 

前作『Everyday Life』のリリース時、クリスが「環境に優しいツアーが実現できるまで、しばらくツアーは行わないつもりなんだ」と述べ*4、ニューアルバムを引っ提げてのライブツアーを期待していたファンを大いに悲しませたことも記憶に新しいですが、クリスのそんな発言から2年を経て、コールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は満を持して「環境に優しいツアー」となって帰ってきました。

 

「環境に優しくなった」とは謳いつつも、それでライブのスケール感が損なわれたかというわけでもないようで、色とりどりの眩いレーザーや事あるごとに打ち上がる紙吹雪と花火、そして会場を光の海(あるいは星の瞬く夜空?)に変えてしまうXyloband(ザイロバンド)といった、コールドプレイのライブではお馴染みのド派手な演出は今回のツアーでも健在のようです(というか、傍目には何が変わったのかが全く分からない...!)。

 

 

▼A Sky Full Of Stars (Live at River Plate)(YouTubeより)

絶賛開催中の最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』を引っ提げたライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、2022年の10月28日に南米はアルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブからのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

コールドプレイの公式サイトでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」で行っている環境への配慮がまとめられています*5再生可能エネルギーの使用や使用されるプラスチックの削減をはじめとして、チケットが1枚売れるごとに1本の樹を植樹する活動や、環境への負荷が少ない交通手段を用いて会場に訪れた観客への、専用のアプリを通じた物販で使える割引コードの提供、そして使用することで発電を行える自転車や床をライブ会場に設置し、観客にライブを楽しみつつ発電に協力してもらう試みなど、ユニークな取り組みも多数行っています。

 

 

▼Music of the Spheres World Tour: Sustainabulity

sustainability.coldplay.com

 

 

三者機関の調べでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は現時点で前回のライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」と比べてCO2排出量を約47%削減できているとのことです*6。時には環境保護団体から指摘を受けたり*7、金銭的な問題からそもそもツアー自体が行えない可能性があったことがクリスの口から明かされたり*8など、やはり大変なこともあるにはあるようですが、いちファンとしては頑張ってほしいと思いますし、応援したいと思います。

 

さて、今回はコールドプレイの6年ぶりの来日公演を祝して、彼らの有名楽曲の歌詞の和訳を紹介していきたいと思います。今回は前作の路線を踏襲しながらも、内向的だった歌詞の視点は少し外向的になり、サウンドは随分とダイナミックさを増した印象のある2ndアルバム『A Rush Of Blood To The Head』からの2ndシングル、「The Scientist」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

「The Scientist」について

 

 

ピアノが奏でる繊細なメロディと、仲違いをしてしまった恋人へのかつての自らの接し方を科学者(scientist)のそれに例え、「もう一度最初からやり直させてくれ」と頼む痛切な歌詞が印象的な本楽曲「The Scientist」は、歌詞の内容を反映したかのような逆再生もののドラマチックなミュージックビデオも印象的です。

 

とある町の外れにあるぼろぼろのマットレスの上で目を覚ました(目を閉じた)クリスが、町や林をふらふらと彷徨いながらたどり着いた(歩き始めた)場所で何があったのか...?名作のひとつとして数えられる本楽曲のミュージックビデオ、観たことが無いという方はぜひ一度ご覧ください(逆再生の映像のなかで唇だけはちゃんと歌を歌っているふうに見えるよう、唇の動きをだいぶ練習したというクリスのめちゃくちゃ地味~~~な努力にも思いを馳せながら観てみて下さい)。

 

 

▼「The Scientist」音源(Apple Musicより)

The Scientist

The Scientist

  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼「The Scientist」ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

The Scientist - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

Come up to meet you, tell you I’m sorry

You don’t know how lovely you are

 

やって来たんだ、君に会うために 君に謝るために

君は知らないんだ、君がどんなに美しいのか

 

I had to find you

Tell you I need you

Tell you I set you apart

 

君を見つけなければならなかった

君が必要だと言わなければならなかった

言わなければならなかった、僕が君を引き離してしまったと

 

Tell me your secrets

And ask me your questions

Oh, let’s go back to the start

 

君の秘密を話してくれ

そして、僕に質問をしてくれ

ああ、最初に戻ろうじゃないか

 

Running in circles

Coming up tails

Heads on a science apart

 

輪の中を走っている

尾を追いかけている

静寂の中、頭は離れていく

 

Nobody said it was easy

It’s such a shame for us to part

Nobody said it was easy

No one ever said it would be this hard

 

誰も言わなかった、それは簡単なことだったと

僕たちにとって、別れるのはあんなにも残念なことだった

誰も言わなかった、それは簡単なことだったと

誰もこれまでに一度も言わなかった、それがこんなに難しいことになるだろうとは

 

Oh, take me back to the start

 

ああ、僕を最初に連れ戻してくれ

 

I was just guessing

At numbers and figures

Pulling the puzzles apart

 

僕はただ推測していただけだった

数と数値を

君のパズルを引っ張ってばらばらにしていただけだった

 

Questions of science

Science and progress

Do not speak as loud as my heart

 

科学の問題

科学と進歩

喋らないでくれ、僕の心と同じくらい大きく

 

Tell me you love me

Come back and haunt me

Oh, and I rush to the start

 

僕を愛していると言ってくれ

戻ってきて僕を困らせてくれ

ああ、そして、僕は最初に急ぐんだ

 

Running in circles

Chasing our tails

Coming back as we are

 

輪の中を走っている

僕たちの尾を追っている

戻ってきている、今の僕たちに

 

Nobody said it was easy

Oh, it’s such a shame for us to part

Nobody said it was easy

No one ever said it would be so hard

 

誰も言わなかった、それは簡単なことだったと

ああ 僕たちにとって、別れるのはあんなにも残念なことだった

誰も言わなかった、それは簡単なことだったと

誰もこれまでに一度も言わなかった、それがこんなに難しいことになるだろうとは

 

I’m going back to the start

 

僕は最初に戻るよ

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

come up:〈人が〉(話をするために)〔...に〕近付く、やって来る〔to〕

 

set apart:〈人・物・事〉を〔...から〕分離する

 

such:そのような、そんな、あんな

 

nobody:=no one(だれも...ない)

 

shame:残念な事、遺憾な事

 

no one:だれも...ない

 

ever:[否定文および否定を含意する節・句で]これまでに(一度も...しない)

 

just:[名詞・動詞・不定詞・分詞・wh節[句]などを修飾して]ただ...だけ、まさに[まったく]...にすぎない、ほんの...

 

guess:〔...を/...かを〕推測する〔at, about / at what節〕

 

figure:数(値)、(数)量

 

pull apart:〈物〉を引っ張ってばらばらにする

 

haunt:〈人〉を(長期間にわたって)悩ませる

 

 

シングル「The Scientist」やアルバム『A Rush Of Blood To The Head』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「The Scientist」

★全英シングルチャート10位

2ndアルバム『A Rush Of Blood To The Head』からの2ndシングル!(2002年リリース)

The Scientist

The Scientist

  • provided courtesy of iTunes

 

●「In My Place」

★全英シングルチャート2位

グラミー賞「最優秀ロック・ボーカル・パフォーマンス賞(デュオまたはグループ)」受賞

2ndアルバム『A Rush Of Blood To The Head』からの1stシングル!(2002年リリース)

In My Place

In My Place

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Clocks」

★全英シングルチャート9位

グラミー賞主要部門「最優秀レコード賞」受賞

2ndアルバム『A Rush Of Blood To The Head』からの3rdシングル!(2003年リリース)

Clocks

Clocks

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Wonderwall」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

1stアルバムの勢いそのままに天下を取りに行った、向かうところ敵なしなバンドの充実ぶりを象徴する一曲!90年代に活躍したイギリスのバンドOasis(オアシス)の代表曲のひとつ!(1995年リリース)

Wonderwall

Wonderwall

  • provided courtesy of iTunes

 

●「The Killing Moon」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

様々なバンドが様々な道を歩んだ80年代において、何時如何なる時も誇り高くあらんと努めた4人のウサギ男たちのひとつの到達点!80年代に活躍し、現在も活動を続けるイギリスのバンドEcho & The Bunnymen(エコー&ザ・バニーメン)の代表曲のひとつ!(1984年リリース)

The Killing Moon

The Killing Moon

  • provided courtesy of iTunes

 

〈アルバム〉📕♫

 

●『A Rush Of Blood To The Head』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート1位、全米アルバムチャート5位

グラミー賞「最優秀オルタナティブ・ミュージック・アルバム賞」受賞

前作の路線を踏襲しながらも、内向的だった歌詞の視点は少し外向的になり、サウンドは随分とダイナミックさを増した印象のある2ndアルバム!大ヒットシングル「In My Place」「The Scientist」「Clocks」ほか全11曲を収録!(2002年リリース)

A Rush of Blood to the Head

A Rush of Blood to the Head

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

Live In Buenos Aires

Live In Buenos Aires

 

●『(What's The Story) Morning Glory?』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

1stアルバムの勢いそのままに天下を取りに行った、向かうところ敵なしなバンドの充実ぶりを象徴する一作!90年代に活躍したイギリスのバンドOasis(オアシス)の2ndアルバム!大ヒットシングル「Don't Look Back In Anger」「Wonderwall」「Some Might Say」ほかを収録!(1995年リリース)

 

●『Ocean Rain』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

様々なバンドが様々な道を歩んだ80年代において、何時如何なる時も誇り高くあらんと努めた4人のウサギ男たちのひとつの到達点!80年代に活躍し、現在も活動を続けるイギリスのバンドEcho & The Bunnymen(エコー&ザ・バニーメン)の4thアルバム!ヒットシングル「The Killing Moon」「Silver」「Seven Seas」ほかを収録!(1984年リリース)

Ocean Rain

Ocean Rain

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『A Rush Of Blood To The Head』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート1位、全米アルバムチャート5位

グラミー賞「最優秀オルタナティブ・ミュージック・アルバム賞」受賞

前作の路線を踏襲しながらも、内向的だった歌詞の視点は少し外向的になり、サウンドは随分とダイナミックさを増した印象のある2ndアルバム!大ヒットシングル「In My Place」「The Scientist」「Clocks」ほか全11曲を収録!(2002年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCDになります。解説・歌詞対訳が付いてきます。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

 

▼輸入盤CD

 

●『Live In Buenos Aires / Live In Sao Paulo / A Head Full Of Dreams (Film)』(通称『The Butterfly Package』)(ライブアルバム/ライブフィルム/ドキュメンタリーフィルム)

 

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム『Live In Buenos Aires』と、同ツアーより2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロにて行われたライブを収録したライブフィルム『Live In Sao Paulo』、そしてバンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史をメンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム『A Head Full Of Dreams (Film)』の3作品がひとつのパッケージになった超豪華アイテム!

 

※『Live In Buenos Aires』は単体でも発売されています

※『A Head Full Of Dreams (Film)』は、「Amazon Prime Video」にて『Coldplay: A Head Full Of Dreams』の題で同じ内容のものが配信されています

 

▼国内盤CD&DVD(おすすめ!)

 

▼輸入盤(CD&DVDとアナログレコード&DVDの2形態があります)

 

●『(What's The Story) Morning Glory?』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

1stアルバムの勢いそのままに天下を取りに行った、向かうところ敵なしなバンドの充実ぶりを象徴する一作!90年代に活躍したイギリスのバンドOasis(オアシス)の2ndアルバム!大ヒットシングル「Don't Look Back In Anger」「Wonderwall」「Some Might Say」ほかを収録!(1995年リリース)

 

▼国内盤CD

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

 

●『Ocean Rain』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

様々なバンドが様々な道を歩んだ80年代において、何時如何なる時も誇り高くあらんと努めた4人のウサギ男たちのひとつの到達点!80年代に活躍し、現在も活動を続けるイギリスのバンドEcho & The Bunnymen(エコー&ザ・バニーメン)の代表作のひとつ!ヒットシングル「The Killing Moon」「Silver」「Seven Seas」ほかを収録!(1984年リリース)

 

▼輸入盤アナログレコード

2021年に、エコー&ザ・バニーメンの初期のスタジオアルバム4作品がアナログレコードでリイシューされました!*9ジャケ写真のカッコよさも魅力のひとつのエコバニのアルバム、これを機にアナログレコードで所持してみてはいかが?

※再生するにはレコードプレーヤーやアンプ、スピーカー等が必要になります

 

※国内盤CDは現在流通していないようです。

 

 

▼その他

 

〈映像作品〉

 

●『Coldplay: A Head Full Of Dreams』(ドキュメンタリーフィルム)

コールドプレイのことをもっと深く知りたい人にぴったり!バンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史を、メンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム!

 

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

※内容は『The Butterfly Package』の『A Head Full Of Dreams (Film)』と同じものです

 

 

●『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(ライブフィルム)【New!】

ついに来た!コールドプレイが最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げて行っているライブツアー『Music of the Spheres World Tour』より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム!当時世界中の映画館で本作のライブビューイングが行われたことも記憶に新しいですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

 

 

コールドプレイの最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』が好評発売中!

 

 

コールドプレイの9作目となるスタジオアルバム『Music of the Spheres』が現在好評発売中です。

 

クリス曰く「映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている」*10という今作は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有したアルバムになっています(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

今作からは、80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的な「Higher Power」と、なんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボし、この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う「My Universe」の2曲が先行シングルとしてリリースされています。

 

 

Coldplay - Overtura (Music Of The Spheres album trailer)(YouTubeより)

今作の舞台である架空の惑星系「The Spheres」をフィーチャーしたアルバムトレイラー!「The Spheres」には、紫色の小さな惑星「Kaotica」やカラフルな兄弟星の惑星「Echo」、青いマーブル模様をした大きな惑星「Calypso」や稲妻の迸る小さな惑星「Ultra」、草花が生い茂る大きな惑星「Floris」や七色に輝く惑星「Epiphane」、そして青紫色の途方もない大きさの星雲「Coloratura」など、姿かたちも様々な12の惑星が存在しています。


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▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。


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▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


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本作のプロデュースは、バンドが「この宇宙の真の驚異」と称えるスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、90年代から現在に至るまで、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が務めています。

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

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▼「I Want It That Way」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのボーイバンドBackstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)の大ヒット曲!(1999年リリース)


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▼「So What」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーP!nk(ピンク)の全米ナンバー1ヒットソング!(2009年リリース)


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▼「California Gurls」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーKaty Perryケイティ・ペリー)の全米ナンバー1ヒットソング!(2010年リリース)


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▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全米ナンバー1ヒット曲!(2019年リリース)


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ポップ畑のプロデューサーを招いただけはあり、サウンドの印象としては、最近のトレンドである80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な、ラジオやヒットチャート、そしてライブで映えそうなモダンでポップな仕上がりのサウンドになっている印象を受けます。

 

また、本作は他のアーティストとのコラボレーションも多く、先に挙げた韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス、「My Universe」に参加)を始め、アメリカの歌姫Selena Gomez(セレーナ・ゴメス、「Let Somebody Go」に参加)、アメリカのR&BユニットWe Are King(「Human Heart」に参加)、イギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー、「Human Heart」に参加)などなど、多数のコラボレーターが参加しています。

 

BTS日本公式ファンクラブサイト

bts-official.jp

 

▼「Dynamite」ミュージックビデオ(YouTubeより)

広い海を越え、今や世界的な成功を収めるまでに至った韓国のボーイバンドBTSの代表曲!彼らの楽曲の歌詞やインタビューの発言をちゃんと見てみると分かりますが、彼らのアティチュードは意外とコールドプレイに近いところがあります。


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▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)

アメリカの女優、シンガーのセレーナ・ゴメスの大ヒットソング!セレーナさんのしっとりとした歌声と、痛ましくも前向きな歌詞がとても印象的です。


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▼We Are King(Wikipediaより)

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▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)

近未来型R&Bとでも言うべき神秘的な音楽性で、デビュー前からケンドリック・ラマーやプリンスなどのミュージシャンや耳の早いリスナーたちに注目されていた、ストローザ姉妹を中心としたアメリカの新進気鋭のR&Bグループ、We Are King!有名ミュージシャンの性なのか、話題にしやすい部分だけがやたらめったらとあげつらわれますが、こういった面白いミュージシャンをフックアップしてくるあたりに、コールドプレイの侮れなさを感じます。


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▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)

齢27にして2度のグラミー賞に輝くイギリスのマルチインストゥルメンタリスト、ジェイコブ・コリアー!こちらの楽曲は、歌声を多重録音してふくよかなハーモニーを作り出す彼お得意のユニークなスタイルで作られています。音楽家の家庭に生まれ、自らも音楽を学ぶ超エリートのミュージシャンでありながら、彼が作る遊び心に溢れた楽曲は、誰にとっても面白く親しみやすいものになっています。


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前々作『A Head Full Of Dreams』にも引けをとらないほどのポップさと多数のコラボレーターを有し、惑星やエイリアンといった宇宙のモチーフが多く登場することが印象的な本作『Music of the Spheres』ですが、クリスは先行シングル「Higher Power」のお披露目の場となったISS国際宇宙ステーション)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中で、本作についてこんなふうに語っています。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


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(動画の6:30辺りから)

 

 

Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.

 

クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。

 

Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.

 

トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。

 

Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...

 

クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...

 

Thomas: - True, very true.

 

トマ:──そうです、本当にそうです。

 

Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.

 

クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

 

クリスの発言を鑑みると、本作は地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思いを、宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らしに擬えて伝えるアルバムとなっているようです。

 

実は、本作の歌詞の和訳をしている最中に、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思わしきものを偶然見つけました。それは、大昔の数学博士ピタゴラスが提唱した音楽と宇宙にまつわる思想、その名も「Music of the Spheres(天球の音楽)」です(以下、ONTOMOというWebマガジン*11に掲載された、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事です)。
 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 


今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。

 

残念ながら宇宙空間には大気が存在しないため、ピタゴラスの言う「星たちが奏でる音楽」は私たちの耳には届きようがありません。読んでいるとワクワクするロマンに溢れた思想ではあるのですが、今現在の科学的な観点からは、ナンセンスなものと言わざるを得ないのです。では、なぜコールドプレイが2021年の今になってこんな思想を引用してきたのかというと、彼らにとっての宇宙(Universe)では、それが意味をなしうるものだからなのだと思います。

 

歌詞を読んでみれば分かると思いますが、本作で語られる宇宙(Universe)は、太陽や月、星といった「天体が存在する空間」というよりも、僕と君、つまりは「人々が存在する世界」と解釈するのが正しいように思います(実際「Universe」には「宇宙」と「世界」ふたつの訳し方が存在しています)。基本的に本作の楽曲は宇宙のモチーフを絡めながら「人々」のことを歌ったものである、ということは、「My Universe」や「Coloratura」などの歌詞を見ればお判りいただけるかと思います。

 

「EVERYTHING IS MADE OF MUSIC(あらゆるものは音楽でできている)」。本作のブックレットの「🪐」と「♾️」のページには、各々の惑星「Neon Moon I」と「Infinity Station」の文字でこんなッセージが記されています。僕は、ピタゴラスの思想からタイトルをとり、様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共にポップで楽観的な世界観を示した本作『Music of the Spheres』でコールドプレイが目指したのは、「この宇宙(Universe)に音楽で調和をもたらすこと」、すなわち「僕と君、全ての人々に音楽で調和をもたらすこと」なのではないかな、と思います(実際のところは彼らに聞いてみないと分かりませんけどね)。

 

本作の楽曲は、ライブで真価を発揮するものだと思います。会場いっぱいに詰めかけた各々の観客たちが身につける「Xyloband」が生み出す星の瞬く夜空を思わせる光景の中、私たちが声を合わせて歌うとき、本作でコールドプレイが目指した「音楽で宇宙に調和がもたらされる光景」が、「音楽で全ての人々に調和がもたらされる光景」が訪れるのではないか、と僕は思っているのです。

 

異なる立場にある人々の間の対立/分断がいっそう深まりつつある今のこの世界で、それでもなお、私たち地球に暮らす人々をその愛でひとつにせしめんとしてみせる本作、今やこの世界、あるいはこの地球で最も有名なバンドのひとつとなった彼らが鳴らすに相応しい、野心的かつ意義深いアルバムだと思います。

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーの音色と、まさしく「宇宙(universe)」規模なでっかい愛情を感じる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

なんとコールドプレイが今を時めく韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)とコラボ!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫
 
●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラック「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
Amazon

 

 

▼その他

 

〈本作のタイトルの元ネタ!?音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事〉

 

本作の歌詞の和訳をしている最中に偶然発見した、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われる、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集したONTOMOというWebマガジンの記事です。

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。

 

〈関連映像作品〉

 

●映画『スター・ウォーズ』シリーズ

 

1977年からアメリカで公開されたSF映画のシリーズ。物語の舞台は、遠い昔遥か彼方に存在したとある銀河。その銀河の辺境に位置する、小さな砂漠の惑星タトゥイーンに住む水分農夫の青年ルーク・スカイウォーカーは、ある日何やら訳ありの様子の2体のドロイド、プロトコルドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2を購入したことから、銀河を恐怖で支配する銀河帝国と彼らに抵抗する反乱同盟軍との激しい戦いへと巻き込まれていきます。不思議な力フォースを使いこなすジェダイの騎士ベン・ケノービやヨーダとの交流や、フォースの暗黒面に精通するシスの暗黒卿ダース・ベイダーとの闘い、荒っぽいけど頼りになる密輸業者ハン・ソロ&チューバッカのコンビと美しい容姿とは裏腹に結構気の強い惑星オルデランの王女レイア・オーガナたちの冒険の中でルークが成長していく、ワクワクとドキドキに満ちた宇宙冒険譚です。クリス曰く『Music of the Spheres』は本作から影響を受けているとのことです(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

▼『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』((1977年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:アーヴィン・カーシュナー(原案:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:リチャード・マーカンド(原案:ジョージ・ルーカス

 


●『E.T.

1982年にアメリカで公開されたSF映画アメリカのとある町に住む少年エリオットとその家族と、地球の外からやってきた不思議なエイリアンE.T.(「the extra-terrestrial(地球外生命体)」の頭文字をとったもの)の交流を描いた物語です。絶賛開催中のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のライブの開始前に流れるSEは、本作『E.T.』のサウンドトラックの「Flying Theme」という曲が使われているそうです。(1982年公開)

出演:ヘンリー・トーマス(エリオット役)、ディー・ウォレス(メアリー役)、ロバート・マクノートン(マイケル役)、ドリュー・バリモア(ガーディ役)ほか

監督:スティーブン・スピルバーグ

 


▼「Flying Theme (From "E.T. the Extra-Terrestrial")」音源(Apple Musicより)

 

 

 

 

コールドプレイの最新ライブツアーの模様を収めたライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が配信開始!

 

 

絶賛開催中のコールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が、Amazon Prime Videoにて遂に配信開始となりました。

 

当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!

 

米タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

 

 

▼『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(Amazon Prime Videoより)

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:Coldplay / コールドプレイ | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

バンド公式サイト:Coldplay - Official Site

 

 

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Yellow - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の「Yellow」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

▲「Yellow」ミュージックビデオより

 

 

Coldplay(コールドプレイ)

▲NME Japanより

 

1997年にイギリスはイングランドのロンドンにて、ボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン、写真左から2人目)、ギタリストのJonny Buckland(ジョニー・バックランド、写真左から3人目)、ベーシストのGuy Berryman(ガイ・ベリーマン、写真左から4人目)、ドラマーのWill Champion(ウィル・チャンピオン、写真左から1人目)の4人で結成されたバンド。ギターやピアノが奏でる美しいメロディや、愛する人への想いや生きていく上で感じる苦悩を綴った繊細な歌詞が印象的な「オルタナティブロック」と呼ばれる作風のほか、カラフルなエレクトロニックサウンドをはじめその時々のトレンドのサウンドも織り交ぜたモダンなサウンドや、「生と死」や「マイノリティとして生きること」、そして「愛を信じること」といった壮大なスケールの世界観が綴られた歌詞が印象的な「オルタナティブポップ」と呼ばれる作風で知られる。これまでに9枚のスタジオアルバムと40曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』『Viva La Vida Or Death And All His Friends』『Mylo Xyloto』『A Head Full Of Dreams』などがあり、代表曲に「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Viva La Vida」「Paradise」「A Sky Full Of Stars」「Hymn For The Weekend」などがある。

今回紹介する「Yellow」は、ギターとピアノが奏でる美しいメロディと、愛する人への想いや世界との違和の中で揺れ動く心の機敏を綴った歌詞が印象的な1stアルバム『Parachutes』からの2ndシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「Yellow - Coldplay【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

絶賛開催中のコールドプレイのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」が遂に日本にやってくる!

 

 

コロナ禍による行政上の制限がついに撤廃され、海外のミュージシャンたちの来日公演の開催が続々と決定している昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。プレイガイドのサイトやお財布とにらめっこしながら、「ああでもない、こうでもない」と考えを巡らせる、大変だけれど楽しい日々が続いていることかと存じます。

 

さて、そんな海外ミュージシャンの来日ラッシュの最中、今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の来日公演も決定しています*1。最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」の日本公演は、11月6日(月)と7日(火)の2日間、東京都は文京区にある東京ドームにて行われます(スペシャルゲストはなんと、コンポーザーのAyaseとボーカルのIkuraからなる、「小説を音楽にするユニット」YOASOBI(ヨアソビ)に決定!*2)。

 

平日の2日間の開催という、コールドプレイの主たるファン層にとっては少々スケジュールの調整が要りそうな日程ながら、プレイガイドのチケット先行受付では抽選に漏れる人が続出、チケットの一般発売が開始すると、あっという間に全席種が完売してしまいました。先日発売が始まった追加席*3も、残りはあと僅かとなっているようです。行くかどうか決めかねている方は、早めの決断をした方が良さそうですよ。

 

 

▼✨ Coldplay Asia & Australia 2023 Tour (Official trailer)(YouTubeより)


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Coldplay「Music of the Spheres World Tour」日本公演公式サイト

www.livenation.co.jp

 

 

前作『Everyday Life』のリリース時、クリスが「環境に優しいツアーが実現できるまで、しばらくツアーは行わないつもりなんだ」と述べ*4、ニューアルバムを引っ提げてのライブツアーを期待していたファンを大いに悲しませたことも記憶に新しいですが、クリスのそんな発言から2年を経て、コールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は満を持して「環境に優しいツアー」となって帰ってきました。

 

「環境に優しくなった」とは謳いつつも、それでライブのスケール感が損なわれたかというわけでもないようで、色とりどりの眩いレーザーや事あるごとに打ち上がる紙吹雪と花火、そして会場を光の海(あるいは星の瞬く夜空?)に変えてしまうXyloband(ザイロバンド)といった、コールドプレイのライブではお馴染みのド派手な演出は今回のツアーでも健在のようです(というか、傍目には何が変わったのかが全く分からない...!)。

 

 

▼A Sky Full Of Stars (Live at River Plate)(YouTubeより)

絶賛開催中の最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、2022年の10月28日に南米はアルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブからのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

コールドプレイの公式サイトでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」で行っている環境への配慮がまとめられています*5再生可能エネルギーの使用や使用されるプラスチックの削減をはじめとして、チケットが1枚売れるごとに1本の樹を植樹する活動や、環境への負荷が少ない交通手段を用いて会場に訪れた観客への、専用のアプリを通じた物販で使える割引コードの提供、そして使用することで発電を行える自転車や床をライブ会場に設置し、観客にライブを楽しみつつ発電に協力してもらう試みなど、ユニークな取り組みも多数行っています。

 

 

▼Music of the Spheres World Tour: Sustainability

sustainability.coldplay.com

 

 

三者機関の調べでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は現時点で前回のライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」と比べてCO2排出量を約47%削減できているとのことです*6。時には環境保護団体から指摘を受けたり*7、金銭的な問題からそもそもツアー自体が行えない可能性があったことがクリスの口から明かされたりなど*8、やはり大変なこともあるにはあるようですが、いちファンとしては頑張ってほしいと思いますし、応援したいと思います。

 

さて、今回はコールドプレイの6年ぶりの来日公演を祝して、彼らの有名楽曲の歌詞の和訳を紹介していきたいと思います。今回はギターとピアノが奏でる美しいメロディと、愛する人への想いや世界との違和の中で揺れ動く心の機敏を綴った歌詞が印象的な1stアルバム『Parachutes』からの2ndシングル「Yellow」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

「Yellow」について

 

 

「Look at the stars / Look how they shine for you / And everything you do / Yeah, they were all yellow(ごらん、あの星を/あんなにも輝いてる、君のために/そして、君が成す全てのことのために/そう、彼らはみんな黄色だったんだ)」という、愛する人への想いを星の輝きに例えて歌う冒頭の歌詞が印象的な本楽曲「Yellow」ですが、この歌詞を読んでいて、「でも、星の輝きって別に黄色(Yellow)ではないような...?」と思ってしまうのは僕だけでしょうか?イラスト等では黄色く書かれることが多い星ですが、実際に空を見上げてみると、黄色く輝く星というものはほぼほぼ無いように思います。

 

「『Yellow』って本当のところは何を意味しているんだろう?」と思って、WikipediaやGenius等でクリスや他のメンバーの「Yellow」に関する具体的な言及を探してみたこともあるんですが、自分が見た限りでは、明確な言及は見つかりませんでした。

 

唯一、「クリスがこの曲の歌詞を書いていたとき、「Yellow」にあたる部分に入る適切な言葉が思い浮かばなかったために、たまたま手元にあったイエローページ(職業別電話帳)を見てとりあえずそこに書き入れておいた「Yellow」という言葉が、そのまま今の歌詞になっている」みたいな記述がWikipediaとGeniusの双方に載っていましたが、果たしてどうなんでしょうか?本当のところは、神もといクリスのみぞ知るところです。

 

しかしながら、この「Yellow」という言葉の持つふわっとした雰囲気が、この曲が多くの人に受け入れられている要因になっているのかもしれないな、とも思います。

 

「Mama, just killed a man(母さん、人を殺めてしまった)」という衝撃的な歌詞で始まるクイーンの「Bohemian Rhapsody」や、「And after all / You're my wonderwall(そして、結局は/お前が俺のワンダーウォールなんだ)」という翻訳者泣かせな歌詞が印象的なオアシスの「Wonderwall」なんかもそうですが、謎に満ちた歌詞というものは、実は名曲たる条件のひとつだったりするのかもしれません。

 

 

▼「Yellow」音源(Apple Musicより)

Yellow

Yellow

  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼「Yellow」ミュージックビデオ(YouTubeより)


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▼「Yellow」ライブ映像(YouTubeより)


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Yellow - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

Look at the stars
Look how they shine for you
And everything you do
Yeah, they were all yellow

 

ごらん、あの星を

あんなにも輝いてる、君のために

そして、君が成す全てのことのために

そう、彼らはみんな黄色だったんだ

 

I came along
I wrote a song for you
And all the things you do
And it was called yellow

 

僕はついて来た

曲を書いたんだ、君のために

そして、君が成す全てのことのために

そして、その曲を「Yellow」と名付けたんだ

 

So then I took my turn
Oh what a thing to have done
And it was all yellow

 

やがて、僕の番が回ってきた

ああ、なんてことだろう

そして、それはみんな黄色だったんだ

 

Your skin
Oh yeah, your skin and bones
Turn into something beautiful
You know, you know I love you so
You know I love you so

 

君の肌が

ああ、そうさ 君の肌と骨が

変わっていく、美しい何かに

分かるだろう、僕は君のことを

君のことを、こんなにも愛してるんだ

 

I swam across
I jumped across for you
Oh what a thing to do

 

僕は泳いで渡った

跳んで渡ったんだ、君のために

ああ、なんてことだろう

 

‘Cause you were all yellow
I drew a line
I drew a line for you
Oh what a thing to do
And it was all yellow

 

なぜって、君は全て黄色だったから

僕は線を描いた

線を描いたんだ、君のために

ああ、なんてことだろう

そして、それは全て黄色だったんだ

 

Your skin
Oh yeah, your skin and bones
Turn into something beautiful
You know, for you I’d bleed myself dry
For you I’d bleed myself dry

 

君の肌が

ああ、そうさ 君の肌と骨が

変わっていく、美しい何かに

分かるだろう 君のためなら、僕は

君のためなら、どれだけ傷付いたって構わないんだ

 

It’s true
Look how they shine for you
Look how they shine for you
Look how they shine for
Look how they shine for you
Look how they shine for you
Look how they shine

 

本当さ

ごらん、あんなにも輝いてる 君のために

ごらん、あんなにも輝いてる 君のために

ごらん、あんなにも輝いてる

ごらん、あんなにも輝いてる 君のために

ごらん、あんなにも輝いてる 君のために

ごらん、あんなにも輝いてる

 

Look at the stars
Look how they shine for you
And all the things that you do

 

ごらん、あの星を

あんなにも輝いてる、君のために

そして、君が成す全てのことのために

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

come along:〈人が〉〔~へ〕ついて来る〔to〕

 

turn:〔~する〕順番、番、機会〔to do〕

 

bleed:〈人〉から〔金を〕まき上げる、しぼり取る〔for, of〕

 

bleed O dry [white]:〈人〉から全財産をしぼり取る、〈国など〉を枯渇させる

 

 

シングル「Yellow」やアルバム『Parachutes』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Yellow」

★全英シングルチャート4位

愛する人への想いを夜空に瞬く星の輝きに例えて歌う、1stアルバム『Parachutes』からの2ndシングル!(2000年リリース)

Yellow

Yellow

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Shiver」

愛する人への溢れんばかりの愛情とそれに気付いてもらえない歯痒さを歌った、1stアルバム『Parachutes』からの1stシングル!(2000年リリース)

Shiver

Shiver

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Trouble」

★全英シングルチャート10位

本作のもう一つの側面である、世界との違和の中で揺れ動く心の機敏を綴った歌詞が印象的な、1stアルバム『Parachutes』からの3rdシングル!(2000年リリース)

Trouble

Trouble

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Fake Plastic Trees」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

初期のコールドプレイを語る際に引き合いに出されることも多い、90年代に活躍し、現在も活動を続けるイギリスのバンドRadioheadレディオヘッド)の代表曲のひとつ!(1995年リリース)

 

●「The Boy With The Thorn In His Side」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

詩情に満ちた歌詞を持つ楽曲の数々でロックにおける歌詞の可能性をぐっと広げた、80年代に活躍したイギリスのバンドThe Smithsザ・スミス)の代表曲のひとつ!(1985年リリース)

 

〈アルバム〉📕♫

 

●『Parachutes』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート1位

グラミー賞「最優秀オルタナティブ・ミュージック・アルバム賞」受賞

ギターとピアノが奏でる美しいメロディと、愛する人への想いや世界との違和の中で揺れ動く心の機敏を綴った歌詞が印象的な1stアルバム!大ヒットシングル「Yellow」をはじめ、「Shiver」「Trouble」ほか全10曲を収録!(2000年リリース)

Parachutes

Parachutes

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

Live In Buenos Aires

Live In Buenos Aires

 

●『The Bends』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

初期のコールドプレイを語る際に引き合いに出されることも多い、90年代に活躍し、現在も活動を続けるイギリスのバンドRadioheadレディオヘッド)の代表作のひとつ!ヒットシングル「High & Dry」「Fake Plastic Trees」などを収録!(1995年リリース)

 

●『The Queen Is Dead』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

詩情に満ちた歌詞を持つ楽曲の数々でロックにおける歌詞の可能性をぐっと広げた、80年代に活躍したイギリスのバンドThe Smithsザ・スミス)の代表作のひとつ!ヒットシングル「The Boy With The Thorn In His Side」「There Is A Light That Never Goes Out」などを収録!(1986年リリース)

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Parachutes』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート1位

グラミー賞「最優秀オルタナティブ・ミュージック・アルバム賞」受賞

ギターとピアノが奏でる美しいメロディと、愛する人への想いや世界との違和の中で揺れ動く心の機敏を綴った歌詞が印象的な1stアルバム!大ヒットシングル「Yellow」をはじめ、「Shiver」「Trouble」ほか全10曲を収録!(2000年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳がついてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Careful Where You Stand」「For You」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

Parachutes

Parachutes

  • アーティスト:Coldplay
  • Parlophone
Amazon

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

 

▼輸入盤CD

 

●『Live In Buenos Aires / Live In Sao Paulo / A Head Full Of Dreams (Film)』(通称『The Butterfly Package』)(ライブアルバム/ライブフィルム/ドキュメンタリーフィルム)

 

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム『Live In Buenos Aires』と、同ツアーより2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロにて行われたライブを収録したライブフィルム『Live In Sao Paulo』、そしてバンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史をメンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム『A Head Full Of Dreams (Film)』の3作品がひとつのパッケージになった超豪華アイテム!(2018年リリース)

 

※『Live In Buenos Aires』は単体でも発売されています

※『A Head Full Of Dreams (Film)』は、「Amazon Prime Video」にて『Coldplay: A Head Full Of Dreams』の題で同じ内容のものが配信されています

 

▼国内盤CD&DVD(おすすめ!)

 

▼輸入盤(CD&DVDとアナログレコード&DVDの2形態があります)

 

●『The Bends』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

初期のコールドプレイを語る際に引き合いに出されることも多い、90年代に活躍し、現在も活動を続けるイギリスのバンドRadioheadレディオヘッド)の代表作のひとつ!ヒットシングル「High & Dry」「Fake Plastic Trees」などを収録!(1995年リリース)

 

▼国内盤CD

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

The Bends

The Bends

Amazon

 

●『The Queen Is Dead』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

詩情に満ちた歌詞を持つ楽曲の数々でロックにおける歌詞の可能性をぐっと広げた、80年代に活躍したイギリスのバンドThe Smithsザ・スミス)の代表作のひとつ!ヒットシングル「The Boy With The Thorn In His Side」「There Is A Light That Never Goes Out」などを収録!(1986年リリース)

 

▼国内盤CD

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

 

 

▼その他

 

〈映像作品〉

 

●『Coldplay: A Head Full Of Dreams』(ドキュメンタリーフィルム)

コールドプレイのことをもっと深く知りたい人にぴったり!バンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史を、メンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム!(2018年公開)

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

※内容は『The Butterfly Package』の『A Head Full Of Dreams (Film)』と同じものです

 

●『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(ライブフィルム)【New!】

ついに来た!コールドプレイが最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げて行っているライブツアー『Music of the Spheres World Tour』より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム!当時世界中の映画館で本作のライブビューイングが行われたことも記憶に新しいですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

 

 

コールドプレイの最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』が好評発売中!

 

 

コールドプレイの9作目となるスタジオアルバム『Music of the Spheres』が現在好評発売中です。

 

クリス曰く「映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている」*9という今作は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有したアルバムになっています(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

今作からは、80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的な「Higher Power」と、なんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボし、この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う「My Universe」の2曲が先行シングルとしてリリースされています。

 

 

▼Overtura (Music of the Spheres album trailer)(YouTubeより)

今作の舞台である架空の惑星系「The Spheres」をフィーチャーしたアルバムトレイラー!「The Spheres」には、紫色の小さな惑星「Kaotica」やカラフルな兄弟星の惑星「Echo」、青いマーブル模様をした大きな惑星「Calypso」や稲妻の迸る小さな惑星「Ultra」、草花が生い茂る大きな惑星「Floris」や七色に輝く惑星「Epiphane」、そして青紫色の途方もない大きさの星雲「Coloratura」など、姿かたちも様々な12の惑星が存在しています。


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▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。

 


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▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


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本作のプロデュースは、バンドが「この宇宙の真の驚異」と称えるスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、90年代から現在に至るまで、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が務めています。

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「I Want It That Way」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのボーイバンドBackstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)の大ヒット曲!(1999年リリース)


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▼「So What」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーP!nk(ピンク)の全米ナンバー1ヒットソング!(2009年リリース)


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▼「California Gurls」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーKaty Perryケイティ・ペリー)の全米ナンバー1ヒットソング!(2010年リリース)


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▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全米ナンバー1ヒット曲!(2019年リリース)


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ポップ畑のプロデューサーを招いただけはあり、サウンドの印象としては、最近のトレンドである80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な、ラジオやヒットチャート、そしてライブで映えそうなモダンでポップな仕上がりのサウンドになっている印象を受けます。

 

また、本作は他のアーティストとのコラボレーションも多く、先に挙げた韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス、「My Universe」に参加)を始め、アメリカの歌姫Selena Gomez(セレーナ・ゴメス、「Let Somebody Go」に参加)、アメリカのR&BユニットWe Are King(「Human Heart」に参加)、イギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー、「Human Heart」に参加)などなど、多数のコラボレーターが参加しています。

 

BTS日本公式ファンクラブサイト

bts-official.jp

 

▼「Dynamite」ミュージックビデオ(YouTubeより)

広い海を越え、今や世界的な成功を収めるまでに至った韓国のボーイバンドBTSの代表曲!彼らの楽曲の歌詞やインタビューの発言をちゃんと見てみると分かりますが、彼らのアティチュードは意外とコールドプレイに近いところがあります。


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▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)

アメリカの女優、シンガーのセレーナ・ゴメスの大ヒットソング!セレーナさんのしっとりとした歌声と、痛ましくも前向きな歌詞がとても印象的です。


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▼We Are King(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)

近未来型R&Bとでも言うべき神秘的な音楽性で、デビュー前からケンドリック・ラマーやプリンスなどのミュージシャンや耳の早いリスナーたちに注目されていた、ストローザ姉妹を中心としたアメリカの新進気鋭のR&Bグループ、We Are King!有名ミュージシャンの性なのか、話題にしやすい部分だけがやたらめったらとあげつらわれますが、こういった面白いミュージシャンをフックアップしてくるあたりに、コールドプレイの侮れなさを感じます。


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▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)

齢27にして2度のグラミー賞に輝くイギリスのマルチインストゥルメンタリスト、ジェイコブ・コリアー!こちらの楽曲は、歌声を多重録音してふくよかなハーモニーを作り出す彼お得意のユニークなスタイルで作られています。音楽家の家庭に生まれ、自らも音楽を学ぶ超エリートのミュージシャンでありながら、彼が作る遊び心に溢れた楽曲は、誰にとっても面白く親しみやすいものになっています。


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前々作『A Head Full Of Dreams』にも引けをとらないほどのポップさと多数のコラボレーターを有し、惑星やエイリアンといった宇宙のモチーフが多く登場することが印象的な本作『Music of the Spheres』ですが、クリスは先行シングル「Higher Power」のお披露目の場となったISS国際宇宙ステーション)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中で、本作についてこんなふうに語っています。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


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(動画の6:30辺りから)

 

 

Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.

 

クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。

 

Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.

 

トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。

 

Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...

 

クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...

 

Thomas: - True, very true

 

トマ:──そうです、本当にそうです。

 

Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.

 

クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

 

クリスの発言を鑑みると、本作は地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思いを、宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らしに擬えて伝えるアルバムとなっているようです。

 

実は、本作の歌詞の和訳をしている最中に、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思わしきものを偶然見つけました。それは、大昔の数学博士ピタゴラスが提唱した音楽と宇宙にまつわる思想、その名も「Music of the Spheres(天球の音楽)」です(以下、ONTOMOというWebマガジン*10に掲載された、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事です)。

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 


残念ながら宇宙空間には大気が存在しないため、ピタゴラスの言う「星たちが奏でる音楽」は私たちの耳には届きようがありません。読んでいるとワクワクするロマンに溢れた思想ではあるのですが、今現在の科学的な観点からは、ナンセンスなものと言わざるを得ないのです。では、なぜコールドプレイが2021年の今になってこんな思想を引用してきたのかというと、彼らにとっての宇宙(Universe)では、それが意味をなしうるものだからなのだと思います。

 

歌詞を読んでみれば分かると思いますが、本作で語られる宇宙(Universe)は、太陽や月、星といった「天体が存在する空間」というよりも、僕と君、つまりは「人々が存在する世界」と解釈するのが正しいように思います(実際「Universe」には「宇宙」と「世界」ふたつの訳し方が存在しています)。基本的に本作の楽曲は宇宙のモチーフを絡めながら「人々」のことを歌ったものである、ということは、「My Universe」や「Coloratura」などの歌詞を見ればお判りいただけるかと思います。

 

「EVERYTHING IS MADE OF MUSIC(あらゆるものは音楽でできている)」。本作のブックレットの「🪐」と「♾️」のページには、各々の惑星「Neon Moon I」と「Infinity Station」の文字でこんなッセージが記されています。僕は、ピタゴラスの思想からタイトルをとり、様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共にポップで楽観的な世界観を示した本作『Music of the Spheres』でコールドプレイが目指したのは、「この宇宙(Universe)に音楽で調和をもたらすこと」、すなわち「僕と君、全ての人々に音楽で調和をもたらすこと」なのではないかな、と思います(実際のところは彼らに聞いてみないと分かりませんけどね)。

 

本作の楽曲は、ライブで真価を発揮するものだと思います。会場いっぱいに詰めかけた各々の観客たちが身につける「Xyloband」が生み出す星の瞬く夜空を思わせる光景の中、私たちが声を合わせて歌うとき、本作でコールドプレイが目指した「音楽で宇宙に調和がもたらされる光景」が、「音楽で全ての人々に調和がもたらされる光景」が訪れるのではないか、と僕は思っているのです。

 

異なる立場にある人々の間の対立/分断がいっそう深まりつつある今のこの世界で、それでもなお、私たち地球に暮らす人々をその愛でひとつにせしめんとしてみせる本作、今やこの世界、あるいはこの地球で最も有名なバンドのひとつとなった彼らが鳴らすに相応しい、野心的かつ意義深いアルバムだと思います。

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーの音色と、まさしく「宇宙(universe)」規模なでっかい愛情を感じる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

なんとコールドプレイが今を時めく韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)とコラボ!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫
 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
Amazon

 

 

▼その他

 

〈本作のタイトルの元ネタ!?音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事〉

 

 

本作の歌詞の和訳をしている最中に偶然発見した、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われる、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集したONTOMOというサイト*11の記事です。

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。

 


ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

 

〈関連映像作品〉

 

●『スター・ウォーズ』シリーズ

1977年からアメリカで公開されたSF映画のシリーズ。物語の舞台は、遠い昔遥か彼方に存在したとある銀河。その銀河の辺境に位置する、小さな砂漠の惑星タトゥイーンに住む水分農夫の青年ルーク・スカイウォーカーは、ある日何やら訳ありの様子の2体のドロイド、プロトコルドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2を購入したことから、銀河を恐怖で支配する銀河帝国と彼らに抵抗する反乱同盟軍との激しい戦いへと巻き込まれていきます。不思議な力フォースを使いこなすジェダイの騎士ベン・ケノービやヨーダとの交流や、フォースの暗黒面に精通するシスの暗黒卿ダース・ベイダーとの闘い、荒っぽいけど頼りになる密輸業者ハン・ソロ&チューバッカのコンビと美しい容姿とは裏腹に結構気の強い惑星オルデランの王女レイア・オーガナたちの冒険の中でルークが成長していく、ワクワクとドキドキに満ちた宇宙冒険譚です。クリス曰く『Music of the Spheres』は本作から影響を受けているとのことです*12(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』((1977年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:アーヴィン・カーシュナー(原案:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:リチャード・マーカンド(原案:ジョージ・ルーカス

 


●『E.T.

1982年にアメリカで公開されたSF映画アメリカのとある町に住む少年エリオットとその家族と、地球の外からやってきた不思議なエイリアンE.T.(「the extra-terrestrial(地球外生命体)」の頭文字をとったもの)の交流を描いた物語です。絶賛開催中のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のライブの開始前に流れるSEは、本作『E.T.』のサウンドトラックの「Flying Theme」という曲が使われているそうです。(1982年公開)

出演:ヘンリー・トーマス(エリオット役)、ディー・ウォレス(メアリー役)、ロバート・マクノートン(マイケル役)、ドリュー・バリモア(ガーディ役)ほか

監督:スティーブン・スピルバーグ

 


▼「Flying Theme (From "E.T. the Extra-Terrestrial")」音源(Apple Musicより)

 

 

 

 

コールドプレイの最新ライブツアーの模様を収めたライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が配信開始!

 

 

絶賛開催中のコールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が、Amazon Prime Videoにて遂に配信開始となりました。

 

当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!

 

米タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

 

 

▼『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(Amazon Prime Videoより)

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:Coldplay / コールドプレイ | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

バンド公式サイト:Coldplay - Official Site

 

 

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