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洋楽の歌詞の和訳をしてます。意見や誤訳等あれば、教えていただけると幸いです。

Algorithms - Kasabian【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は2004年のデビューから現在に至るまで、20年来に渡ってシーンの第一線で活躍を続けてきた稀有なイギリスのバンド、Kasabianカサビアン)の「Algorithms」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

Kasabianカサビアン

ソニーミュージックオフィシャルサイトより

 

1997年にイギリスはイングランドのレスターにて、Serge(サージ)ことギタリストのSergio Pizzorno(セルジオ・ピッツォーノ、写真右から2人目)、ボーカリストのTom Meighan(トム・ミーガン、2020年に脱退)、ギタリストのChris Karloff(クリス・カーロフ、2006年に脱退)、ベーシストのChris Edwards(クリス・エドワーズ、写真右から3人目)の4人で結成。不安や恐怖、怒りや欲望といったダークな感情が渦巻きつつも、ときおり感傷的なムードやユーモアも顔をのぞかせる歌詞や、エレクトロニカやヒップホップなどのロック以外の音楽からの影響も色濃い、サイケデリックでダンサブルサウンドが印象的な「オルタナティブ・ロック」を作風としている。また、彼らのライブパフォーマンスはファンのみならずメディアや評論家等からも高く評価されており、イギリスのみならずここ日本においても、数々の好演を見せてきた人気ライブアクトとしてよく知られている。2020年に長年抱えていたメンタルヘルスの問題を理由にボーカリストのトムが脱退、オリジナルメンバーであるサージとクリスの2人に、2004年に加入したドラマーのIan Matthews(イアン・マシューズ、写真右から4人目)と2021年に加入したギタリストのTim Carter(ティム・カーター、写真右から1人目)の2人を加えた4人体制へと移行。2022年には、現体制では初めてのスタジオアルバムとなる『The Alchemist's Euphoria』をリリースした。これまでに7枚のスタジオアルバムと30曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Kasabian』『Empire』『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』などがあり、代表的な曲に「Club Foot」「L.S.F. (Lost Souls Forever)」「Shoot The Runner」「Empire」「Fire」「Underdog」などがある。

今回紹介する「Algorithms」は、昨年12月にアナウンスされていた来る8作目のスタジオアルバム『Happenings』からの1stシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「Algorithms - Kasabian【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

「Algorithms」について

 

 

コロナ禍によって世界中がヘヴィなムードに包まれていた去る2020年は、トムが婚約者へ暴行をふるい現行犯逮捕されるという衝撃の事件が突然報じられ、程なくしてバンドからも彼の脱退が発表されるという、カサビアンのファンにとっては輪をかけてヘヴィな一年だったように思います。

 

しかしながら、2021年にはバンドがサージを主体とした新たな体制のもと再始動することが報じられ、久しぶりの新曲「ALYGATYR」のリリースと、イギリス国内でのツアーのアナウンスがなされ、バンドが新たなスタートを切ったことが世に示されました。

 

▼「Kasabian - ALYGATYR (Official Visualiser)」(YouTubeより)


www.youtube.com

 

彼ら自身「緊張した」と語る、サージがボーカルを務める新体制でのライブはファンや評論家にも好意的に受け止められ(某紙曰く「まるで鏡の前で練習してきたかのようなフロントマンぶり」)、カサビアンの表舞台へのカムバックは無事成功の内に幕を閉じました。

 

▼「Radio X Presents Kasabian LIVE with Barclaycard | Radio X」(YouTubeより)


www.youtube.com

 

そして、2022年には現体制での初めてのスタジオアルバムとなる『The Alchemist's Euphoria』もリリース、全英アルバムチャート1位をマークした本作を引っ提げ、翌年2023年からは本格的に世界各地の音楽フェスティバルへ出演し、新生カサビアンの充実ぶりを世界各地のファンに見せていきました。ここ日本では、もはや彼らのホームグラウンドといっても過言ではない気すらする、ご存知「サマソニ」の深夜帯のタイムテーブル「SONICMANIA」のヘッドライナーとして、久々に来日してくれました。

 

そして、同年6月16日、「今年の夏のサウンド」として、1年ぶりの新曲「Algorithms」をリリースしました。

 

 

▲X(旧Twitter)の公式アカウントより

 

「『Algorithms』は、『ロボットというものは、人間が経験できるような瞬間を経験できない存在であり、それが俺たちを分ける美しさである』というアイデアを探求した曲なんだ...」

 

 

柔らかな夏の日射しを思わせるアコギの音色が印象的な本楽曲「Algorithms」は、先のポストでも述べられていた通り、「ロボットと俺たち人間の違いは、愛を感じる心を持っているか否かである」という、AI(人工知能)が私たちの日常に浸食し始めた今この時代にカサビアンが歌う温かな人間賛歌になっています。

 

5thアルバム『48:13』から彼らのことを追い始めた僕ですが、個人的に本楽曲「Algorithms」は、今のところ先行シングルとしてはぶっちぎりで一番お気に入りの楽曲です。命に限りがあること、そして何より愛を感じる心を持っていること。人間であるということの素晴らしさは、これに尽きると僕は思います。

 

ヘッドホンやスピーカーで聴くのもいいですが、ことこの曲に関しては、ライブで聴きたいなあという思いにさせられます。残念ながらサマソニは現状確定しているスケジュールの都合上出演は望み薄のようですが、いつかまた日本に来てくれることを願っています。

 

(余談ではあるのですが、本楽曲のミュージックビデオのコメント欄で、本楽曲の歌詞を「9歳の創造的な子供が『テクノロジーの危険性について』というテーマで書いたかのような歌詞だ(意訳)」みたいに書いているコメントを見つけたとき、思わず笑ってしまいました。この世における真理というものは、改めて言葉に起こしてみるとなんだか馬鹿っぽく聞こえるものも多いと思います。そういった馬鹿っぽく聞こえてしまうこの世の真理を、メロディと結びつけることで自然な形で思い出させてくれるのも、音楽の素晴らしさのひとつだとも思うのですよね。)

 

 

▼音源(Apple Musicより)

Algorithms

Algorithms

  • provided courtesy of iTunes

 

▼リリックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

Algorithms - Kasabian【歌詞・和訳】

 

 

We’re not here for a long time

Just here for a good time

This one’s for the weirdos

One day we’ll be hero’s

 

 

俺たちは、徒に時を過ごすためにここにいるわけじゃない

楽しく時を過ごすためにここにいるんだ

これは、変わり者たちのための歌

いつの日か、俺たちは英雄になるだろう

 

 

I’d see you every night if I could

Stuck like glue hanging out

in your neighbourhood

Just watching the days roll by

before

 

 

俺は君のことを見よう 毎晩、できることなら

糊のようにくっついて、ぶらつくんだ

君の近所を

日々が過ぎていくのをただ見ながら

その前に

 

 

Algorithms taking control

The robots believing they have a soul

They’ll never feel love like this

 

 

アルゴリズムが支配を行っている

ロボットたちは信じている、自分たちには魂があると

彼らは決して愛を感じないだろう、こんなふうには

 

アルゴリズム:(一連の)演算の手順、問題を解決するための具体的な手順。本楽曲のシングルのジャケットも(そのアホくさい内容はともかくとして)アルゴリズムになっています

 

We’re not here for a long time

Just here for a good time

This one’s for the zeros

One day we’ll be hero’s

 

 

俺たちは、徒に時を過ごすためにここにいるわけじゃない

楽しく時を過ごすためにここにいるんだ

これは、数に入らない者たちのための歌

いつの日か、俺たちは英雄になるだろう

 

 

 I’d see you every night if I could

Try to understand, I got you holding

Back the flood

Do you remember the days before

 

 

俺は君のことを見よう 毎晩、できることなら

理解しようとしてくれ 俺は君を留まらせて

洪水を呼び戻すんだ

君は覚えているか? あのときのことを

 

 

Algorithms taking control

The robots believing they have a soul

 

 

アルゴリズムが支配を行っている

ロボットたちは信じている、自分たちには魂があると...

 

 

I’ll tell you about it one sunny day

I’ll whisper to you before you go away

You lift me up from solid ground

I promise you, I’ll never let you

I wont let you down, because

 

 

俺はそのことを君に伝えよう、ある晴れた日に

俺は君に囁こう、君が行ってしまう前に

君が俺を持ち上げる、固い地面から

君に約束するよ、俺は決して君を

君をがっかりさせたりはしない なぜって

 

 

Algorithms taking control

The robots believing they have a soul

They’ll never feel love like this

 

 

アルゴリズムが支配を行っている

ロボットたちは信じている、自分たちには魂があると

彼らは決して愛を感じないだろう、こんなふうには

 

 

We’re not here for a long time

Just here for a good time

 

 

俺たちは、徒に時を過ごすためにここにいるわけじゃない

楽しく時を過ごすためにここにいるんだ

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

weirdo:変な人、変わり者

 

stuck:〔...に〕(のりなどで)くっつく、くっついて離れない〔to, on〕

 

glue:接着剤、のり

 

hang out:〔…と〕ぶらぶらして時を過ごす

 

neighborhood:近所、付近、近辺

 

algorithm:(一連の)演算の手順、アルゴリズム(問題を解決するための具体的な手順)

 

 

シングル「Algorithms」やアルバム『Happenings』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

<シングル>📻♫

 

●「Algorithms」【ニューシングル】

「ロボットと俺たち人間の違いは、愛を感じる心を持っているか否かである」という、AI(人工知能)が私たちの日常に浸食し始めた今この時代にカサビアンが歌う温かな人間賛歌!来るニューアルバム『Happenings』からの1stシングル!(2023年リリース)

Algorithms

Algorithms

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●「Call」【ニューシングル】

こちらカサビアン、いつでも行けます!新生カサビアン十八番のダンスチューンがひと暴れしたい衝動に火を着ける、来るニューアルバム『Happenings』からの2ndシングル!(2024年リリース)

Call

Call

  • provided courtesy of iTunes

 

●「ALYGATYR」

ボーカリストのトムがバンドから脱退し、バンドがサージを主体とした新体制へと変わってから初めてリリースされたスタジオアルバム『The Alchemist's Euphoria』(7thアルバム、2022年リリース)からの1stシングル!「トムなしでもカサビアンは存続させる」という決断は、一聴すると薄情なものと取られても仕方ないようには思うのですが、「こんな決断を下した自分たちのことを、偽りの涙を流す「ワニ(alligator)」のように思ってくれても構わない」という思いが、この謎めいた曲のタイトルには現れているのかな、と感じます。(2021年リリース)

ALYGATYR

ALYGATYR

 

<アルバム>📕♫

 

●『Happenings』(スタジオアルバム)【ニューアルバム】

前作『The Alchemist's Euphoria』以来2年ぶり8作目の、そして新体制のカサビアンとしてはめでたい2作目のスタジオアルバム!ルールは「曲はタイトに、そして3分前後にキープすること」、目指したのは「ヘンテコなサウンドを、モダンなレコードのようにヒットさせること」!このアルバムに記録されているのは「そこで起きていたこと(Happenings)」、その事実のみ。そう、それはまるで、誰にも気付かれることなく行われた銀行強盗のように...?先行シングル「Algorithms」「Call」ほか、全10曲を収録!(2024年7月5日リリース予定)

 

●『The Alchemist's Euphoria』(スタジオアルバム)

ボーカリストのトムがバンドから脱退し、バンドがサージを主体とした新体制へと変わってから初めてリリースされた7thアルバム!和訳すると『錬金術師の陶酔感』といった意味になる謎めいた本作のアルバムタイトルは、サージ曰く様々なジャンルの音楽を混ぜ合わせて独自のサウンドを作り出すこのバンドの制作スタイルを「錬金術師(alchemist)」の仕事に例え、音楽をはじめとする何かを作り出すときの、全てが意味を成す瞬間の「陶酔感(euphoria)」こそが自分たちの存在意義である、という思いが込められたものなのだそうです。先行シングル「ALYGATYR」「SCRIPTVRE」「CHEMICALS」ほか、全12曲を収録!(2022年リリース)

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Happenings』(スタジオアルバム)【ニューアルバム】

前作『The Alchemist's Euphoria』以来2年ぶり8作目の、そして新体制のカサビアンとしてはめでたい2作目のスタジオアルバム!ルールは「曲はタイトに、そして3分前後にキープすること」、目指したのは「ヘンテコなサウンドを、モダンなレコードのようにヒットさせること」!このアルバムに記録されているのは「そこで起きていたこと(Happenings)」、その事実のみ。そう、それはまるで、誰にも気付かれることなく行われた銀行強盗のように...?先行シングル「Algorithms」「Call」ほか、全10曲を収録!(2024年7月5日リリース予定)

 

▼国内盤CD

※国内盤の情報は後日公開される予定になっています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

Happenings

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  • Columbia
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●『The Alchemist's Euphoria』(スタジオアルバム)

ボーカリストのトムがバンドから脱退し、バンドがサージを主体とした新体制へと変わってから初めてリリースされた7thアルバム!和訳すると『錬金術師の陶酔感』といった意味になる謎めいた本作のアルバムタイトルは、サージ曰く様々なジャンルの音楽を混ぜ合わせて独自のサウンドを作り出すこのバンドの制作スタイルを「錬金術師(alchemist)」の仕事に例え、音楽をはじめとする何かを作り出すときの、全てが意味を成す瞬間の「陶酔感(euphoria)」こそが自分たちの存在意義である、という思いが込められたものなのだそうです。先行シングル「ALYGATYR」「SCRIPTVRE」「CHEMICALS」ほか、全12曲を収録!(2022年リリース)

 

▼国内盤CD【おすすめ!】

こちらは国内盤のCDになります。解説・歌詞対訳が付きます。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

 

 

▼その他

 

<映像作品>

 

●『Kasabian Summer Solstice 2014』(ライブフィルム)

2014年6月21日に、彼らの地元であるイギリスはイングランドのレスターにあるヴィクトリア・パークにて行われたライブ「Summer Solstice」の模様を収録したライブフィルム!5thアルバム『48:13』を引っ提げてのライブツアーの初日にあたる本ライブは、彼らのホームグラウンドでのライブということもあり、バンドも観客も十二分に温まった、見応え十分の素晴らしいライブになっています。

 

▼『Kasabian Summer Solstice 2014』(YouTubeより)

youtube.com

 

 

いまさら訊けない!?ロック不況の今もなおシーンの第一線に立つイギリスのバンド、「カサビアン」について

 

 

せっかくの機会なので、僕のお気に入りのバンドのひとつ、カサビアンについてちょっとまとめてみました。「詳しく、そして簡潔に」を心掛けましたが、ご覧の有様になってしまいました。ちょっとでも読んでいただけたら、そしてカサビアンを聴いてみたい気持ちに少しでもなっていただけたら幸いです。

 

 

バイオグラフィー📖✏

 

ソニーミュージックオフィシャルサイトより

 

1997年にイギリスはイングランドのレスターにて、Serge(サージ)ことギタリストのSergio Pizzorno(セルジオ・ピッツォーノ、写真右から2人目)、ボーカリストのTom Meighan(トム・ミーガン、2020年に脱退)、ギタリストのChris Karloff(クリス・カーロフ、2006年に脱退)、ベーシストのChris Edwards(クリス・エドワーズ、写真右から3人目)の4人で結成。不安や恐怖、怒りや欲望といったダークな感情が渦巻きつつも、ときおり感傷的なムードやユーモアも顔をのぞかせる歌詞や、エレクトロニカやヒップホップなどのロック以外の音楽からの影響も色濃い、サイケデリックでダンサブルサウンドが印象的な「オルタナティブ・ロック」を作風としている。また、彼らのライブパフォーマンスはファンのみならずメディアや評論家等からも高く評価されており、イギリスのみならずここ日本においても、数々の好演を見せてきた人気ライブアクトとしてよく知られている。

 

2004年に1stアルバム『Kasabian』(2004年リリース、「Club Foot」「L.S.F. (Lost Souls Forever)」等を収録)でデビューし、アンダーグラウンドにて人気を獲得。続く2ndアルバム『Empire』(2006年リリース、「Empire」「Shoot The Runner」等を収録)は全英アルバムチャートで1位をマーク、アンダーグラウンドのみならずメインストリームでも人気を獲得してみせた。

 

▼「Kasabian - Club Foot (Live At Brixton Academy)」(YouTubeより)


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▼2007年のサマソニ出演時の映像(YouTubeより)※たぶん非公式の動画なので、いろいろ悪しからず😉


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3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』(2009年リリース、「Fire」「Underdog」等を収録)以降は全てのスタジオアルバムが全英アルバムチャートで1位をマークする人気ぶりを保ち続けており、2010年には同アルバムでイギリスの音楽の祭典式ブリット・アワードで栄えある「Best British Group」を受賞、2011年からはこれまでの活動の集大成ともいえる4thアルバム『Velociraptor!』(2011年リリース、「Days Are Forgotten」「Re-Wired」等を収録)を引っ提げ大規模なツアーを行い(後に本ツアーのロンドンはO2アリーナにて行われたライブの模様を収めたライブフィルム『Live!』をリリース)、そして2014年には,、5thアルバム『48:13』(2014年リリース、「eez-eh」「bumblebeee」等を収録)を引っ提げ、世界最大級の音楽フェスティバルのひとつ、グラストンベリー・フェスティバルにて栄えあるヘッドライナーを務め上げ、その人気を名実ともに不動のものとした。

 

▼「Kasabian - Fire (Live at The BRIT Awards 2010)」(YouTubeより)


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▼「Kasabian - Switchblade Smiles (Live At The O2 DVD)」(YouTubeより)


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▼「Kasabian - Eez-Eh at Glastonbury 2014」(YouTubeより)


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2017年には、3年ぶりのスタジオアルバムとなる6thアルバム『For Crying Out Loud』(2017年リリース、「You're In Love With A Psycho」「Ill Ray (The King)」等を収録)をリリース。時代と逆行するかのようなギターにフィーチャーしたポップなサウンドで、ロック不況の時代も変わらぬ圧倒的ゴーイングマイウェイぶりを見せつけた(ちなみに本作は当時の全英アルバムチャートで向かうところ敵なしの状態だったイギリスのシンガーソングライターのEd Sheeran(エド・シーラン)の3rdアルバム『÷』から(わずか一週ではあったものの)1位の座を奪い取り、収録楽曲「Ill Ray (The King)」の歌詞よろしく「その日限りの王(King For A Day)」となった)。

 

▼「Kasabian - Ill Ray」(YouTubeより)


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▼「Kasabian - You're In Love With A Psycho - Later... with Jools Holland - BBC Two」(YouTubeより)


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▼「Kasabian - Bless This Acid House - Later... with Jools Holland - BBC Two」(YouTubeより)


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しかし、2020年に長年抱えていたメンタルヘルスの問題を理由にボーカリストのトムが脱退。バンドはオリジナルメンバーであるサージとクリスの2人に、2004年に加入したドラマーのIan Matthews(イアン・マシューズ)と2021年に加入したギタリストのTim Carter(ティム・カーター)の2人を加えた4人体制へと移行。2022年には、現体制では初めてのスタジオアルバムとなる『The Alchemist's Euphoria』(2022年リリース、「ALYGATYR」「SCRIPTVRE」等を収録)をリリースし、彼らが「トムなしでもバンドを続けていく」という選択をしたことを世に示した。

 

▼「Kasabian - SCRIPTVRE (Later with Jools Holland)」(YouTubeより)


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▼「Kasabian - ALYGATYR (Later with Jools Holland)」(YouTubeより)


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▼「Kasabian - CHEMICALS (Live at Isle of Wight 2022)」(YouTubeより)


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そして、2023年の12月に、来年(2024年)の7月6日に彼らの地元であるイギリスはイングランドのレスターにあるヴィクトリア・パークにて、大規模なライブ「Summer Solstice II」を開催すること(第1回「Summer Solstice」はちょうど10年前の2014年に開催)、そしてそれと併せて2年ぶり8作目となるスタジオアルバム『Happenings』をリリースすることを発表。2年ぶりの来日公演も期待される。

 

これまでに7枚のスタジオアルバムと30曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Kasabian』『Empire』『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』などがあり、代表的な曲に「Club Foot」「L.S.F. (Lost Souls Forever)」「Empire」「Shoot The Runner」「Fire」「Underdog」などがある。

 

 

★メンバー🎤🎸

 

 

ボーカル:Sergio Pizzornoセルジオ・ピッツォーノ、写真右から2人目)

バンドのオリジナルメンバーのひとり。ほとんどの楽曲の作詞作曲を務めるバンドの頭脳的存在。2020年にバンドからボーカリストのトムが脱退してからは、ボーカリスト兼ギタリストという二足の草鞋をこなしている。実はサッカーもお上手。若い頃は地元のプロサッカーチームであるレスター・シティFCセンターフォワードになることを夢見ていたこともあったんだとか。

 

ベース:Chris Edwardsクリス・エドワーズ、写真右から3人目)

バンドのオリジナルメンバーのひとり。ドラマーのイアンと共にこのバンドのサウンドの要ともいえるリズム隊を務める、縁の下の力持ち的存在。寡黙なのであまり目立たないがち。

 

ドラム:Ian Matthewsイアン・マシューズ、写真右から4人目)

2004年にバンドに加入。ベーシストのクリスと共にこのバンドのサウンドの要ともいえるリズム隊を務める、縁の下の力持ち的存在。耐え難い痛みに悶え苦しんでいるかのような表情(たぶんそんなことはない)で華麗なスティック裁きを見せる姿は一見の価値アリ。

 

ギター:Tim Carterティム・カーター、写真右から1人目)

2021年にバンドに加入。ギターからシンセ、パーカッションまで何でもこなす才人。3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』の頃から長らくサポートメンバーとしてバンドの楽曲制作やツアーに関わってはいたものの、トム脱退を機に、この度バンドにギタリストとして正式に加入することに。

 

 

ディスコグラフィー📂💿♫

 

<シングル>📻♫

数あるシングルの中から、ライブの定番曲&これだけは聴いてほしい!という曲を11曲選り抜いてご紹介!

 

 

1.「Club Foot」

2.「L.S.F. (Lost Souls Forever)」

3.「Empire

4.「Shoot The Runner」

5.「Fire」

6.「Underdog」

7.「Days Are Forgotten」

8.「eez-eh」

9.「You're In Love With A Psycho」

10.「ALYGATYR」

11.「Algorithms」【ニューシングル】

 

 

1.「Club Foot」

1stアルバム『Kasabian』収録のシングル!「カサビアンといったらやっぱりこの曲でしょ!」という方も多いのではないでしょうか。個人的にイントロのゴリゴリに歪んだベースラインが最高です。ボーカリストのサージ曰く「復讐、そして片をつけることについて」だという何やら不穏な雰囲気の漂う歌詞や、反体制的なイメージがそこかしこにちりばめられたミュージックビデオも印象的な本楽曲ですが、ベーシストのクリス曰く、本楽曲が書かれた当時(2002年頃)はちょうどイラク戦争が始まった頃だったようで、紙面に躍る文字や写真といったイメージが想起させる当時の社会の空気感がそこに反映されているようです。

 

★2004年リリース

★全英シングルチャート19位

★1stアルバム『Kasabian』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

Club Foot

Club Foot

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▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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2.「L.S.F. (Lost Souls Forever)」

1stアルバム『Kasabian』収録のシングル!ライブの終盤で演奏されることが多い、シンガロング必至の一曲です。本楽曲も先に紹介した「Club Foot」同様、イラク戦争に起因する不安や緊張が渦巻く当時の社会の空気感が反映された楽曲のようで、サージ曰く、本楽曲に込められたメッセージは「命のある限り、人生を楽しもう」というものなんだそうです。サージは「この狂った世界において、音楽は人々を繋げることのできる、最後の純粋なもののひとつかもしれない」とも語っていますが、ライブで本楽曲が観客たちの間に巻き起こすシンガロングを見聞きすると、本当にサージの言う通りかもしれないなあ、と思わされることがあります。

 

★2004年リリース

★全英シングルチャート10位

★1stアルバム『Kasabian』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

L.S.F.

L.S.F.

  • provided courtesy of iTunes

 

▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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3.「Empire

2ndアルバム『Emipire』からのシングル!「帝国」という意味の単語をタイトルに冠した、煽情的なストリングスも印象的な本楽曲は、戦争で将軍の命令に背く兵士のように、「自らの足で立つアウトローなロックバンドとして、俺たちは誰からの指図も受けるつもりはない」という彼らの意思が示された楽曲なのだそうです。今もライブのセットリストの常連である、兎にも角にも威勢の良い一曲です。

 

★2006年リリース

★全英シングルチャート9位

★2ndアルバム『Empire』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

Empire

Empire

  • provided courtesy of iTunes

 

▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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4.「Shoot The Runner」

2ndアルバム『Emipire』からのシングル!「lad(威勢の良い野郎)」というふうに形容されることも多いこのバンドですが、だいたいはこのアルバムとこの曲がその原因となっているのではないでしょうか。「Shoot a runner, shoot, shoot a runner / I'm a king and she's my queen(逃げるあいつを撃て、撃て、撃て、逃げるあいつを/俺は王で、彼女は俺の女王だ)」という身も蓋もない歌詞が最高ですね。こちらも「Empire」同様、今もライブのセットリストの常連である、兎にも角にも威勢の良い一曲です。

 

★2006年リリース

★全英シングルチャート17位

★2ndアルバム『Empire』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

Shoot the Runner

Shoot the Runner

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▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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5.「Fire」

3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』からのシングル!全英シングルチャートで3位をマークした彼らの最大のヒットシングルである本楽曲は、イギリスのプロサッカーリーグであるプレミアリーグの'10~'11シーズンから'12~'13シーズンまでの公式ソングに採用された、サッカーアンセムのひとつとしても広く知られています。ヴァースとコーラスでがらっと雰囲気が変わるのが印象的な本楽曲ですが、この特徴的な展開は、制作中に面白半分で別々の楽曲のアイデアをくっつけてみたことから生まれたものなんだとか。サージは本楽曲を「ステージに立っているバンドを別のバンドが引きずり下ろして乗っ取るような曲」と形容していますが、言い得て妙という感じがします。

 

★2009年リリース

★全英シングルチャート3位

★3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

Fire

Fire

  • provided courtesy of iTunes

 

▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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6.「Underdog」

3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』からのシングル!「負け犬」といういかにもなタイトルを冠した、カサビアン流の正統派ロックソングです。イントロの歪んだギターリフも最高ですよね。歌詞が良いなあと感じる、個人的フェイバリットの楽曲のひとつです。

 

★2009年リリース

★全英シングルチャート32位

★3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

Underdog

Underdog

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▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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7.「Days Are Forgotten」

★2011年リリース

★全英シングルチャート28位

★4thアルバム『Velociraptor!』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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8.「eez-eh」

★2014年リリース

★全英シングルチャート22位

★5thアルバム『48:13』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

eez-eh

eez-eh

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▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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9.「You're In Love With A Psycho」

★2017年リリース

★6thアルバム『For Crying Out Loud』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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10.「ALYGATYR」

★2021年リリース

★7thアルバム『The Alchemist's Euphoria』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

ALYGATYR

ALYGATYR

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▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ビジュアライザー(YouTubeより)


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11.「Algorithms」【ニューシングル】

★2023年リリース

★8thアルバム『Happenings』に収録(予定)

 

▼音源(Apple Musicより)

Algorithms

Algorithms

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▼リリックビデオ(YouTubeより)


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<アルバム>📕♫

お気に入りの曲が見つかったら(あるいはやっぱりカサビアンってサイコーだよなぁ!と思ったら)、彼らのスタジオアルバムも一度(あるいは改めて)聴いてみてください。

 

 

Kasabian

★2004年リリースの1stアルバム

★全英アルバムチャート4位

★「Club Foot」「L.S.F. (Lost Souls Forever)」(全英シングルチャート10位)「Reason Is Treason」ほかを収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼国内盤CD

 

 

Empire

★2006年リリースの2ndアルバム

★全英アルバムチャート1位

Empire」(全英シングルチャート9位)「Shoot The Runner」「Me Plus One」ほかを収録

 

▼音源(Apple Musicより)

Empire

Empire

 

▼輸入盤CD ※国内盤CDは現在廃盤になっているようです

EMPIRE

EMPIRE

Amazon

 

 

『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』

★2009年リリースの3rdアルバム

★全英アルバムチャート1位

ブリット・アワード「Best British Group」受賞

「Fire」(全英シングルチャート3位)「Underdog」「Vlad The Impaler」ほかを収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼輸入盤CD ※国内盤CDは現在廃盤になっているようです

 

 

『Velociraptor!』

★2011年リリースの4thアルバム

★全英アルバムチャート1位

★「Days Are Forgotten」「Re-Wired」「Goodbye Kiss」ほかを収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼国内盤CD

 

▼国内盤CD[初回生産限定盤]

2009年11月27日にイギリスはアイルランドのダブリンにあるO2アリーナで行われたライブの模様を収録したライブフィルムのDVDが付いてくる(注:『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』リリース時に行われたライブなので、本作からの曲は演奏されていません)、初回生産限定盤の国内盤CD!欲しい方はお早めにどうぞ!

 

▼国内盤CD[完全生産限定盤]

こちらは日本独自企画の完全生産限定盤の国内盤CD!本国のオフィシャルサイト限定販売のボックスセットに収録されていた、2011年9月に彼らの地元であるイギリスはイングランドのレスターにて、大型旅客機ボーイング747の中(!)で行われたライブの模様を収録したライブフィルムや、本作のミュージックビデオとそのメイキング映像など、盛り沢山のコンテンツが収録されたDVDが付いてきます。欲しい方はお早めにどうぞ!

 

 

『48:13』

★2014年リリースの5thアルバム

★全英アルバムチャート1位

★「eez-eh」「bumblebeee」「stevie」ほかを収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼国内盤CD

 

 

『For Crying Out Loud』

★2017年リリースの6thアルバム

★全英アルバムチャート1位

★「You're In Love With A Psycho」「Ill Ray (The King)」「Bless This Acid House」ほかを収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼国内盤CD

 

 

▼国内盤CD[初回生産限定盤]

2016年5月に、彼らの地元であるイギリスはイングランドのレスターにあるキング・パワー・スタジアムにて、彼らも贔屓にするプロサッカーチームのレスター・シティFCプレミアリーグ優勝を記念して行われたライブの音源を収録したライブアルバムのCDが付いてくる、初回生産限定盤の国内盤CD!後に本作に収録されることになる新曲「Put Your Life On It」も演奏されています。欲しい方はお早めにどうぞ!

 

 

『The Alchemist's Euphoria

★2022年リリースの7thアルバム

★全英アルバムチャート1位

★「ALYGATYR」「SCRIPTVRE」「CHEMICALS」ほかを収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼国内盤CD

 

 

『Happenings』【ニューアルバム】

★2024年リリース(予定)の8thアルバム

★「Algorithms」「Call」ほかを収録(予定)

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼国内盤CD

※国内盤の情報は後日公開される予定になっています。

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:https://www.sonymusic.co.jp/artist/kasabian/

 

バンド公式サイト:https://www.kasabian.co.uk/

 

 

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Call - Kasabian【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は2004年のデビューから現在に至るまで、20年来に渡ってシーンの第一線で活躍を続けてきた稀有なイギリスのバンド、Kasabianカサビアン)の「Call」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

Kasabianカサビアン

ソニーミュージックオフィシャルサイトより

 

1997年にイギリスはイングランドのレスターにて、Serge(サージ)ことギタリストのSergio Pizzorno(セルジオ・ピッツォーノ、写真右から2人目)、ボーカリストのTom Meighan(トム・ミーガン、2020年に脱退)、ギタリストのChris Karloff(クリス・カーロフ、2006年に脱退)、ベーシストのChris Edwards(クリス・エドワーズ、写真右から3人目)の4人で結成。不安や恐怖、怒りや欲望といったダークな感情が渦巻きつつも、ときおり感傷的なムードやユーモアも顔をのぞかせる歌詞や、エレクトロニカやヒップホップなどのロック以外の音楽からの影響も色濃い、サイケデリックでダンサブルサウンドが印象的な「オルタナティブ・ロック」を作風としている。また、彼らのライブパフォーマンスはファンのみならずメディアや評論家等からも高く評価されており、イギリスのみならずここ日本においても、数々の好演を見せてきた人気ライブアクトとしてよく知られている。2020年に長年抱えていたメンタルヘルスの問題を理由にボーカリストのトムが脱退、オリジナルメンバーであるサージとクリスの2人に、2004年に加入したドラマーのIan Matthews(イアン・マシューズ、写真右から4人目)と2021年に加入したギタリストのTim Carter(ティム・カーター、写真右から1人目)の2人を加えた4人体制へと移行。2022年には、現体制では初めてのスタジオアルバムとなる『The Alchemist's Euphoria』をリリースした。これまでに7枚のスタジオアルバムと30曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Kasabian』『Empire』『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』などがあり、代表的な曲に「Club Foot」「L.S.F. (Lost Souls Forever)」「Empire」「Shoot The Runner」「Fire」「Underdog」などがある。

今回紹介する「Call」は、昨年12月にアナウンスされていた来る8作目のスタジオアルバム『Happenings』からの2ndシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「Call - Kasabian【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

 

「Call」について

 

 

昨年12月、来年(2024年)7月6日に彼らの地元であるイギリスはイングランドのレスターにあるヴィクトリア・パークにて、大規模なライブ「Summer Solstice II」を開催すること(第1回「Summer Solstice」はちょうど10年前の2014年に開催)、そしてそれと併せて2年ぶり8作目となるスタジオアルバム『Happenings』をリリースすることを発表していたカサビアンですが*1、先日2月21日に、来るニューアルバム『Happenings』の詳細なリリース日と、そのニューアルバムからの2ndシングル「Call」をミュージックビデオと共にリリースしました*2

 

 

ソニーミュージックオフィシャルサイトより

www.sonymusic.co.jp

 

 

▲バンドのX(旧Twitter)公式アカウントより

 

「アルバムは純粋な歓喜についてのものであり、君をダンスフロアからモッシュピットへ至る、サイケデリックな旅に連れていくよ」

 

 

ミュージックビデオは、空を飛んでいるヘリコプターから、バンドのメンバーたちのビデオ通話風のビデオが再生されているスマホが地上へと落とされる、という内容のものになっています。てっきりCGIか何かで制作されたものだと思っていたところ、実はなんとわざわざヨーロッパはアルバニアという国まで赴き、実際にカメラマンがスマホをカメラに固定してスカイダイビングを行って撮影を行うという手法で制作されたものなんだとか(アルバニアというチョイスはそういうアイデアが法律的に許される場所を求めてのことだそう)。意外にもなかなか手の込んだミュージックビデオです(あとビデオの途中で登場するバンドのメンバーたちのボブルヘッドがなんかシュールで可愛い)。

 

 

▲「Call」ミュージックビデオより
バンドのメンバーたちのボブルヘッド、なんかシュールで好きです(グッズで出ないかなあ??)

 

 

▲「Call」ミュージックビデオより
右からギタリストのティム、ベーシストのクリス、ドラマーのイアン...かな?

 

 

▲「Call」ミュージックビデオより
おそらくボーカリストのサージでしょうね

 

 

▲「Call」ミュージックビデオより
ガチ恋距離たすからない

 

 

さて、そんなカサビアンの2年ぶりの新曲であり、ライブ映えすること間違いなしのダンスチューンになっている「Call」について、サージはこう語っています*3

 

 

"...It’s about that one person who makes the call, and then you’re ready. It’s like the fucking batphone; or, ‘A festival needs some headliners, send up the fucking bat signal’. BANG, Kasabian, there we are. It’s basically saying, ‘It’s great when you’re around’. Energy charges.”

 

 

「...この曲は電話をかけてくるとある人物について、そして、自分にその準備ができることについての曲なんだ。あのバットフォン(アメコミ映画『バットマン』に登場する専用電話)か、もしくは「とあるフェスティバルが何組かヘッドライナーを必要としています、バットシグナル(アメコミ映画『バットマン』に登場する救難信号)をお願いいたします」みたいな電話のことだよ。バン!カサビアン、彼らのお出ましさ。この曲が基本的に述べているのは、「君が周りにいるときは素晴らしい」ってこと。エネルギーが充填されていくことについてなんだ。」

 

 

正直な話、最初に歌詞を見たときは「執拗な嫌がらせの電話にうんざりしている人間のフラストレーションを綴った曲」なのかな?と思っていたので(本楽曲を予告するXのポストの動画や、ミュージックビデオの冒頭に映る着信画面の相手が'No Caller ID'、いわゆる「非通知」からのものだったので)、サージの説明を聞いてちょっと意外にも感じました。

 

冒頭のちょいご機嫌斜めっぽいサウンドや、空を飛んでいるヘリコプターからスマホを投げ落とすというミュージックビデオの内容、そして印象的な'I crush it(直訳すると「それを押し潰す」という意味)'という歌詞からも、そんな雰囲気を感じるような気がしていました。

 

ググったところ、'crush it'は「何かを上手くやる」という意味のイディオムにもなるそうなので、それを踏まえると、先のサージの説明も腑に落ちます。

 

歌詞の和訳記事でこんなことを言うのもなんですが、本楽曲「Call」に関しては、歌詞の内容よりもコーラスとそれに付随するサウンドがもたらす堤防が決壊するのようなあの怒涛のエネルギーこそが全てだと思います。ヴァースに靄の如く立ち込めるフラストレーションを一気に爆散させるかのようなあのエネルギーこそ、本楽曲を聴く私たちが身を任せるべきものであるように感じます。

 

さて、ついにその存在が明かされ始めた新生カサビアンの2作目のスタジオアルバム『Happenings』、和訳すると『起きていること』(?)となるこのアルバムについて、サージはこんなふうに語っています*4

 

 

“It’s very much an album that can only be made today. The influences are there, but it’s been made with the tools that I have around me now. It’s a really simple sentiment. Every section has to be a chorus and demand attention for the whole album. It’s relentless in its course. I was always trying to make guitar music interesting. I don’t even know what you’d call our band. Are we a rock band? This time I was really into pop structure and making everything super clean and punchy – taking those kooky, crazy, weird sounds and making them hit like a modern record.

 

「今にしか作り得ないアルバムになっているよ。影響はあるけど、今、自分の周りにある道具で作ったんだ。本当にシンプルな感情だ。どのセクションでもコーラスが起こって、アルバム全体への注意が促されなければならない。そこに関しては情け容赦がないね。俺はいつだって、ギターミュージックを面白くしようとしてきたんだ。君たちが俺たちのバンドをどう呼ぼうとしているかは分からないけどね。俺たちってロックバンドなんだろうか?今回はポップの構造と、全てをすごくクリーンで力強くすることに本当に入れ込んでいたんだ──変わっていて、まともじゃなくて、おかしなサウンドを用いて、それをモダンなレコードのようにヒットさせようとしているんだ。」

 

“Every track has its own world. The track ‘Bird In A Cage’ has a Trent Reznor thing going on, has a Britney Spears thing going on, has a Beatles thing going on, has a Prince thing going on, then ‘Hell Of It’ has a J Dilla meets Justin Timberlake/Timbaland 2002 thing, then it goes into Parliament and Funkadelic, plus there’s some 1970s Nigerian funk.”

 

「どの曲にも独自の世界がある。'Bird In A Cage'って曲には、トレント・レズナーブリトニー・スピアーズビートルズ、プリンスの要素があって、それから'Hell Of It'ではJ・ディラジャスティン・ティンバーレイクティンバランドの2002年の曲と合流して、それから、パーリアメント・アンド・ファンカデリックへと雪崩れ込んでいって、おまけに1970年代のナイジェリアン・ファンクのようなものまで聞こえてくるんだ。」

 

“The rules were the same for each track: to keep it tight and around three minutes. You know if you’ve got the greatest crack team of bank robbers in the world, right? The best guy with explosives, the best guy with maps, all that assembled. They plan the heist, they get in, they get out, bang, they get away with no police chase or anything. Before anyone knows it, the diamonds are gone – that is this record. It’s a well-executed bank heist. We’re in, we’re out, we’re done, and you’re left going, ‘Holy shit, how the fuck did they do that?’ I don’t know myself!”

 

「ルールはどの曲でも同じだった。曲をタイトに、そして3分程度にキープすること。そう、もし、世界で最も腕の立つ銀行強盗集団がいたとして、だよ。分かるかな?爆発物に長けた奴、地図に長けた奴、そんな奴らが、徒党を組んでいるんだ。彼らが強盗を計画して、実行して、撤収して...バン!彼らは警察の追跡も何も受けることなく、ずらかっているんだ。誰かがそれに気付く前に、ダイヤモンドは姿を消している──それがこのレコードだ。周到に行われた銀行強盗なんだ。俺たちは曲を作り、レコーディングをして、アルバムを完成させた。そして、このアルバムを聴いた人たちはこう思うほかないんだ。「なんてこった、あいつらはいったいどうやってこんなものを作ったんだ?」ってね。俺自身も分からないんだけどね!」

 

 

▼「Call」音源(Apple Musicより)

Call

Call

  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼「Call」ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

Call - Kasabian【歌詞・和訳】

 

 

I love it when you call

It makes no sense at all

I lie in bed awake and my whole body shakes

Come on and make your move

There's nothing left to prove

Oh baby won't you stay every night every day 

 

お前が電話をかけてくるときが好きなんだ

それは全く何の意味もなさない

俺は目を覚ましたままベッドに横たわり、全身を震わせてる

来いよ、事を起こせ

証明することは何も残されていない

ああ お前は、毎日毎晩そうしているのか?

 

I I I ay

I I I ay 

I I I - no one can love me this way

I I I ay

I I I ay

I I I - no one can love me this

 

俺は 俺は そう

俺は 俺は そう

俺は 俺は──誰も、俺をこんなふうに愛せはしない

俺は 俺は そう

俺は 俺は そう

俺は 俺は──誰も、俺をこんなに愛せはしない

 

I I I ay

I I I ay

I I I ay 

No one can love me this way

I I I ay

I I I ay

I I I ay

No one can love me this way

 

俺は 俺は そう

俺は 俺は そう

俺は 俺は そう 

誰も、俺をこんなふうに愛せはしない

俺は 俺は そう

俺は 俺は そう

俺は 俺は そう 

誰も、俺をこんなふうに愛せはしない

 

Ayyy

 

そうさ

 

I crush it

 

上手くやるぜ

 

crush it:何かを上手くやること

 

Ayyy

 

そうさ

 

I crush it

 

上手くやるぜ

 

I love it when you call

It makes no sense at all 

I lie in bed awake and my whole body shakes

Come on and make your move

There's nothing left to prove

Oh baby won't you stay every night every day

 

お前が電話をかけてくるときが好きなんだ

それは全く何の意味もなさない

俺は目を覚ましたままベッドに横たわり、全身を震わせてる

来いよ、事を起こせ

証明することは何も残されていない

ああ お前は、毎日毎晩そうしているのか?

 

I I I ay

I I I ay

I I I - no one can love me this way

I I I ay

I I I ay

I I I - no one can love me this

 

俺は 俺は そう

俺は 俺は そう

俺は 俺は──誰も、俺をこんなふうに愛せはしない

俺は 俺は そう

俺は 俺は そう

俺は 俺は──誰も、俺をこんなに愛せはしない

 

I I I ay

I I I ay

I I I ay

No one can love me this way

I I I ay

I I I ay

I I I ay

No one can love me this way

 

俺は 俺は そう

俺は 俺は そう

俺は 俺は そう 

誰も、俺をこんなふうに愛せはしない

俺は 俺は そう

俺は 俺は そう

俺は 俺は そう 

誰も、俺をこんなふうに愛せはしない

 

Oh yeah

Oh yeah

 

ああ そうさ

ああ そうさ

 

No

 

そうさ

 

Oh yeah

Oh yeah

Oh yeah

 

ああ そうさ

ああ そうさ

ああ そうさ

 

I love it when ya

Pick up the phone now

 

お前がそうするのが好きなんだ

電話をとれよ、今

 

No

 

そうさ

 

Oh yeah

 

ああ、そうさ

 

I love it when ya

Pick up the phone now

 

お前がそうするのが好きなんだ

電話をとれよ、今

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

prove:(…に)(…を)(証拠・論証などで)証明する

 

crush it:何かを上手くやること

 

 

シングル「Call」やアルバム『Happenings』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

<シングル>📻♫

 

●「Call」【ニューシングル】

こちらカサビアン、いつでも行けます!新生カサビアン十八番のダンスチューンがひと暴れしたい衝動に火を着ける、来るニューアルバム『Happenings』からの2ndシングル!(2024年リリース)

Call

Call

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Algorithms」【ニューシングル】

「ロボットと俺たち人間の違いは、愛を感じる心を持っているか否かである」という、AI(人工知能)が私たちの日常に浸食し始めた今この時代にカサビアンが歌う温かな人間賛歌!来るニューアルバム『Happenings』からの1stシングル!(2023年リリース)

Algorithms

Algorithms

  • provided courtesy of iTunes

 

●「SCRIPTVRE」

ボーカリストのトムがバンドから脱退し、バンドがサージを主体とした新体制へと変わってから初めてリリースされたスタジオアルバム『The Alchemist's Euphoria』(7thアルバム、2022年リリース)からの2ndシングル!「自分たちがこれまでに書いてきた聖典(scripture)を破り捨て、一から全てをやり直してみせる」という思いが綴られた、悲しくも熱い一曲になっています。(2022年リリース)

SCRIPTVRE

SCRIPTVRE

 

<アルバム>📕♫

 

●『Happenings』(スタジオアルバム)【ニューアルバム】

前作『The Alchemist's Euphoria』以来2年ぶり8作目の、そして新体制のカサビアンとしてはめでたい2作目のスタジオアルバム!ルールは「曲はタイトに、そして3分前後にキープすること」、目指したのは「ヘンテコなサウンドを、モダンなレコードのようにヒットさせること」!このアルバムに記録されているのは「そこで起きていたこと(Happenings)」、その事実のみ。そう、それはまるで、誰にも気付かれることなく行われた銀行強盗のように...?先行シングル「Algorithms」「Call」ほか、全10曲を収録!(2024年7月5日リリース予定)

 

●『The Alchemist's Euphoria』(スタジオアルバム)

ボーカリストのトムがバンドから脱退し、バンドがサージを主体とした新体制へと変わってから初めてリリースされた7thアルバム!和訳すると『錬金術師の陶酔感』といった意味になる謎めいた本作のアルバムタイトルは、サージ曰く様々なジャンルの音楽を混ぜ合わせて独自のサウンドを作り出すこのバンドの制作スタイルを「錬金術師(alchemist)」の仕事に例え、音楽をはじめとする何かを作り出すときの、全てが意味を成す瞬間の「陶酔感(euphoria)」こそが自分たちの存在意義である、という思いが込められたものなのだそうです。先行シングル「ALYGATYR」「SCRIPTVRE」「CHEMICALS」ほか、全12曲を収録!(2022年リリース)

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Happenings』(スタジオアルバム)【ニューアルバム】

前作『The Alchemist's Euphoria』以来2年ぶり8作目の、そして新体制のカサビアンとしてはめでたい2作目のスタジオアルバム!ルールは「曲はタイトに、そして3分前後にキープすること」、目指したのは「ヘンテコなサウンドを、モダンなレコードのようにヒットさせること」!このアルバムに記録されているのは「そこで起きていたこと(Happenings)」、その事実のみ。そう、それはまるで、誰にも気付かれることなく行われた銀行強盗のように...?先行シングル「Algorithms」「Call」ほか、全10曲を収録!(2024年7月5日リリース予定)

 

▼国内盤CD

※国内盤の情報は後日公開される予定になっています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

Happenings

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●『The Alchemist's Euphoria』(スタジオアルバム)

ボーカリストのトムがバンドから脱退し、バンドがサージを主体とした新体制へと変わってから初めてリリースされた7thアルバム!和訳すると『錬金術師の陶酔感』といった意味になる謎めいた本作のアルバムタイトルは、サージ曰く様々なジャンルの音楽を混ぜ合わせて独自のサウンドを作り出すこのバンドの制作スタイルを「錬金術師(alchemist)」の仕事に例え、音楽をはじめとする何かを作り出すときの、全てが意味を成す瞬間の「陶酔感(euphoria)」こそが自分たちの存在意義である、という思いが込められたものなのだそうです。先行シングル「ALYGATYR」「SCRIPTVRE」「CHEMICALS」ほか、全12曲を収録!(2022年リリース)

 

▼国内盤CD【おすすめ!】

こちらは国内盤のCDになります。解説・歌詞対訳が付きます。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

 

 

▼その他

 

<映像作品>

 

●『Kasabian Summer Solstice 2014』(ライブフィルム)

2014年6月21日に、彼らの地元であるイギリスはイングランドのレスターにあるヴィクトリア・パークにて行われたライブ「Summer Solstice」の模様を収録したライブフィルム!5thアルバム『48:13』を引っ提げてのライブツアーの初日にあたる本ライブは、彼らのホームグラウンドでのライブということもあり、バンドも観客も十二分に温まった、見応え十分の素晴らしいライブになっています。

 

▼『Kasabian Summer Solstice 2014』(YouTubeより)

youtube.com

 

 

いまさら訊けない!?ロック不況の今もなおシーンの第一線に立つイギリスのバンド、「カサビアン」について

 

 

せっかくの機会なので、僕のお気に入りのバンドのひとつ、カサビアンについてちょっとまとめてみました。「詳しく、そして簡潔に」を心掛けましたが、ご覧の有様になってしまいました。ちょっとでも読んでいただけたら、そしてカサビアンを聴いてみたい気持ちに少しでもなっていただけたら幸いです。

 

 

バイオグラフィー📖✏★

 

 

1997年にイギリスはイングランドのレスターにて、Serge(サージ)ことギタリストのSergio Pizzorno(セルジオ・ピッツォーノ、写真右から2人目)、ボーカリストのTom Meighan(トム・ミーガン、2020年に脱退)、ギタリストのChris Karloff(クリス・カーロフ、2006年に脱退)、ベーシストのChris Edwards(クリス・エドワーズ、写真右から3人目)の4人で結成。不安や恐怖、怒りや欲望といったダークな感情が渦巻きつつも、ときおり感傷的なムードやユーモアも顔をのぞかせる歌詞や、エレクトロニカやヒップホップなどのロック以外の音楽からの影響も色濃い、サイケデリックでダンサブルサウンドが印象的な「オルタナティブ・ロック」を作風としている。また、彼らのライブパフォーマンスはファンのみならずメディアや評論家等からも高く評価されており、イギリスのみならずここ日本においても、数々の好演を見せてきた人気ライブアクトとしてよく知られている。

 

2004年に1stアルバム『Kasabian』(2004年リリース、「Club Foot」「L.S.F. (Lost Souls Forever)」等を収録)でデビューし、アンダーグラウンドにて人気を獲得。続く2ndアルバム『Empire』(2006年リリース、「Empire」「Shoot The Runner」等を収録)は全英アルバムチャートで1位をマーク、アンダーグラウンドのみならずメインストリームでも人気を獲得してみせた。

 

▼「Kasabian - Club Foot (Live At Brixton Academy)」(YouTubeより)


www.youtube.com

 

▼2007年のサマソニ出演時の映像(YouTubeより)※たぶん非公式の動画なので、いろいろ悪しからず😉


www.youtube.com

 

3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』(2009年リリース、「Fire」「Underdog」等を収録)以降は全てのスタジオアルバムが全英アルバムチャートで1位をマークする人気ぶりを保ち続けており、2010年には同アルバムでイギリスの音楽の祭典式ブリット・アワードで栄えある「Best British Group」を受賞、2011年からはこれまでの活動の集大成ともいえる4thアルバム『Velociraptor!』(2011年リリース、「Days Are Forgotten」「Re-Wired」等を収録)を引っ提げ大規模なツアーを行い(後に本ツアーのロンドンはO2アリーナにて行われたライブの模様を収めたライブフィルム『Live!』をリリース)、そして2014年には,、5thアルバム『48:13』(2014年リリース、「eez-eh」「bumblebeee」等を収録)を引っ提げ、世界最大級の音楽フェスティバルのひとつ、グラストンベリー・フェスティバルにて栄えあるヘッドライナーを務め上げ、その人気を名実ともに不動のものとした。

 

▼「Kasabian - Fire (Live at The BRIT Awards 2010)」(YouTubeより)


www.youtube.com

 

▼「Kasabian - Switchblade Smiles (Live At The O2 DVD)」(YouTubeより)


www.youtube.com

 

▼「Kasabian - Eez-Eh at Glastonbury 2014」(YouTubeより)


www.youtube.com

 

2017年には、3年ぶりのスタジオアルバムとなる6thアルバム『For Crying Out Loud』(2017年リリース、「You're In Love With A Psycho」「Ill Ray (The King)」等を収録)をリリース。時代と逆行するかのようなギターにフィーチャーしたポップなサウンドで、ロック不況の時代も変わらぬ圧倒的ゴーイングマイウェイぶりを見せつけた(ちなみに本作は当時の全英アルバムチャートで向かうところ敵なしの状態だったイギリスのシンガーソングライターのEd Sheeran(エド・シーラン)の3rdアルバム『÷』から(わずか一週ではあったものの)1位の座を奪い取り、収録楽曲「Ill Ray (The King)」の歌詞よろしく「その日限りの王(King For A Day)」となった)。

 

▼「Kasabian - Ill Ray」(YouTubeより)


www.youtube.com

 

▼「Kasabian - You're In Love With A Psycho - Later... with Jools Holland - BBC Two」(YouTubeより)


www.youtube.com

 

▼「Kasabian - Bless This Acid House - Later... with Jools Holland - BBC Two」(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

しかし、2020年に長年抱えていたメンタルヘルスの問題を理由にボーカリストのトムが脱退。バンドはオリジナルメンバーであるサージとクリスの2人に、2004年に加入したドラマーのIan Matthews(イアン・マシューズ)と2021年に加入したギタリストのTim Carter(ティム・カーター)の2人を加えた4人体制へと移行。2022年には、現体制では初めてのスタジオアルバムとなる『The Alchemist's Euphoria』(2022年リリース、「ALYGATYR」「SCRIPTVRE」等を収録)をリリースし、彼らが「トムなしでもバンドを続けていく」という選択をしたことを世に示した。

 

▼「Kasabian - SCRIPTVRE (Later with Jools Holland)」(YouTubeより)


www.youtube.com

 

▼「Kasabian - ALYGATYR (Later with Jools Holland)」(YouTubeより)


www.youtube.com

 

▼「Kasabian - CHEMICALS (Live at Isle of Wight 2022)」(YouTubeより)


www.youtube.com

 

そして、2023年の12月に、来年(2024年)の7月6日に彼らの地元であるイギリスはイングランドのレスターにあるヴィクトリア・パークにて、大規模なライブ「Summer Solstice II」を開催すること(第1回「Summer Solstice」はちょうど10年前の2014年に開催)、そしてそれと併せて2年ぶり8作目となるスタジオアルバム『Happenings』をリリースすることを発表。2年ぶりの来日公演も期待される。

 

これまでに7枚のスタジオアルバムと30曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Kasabian』『Empire』『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』などがあり、代表的な曲に「Club Foot」「L.S.F. (Lost Souls Forever)」「Empire」「Shoot The Runner」「Fire」「Underdog」などがある。

 

 

★メンバー🎤🎸★

 

 

ボーカル:Sergio Pizzornoセルジオ・ピッツォーノ、写真右から2人目)

バンドのオリジナルメンバーのひとり。ほとんどの楽曲の作詞作曲を務めるバンドの頭脳的存在。2020年にバンドからボーカリストのトムが脱退してからは、ボーカリスト兼ギタリストという二足の草鞋をこなしている。実はサッカーもお上手。若い頃は地元のプロサッカーチームであるレスター・シティFCセンターフォワードになることを夢見ていたこともあったんだとか。

 

ベース:Chris Edwardsクリス・エドワーズ、写真右から3人目)

バンドのオリジナルメンバーのひとり。ドラマーのイアンと共にこのバンドのサウンドの要ともいえるリズム隊を務める、縁の下の力持ち的存在。寡黙なのであまり目立たないがち。

 

ドラム:Ian Matthewsイアン・マシューズ、写真右から4人目)

2004年にバンドに加入。ベーシストのクリスと共にこのバンドのサウンドの要ともいえるリズム隊を務める、縁の下の力持ち的存在。耐え難い痛みに悶え苦しんでいるかのような表情(たぶんそんなことはない)で華麗なスティック裁きを見せる姿は一見の価値アリ。

 

ギター:Tim Carterティム・カーター、写真右から1人目)

2021年にバンドに加入。ギターからシンセ、パーカッションまで何でもこなす才人。3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』の頃から長らくサポートメンバーとしてバンドの楽曲制作やツアーに関わってはいたものの、トム脱退を機に、この度バンドにギタリストとして正式に加入することに。

 

 

ディスコグラフィー📂💿♫★

 

<シングル>📻♫

数あるシングルの中から、ライブの定番曲&これだけは聴いてほしい!という曲を11曲選り抜いてご紹介!

 

1.「Club Foot」

2.「L.S.F. (Lost Souls Forever)」

3.「Empire

4.「Shoot The Runner」

5.「Fire」

6.「Underdog」

7.「Days Are Forgotten」

8.「eez-eh」

9.「You're In Love With A Psycho」

10.「ALYGATYR」

11.「Algorithms」【ニューシングル】

 

 

1.「Club Foot」

1stアルバム『Kasabian』収録のシングル!「カサビアンといったらやっぱりこの曲でしょ!」という方も多いのではないでしょうか。個人的にイントロのゴリゴリに歪んだベースラインが最高です。ボーカリストのサージ曰く「復讐、そして片をつけることについて」だという何やら不穏な雰囲気の漂う歌詞や、反体制的なイメージがそこかしこにちりばめられたミュージックビデオも印象的な本楽曲ですが、ベーシストのクリス曰く、本楽曲が書かれた当時(2002年頃)はちょうどイラク戦争が始まった頃だったようで、紙面に躍る文字や写真といったイメージが想起させる当時の社会の空気感がそこに反映されているようです。

 

★2004年リリース

★全英シングルチャート19位

★1stアルバム『Kasabian』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

Club Foot

Club Foot

 

▼ライブ映像(YouTubeより)


www.youtube.com

 

▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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2.「L.S.F. (Lost Souls Forever)」

1stアルバム『Kasabian』収録のシングル!ライブの終盤で演奏されることが多い、シンガロング必至の一曲です。本楽曲も先に紹介した「Club Foot」同様、イラク戦争に起因する不安や緊張が渦巻く当時の社会の空気感が反映された楽曲のようで、サージ曰く、本楽曲に込められたメッセージは「命のある限り、人生を楽しもう」というものなんだそうです。サージは「この狂った世界において、音楽は人々を繋げることのできる、最後の純粋なもののひとつかもしれない」とも語っていますが、ライブで本楽曲が観客たちの間に巻き起こすシンガロングを見聞きすると、本当にサージの言う通りかもしれないなあ、と思わされることがあります。

 

★2004年リリース

★全英シングルチャート10位

★1stアルバム『Kasabian』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

L.S.F.

L.S.F.

  • provided courtesy of iTunes

 

▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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3.「Empire

2ndアルバム『Emipire』からのシングル!「帝国」という意味の単語をタイトルに冠した、煽情的なストリングスも印象的な本楽曲は、戦争で将軍の命令に背く兵士のように、「自らの足で立つアウトローなロックバンドとして、俺たちは誰からの指図も受けるつもりはない」という彼らの意思が示された楽曲なのだそうです。今もライブのセットリストの常連である、兎にも角にも威勢の良い一曲です。

 

★2006年リリース

★全英シングルチャート9

★2ndアルバム『Empire』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

Empire

Empire

  • provided courtesy of iTunes

 

▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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4.「Shoot The Runner」

2ndアルバム『Emipire』からのシングル!「lad(威勢の良い野郎)」というふうに形容されることも多いこのバンドですが、だいたいはこのアルバムとこの曲がその原因となっているのではないでしょうか。「Shoot a runner, shoot, shoot a runner / I'm a king and she's my queen(逃げるあいつを撃て、撃て、撃て、逃げるあいつを/俺は王で、彼女は俺の女王だ)」という身も蓋もない歌詞が最高ですね。こちらも「Empire」同様、今もライブのセットリストの常連である、兎にも角にも威勢の良い一曲です。

 

★2006年リリース

★全英シングルチャート17位

★2ndアルバム『Empire』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

Shoot the Runner

Shoot the Runner

  • provided courtesy of iTunes

 

▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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5.「Fire」

3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』からのシングル!全英シングルチャートで3位をマークした彼らの最大のヒットシングルである本楽曲は、イギリスのプロサッカーリーグであるプレミアリーグの'10~'11シーズンから'12~'13シーズンまでの公式ソングに採用された、サッカーアンセムのひとつとしても広く知られています。ヴァースとコーラスでがらっと雰囲気が変わるのが印象的な本楽曲ですが、この特徴的な展開は、制作中に面白半分で別々の楽曲のアイデアをくっつけてみたことから生まれたものなんだとか。サージは本楽曲を「ステージに立っているバンドを別のバンドが引きずり下ろして乗っ取るような曲」と形容していますが、言い得て妙という感じがします。

 

★2009年リリース

★全英シングルチャート3位

★3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

Fire

Fire

  • provided courtesy of iTunes

 

▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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6.「Underdog」

3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』からのシングル!「負け犬」といういかにもなタイトルを冠した、カサビアン流の正統派ロックソングです。イントロの歪んだギターリフも最高ですよね。歌詞が良いなあと感じる、個人的フェイバリットの楽曲のひとつです。

 

★2009年リリース

★全英シングルチャート32位

★3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

Underdog

Underdog

  • provided courtesy of iTunes

 

▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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7.「Days Are Forgotten」

★2011年リリース

★全英シングルチャート28位

★4thアルバム『Velociraptor!』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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8.「eez-eh」

★2014年リリース

★全英シングルチャート22位

★5thアルバム『48:13』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

eez-eh

eez-eh

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▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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9.「You're In Love With A Psycho」

★2017年リリース

★6thアルバム『For Crying Out Loud』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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10.「ALYGATYR」

★2021年リリース

★7thアルバム『The Alchemist's Euphoria』に収録

 

▼音源(Apple Musicより)

ALYGATYR

ALYGATYR

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▼ライブ映像(YouTubeより)


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▼ビジュアライザー(YouTubeより)


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11.「Algorithms」【ニューシングル】

★2023年リリース

★8thアルバム『Happenings』に収録(予定)

 

▼音源(Apple Musicより)

Algorithms

Algorithms

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▼リリックビデオ(YouTubeより)


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<アルバム>📕♫

お気に入りの曲が見つかったら(あるいはやっぱりカサビアンってサイコーだよなぁ!と思ったら)、彼らのスタジオアルバムも一度(あるいは改めて)聴いてみてください。

 

 

Kasabian

★2004年リリースの1stアルバム

★全英アルバムチャート4位

★「Club Foot」「L.S.F. (Lost Souls Forever)」(全英シングルチャート10位)「Reason Is Treason」ほかを収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼国内盤CD

 

 

Empire

★2006年リリースの2ndアルバム

★全英アルバムチャート1位

Empire」(全英シングルチャート9位)「Shoot The Runner」「Me Plus One」ほかを収録

 

▼音源(Apple Musicより)

Empire

Empire

 

▼輸入盤CD ※国内盤CDは現在廃盤になっているようです

EMPIRE

EMPIRE

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『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』

★2009年リリースの3rdアルバム

★全英アルバムチャート1位

ブリット・アワード「Best British Group」受賞

「Fire」(全英シングルチャート3位)「Underdog」「Vlad The Impaler」ほかを収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼輸入盤CD ※国内盤CDは現在廃盤になっているようです

 

 

『Velociraptor!』

★2011年リリースの4thアルバム

★全英アルバムチャート1位

★「Days Are Forgotten」「Re-Wired」「Goodbye Kiss」ほかを収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼国内盤CD

 

▼国内盤CD[初回生産限定盤]

こちらは初回生産限定盤の国内盤CD!2009年11月27日に、イギリスはアイルランドのダブリンにあるO2アリーナで行われたライブの模様を収録したライブフィルムのDVDが付いてきます(注:『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』リリース時に行われたライブなので、本作からの曲は演奏されていません)。欲しい方はお早めにどうぞ!

 

▼国内盤CD[完全生産限定盤]

こちらは日本独自企画の完全生産限定盤の国内盤CD!本国のオフィシャルサイト限定販売のボックスセットに収録されていた、2011年9月に彼らの地元であるイギリスはイングランドのレスターにて、大型旅客機ボーイング747の中(!)で行われたライブの模様を収録したライブフィルムや、本作のミュージックビデオとそのメイキング映像など、盛り沢山のコンテンツが収録されたDVDが付いてきます。欲しい方はお早めにどうぞ!

 

 

『48:13』

★2014年リリースの5thアルバム

★全英アルバムチャート1位

★「eez-eh」「bumblebeee」「stevie」ほかを収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼国内盤CD

 

 

『For Crying Out Loud』

★2017年リリースの6thアルバム

★全英アルバムチャート1位

★「You're In Love With A Psycho」「Ill Ray (The King)」「Bless This Acid House」ほかを収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼国内盤CD

 

▼国内盤CD[初回生産限定盤]

こちらは初回生産限定盤の国内盤CD!2016年5月に、彼らの地元であるイギリスはイングランドのレスターにあるキング・パワー・スタジアムにて、彼らも贔屓にするプロサッカーチームのレスター・シティFCプレミアリーグ優勝を記念して行われたライブの音源を収録したライブアルバムのCDが付いてきます。欲しい方はお早めにどうぞ!

 

 

『The Alchemist's Euphoria

★2022年リリースの7thアルバム

★全英アルバムチャート1位

★「ALYGATYR」「SCRIPTVRE」「CHEMICALS」ほかを収録

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼国内盤CD

 

 

『Happenings』【ニューアルバム】

★2024年リリース(予定)の8thアルバム

★「Algorithms」「Call」ほかを収録(予定)

 

▼音源(Apple Musicより)

 

▼国内盤CD

※国内盤の情報は後日公開される予定になっています。

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:https://www.sonymusic.co.jp/artist/kasabian/

 

バンド公式サイト:https://www.kasabian.co.uk/

 

 

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Nothing Lasts Forever - Echo & The Bunnymen【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は80年代に活躍し現在も活動を続けるイギリスのバンド、Echo & The Bunnymen(エコー&ザ・バニーメン)の「Nothing Lasts Forever」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

Echo & The Bunnymen(エコー&ザ・バニーメン)

▲The Guardianより

 

1978年にイギリスはイングランドリヴァプールにて、ボーカリストのIan McCulloch(イアン・マッカロク、写真中央)、ギタリストのWill Sergeant(ウィル・サージェント、写真左)、ベーシストのLes Pattinson(レス・パティンソン、写真左)の3人で結成されたバンド(1980年にドラマーのPete de Freitas(ピート・デ・フレイタス)が加入。残念ながら彼は1989年に交通事故で亡くなってしまったため、上の写真には不在)。陰鬱ながらも力強い歌詞と、ベースとドラムが生み出す緊迫感に満ちたリズムの上で鳴らされる妖艶なギターの音色が印象的な、「ネオ・サイケ」と呼ばれる作風で知られている。粒揃いのシングルとアルバム、気迫溢れるライブパフォーマンスで80年代前半には当時最も勢いのあるバンドのひとつとして人気を博した。80年代後半に入ってからピートの事故死をはじめとするトラブルが続出、1993年に一度解散するも、1996年に残されたオリジナルメンバー3人で再結成。以降はイアンとウィルの2人を中心に、現在に至るまで活動を続けている。これまでに13枚のスタジオアルバムと30曲近いシングル曲をリリースしており、代表的なアルバムに『Crocodiles』、『Heaven Up Here』、『Porcupine』、『Ocean Rain』などがあり、代表曲に「The Cutter」、「The Killing Moon」、「Bring On The Dancing Horses」、「Lips Like Sugar」、「Nothing Lasts Forever」などがある。

今回紹介する「Nothing Lasts Forever」は、メンバー間の不和やピートの事故死、商業的不振やバンド解散などの数々の憂き目を経て再び集ったオリジナルメンバー3人による、名実共に復活作と言って良いであろう7thアルバム『Evergreen』からの1stシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「Nothing Lasts Forever - Echo & The Bunnymen【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

「Nothing Lasts Forever」について

 

 

本楽曲「Nothing Lasts Forever」は、彼らが1993年に一度解散したのち、1996年に再結成してから初めてリリースされたスタジオアルバム『Evergreen』からの1stシングルです。本楽曲は全英シングルチャートで8位をマークし、名実共に彼らの復活を示す狼煙となりました。

 

メンバー間の不和やピートの事故死、商業的不振などのアクシデントが重なり1993年に一度解散してしまったエコー&ザ・バニーメンですが、メンバー各々が個人の活動を経たのち、3年後の1996年に、イアンとウィル、レスの残された3人のオリジナルメンバーで再結成しました。

 

再結成後のエコバニは本楽曲「Nothing Lasts Forever」や本楽曲が収録されたアルバム『Evergreen』に顕著なように、ウィルの穏やかに揺らめきながら燃える炎のようなギターのサウンドや、イアンのどこか角が取れた印象のある渋いボーカルが印象的な、「オルタナティブ・ロック」に近しいサウンドへと変化しています。

 

Nothing ever lasts forever(どんなものも、永遠に続くことは決してない)」というコーラスに顕著なように、怒りや恐怖、悲しみや欲望といった己の内のダークな感情を張り詰めたポストパンサウンドに乗せて迸らせていた往時の彼らとは、ずいぶんと変わった印象があります。バンドとして浮き沈みを経験し、何よりオリジナルメンバーを事故で失った彼らにとって、この歌詞は非常に大きな意味合いを持ったものなのだと思います。

 

ちなみに、コーラスの手前で聞こえる、どこかで聞いたことのあるようなバックボーカルを務めているのは、ご存知イギリスを代表するバンドのひとつOasis(オアシス)のボーカリスト、Liam Gallagher(リアム・ギャラガー)(!!)なんだそうです*1。本楽曲のレコーディング時、たまたま隣のスタジオにオアシスの面々がおり、リアムとイアンは程なくして打ち解け、数杯のビールを飲み交わしたのちに、本楽曲にバックボーカルを提供する運びになったんだとか。

 

本楽曲へのリアムのバックボーカルでの参加の他にも、彼らの2009年リリースの11thアルバム『The Fountain』の楽曲には、ご存知イギリスを代表するバンドのひとつColdplay(コールドプレイ)のボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン)がバックボーカルで参加していたり、再結成後の彼らのアルバムには、後輩のバンドたちからのリスペクトがたびたび見受けられます。

 

僕はエコバニというバンドを、好きで追っていたミュージシャンたちの発言や、彼らに関する雑誌の記事の中などにしばしば登場する名前として少しずつ認知していきました。本楽曲の中でイアンは「どんなものも、永遠に続くことは決してない」と歌っていますが、僕としては、どんなものもそのかたちを変えながらどこかで続いている、そんなふうに思わされてならないのです。

 

 

Apple Music

Nothing Lasts Forever

Nothing Lasts Forever

  • エコー&ザ・バニーメン
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


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▼ライブ映像(YouTubeより)


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Nothing Lasts Forever - Echo & The Bunnymen【歌詞・和訳】

 

 

I want it now

I want it now

Not the promises of what tomorrow brings

I need to live in dreams today

I'm tired of the song that sorrow sings

 

 

今、それが欲しい

今、それが欲しいんだ

明日がもたらす約束ではなく

今日は、夢の中で生きる必要がある

疲れたんだ、悲しみが歌う歌に

 

 

And I want more than I can get

Just trying to, trying to, trying to forget

 

 

そして、俺は求める 得られるよりさらに多くを

ただ、忘れようと、忘れようと、忘れようとしながら

 

 

I'd walk to you through rings of fire

And never let you know the way I feel

Under skin is where I hide

The love that always gets me on my knees

 

 

君のほうへ歩こう、火の輪を通って

そして、決して君には知らせない 俺が感じるものを

肌の下が、俺の隠れる場所

いつだって、俺を跪かせる愛

 

 

And I want more than I can get

Just trying to, trying to, trying to forget

 

 

そして、俺は求める 得られるよりさらに多くを

ただ、忘れようと、忘れようと、忘れようとしながら

 

 

Nothing ever lasts forever

Nothing ever lasts forever

Nothing ever lasts forever

Nothing ever lasts forever

 

 

どんなものも、永遠に続くことは決してない

どんなものも、永遠に続くことは決してないんだ

どんなものも、永遠に続くことは決してない

どんなものも、永遠に続くことは決してないんだ

 

 

<♪>

 

 

I want it now

I want it now

Don't tell me that my ship is coming in

Nothing comes to those who wait

Time's running out the door, you're running in

 

 

今、それが欲しい

今、それが欲しいんだ

言わないでくれ、俺の船がやってきたと

どんなものも来ない、待つ者たちのもとへは

時間はその戸から無くなっていき、お前は走って入ってくる

 

 

So, I want more than I can get

Just trying to, trying to, trying to forget

 

 

だから、俺は求める 得られるよりさらに多くを

ただ、忘れようと、忘れようと、忘れようとしながら

 

 

Nothing ever lasts forever

Nothing ever lasts forever

Nothing ever lasts forever

Nothing ever lasts forever

 

 

どんなものも、永遠に続くことは決してない

どんなものも、永遠に続くことは決してないんだ

どんなものも、永遠に続くことは決してない

どんなものも、永遠に続くことは決してないんだ

 

 

All the shadows and the pain

Are coming to you

All the shadows and the pain

Are coming to you

All the shadows and the pain

Are coming to you

All the shadows and the pain

Are coming to you...

 

 

全ての影と痛みが

お前のもとへやってくる

全ての影と痛みが

お前のもとへやってくる

全ての影と痛みが

お前のもとへやってくる

全ての影と痛みが

お前のもとへやってくる...

 

 

シングル「Nothing Lasts Forever」やアルバム『Evergreen』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

<シングル>📻♫

 

●「Nothing Lasts Forever」

★全英シングルチャート8位

「どんなものも永遠に続くことは決してない」と歌う、人生のほろ苦さを感じさせる7thアルバム『Evergreen』からの1stシングル!(1997年リリース)

Nothing Lasts Forever

Nothing Lasts Forever

  • エコー&ザ・バニーメン
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

●「I Want To Be There (When You Come)」

7thアルバム『Evergreen』からの2ndシングル!(1997年リリース)

I Want to Be There (When You Come)

I Want to Be There (When You Come)

  • エコー&ザ・バニーメン
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

●「Don't Let It Get You Down」

7thアルバム『Evergreen』からの3rdシングル!(1997年リリース)

Don't Let It Get You Down

Don't Let It Get You Down

  • エコー&ザ・バニーメン
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫

 

●『Evergreen』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート8位

メンバー間の不和やピートの事故死、商業的不振やバンド解散などの数々の憂き目を経て再び集ったオリジナルメンバー3人による、名実共に復活作と言って良いであろう7thアルバム!大ヒットシングル「Nothing Lasts Forever」(全英シングルチャート8位)をはじめ、「I Want To Be There (When You Come)」「Don't Let It Get You Down」など全12曲を収録!(1997年リリース)

Evergreen (Expanded)

Evergreen (Expanded)

 

●『Songs To Learn And Sing』(ベストアルバム)

エコバニ入門にぴったり!デビューから1985年当時までにリリースされたシングルの中から、ヒットシングル10曲(+新曲「Bring On The Dancing Horses」)を選り抜いて収録したベストアルバム!(1985年リリース)

Songs to Learn and Sing

Songs to Learn and Sing

  • エコー&ザ・バニーメン
  • ロック
  • ¥1630

 

●『Live At The Royal Albert Hall』(ライブアルバム)

エコバニのライブを追体験してみたい人はぜひ!彼らが行ったライブの中でも白眉と言われる、1983年にイギリスはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたライブの音源を収録したライブアルバム!

Echo & The Bunnymen - Live At the Royal Albert Hall

Echo & The Bunnymen - Live At the Royal Albert Hall

  • エコー&ザ・バニーメン
  • ロック
  • ¥1630

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Evergreen』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート8位

メンバー間の不和やピートの事故死、商業的不振やバンド解散などの数々の憂き目を経て再び集ったオリジナルメンバー3人による、名実共に復活作と言って良いであろう7thアルバム!大ヒットシングル「Nothing Lasts Forever」(全英シングルチャート8位)をはじめ、「I Want To Be There (When You Come)」「Don't Let It Get You Down」など全12曲を収録!(1997年リリース)

 

▼輸入盤CD【おすすめ!】

エコバニの復活作『Evergreen』がリリース25周年を記念してリイシュー!ボーナストラックとして、1997年のグラストンベリー・フェスティバル出演時の音源が5曲収録されています。(オリジナル盤は1997年、リイシュー盤は2022年リリース)

Evergreen

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▼輸入盤CD[拡張盤]

エコバニの名盤『Evergreen』がリリース25周年を記念してリイシュー!CD2枚組の拡張盤のこちらは、1枚目のCDにはスタジオアルバムに加えてシングルのB面曲6曲が、2枚目のCDにはリリース当時のライブ音源&ラジオ出演時の音源15曲が収録されています。(オリジナル盤は1997年、リイシュー盤は2022年リリース)

※下記リンク先では輸入盤アナログレコード(リイシュー盤、スタジオアルバムのみ)も取り扱っているようなので、気になる方はご覧になってみてください。

Evergreen

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●『The Killing Moon - The Singles 1980-1990』輸入盤CD(ベストアルバム)

エコバニ入門にぴったり!彼らが80年代にリリースしたシングルの中から、ヒットシングル13曲を選り抜いて収録したベストアルバム!(2017年リリース)

Killing Moon - the..

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●『Echo & The Bunnymen Original Album Series』輸入盤CD(ボックスセット)

エコバニをもっと聴いてみたくなった人におすすめ!ファンや批評家の間で人気の高い、エコバニの初期のスタジオアルバム5作品をまとめたお得なボックスセット!

 

収録内容:

『Crocodiles』(1980年リリースの1stアルバム、「Rescue」「Crocodiles」ほかを収録)

『Heaven Up Here』(1981年リリースの2ndアルバム、「A Promise」「Over The Wall」ほかを収録)

Porcupine(1983年リリースの3rdアルバム、「Back Of Love」「The Cutter」ほかを収録)

『Ocean Rain』(1984年リリースの4thアルバム、「The Killing Moon」「Silver」「Seaven Seas」ほかを収録)

『Echo & The Bunnymen』(1987年リリースの5thアルバム、「Lips Like Sugar」「The Game」ほかを収録)

 

 

●『Songs To Learn And Sing』輸入盤アナログレコード(ベストアルバム)

1985年にリリースされたエコバニのベストアルバムがアナログレコードでリイシュー!エコバニ入門にぴったり!デビューから1985年当時までにリリースされたシングルの中から、ヒットシングル10曲(+新曲「Bring On The Dancing Horses」)を選り抜いて収録したベストアルバム!(オリジナル盤は1985年、リイシュー盤は2022年リリース)

※こちらはアナログレコードです。再生にはレコードプレーヤー等の専用の再生機器が必要になりますので、ご注意ください。

 

 

▼その他

 

<映像作品>

 

●『Echo & The Bunnymen Live At The Albert Hall 1983』(ライブフィルム)

エコバニのライブを追体験してみたい人はぜひ!彼らが行ったライブの中でも白眉と言われる、1983年にイギリスはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたライブの映像を収録したライブフィルム!
※現在、YouTubeのチャンネル「Official Echo & The Bunnymen & Ian McCulloch」にて公開されています


www.youtube.com

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:https://wmg.jp/echo-the-bunnyman/

 

バンド公式サイト:https://www.bunnymen.com/

 

 

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Lips Like Sugar - Echo & The Bunnymen【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は80年代に活躍し現在も活動を続けるイギリスのバンド、Echo & The Bunnymen(エコー&ザ・バニーメン)の「Lips Like Sugar」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

Echo & The Bunnymen(エコー&ザ・バニーメン)

BBC Musicより

 

1978年にイギリスはイングランドリヴァプールにて、ボーカリストのIan McCulloch(イアン・マッカロク、写真左から1人目)、ギタリストのWill Sergeant(ウィル・サージェント、写真左から3人目)、ベーシストのLes Pattinson(レス・パティンソン、写真左から2人目)の3人で結成されたバンド(1980年にドラマーのPete de Freitas(ピート・デ・フレイタス、写真左から4人目)が加入)。陰鬱ながらも力強い歌詞と、ベースとドラムが生み出す緊迫感に満ちたリズムの上で鳴らされる妖艶なギターの音色が印象的な、「ネオ・サイケ」と呼ばれる作風で知られている。粒揃いのシングルとアルバム、気迫溢れるライブパフォーマンスで80年代前半には当時最も勢いのあるバンドのひとつとして人気を博した。80年代後半に入ってからピートの事故死をはじめとするトラブルが続出、1993年に一度解散するも、1996年に残されたオリジナルメンバー3人で再結成。以降はイアンとウィルの2人を中心に、現在に至るまで活動を続けている。これまでに13枚のスタジオアルバムと30曲近いシングル曲をリリースしており、代表的なアルバムに『Crocodiles』、『Heaven Up Here』、『Porcupine』、『Ocean Rain』などがあり、代表曲に「The Cutter」、「The Killing Moon」、「Bring On The Dancing Horses」、「Lips Like Sugar」、「Nothing Lasts Forever」などがある。

今回紹介する「Lips Like Sugar」は、5作目にしてタイトルにバンド名を冠し、アメリカでもヒットの兆しを見せた5thアルバム『Echo & The Bunnymen』からの2ndシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「Lips Like Sugar - Echo & The Bunnymen【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

「Lips Like Sugar」について

 

 

5作目にしてタイトルにバンド名を冠した5thアルバム『Echo & The Bunnymen』からの2ndシングルである「Lips Like Sugar」は、彼らが代表曲のひとつ「The Killing Moon」で見せたようなダークでミステリアスな世界観が、より親しみやすいかたちで現れた一曲になっています。

 

キャッチーなサウンドと同じくらいに、歌詞に用いられている言葉も単純で明解なものですが、それでもこのバンドの持ち味がしっかりと現れた曲になっているのは、作詞を務めるイアンやこのバンドのシンプルな力量の高さを感じさせます(YouTubeの公式チャンネルにアップロードされている、彼らがザ・ビートルズの「Twist & Shout」をカバーしている動画等を観ると、地の力がしっかりとある人たちなんだなと素人ながら感じます)。

 

 

▼Echo & The Bunnymen - Twist & Shout(Official Music Video)(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

ボーカリストのイアンは本楽曲が商業的すぎる曲になってしまったことに少々不満があったようですが、その甲斐もあってか本楽曲はイギリスをはじめとする各国のヒットチャートで好成績を収めたほか、カレッジラジオ(大学の学生らが運営するラジオ局)で本楽曲が紹介されたり、ご存知MTVの番組で本楽曲のミュージックビデオが放送されたことで、アメリカにおける彼らの最も有名な曲のひとつにもなりました(実は僕が彼らの楽曲をサブスクやYouTubeで漁っていて最初に「良いな」と思ったのもこの曲でした)。

 

現代の音楽に慣れ親しんだ私たちにとっても親しみやすい本楽曲「Lips Like Sugar」、このバンドが奏でるネオでサイケな摩訶不思議な音楽の世界の入口として、これ以上相応しいものは無いと言える一曲だと思います。残念ながら本楽曲は下で紹介している彼らのベストアルバム『Songs To Learn And Sing』や『The Killing Moon - The Singles 1980-1990』には収録されていないのですが、エコバニに興味があるという方は、ぜひ本楽曲から(そしてよければ当ブログで紹介している他の楽曲なども参考に)聴き始めてみてはいかがでしょうか。

 

 

▼音源(Apple Musicより)

Lips Like Sugar

Lips Like Sugar

  • エコー&ザ・バニーメン
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

Lips Like Sugar - Echo & The Bunnymen【歌詞・和訳】

 

 

She floats like a swan

Grace on the water

Lips like sugar, lips like sugar

Just when you think you've caught her

She glides across the water

She calls for you tonight

To share this moonlight

 

 

彼女は白鳥のように浮かぶ

優雅に、水の上で

砂糖のような唇、砂糖のような唇

お前が彼女を捕らえたと考える、ちょうどそのとき

彼女は水を滑って渡る

彼女は今夜のためにお前を呼ぶ

この月明りを分かち合おうとして

 

 

You'll flow down her river

She'll ask and you'll give her

 

 

お前は彼女の川を流れ下るだろう

彼女は尋ね、お前は彼女に与えるだろう

 

 

Lips like sugar

Sugar kisses

Lips like sugar

Sugar kisses

 

 

砂糖のような唇を

砂糖の口づけを

砂糖のような唇を

砂糖の口づけを

 

 

She knows what she knows

I know what she's thinking

Sugar kisses, sugar kisses

Just when you think she's yours

She's flown to other shores

To laugh at how you break

And melt into this lake

 

 

彼女は分かっている、自分が何を知っているか

俺は分かっている、彼女が何を考えているのか

砂糖の口づけ、砂糖の口づけ

お前が彼女は自分のものだと考えた、ちょうどそのとき

彼女は別の岸へ飛んでしまっていた

お前が狼狽える様を笑おうとして

そして、この湖の中へと溶けてしまった

 

 

You'll flow down her river

But you'll never give her

 

 

お前は彼女の川を流れ下るだろう

でも、お前は決して彼女に与えられない

 

 

Lips like sugar

Sugar kisses

Lips like sugar

Sugar kisses

 

 

砂糖のような唇を

砂糖の口づけを

砂糖のような唇を

砂糖の口づけを

 

 

<♪>

 

 

She'll be my mirror

Reflect what I am

A loser and a winner

The king of Siam

And my Siamese twin

Alone on the river

Mirror kisses, mirror kisses

 

 

彼女は俺の鏡になるだろう

俺の人となりを映す鏡に

敗者と勝者

シャムの王

そして、俺のシャム双生児

川の上で独り

鏡の口づけ、鏡の口づけ

 

Siam:タイのこと。東南アジアに位置する立憲君主制国家。1900年代半ばまでは「Siam(シャム)」の名で呼ばれていた。*1

Siamese twin:体が結合している双生児、いわゆる「結合双生児」のこと。「シャム双生児」の名でも知られるが、これは著名な結合双生児がタイの生まれだったことに由来している(タイに特に結合双生児が多いというわけではない)。*2

 

 

Lips like sugar

Sugar kisses

Lips like sugar

Sugar kisses...

 

 

砂糖のような唇を

砂糖の口づけを

砂糖のような唇を

砂糖の口づけを...

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

float:<物・人が>〔水面・空中に〕浮かぶ、浮く〔on, in〕

 

swan:ハクチョウ(白鳥)

 

grace:(動作などの)優美さ、上品さ

 

lip:唇

 

sugar:砂糖

 

glide:<人・物などが>〔...を横切って/...の上を/...を下へ〕(静かに)すべる、すべるように動く[流れる]〔across/over/down〕

 

flow:<(多くの)商品・人・情報などが>(絶え間なく)移動する、流れるように動く

 

ask:[SVO to do]O<人>に...するよう頼む、依頼する

 

kiss:キス、口づけ、接吻

 

Siam:タイのこと。東南アジアに位置する立憲君主制国家。1900年代半ばまでは「Siam(シャム)」の名で呼ばれていた*3

 

Siamese twin:体が結合している双生児、いわゆる「結合双生児」のこと。「シャム双生児」の名でも知られるが、これは著名な結合双生児がタイの生まれだったことに由来している(タイに特に結合双生児が多いというわけではない)*4

 

 

シングル「Lips Like Sugar」やアルバム『Echo & The Bunnymen』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

<シングル>📻♫

 

●「Lips Like Sugar」

エコバニ入門にぴったりの一曲!代表曲のひとつ「The Killing Moon」で見せたようなダークでミステリアスな世界観がより親しみやすいかたちで現れた、5thアルバム『Echo & The Bunnymen』からの2ndシングル!(1987年リリース)

Lips Like Sugar

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●「The Game」

5thアルバム『Echo & The Bunnymen』からの1stシングル!(1987年リリース)

The Game

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  • エコー&ザ・バニーメン
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫

 

●『Echo & The Bunnymen』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート4位

5作目にしてタイトルにバンド名を冠し、アメリカでもヒットの兆しを見せた5thアルバム!ヒットシングル「Lips Like Sugar」をはじめ、「The Game」「Bedbugs And Ballyhoo」など全11曲を収録!(1987年リリース)

Echo & the Bunnymen (Expanded Version)

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●『Songs To Learn And Sing』(ベストアルバム)

エコバニ入門にぴったり!デビューから1985年当時までにリリースされたシングルの中から、ヒットシングル10曲(+新曲「Bring On The Dancing Horses」)を選り抜いて収録したベストアルバム!(1985年リリース)

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●『Live At The Royal Albert Hall』(ライブアルバム)

エコバニのライブを追体験してみたい人はぜひ!彼らが行ったライブの中でも白眉と言われる、1983年にイギリスはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたライブの音源を収録したライブアルバム!

Echo & The Bunnymen - Live At the Royal Albert Hall

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▼フィジカル音源💿♫

 

●『The Killing Moon - The Singles 1980-1990』輸入盤CD(ベストアルバム)

エコバニ入門にぴったり!彼らが80年代にリリースしたシングルの中から、ヒットシングル13曲を選り抜いて収録したベストアルバム!(2017年リリース)

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●『Echo & The Bunnymen Original Album Series』輸入盤CD(ボックスセット)

エコバニをもっと聴いてみたくなった人におすすめ!ファンや批評家の間で人気の高い初期のスタジオアルバム5作品をまとめた、お得なボックスセット!

 

収録内容:

『Crocodiles』(1980年リリースの1stアルバム、「Rescue」「Crocodiles」ほかを収録)

『Heaven Up Here』(1981年リリースの2ndアルバム、「A Promise」「Over The Wall」ほかを収録)

Porcupine(1983年リリースの3rdアルバム、「Back Of Love」「The Cutter」ほかを収録)

『Ocean Rain』(1984年リリースの4thアルバム、「The Killing Moon」「Silver」「Seaven Seas」ほかを収録)

『Echo & The Bunnymen』(1987年リリースの5thアルバム、「Lips Like Sugar」「The Game」ほかを収録)

 

 

●『Songs To Learn And Sing』輸入盤アナログレコード(ベストアルバム)

1985年にリリースされたエコバニのベストアルバムがアナログレコードでリイシュー!エコバニ入門にぴったり!デビューから1985年当時までにリリースされたシングルの中から、ヒットシングル10曲(+新曲「Bring On The Dancing Horses」)を選り抜いて収録したベストアルバム!(オリジナル盤は1985年、リイシュー盤は2022年リリース)

※こちらはアナログレコードです。再生にはレコードプレーヤー等の専用の再生機器が必要になりますので、ご注意ください。

 

 

▼その他

 

<映像作品>

 

●『Echo & The Bunnymen Live At The Albert Hall 1983』(ライブフィルム)

エコバニのライブを追体験してみたい人はぜひ!彼らが行ったライブの中でも白眉と言われる、1983年にイギリスはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたライブの映像を収録したライブフィルム!

※現在、YouTubeのチャンネル「Official Echo & The Bunnymen & Ian McCulloch」にて公開されています


www.youtube.com

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:https://wmg.jp/echo-the-bunnyman/

 

バンド公式サイト:https://www.bunnymen.com/

 

 

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Bring On The Dancing Horses - Echo & The Bunnymen【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は80年代に活躍し現在も活動を続けるイギリスのバンド、Echo & The Bunnymen(エコー&ザ・バニーメン)の「Bring On The Dancing Horses」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

Echo & The Bunnymen(エコー&ザ・バニーメン)

BBC Musicより

 

1978年にイギリスはイングランドリヴァプールにて、ボーカリストのIan McCulloch(イアン・マッカロク、写真左から1人目)、ギタリストのWill Sergeant(ウィル・サージェント、写真左から3人目)、ベーシストのLes Pattinson(レス・パティンソン、写真左から2人目)の3人で結成されたバンド(1980年にドラマーのPete de Freitas(ピート・デ・フレイタス、写真左から4人目)が加入)。陰鬱ながらも力強い歌詞と、ベースとドラムが生み出す緊迫感に満ちたリズムの上で鳴らされる妖艶なギターの音色が印象的な、「ネオ・サイケ」と呼ばれる作風で知られている。粒揃いのシングルとアルバム、気迫溢れるライブパフォーマンスで80年代前半には当時最も勢いのあるバンドのひとつとして人気を博した。80年代後半に入ってからピートの事故死をはじめとするトラブルが続出、1993年に一度解散するも、1996年に残されたオリジナルメンバー3人で再結成。以降はイアンとウィルの2人を中心に、現在に至るまで活動を続けている。これまでに13枚のスタジオアルバムと30曲近いシングル曲をリリースしており、代表的なアルバムに『Crocodiles』、『Heaven Up Here』、『Porcupine』、『Ocean Rain』などがあり、代表曲に「The Cutter」、「The Killing Moon」、「Bring On The Dancing Horses」、「Lips Like Sugar」、「Nothing Lasts Forever」などがある。

今回紹介する「Bring On The Dancing Horses」は、1985年にリリースされた彼らのベストアルバム『Songs To Learn And Sing』に収録された、本作のための書き下ろしのシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「Bring On The Dancing Horses - Echo & The Bunnymen【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

「Bring On The Dancing Horses」について

 

 

夜空に瞬く星のようなギターのサウンドと、心なしか角の取れたボーカルが印象的な本楽曲「Bring On The Dancing Horses」は、1985年にリリースされた彼らのベストアルバム『Songs To Learn And Sing』のための書き下ろしのシングルとなっています。

 

サウンドのほうは明るい印象があるものの、それとは対照的に歌詞のほうは綻んだ人間関係を歌ったようにも思える、なんだか物悲しいものになっています。ベストアルバムというものは基本的にミュージシャンがその活動に何かしらの区切りをつけるときにリリースされるものだと思うのですが、彼らが後に辿ることになる運命を思うと、本楽曲「Bring On The Dancing Horses」は少し考え込んでしまう内容の一曲ですね。

 

デビューから5年ほど、彼らの音楽はイギリスから遠く離れた不思議の国ニッポンのお茶の間にまで届きつつあったようで、YouTubeには日本のテレビ番組での彼らへのインタビューの様子がちょっとだけアップロードされていたりもしました(生まれてもないのでとやかく言うのもアレなんですが、この頃の日本のテレビ番組って得も言われぬ独特の空気感ありますよね。なんか好きです)。

 

 

▼「Echo & The Bunnymen Japanese TV Show interview」(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

(先の動画ではインタビューのところで切れてしまっていますが、インタビュー後には「Bring On The Dancing Horses」の演奏もしていたようです(いわゆる「当て振り」っぽいですが))

 

 

▼(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

80年代前半には当時最も勢いのあるバンドとして人気を博したエコバニですが、80年代後半に入ってからはその勢いに少しずつ翳りが見え始め、そこにイアンの脱退やピートの事故死などのトラブルが重なった末、残念ながら1993年に解散してしまいます。

 

"Bring on the dancing horses / Headless and all alone(連れて来い、踊っている馬を/首のない、ひとりきりの馬を)""Bring on the new Messiah / Wherever he may roam(連れて来い、新しい救世主を/彼が放浪しうる所なら、何処へでも)"という歌詞を見ると、バンドとしての円熟の域に至りながらも、心の中ではどこか自分たちの限界を悟っているかのような、儚い諦念のようなものを感じられるような気がしてなりません。

 

 

▼音源(Apple Musicより)

Bring On the Dancing Horses

Bring On the Dancing Horses

  • エコー&ザ・バニーメン
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

Bring On The Dancing Horses - Echo & The Bunnymen【歌詞・和訳】

 

 

Jimmy Brown, made of stone

Charlie Clown, no way home

Bring on the dancing horses

Headless and all alone

Shiver and say the words

Of every lie you've heard

 

ジミー・ブラウン、非情な奴

チャーリー・クラウン、帰れない奴

連れて来い、踊っている馬を

首の無い、独りきりの馬を

震えて、言え その言葉を

お前が聞いてきた、全ての嘘の言葉を

 

First I'm gonna make it

Then I'm gonna break it

Till it falls apart

Hating all the faking

And shaking while I'm breaking

Your brittle heart

 

初めに、俺はそれを成そうとして

それから、俺はそれを壊そうとする

それがばらばらになるまで

全ての見せかけを憎みながら

震えている、俺がそれを壊している間に

お前の脆い心を

 

Billy stands all alone

Sinking sand, skin and bone

Bring on the dancing horses

Wherever they may roam

Shiver and say the words

Of every lie you've heard

 

ビリーは立つ、独りきりで

沈んでいく砂、肌と骨

連れて来い、踊っている馬を

彼らが放浪しうる所なら、何処へでも

震えて、言え その言葉を

お前が聞いてきた、全ての嘘の言葉を

 

First I'm gonna make it

Then I'm gonna break it

Till it falls apart

Hating all the faking

And shaking while I'm breaking

Your brittle heart

 

初めに、俺はそれを成そうとして

それから、俺はそれを壊そうとする

それがばらばらになるまで

全ての見せかけを憎みながら

震えている、俺がそれを壊している間に

お前の脆い心を

 

Brittle heart, brittle heart

Brittle heart and my little heart goes

 

脆い心、脆い心

脆い心と、俺の小さな心の鼓動

 

Jimmy Brown, made of stone

Charlie Clown, no way home

Bring on the headless horses

Wherever they may roam

Shiver and say the words

Of every lie you've heard

 

ジミー・ブラウン、非情な奴

チャーリー・クラウン、帰れない奴

連れて来い、首の無い馬を

彼らが放浪しうる所なら、何処へでも

震えて、言え その言葉を

お前が聞いてきた、全ての嘘の言葉を

 

First I'm gonna make it

Then I'm gonna break it

Till it falls apart

Hating all the faking

And shaking while you're breaking

My brittle heart

 

初めに、俺はそれを成そうとして

それから、俺はそれを壊そうとする

それがばらばらになるまで

全ての見せかけを憎みながら

震えている、お前がそれを壊している間に

俺の脆い心を

 

Brittle heart, brittle heart

And our little heart goes

 

脆い心、脆い心

そして、俺たちの小さな心の鼓動

 

Bring on the new Messiah

Wherever he may roam

Bring on the new Messiah

Wherever he may roam

 

連れて来い、新しい救世主を

彼が放浪しうる所なら、何処へでも

連れて来い、新しい救世主を

彼が放浪しうる所なら、何処へでも

 

Bring on the new Messiah

Wherever he may roam

Bring on the new Messiah

Wherever he may roam...

 

連れて来い、新しい救世主を

彼が放浪しうる所なら、何処へでも

連れて来い、新しい救世主を

彼が放浪しうる所なら、何処へでも...

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

be made of stone:冷酷[非情]である

 

bring:<人・出来事・乗物・道などが><人>を連れて来る

 

headless:頭[首]のない

 

all alone:1人だけで(寂しく)

 

shiver:<人・人の身体が>〔寒さ・恐怖・興奮などで〕(一時的に)震える、ぶるっと身震いする

 

fall apart:<物が>ばらばらになる

 

fake:見せかける、ふりをする

 

brittle:<物が>(固いが)もろい

 

roam:(目的地・方向を定めず)歩き回る、旅する、放浪する

 

messiah:(難問をすべて解決してくれるような)救世主、救済者

 

 

シングル「Bring On The Dancing Horses」やアルバム『Songs To Learn And Sing』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

<シングル>📻♫

 

●「Bring On The Dancing Horses」

夜空に瞬く星のようなギターのサウンドと、綻んだ人間関係を歌ったような物悲しい歌詞のコントラストが印象的な、ベストアルバム『Songs To Learn And Sing』のための書き下ろしのシングル!(1985年リリース)

Bring On the Dancing Horses

Bring On the Dancing Horses

  • エコー&ザ・バニーメン
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫

 

●『Songs To Learn And Sing』(ベストアルバム)

エコバニ入門にぴったり!デビューから1985年までにリリースされたシングルの中から、ヒットシングル10曲(+新曲「Bring On The Dancing Horses」)を選り抜いて収録したベストアルバム!(1985年リリース)

Songs to Learn and Sing

Songs to Learn and Sing

  • エコー&ザ・バニーメン
  • ロック
  • ¥1630

 

●『Crocodiles』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート17位

ヒットシングル「Rescue」「Crocodiles」などを収録した、1980年リリースの1stアルバム!サイケな匂いも漂う粗削りなポストパンクと共に、怒りや恐怖、悲しみや欲望といった己の内のダークな感情を迸らせる本作は、デビューアルバムながら全英アルバムチャートで17位という好成績をマークし、音楽雑誌『NME』の当時のレビューでは、「イギリスのバンドによる今年のベストアルバムになり得る」とも評されました*1

ちなみに、暗い夜の森(イギリスはハートフォードシャーのリックマンスワーズという町の近くにある森だそう)に佇むバンドメンバーを写した印象的な本作のアルバムのジャケット写真は、Brian Griffin(ブライアン・グリフィン)というフォトグラファーの方が撮影を担当しており、彼は本作から4thアルバム『Ocean Rain』までの全てのアルバムのジャケット写真を担当しています。どれもカッコいい写真ばかりなので、ぜひチェックしてみてください。

Crocodiles

Crocodiles

  • エコー&ザ・バニーメン
  • ロック
  • ¥1528

 

●『Heaven Up Here』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート10位

ヒットシングル「A Promise」をはじめ、「Over The Wall」などを収録した、1981年リリースの2ndアルバム!楽曲の仕上がり具合も世界観のダークさもグッと増した本作は全英アルバムチャートで初めてトップ10入りを果たしたほか、1981年のNME Awardsの「Best Album」を受賞し、後に音楽雑誌『The Rolling Stone』の「The 500 Greatest Albums of All Time」にもランクインしました。

ちなみに、薄暮の海と飛び交う海鳥の群れを背にバンドメンバーが佇む何とも印象的なアルバムのジャケット写真(撮影は1stアルバムに引き続きフォトグラファーのブライアン・グリフィンが担当、場所はイギリスはウェールズのポースコールという町の海岸だそう)、海鳥が飛び交う画を撮るために、バケツいっぱいの魚の内臓を使うという、文字通り血生臭い努力が必要だったんだとか。本作は1981年のNME Awardsにて、この印象的なアルバムジャケットで「Best Dressed LP」という賞も受賞しています。

Heaven Up Here

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  • エコー&ザ・バニーメン
  • ポップ
  • ¥1222

 

●『Porcupine』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート2位

大ヒットシングル「The Cutter」(全英シングルチャート8位)をはじめ、「Back Of Love」ほかを収録した、1983年リリースの3rdアルバム!高名なインドのバイオリニストのL. Shankarを迎えどこかオリエンタルな雰囲気を帯びたサウンドが印象的な本作は、全英アルバムチャートで彼らにとって最高位となる2位をマークした、彼らの代表作のひとつになっています。

また、フォトグラファーのブライアン・グリフィンによる印象的なアルバムのジャケット写真は、遠路はるばるアイスランドレイキャビクにあるグトルフォスという滝(別名「黄金の滝」)で撮影されたものだそう*2。写真の凍てつきそうな寒々しい雰囲気は、不思議とアルバムの内容にもマッチしている気がします(めちゃくちゃに冷え込んだり雪が降ったりすると、なぜかこのアルバムが無性に聴きたくなります)。

Porcupine

Porcupine

  • エコー&ザ・バニーメン
  • ポップ
  • ¥1120

 

●『Ocean Rain』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート4位

大ヒットシングル「The Killing Moon」(全英シングルチャート9位)をはじめ、「Silver」「Seaven Seas」などを収録した1984年リリースの4thアルバム!満を持してオーケストラを迎え、人気楽曲を多数収録した本作は、作詞作曲を務めるイアンも「これまで作ってきた中で最も素晴らしいアルバム」と評した、彼らの代表作のひとつになっています。

お馴染みフォトグラファーのブライアン・グリフィンによる印象的なアルバムのジャケット写真は、イギリスはイングランドコーンウォールにある、Carnglaze Cavernsという洞窟のひとつ(屋根を葺く際などに用いられる「スレート」という建築材料を採るために掘られた人工の洞窟だそう)にある湖で撮影されたものだそうです*3エコバニのアルバムのジャケット写真、どれも魅力的な写真ばかりですが、みなさんのお気に入りはどれでしょうか?(1stアルバムや4thアルバムのも捨てがたいんですが、個人的には2ndアルバムのが一番好きだったりします)

Ocean Rain

Ocean Rain

  • エコー&ザ・バニーメン
  • ポップ
  • ¥1630

 

●『Live At The Royal Albert Hall』(ライブアルバム)

エコバニのライブを追体験してみたい人はぜひ!彼らが行ったライブの中でも白眉と言われる、1983年にイギリスはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたライブの音源を収録したライブアルバム!

Echo & The Bunnymen - Live At the Royal Albert Hall

Echo & The Bunnymen - Live At the Royal Albert Hall

  • エコー&ザ・バニーメン
  • ロック
  • ¥1630

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『The Killing Moon - The Singles 1980-1990』輸入盤CD(ベストアルバム)

エコバニ入門にぴったり!彼らが80年代にリリースしたシングルの中から、ヒットシングル13曲を選り抜いて収録したベストアルバム!(2017年リリース)

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●『Echo & The Bunnymen Original Album Series』輸入盤CD(ボックスセット)

エコバニをもっと聴いてみたくなった人におすすめ!ファンや批評家の間で人気の高い初期のスタジオアルバム5作品をまとめた、お得なボックスセット!

 

収録内容:

『Crocodiles』(1980年リリースの1stアルバム、「Rescue」「Crocodiles」ほかを収録)

『Heaven Up Here』(1981年リリースの2ndアルバム、「A Promise」「Over The Wall」ほかを収録)

Porcupine(1983年リリースの3rdアルバム、「Back Of Love」「The Cutter」ほかを収録)

『Ocean Rain』(1984年リリースの4thアルバム、「The Killing Moon」「Silver」「Seaven Seas」ほかを収録)

『Echo & The Bunnymen』(1987年リリースの5thアルバム、「Lips Like Sugar」「The Game」ほかを収録)

 

 

●『Songs To Learn And Sing』輸入盤アナログレコード(ベストアルバム)

1985年にリリースされたエコバニのベストアルバムがアナログレコードでリイシュー!エコバニ入門にぴったり!デビューから1985年当時までにリリースされたシングルの中から、ヒットシングル10曲(+新曲「Bring On The Dancing Horses」)を選り抜いて収録したベストアルバム!(オリジナル盤は1985年、リイシュー盤は2022年リリース)

※こちらはアナログレコードです。再生にはレコードプレーヤー等の専用の再生機器が必要になりますので、ご注意ください。

 

 

▼その他

 

<映像作品>

 

●『Echo & The Bunnymen Live At The Albert Hall 1983』(ライブフィルム)

エコバニのライブを追体験してみたい人はぜひ!彼らが行ったライブの中でも白眉と言われる、1983年にイギリスはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたライブの映像を収録したライブフィルム!
※現在、YouTubeのチャンネル「Official Echo & The Bunnymen & Ian McCulloch」にて公開されています


www.youtube.com

 

 

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バンド日本版公式サイト:https://wmg.jp/echo-the-bunnyman/

 

バンド公式サイト:https://www.bunnymen.com/

 

 

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The Cutter - Echo & The Bunnymen【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は80年代に活躍し現在も活動を続けるイギリスのバンド、Echo & The Bunnymen(エコー&ザ・バニーメン)の「The Cutter」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

Echo & The Bunnymen(エコー&ザ・バニーメン)

BBC Musicより

 

1978年にイギリスはイングランドリヴァプールにて、ボーカリストのIan McCulloch(イアン・マッカロク、写真左から1人目)、ギタリストのWill Sergeant(ウィル・サージェント、写真左から3人目)、ベーシストのLes Pattinson(レス・パティンソン、写真左から2人目)の3人で結成されたバンド(1980年にドラマーのPete de Freitas(ピート・デ・フレイタス、写真左から4人目)が加入)。陰鬱ながらも力強い歌詞と、ベースとドラムが生み出す緊迫感に満ちたリズムの上で鳴らされる妖艶なギターの音色が印象的な、「ネオ・サイケ」と呼ばれる作風で知られている。粒揃いのシングルとアルバム、気迫溢れるライブパフォーマンスで80年代前半には当時最も勢いのあるバンドのひとつとして人気を博した。80年代後半に入ってからピートの事故死をはじめとするトラブルが続出、1993年に一度解散するも、1996年に残されたオリジナルメンバー3人で再結成。以降はイアンとウィルの2人を中心に、現在に至るまで活動を続けている。これまでに13枚のスタジオアルバムと30曲近いシングル曲をリリースしており、代表的なアルバムに『Crocodiles』、『Heaven Up Here』、『Porcupine』、『Ocean Rain』などがあり、代表曲に「The Cutter」、「The Killing Moon」、「Bring On The Dancing Horses」、「Lips Like Sugar」、「Nothing Lasts Forever」などがある。

今回紹介する「The Cutter」は、全英アルバムチャートで2位をマークした、彼らの代表作のひとつである3rdアルバム『Porcupine』からの2ndシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「The Cutter - Echo & The Bunnymen【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

「The Cutter」について

 

 

全英シングルチャートで8位をマークした彼らの最大のヒットソングのひとつ「The Cutter」は、全英アルバムチャートで彼らにとっての最高位となる2位をマークした、彼らの代表作のひとつである3rdアルバム『Porcupine』からの2ndシングルになっています。

 

"Spare us the cutter /  Spare us the cutter / Couldn't cut the / Mustard"、直訳すると「そのカッターを寄越さないでくれ/そのカッターを寄越さないでくれ/マスタードからし菜)を切れなかった/そのカッターを」という意味になる(からし菜...??)何とも謎めいた歌詞が印象的ですが、実は「cut the mustard」は「期待に応える」というイディオム(成句)だったりもするそうです(基本的に否定的な意味合い、つまり「can't cut the mustard(期待に応えられない)」という形で使うみたいです)。

 

ものを切り刻み、期待に応えることもできないCutter(ちなみに「Cutter」と聞くと日本人はあの「カッターナイフ」を想像すると思うんですが、この単語はカッターナイフも含んだもっと広義の「ものを切るもの」、いわば「裁断器」みたいな意味合いだそうです)を拒み、俺たちは「海の中のただの別の雫(just another drop in the ocean)」にはならないと歌う本楽曲は、自分たちを切り離そうとするものに抗い、エコー&ザ・バニーメンというバンドとして、唯一無二、オンリーワンの存在であろうとする、彼らのアツい思いが込められた一曲なのではないかと思います。

 

ちなみにイントロや曲中でヴァイオリンで印象的な音を奏でているのは、インドのヴァイオリニストのL. Shankerという方だそうです(アメリカのバンドTalking Headsトーキング・ヘッズ)やアメリカのシンガーソングライターLou Leed(ルー・リード)との仕事でも有名)*1。インドの古典音楽に息づく「Raga(ラーガ)」という独特の旋律を取り入れた本楽曲は、彼らの代表曲であると同時に、80年代のポスト・パンクから90年代以降のオルタナティブ・ロックへと、ロック・ミュージックの歴史の架け橋的役割の一端を担った楽曲でもあるように感じられます。

 

 

Apple Music

The Cutter

The Cutter

  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼音源(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

The Cutter - Echo & The Bunnymen【歌詞・和訳】

 

 

Cutter...

 

裁断器...

 

Who's on the seventh floor?

Brewing alternatives

What's in the bottom drawer?

Waiting for things to give

 

7階にいるのは誰だ?

代案を企んでいる奴は

一番下の引き出しに入っているのは何だ?

与えるものを待っているそれは

 

Spare us the cutter

Spare us the cutter

Couldn't cut the

Mustard

 

寄越さないでくれ、その裁断器を

寄越さないでくれ、その裁断器を

期待に応えられなかった

その裁断器を

 

Conquering myself until

I see another hurdle approaching

Say we can, say we will

Not just another drop in the ocean

 

そのときまで自分自身を抑えている

俺の視界に別の障害が飛び込んでくるまで

言えよ、俺たちはやれると 言えよ、俺たちは違うと

海の中の、ただの別の雫にはならないと

 

Come to the free for all

With Sellotape and knives

Some of us six feet tall

We will escape our lies

 

全てのために自由になれ

セロテープとナイフを手にして

俺たちの何人かは、背丈が6フィートある

俺たちは自分たちの嘘から逃げるだろう

 

Spare us the cutter

Spare us the cutter

Couldn't cut the

M-m-mustard

 

寄越さないでくれ、その裁断器を

寄越さないでくれ、その裁断器を

期待に応えられなかった

その裁断器を

 

Conquering myself until

I see another hurdle approaching

Say we can, say we will

Not just another drop in the ocean

 

そのときまで自分自身を抑えている

俺の視界に別の障害が飛び込んでくるまで

言えよ、俺たちはやれると 言えよ、俺たちは違うと

海の中の、ただの別の雫にはならないと

 

<♪>

 

Am I the happy loss?

Will I still recoil

When the skin is lost?

Am I the worthy cross?

Will I still be soiled

When the dirt is off?

 

俺は幸福な喪失なのか?

俺はそれでも後ずさりするのだろうか?

その肌が失われたときに

俺は価値ある十字架なのか?

俺はそれでも汚されるのだろうか?

その汚れが落ちたときに

 

Conquering myself until

I see another hurdle approaching

Say we can, say we will

Not just another drop in the ocean

Ocean

 

そのときまで自分自身を抑えている

俺の視界に別の障害が飛び込んでくるまで

言えよ、俺たちはやれると 言えよ、俺たちは違うと

海の中の、ただの別の雫にはならないと

海の中の...

 

Watch the fingers close

When the hands are cold

 

その指が閉じるのを見ろ

その手が冷えるときに

 

Am I the happy loss?

Will I still recoil

When the skin is lost?

Am I the worthy cross?

Will I still be soiled

When the dirt is off?

 

俺は幸福な喪失なのか?

俺はそれでも後ずさりするのだろうか?

その肌が失われたときに

俺は価値ある十字架なのか?

俺はそれでも、汚されるのだろうか?

その汚れが落ちたときに

 

Am I the happy loss?

Will I still be soiled

When the dirt is off?

 

俺は幸福な喪失なのか?

俺はそれでも汚されるのだろうか?

その汚れが落ちたときに

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

cutter:切る道具、裁[切]断器[機]

 

brew:<陰謀・悪事などを>たくらむ

 

alternative:(ほかに)とりうる方法、代わり、代案

 

drawer:引き出し

 

spare:<人・物>に危害を与えない

 

mustard:からしマスタード

 

cut the mustard:基準に達する、期待にそう[応える]

 

conquer:(精神力で)<激情を>抑える

 

hurdle:障害、困難

 

approach:<問題などに>取りかかる

 

recoil:(驚き・恐怖などで)あとずさりする、ひるむ

 

worthy:価値のある

 

soil:<家名などを>汚す

 

dirt:(特に、つくべき所でない所についた)不潔物、泥、ほこり、ごみ、垢

 

 

シングル「The Cutter」やアルバム『Porcupine』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

<シングル>📻♫

 

●「The Cutter」

★全英シングルチャート8位

自分たちを切り離そうとするものに抗い、バンドとして唯一無二の存在であろうとする思いが感じられる、3rdアルバム『Porcupine』からの2ndシングル!(1983年リリース)

The Cutter

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  • provided courtesy of iTunes

 

●「Back Of Love」

3rdアルバム『Porcupine』からの1stシングル!(1982年リリース)

Back of Love

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  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫

 

●『Porcupine』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート2位

全英アルバムチャートで彼らにとっての最高位となる2位をマークした、彼らの代表作のひとつである3rdアルバム!大ヒットシングル「The Cutter」をはじめ、「Back Of Love」ほか全10曲を収録!(1983年リリース)

Porcupine

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  • エコー&ザ・バニーメン
  • ポップ
  • ¥1120

 

●『Songs To Learn And Sing』(ベストアルバム)

エコバニ入門にぴったり!デビューから1985年当時までにリリースされたシングルの中から、ヒットシングル10曲(+新曲「Bring On The Dancing Horses」)を選り抜いて収録したベストアルバム!(1985年リリース)

Songs to Learn and Sing

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  • エコー&ザ・バニーメン
  • ロック
  • ¥1630

 

●『Live At The Royal Albert Hall』(ライブアルバム)

エコバニのライブを追体験してみたい人はぜひ!彼らが行ったライブの中でも白眉と言われる、1983年にイギリスはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたライブの音源を収録したライブアルバム!

Echo & The Bunnymen - Live At the Royal Albert Hall

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  • エコー&ザ・バニーメン
  • ロック
  • ¥1630

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『The Killing Moon - The Singles 1980-1990』輸入盤CD(ベストアルバム)

エコバニ入門にぴったり!彼らが80年代にリリースしたシングルの中から、ヒットシングル13曲を選り抜いて収録したベストアルバム!(2017年リリース)

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●『Echo & The Bunnymen Original Album Series』輸入盤CD(ボックスセット)

エコバニをもっと聴いてみたくなった人におすすめ!ファンや批評家の間で人気の高い初期のスタジオアルバム5作品をまとめた、お得なボックスセット!

 

収録内容:

『Crocodiles』(1980年リリースの1stアルバム、「Rescue」「Crocodiles」ほかを収録)

『Heaven Up Here』(1981年リリースの2ndアルバム、「A Promise」「Over The Wall」ほかを収録)

Porcupine(1983年リリースの3rdアルバム、「Back Of Love」「The Cutter」ほかを収録)

『Ocean Rain』(1984年リリースの4thアルバム、「The Killing Moon」「Silver」「Seaven Seas」ほかを収録)

『Echo & The Bunnymen』(1987年リリースの5thアルバム、「Lips Like Sugar」「The Game」ほかを収録)

 

 

●『Porcupine』輸入盤アナログレコード(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート2位

ファンの間で高い人気を誇るエコバニの初期4作品がアナログレコードでリイシュー!全英アルバムチャートで彼らにとっての最高位となる2位をマークした、彼らの代表作のひとつである3rdアルバム!大ヒットシングル「The Cutter」(全英シングルチャート8位)をはじめ、「Back Of Love」ほか全10曲を収録!(オリジナル盤は1983年、リイシュー盤は2021年リリース)

※こちらはアナログレコードです。再生にはレコードプレーヤー等の専用の再生機器が必要になりますので、ご注意ください。

 

●『Songs To Learn And Sing』輸入盤アナログレコード(ベストアルバム)

1985年にリリースされたエコバニのベストアルバムがアナログレコードでリイシュー!エコバニ入門にぴったり!デビューから1985年当時までにリリースされたシングルの中から、ヒットシングル10曲(+新曲「Bring On The Dancing Horses」)を選り抜いて収録したベストアルバム!(オリジナル盤は1985年、リイシュー盤は2022年リリース)

※こちらはアナログレコードです。再生にはレコードプレーヤー等の専用の再生機器が必要になりますので、ご注意ください。

 

 

▼その他

 

<映像作品>

 

●『Echo & The Bunnymen Live At The Albert Hall 1983』(ライブフィルム)

エコバニのライブを追体験してみたい人はぜひ!彼らが行ったライブの中でも白眉と言われる、1983年にイギリスはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたライブの映像を収録したライブフィルム!
※現在、YouTubeのチャンネル「Official Echo & The Bunnymen & Ian McCulloch」にて公開されています


www.youtube.com

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:https://wmg.jp/echo-the-bunnyman/

 

バンド公式サイト:https://www.bunnymen.com/

 

 

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The Killing Moon - Echo & The Bunnymen【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は80年代に活躍し現在も活動を続けるイギリスのバンド、Echo & The Bunnymen(エコー&ザ・バニーメン)の「The Killing Moon」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

Echo & The Bunnymen(エコー&ザ・バニーメン)

BBC Musicより

 

1978年にイギリスはイングランドリヴァプールにて、ボーカリストのIan McCulloch(イアン・マッカロク、写真左から1人目)、ギタリストのWill Sergeant(ウィル・サージェント、写真左から3人目)、ベーシストのLes Pattinson(レス・パティンソン、写真左から2人目)の3人で結成されたバンド(1980年にドラマーのPete de Freitas(ピート・デ・フレイタス、写真左から4人目)が加入)。陰鬱ながらも力強い歌詞と、ベースとドラムが生み出す緊迫感に満ちたリズムの上で鳴らされる妖艶なギターの音色が印象的な、「ネオ・サイケ」と呼ばれる作風で知られている。粒揃いのシングルとアルバム、気迫溢れるライブパフォーマンスで80年代前半には当時最も勢いのあるバンドのひとつとして人気を博した。80年代後半に入ってからピートの事故死をはじめとするトラブルが続出、1993年に一度解散するも、1996年に残されたオリジナルメンバー3人で再結成。以降はイアンとウィルの2人を中心に、現在に至るまで活動を続けている。これまでに13枚のスタジオアルバムと30曲近いシングル曲をリリースしており、代表的なアルバムに『Crocodiles』、『Heaven Up Here』、『Porcupine』、『Ocean Rain』などがあり、代表曲に「The Cutter」、「The Killing Moon」、「Bring On The Dancing Horses」、「Lips Like Sugar」、「Nothing Lasts Forever」などがある。

今回紹介する「The Killing Moon」は、彼らのディスコグラフィーの中で一二を争う人気を誇る代表作であり、作詞作曲を務めるイアン自身も「これまで作ってきた中で最も素晴らしいアルバム」と評した4thアルバム『Ocean Rain』からの1stシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「The Killing Moon - Echo & The Bunnymen【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

「The Killing Moon」について

 

 

名盤との呼び声高い彼らの4thアルバム『Ocean Rain』の1stシングルであり、全英シングルチャートで9位をマークした彼らの最大のヒットソングのひとつでもある「The Killing Moon」は、青い月の下に抗うことのできない「運命(fate)」の姿を見る、ダークでありながらロマンチックな雰囲気を湛えた、ミステリアスな一曲となっています。

 

"Fate / Up against your will... (運命が/君の意志の前に立ちはだかる...)"というサビ(コーラス)の歌詞が特に魅力的な一曲ですが、イアン曰く、これはある朝目覚めたときに、彼の頭の中に浮かんできたフレーズなのだそうです(いわゆる「降りてきた」というやつでしょうか)。「運命(fate)」が何なのか特に明言はされていませんが、タイトルや歌詞を鑑みるに「死」なのではないか?と個人的には考えています。

 

ラテン語に「memento mori(「人はいつか死ぬということを忘れてはいけないぞ」みたいな意味)」という言葉があるそうですが、それを思い出させる曲だと個人的に感じます。死は誰にとっても恐ろしいものではあると思いますが、「終わり」というものを意識すると、「今」を有意義なものにしようという思いが湧いてくるようにも思います。

 

限りある人生、その時が来たときに心積もりなくその身を預けられるよう、ベストを尽くして生きていたいものですね(なかなかそうもいかないのが人という生き物でもありますが)。月が良く見える夜などには、みなさんもこの曲を聴きながら、「今の自分は悔いのない生き方ができているだろうか?」と、少し自身を省みてみたりしてはいかがでしょうか?

 

人生そんなことで好転するほど簡単な物ではないかもしれませんが、月末までに解約しようと思っていたサブスクの存在や、ちょうどトイレットペーパーが切れていたことに気付けたりするくらいには、良い方向に傾いてくれるかもしれません。

 

 

Apple Music

The Killing Moon

The Killing Moon

  • provided courtesy of iTunes

 

 

YouTube


www.youtube.com

 

 

The Killing Moon - Echo & The Bunnymen【歌詞・和訳】

 

 

Under blue moon I saw you

So soon you'll take me

Up in your arms too late to beg you

Or cancel it, though I know it must be

The killing time

Unwillingly mine

 

青い月の下で、君を見た

もう間もなく、君は僕を連れていくだろう

君の腕の中へ 遅過ぎるんだ、君に請うにも

それを拒むにも そうなることを知っていたとしても

死に至らしめる時が

厭々ながら、僕のものになると

 

Fate

Up against your will

Through the thick and thin

He will wait until

You give yourself to him

 

運命が

君の意志の前に立ちはだかる

良い時も、悪い時も

彼は待つだろう

君が、その身を彼に委ねるまで

 

In starlit nights I saw you

So cruelly you kissed me

Your lips a magic world

Your sky all hung with jewels

The killing moon

Will come too soon

 

星明かりの夜に、君を見た

ひどく無慈悲に、君は僕に口づけをした

君の唇 魔法の世界

君の空が、宝石と共に一面に広がる

死に至らしめる月が

もう間もなく、昇るだろう

 

Fate

Up against your will

Through the thick and thin

He will wait until

You give yourself to him

 

運命が

君の意志の前に立ちはだかる

良い時も、悪い時も

彼は待つだろう

君が、その身を彼に委ねるまで

 

 

<♪>

 

 

Under blue moon I saw you

So soon you'll take me

Up in your arms too late to beg you

Or cancel it, though I know it must be

The killing time

Unwillingly mine

 

青い月の下で、君を見た

もう間もなく、君は僕を連れていくだろう

君の腕の中へ 遅過ぎるんだ、君に請うにも

それを拒むにも そうなることを知っていたとしても

死に至らしめる時が

厭々ながら、僕のものになると

 

Fate

Up against your will

Through the thick and thin

He will wait until

You give yourself to him

 

運命が

君の意志の前に立ちはだかる

良い時も、悪い時も

彼は待つだろう

君が、その身を彼に委ねるまで

 

Fate

Up against your will

Through the thick and thin

He will wait until

You give yourself to him

You give yourself to him...

 

運命が

君の意志の前に立ちはだかる

良い時も、悪い時も

彼は待つだろう

君が、その身を彼に委ねるまで

君が、その身を彼に委ねるまで...

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

soon:(今またはその時から)すぐ後、まもなく、近いうちに

 

take:<人・物・動物>を〔...へ/携帯して/...のために〕連れて[持って]行く

 

beg:〔...を/人に〕求める、請う〔for/from〕

 

cancel:<約束・注文・行事など>を取り消す、中止する

 

though:(...である)けれども、...にもかかわらず

 

killing:致死の

 

unwillingly:いやいやながら、しぶしぶ

 

fate:〔個人・集団の〕(悪い)運命、運〔of〕

 

against one's [O's] will:自分[人]の意志に反して[逆らって]

 

through thick and thin:良い時も悪い時も、どんな時も(忠実に)、どんなことがあっても

 

starlit:星明かりの

 

cruelly:無慈悲に、残酷に

 

hung:<物が>掛かる、〔...から/...に〕ぶら下がる、垂れ下がる(+down)〔from/on〕

 

 

シングル「The Killing Moon」やアルバム『Ocean Rain』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

<シングル>📻♫

 

●「The Killing Moon」

★全英シングルチャート9位

青い月の下に抗うことのできない「運命(fate)」の姿を見る、4thアルバム『Ocean Rain』からの1stシングル!(1984年リリース)

The Killing Moon

The Killing Moon

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Silver」

4thアルバム『Ocean Rain』からの2ndシングル!(1984年リリース)

Silver

Silver

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Seven Seas」

4thアルバム『Ocean Rain』からの3rdシングル!(1984年リリース)

Seven Seas

Seven Seas

  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫

 

●『Ocean Rain』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート4位

彼らのディスコグラフィーの中で一二を争う人気を誇る代表作であり、作詞作曲を務めるイアン自身も「これまで作ってきた中で最も素晴らしいアルバム」と評した4thアルバム!大ヒットシングル「The Killing Moon」(全英シングルチャート9位)をはじめ、「Silver」「Seven Seas」ほか全9曲を収録!(1984年リリース)

Ocean Rain

Ocean Rain

 

●『Songs To Learn And Sing』(ベストアルバム)

エコバニ入門にぴったり!デビューから1985年当時までにリリースされたシングルの中から、ヒットシングル10曲(+新曲「Bring On The Dancing Horses」)を選り抜いて収録したベストアルバム!(1985年リリース)

Songs to Learn and Sing

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  • エコー&ザ・バニーメン
  • ロック
  • ¥1630

 

●『Live At The Royal Albert Hall』(ライブアルバム)

エコバニのライブを追体験してみたい人はぜひ!彼らが行ったライブの中でも白眉と言われる、1983年にイギリスはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたライブの音源を収録したライブアルバム!

Echo & The Bunnymen - Live At the Royal Albert Hall

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  • エコー&ザ・バニーメン
  • ロック
  • ¥1630

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『The Killing Moon - The Singles 1980-1990』輸入盤CD(ベストアルバム)

エコバニ入門にぴったり!彼らが80年代にリリースしたシングルの中から、ヒットシングル13曲を選り抜いて収録したベストアルバム!(2017年リリース)

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●『Echo & The Bunnymen Original Album Series』輸入盤CD(ボックスセット)

エコバニをもっと聴いてみたくなった人におすすめ!ファンや批評家の間で人気の高い初期のスタジオアルバム5作品をまとめた、お得なボックスセット!

 

収録内容:

『Crocodiles』(1980年リリースの1stアルバム、「Rescue」「Crocodiles」ほかを収録)

『Heaven Up Here』(1981年リリースの2ndアルバム、「A Promise」「Over The Wall」ほかを収録)

Porcupine(1983年リリースの3rdアルバム、「Back Of Love」「The Cutter」ほかを収録)

『Ocean Rain』(1984年リリースの4thアルバム、「The Killing Moon」「Silver」「Seaven Seas」ほかを収録)

『Echo & The Bunnymen』(1987年リリースの5thアルバム、「Lips Like Sugar」「The Game」ほかを収録)

 

 

●『Ocean Rain』輸入盤アナログレコード(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート4位

ファンの間で高い人気を誇るエコバニの初期4作品がアナログレコードでリイシュー!彼らのディスコグラフィーの中で一二を争う人気を誇る代表作であり、作詞作曲を務めるイアン自身も「これまで作ってきた中で最も素晴らしいアルバム」と評した4thアルバム!大ヒットシングル「The Killing Moon」(全英シングルチャート9位)をはじめ、「Silver」「Seven Seas」ほか全9曲を収録!(オリジナル盤は1984年、リイシュー盤は2021年リリース)

※こちらはアナログレコードです。再生にはレコードプレーヤー等の専用の再生機器が必要になりますので、ご注意ください。

 

●『Songs To Learn And Sing』輸入盤アナログレコード(ベストアルバム)

1985年にリリースされたエコバニのベストアルバムがアナログレコードでリイシュー!エコバニ入門にぴったり!デビューから1985年当時までにリリースされたシングルの中から、ヒットシングル10曲(+新曲「Bring On The Dancing Horses」)を選り抜いて収録したベストアルバム!(オリジナル盤は1985年、リイシュー盤は2022年リリース)

※こちらはアナログレコードです。再生にはレコードプレーヤー等の専用の再生機器が必要になりますので、ご注意ください。

 

 

▼その他

 

<映像作品>

 

●『Echo & The Bunnymen Live At The Albert Hall 1983』(ライブフィルム)

エコバニのライブを追体験してみたい人はぜひ!彼らが行ったライブの中でも白眉と言われる、1983年にイギリスはロンドンのロイヤル・アルバート・ホールで行われたライブの映像を収録したライブフィルム!
※現在、YouTubeのチャンネル「Official Echo & The Bunnymen & Ian McCulloch」にて公開されています


www.youtube.com

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:https://wmg.jp/echo-the-bunnyman/

 

バンド公式サイト:https://www.bunnymen.com/

 

 

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