こんにちは。今回は2004年のデビューから現在に至るまで、20年来に渡ってシーンの第一線で活躍を続けてきた稀有なイギリスのバンド、Kasabian(カサビアン)の「Algorithms」の歌詞と和訳の紹介です。
1997年にイギリスはイングランドのレスターにて、Serge(サージ)ことギタリストのSergio Pizzorno(セルジオ・ピッツォーノ、写真右から2人目)、ボーカリストのTom Meighan(トム・ミーガン、2020年に脱退)、ギタリストのChris Karloff(クリス・カーロフ、2006年に脱退)、ベーシストのChris Edwards(クリス・エドワーズ、写真右から3人目)の4人で結成。不安や恐怖、怒りや欲望といったダークな感情が渦巻きつつも、ときおり感傷的なムードやユーモアも顔をのぞかせる歌詞や、エレクトロニカやヒップホップなどのロック以外の音楽からの影響も色濃い、サイケデリックでダンサブルサウンドが印象的な「オルタナティブ・ロック」を作風としている。また、彼らのライブパフォーマンスはファンのみならずメディアや評論家等からも高く評価されており、イギリスのみならずここ日本においても、数々の好演を見せてきた人気ライブアクトとしてよく知られている。2020年に長年抱えていたメンタルヘルスの問題を理由にボーカリストのトムが脱退、オリジナルメンバーであるサージとクリスの2人に、2004年に加入したドラマーのIan Matthews(イアン・マシューズ、写真右から4人目)と2021年に加入したギタリストのTim Carter(ティム・カーター、写真右から1人目)の2人を加えた4人体制へと移行。2022年には、現体制では初めてのスタジオアルバムとなる『The Alchemist's Euphoria』をリリースした。これまでに7枚のスタジオアルバムと30曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Kasabian』『Empire』『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』などがあり、代表的な曲に「Club Foot」「L.S.F. (Lost Souls Forever)」「Shoot The Runner」「Empire」「Fire」「Underdog」などがある。
今回紹介する「Algorithms」は、昨年12月にアナウンスされていた来る8作目のスタジオアルバム『Happenings』からの1stシングル。
▼目次
- 「Algorithms」について
- Algorithms - Kasabian【歌詞・和訳】
- 歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!
- シングル「Algorithms」やアルバム『Happenings』等の試聴・購入はこちら!
- いまさら訊けない!?ロック不況の今もなおシーンの第一線に立つイギリスのバンド、「カサビアン」について
- 最新情報はこちら!
※和訳だけ見たい方は、目次から「Algorithms - Kasabian【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい
「Algorithms」について
コロナ禍によって世界中がヘヴィなムードに包まれていた去る2020年は、トムが婚約者へ暴行をふるい現行犯逮捕されるという衝撃の事件が突然報じられ、程なくしてバンドからも彼の脱退が発表されるという、カサビアンのファンにとっては輪をかけてヘヴィな一年だったように思います。
しかしながら、2021年にはバンドがサージを主体とした新たな体制のもと再始動することが報じられ、久しぶりの新曲「ALYGATYR」のリリースと、イギリス国内でのツアーのアナウンスがなされ、バンドが新たなスタートを切ったことが世に示されました。
▼「Kasabian - ALYGATYR (Official Visualiser)」(YouTubeより)
彼ら自身「緊張した」と語る、サージがボーカルを務める新体制でのライブはファンや評論家にも好意的に受け止められ(某紙曰く「まるで鏡の前で練習してきたかのようなフロントマンぶり」)、カサビアンの表舞台へのカムバックは無事成功の内に幕を閉じました。
▼「Radio X Presents Kasabian LIVE with Barclaycard | Radio X」(YouTubeより)
そして、2022年には現体制での初めてのスタジオアルバムとなる『The Alchemist's Euphoria』もリリース、全英アルバムチャート1位をマークした本作を引っ提げ、翌年2023年からは本格的に世界各地の音楽フェスティバルへ出演し、新生カサビアンの充実ぶりを世界各地のファンに見せていきました。ここ日本では、もはや彼らのホームグラウンドといっても過言ではない気すらする、ご存知「サマソニ」の深夜帯のタイムテーブル「SONICMANIA」のヘッドライナーとして、久々に来日してくれました。
そして、同年6月16日、「今年の夏のサウンド」として、1年ぶりの新曲「Algorithms」をリリースしました。
Algorithms is a song that explores the idea that Robots can’t experience being in the moment where as humans can and that is the beauty that separates us….. for now
— KasabianHQ (@KasabianHQ) 2023年6月5日
Click to pre-save Algorithms: https://t.co/XXoF481kIA pic.twitter.com/E4YcyZKrBS
▲X(旧Twitter)の公式アカウントより
「『Algorithms』は、『ロボットというものは、人間が経験できるような瞬間を経験できない存在であり、それが俺たちを分ける美しさである』というアイデアを探求した曲なんだ...」
柔らかな夏の日射しを思わせるアコギの音色が印象的な本楽曲「Algorithms」は、先のポストでも述べられていた通り、「ロボットと俺たち人間の違いは、愛を感じる心を持っているか否かである」という、AI(人工知能)が私たちの日常に浸食し始めた今この時代にカサビアンが歌う温かな人間賛歌になっています。
5thアルバム『48:13』から彼らのことを追い始めた僕ですが、個人的に本楽曲「Algorithms」は、今のところ先行シングルとしてはぶっちぎりで一番お気に入りの楽曲です。命に限りがあること、そして何より愛を感じる心を持っていること。人間であるということの素晴らしさは、これに尽きると僕は思います。
ヘッドホンやスピーカーで聴くのもいいですが、ことこの曲に関しては、ライブで聴きたいなあという思いにさせられます。残念ながらサマソニは現状確定しているスケジュールの都合上出演は望み薄のようですが、いつかまた日本に来てくれることを願っています。
(余談ではあるのですが、本楽曲のミュージックビデオのコメント欄で、本楽曲の歌詞を「9歳の創造的な子供が『テクノロジーの危険性について』というテーマで書いたかのような歌詞だ(意訳)」みたいに書いているコメントを見つけたとき、思わず笑ってしまいました。この世における真理というものは、改めて言葉に起こしてみるとなんだか馬鹿っぽく聞こえるものも多いと思います。そういった馬鹿っぽく聞こえてしまうこの世の真理を、メロディと結びつけることで自然な形で思い出させてくれるのも、音楽の素晴らしさのひとつだとも思うのですよね。)
▼音源(Apple Musicより)
▼リリックビデオ(YouTubeより)
Algorithms - Kasabian【歌詞・和訳】
We’re not here for a long time
Just here for a good time
This one’s for the weirdos
One day we’ll be hero’s
俺たちは、徒に時を過ごすためにここにいるわけじゃない
楽しく時を過ごすためにここにいるんだ
これは、変わり者たちのための歌
いつの日か、俺たちは英雄になるだろう
I’d see you every night if I could
Stuck like glue hanging out
in your neighbourhood
Just watching the days roll by
before
俺は君のことを見よう 毎晩、できることなら
糊のようにくっついて、ぶらつくんだ
君の近所を
日々が過ぎていくのをただ見ながら
その前に
Algorithms taking control
The robots believing they have a soul
They’ll never feel love like this
アルゴリズムが支配を行っている
ロボットたちは信じている、自分たちには魂があると
彼らは決して愛を感じないだろう、こんなふうには
アルゴリズム:(一連の)演算の手順、問題を解決するための具体的な手順。本楽曲のシングルのジャケットも(そのアホくさい内容はともかくとして)アルゴリズムになっています
We’re not here for a long time
Just here for a good time
This one’s for the zeros
One day we’ll be hero’s
俺たちは、徒に時を過ごすためにここにいるわけじゃない
楽しく時を過ごすためにここにいるんだ
これは、数に入らない者たちのための歌
いつの日か、俺たちは英雄になるだろう
I’d see you every night if I could
Try to understand, I got you holding
Back the flood
Do you remember the days before
俺は君のことを見よう 毎晩、できることなら
理解しようとしてくれ 俺は君を留まらせて
洪水を呼び戻すんだ
君は覚えているか? あのときのことを
Algorithms taking control
The robots believing they have a soul
アルゴリズムが支配を行っている
ロボットたちは信じている、自分たちには魂があると...
I’ll tell you about it one sunny day
I’ll whisper to you before you go away
You lift me up from solid ground
I promise you, I’ll never let you
I wont let you down, because
俺はそのことを君に伝えよう、ある晴れた日に
俺は君に囁こう、君が行ってしまう前に
君が俺を持ち上げる、固い地面から
君に約束するよ、俺は決して君を
君をがっかりさせたりはしない なぜって
Algorithms taking control
The robots believing they have a soul
They’ll never feel love like this
アルゴリズムが支配を行っている
ロボットたちは信じている、自分たちには魂があると
彼らは決して愛を感じないだろう、こんなふうには
We’re not here for a long time
Just here for a good time
俺たちは、徒に時を過ごすためにここにいるわけじゃない
楽しく時を過ごすためにここにいるんだ
歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!
weirdo:変な人、変わり者
stuck:〔...に〕(のりなどで)くっつく、くっついて離れない〔to, on〕
glue:接着剤、のり
hang out:〔…と〕ぶらぶらして時を過ごす
neighborhood:近所、付近、近辺
algorithm:(一連の)演算の手順、アルゴリズム(問題を解決するための具体的な手順)
シングル「Algorithms」やアルバム『Happenings』等の試聴・購入はこちら!
▼デジタル音源📂♫
<シングル>📻♫
●「Algorithms」【ニューシングル】
「ロボットと俺たち人間の違いは、愛を感じる心を持っているか否かである」という、AI(人工知能)が私たちの日常に浸食し始めた今この時代にカサビアンが歌う温かな人間賛歌!来るニューアルバム『Happenings』からの1stシングル!(2023年リリース)
●「Call」【ニューシングル】
こちらカサビアン、いつでも行けます!新生カサビアン十八番のダンスチューンがひと暴れしたい衝動に火を着ける、来るニューアルバム『Happenings』からの2ndシングル!(2024年リリース)
●「ALYGATYR」
ボーカリストのトムがバンドから脱退し、バンドがサージを主体とした新体制へと変わってから初めてリリースされたスタジオアルバム『The Alchemist's Euphoria』(7thアルバム、2022年リリース)からの1stシングル!「トムなしでもカサビアンは存続させる」という決断は、一聴すると薄情なものと取られても仕方ないようには思うのですが、「こんな決断を下した自分たちのことを、偽りの涙を流す「ワニ(alligator)」のように思ってくれても構わない」という思いが、この謎めいた曲のタイトルには現れているのかな、と感じます。(2021年リリース)
<アルバム>📕♫
●『Happenings』(スタジオアルバム)【ニューアルバム】
前作『The Alchemist's Euphoria』以来2年ぶり8作目の、そして新体制のカサビアンとしてはめでたい2作目のスタジオアルバム!ルールは「曲はタイトに、そして3分前後にキープすること」、目指したのは「ヘンテコなサウンドを、モダンなレコードのようにヒットさせること」!このアルバムに記録されているのは「そこで起きていたこと(Happenings)」、その事実のみ。そう、それはまるで、誰にも気付かれることなく行われた銀行強盗のように...?先行シングル「Algorithms」「Call」ほか、全10曲を収録!(2024年7月5日リリース予定)
●『The Alchemist's Euphoria』(スタジオアルバム)
ボーカリストのトムがバンドから脱退し、バンドがサージを主体とした新体制へと変わってから初めてリリースされた7thアルバム!和訳すると『錬金術師の陶酔感』といった意味になる謎めいた本作のアルバムタイトルは、サージ曰く様々なジャンルの音楽を混ぜ合わせて独自のサウンドを作り出すこのバンドの制作スタイルを「錬金術師(alchemist)」の仕事に例え、音楽をはじめとする何かを作り出すときの、全てが意味を成す瞬間の「陶酔感(euphoria)」こそが自分たちの存在意義である、という思いが込められたものなのだそうです。先行シングル「ALYGATYR」「SCRIPTVRE」「CHEMICALS」ほか、全12曲を収録!(2022年リリース)
▼フィジカル音源💿♫
●『Happenings』(スタジオアルバム)【ニューアルバム】
前作『The Alchemist's Euphoria』以来2年ぶり8作目の、そして新体制のカサビアンとしてはめでたい2作目のスタジオアルバム!ルールは「曲はタイトに、そして3分前後にキープすること」、目指したのは「ヘンテコなサウンドを、モダンなレコードのようにヒットさせること」!このアルバムに記録されているのは「そこで起きていたこと(Happenings)」、その事実のみ。そう、それはまるで、誰にも気付かれることなく行われた銀行強盗のように...?先行シングル「Algorithms」「Call」ほか、全10曲を収録!(2024年7月5日リリース予定)
▼国内盤CD
※国内盤の情報は後日公開される予定になっています。
▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)
こちらは輸入盤になります。
●『The Alchemist's Euphoria』(スタジオアルバム)
ボーカリストのトムがバンドから脱退し、バンドがサージを主体とした新体制へと変わってから初めてリリースされた7thアルバム!和訳すると『錬金術師の陶酔感』といった意味になる謎めいた本作のアルバムタイトルは、サージ曰く様々なジャンルの音楽を混ぜ合わせて独自のサウンドを作り出すこのバンドの制作スタイルを「錬金術師(alchemist)」の仕事に例え、音楽をはじめとする何かを作り出すときの、全てが意味を成す瞬間の「陶酔感(euphoria)」こそが自分たちの存在意義である、という思いが込められたものなのだそうです。先行シングル「ALYGATYR」「SCRIPTVRE」「CHEMICALS」ほか、全12曲を収録!(2022年リリース)
▼国内盤CD【おすすめ!】
こちらは国内盤のCDになります。解説・歌詞対訳が付きます。
▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)
こちらは輸入盤になります。
▼その他
<映像作品>
●『Kasabian Summer Solstice 2014』(ライブフィルム)
2014年6月21日に、彼らの地元であるイギリスはイングランドのレスターにあるヴィクトリア・パークにて行われたライブ「Summer Solstice」の模様を収録したライブフィルム!5thアルバム『48:13』を引っ提げてのライブツアーの初日にあたる本ライブは、彼らのホームグラウンドでのライブということもあり、バンドも観客も十二分に温まった、見応え十分の素晴らしいライブになっています。
▼『Kasabian Summer Solstice 2014』(YouTubeより)
いまさら訊けない!?ロック不況の今もなおシーンの第一線に立つイギリスのバンド、「カサビアン」について
せっかくの機会なので、僕のお気に入りのバンドのひとつ、カサビアンについてちょっとまとめてみました。「詳しく、そして簡潔に」を心掛けましたが、ご覧の有様になってしまいました。ちょっとでも読んでいただけたら、そしてカサビアンを聴いてみたい気持ちに少しでもなっていただけたら幸いです。
★バイオグラフィー📖✏★
1997年にイギリスはイングランドのレスターにて、Serge(サージ)ことギタリストのSergio Pizzorno(セルジオ・ピッツォーノ、写真右から2人目)、ボーカリストのTom Meighan(トム・ミーガン、2020年に脱退)、ギタリストのChris Karloff(クリス・カーロフ、2006年に脱退)、ベーシストのChris Edwards(クリス・エドワーズ、写真右から3人目)の4人で結成。不安や恐怖、怒りや欲望といったダークな感情が渦巻きつつも、ときおり感傷的なムードやユーモアも顔をのぞかせる歌詞や、エレクトロニカやヒップホップなどのロック以外の音楽からの影響も色濃い、サイケデリックでダンサブルサウンドが印象的な「オルタナティブ・ロック」を作風としている。また、彼らのライブパフォーマンスはファンのみならずメディアや評論家等からも高く評価されており、イギリスのみならずここ日本においても、数々の好演を見せてきた人気ライブアクトとしてよく知られている。
2004年に1stアルバム『Kasabian』(2004年リリース、「Club Foot」「L.S.F. (Lost Souls Forever)」等を収録)でデビューし、アンダーグラウンドにて人気を獲得。続く2ndアルバム『Empire』(2006年リリース、「Empire」「Shoot The Runner」等を収録)は全英アルバムチャートで1位をマーク、アンダーグラウンドのみならずメインストリームでも人気を獲得してみせた。
▼「Kasabian - Club Foot (Live At Brixton Academy)」(YouTubeより)
▼2007年のサマソニ出演時の映像(YouTubeより)※たぶん非公式の動画なので、いろいろ悪しからず😉
3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』(2009年リリース、「Fire」「Underdog」等を収録)以降は全てのスタジオアルバムが全英アルバムチャートで1位をマークする人気ぶりを保ち続けており、2010年には同アルバムでイギリスの音楽の祭典式ブリット・アワードで栄えある「Best British Group」を受賞、2011年からはこれまでの活動の集大成ともいえる4thアルバム『Velociraptor!』(2011年リリース、「Days Are Forgotten」「Re-Wired」等を収録)を引っ提げ大規模なツアーを行い(後に本ツアーのロンドンはO2アリーナにて行われたライブの模様を収めたライブフィルム『Live!』をリリース)、そして2014年には,、5thアルバム『48:13』(2014年リリース、「eez-eh」「bumblebeee」等を収録)を引っ提げ、世界最大級の音楽フェスティバルのひとつ、グラストンベリー・フェスティバルにて栄えあるヘッドライナーを務め上げ、その人気を名実ともに不動のものとした。
▼「Kasabian - Fire (Live at The BRIT Awards 2010)」(YouTubeより)
▼「Kasabian - Switchblade Smiles (Live At The O2 DVD)」(YouTubeより)
▼「Kasabian - Eez-Eh at Glastonbury 2014」(YouTubeより)
2017年には、3年ぶりのスタジオアルバムとなる6thアルバム『For Crying Out Loud』(2017年リリース、「You're In Love With A Psycho」「Ill Ray (The King)」等を収録)をリリース。時代と逆行するかのようなギターにフィーチャーしたポップなサウンドで、ロック不況の時代も変わらぬ圧倒的ゴーイングマイウェイぶりを見せつけた(ちなみに本作は当時の全英アルバムチャートで向かうところ敵なしの状態だったイギリスのシンガーソングライターのEd Sheeran(エド・シーラン)の3rdアルバム『÷』から(わずか一週ではあったものの)1位の座を奪い取り、収録楽曲「Ill Ray (The King)」の歌詞よろしく「その日限りの王(King For A Day)」となった)。
▼「Kasabian - Ill Ray」(YouTubeより)
▼「Kasabian - You're In Love With A Psycho - Later... with Jools Holland - BBC Two」(YouTubeより)
▼「Kasabian - Bless This Acid House - Later... with Jools Holland - BBC Two」(YouTubeより)
しかし、2020年に長年抱えていたメンタルヘルスの問題を理由にボーカリストのトムが脱退。バンドはオリジナルメンバーであるサージとクリスの2人に、2004年に加入したドラマーのIan Matthews(イアン・マシューズ)と2021年に加入したギタリストのTim Carter(ティム・カーター)の2人を加えた4人体制へと移行。2022年には、現体制では初めてのスタジオアルバムとなる『The Alchemist's Euphoria』(2022年リリース、「ALYGATYR」「SCRIPTVRE」等を収録)をリリースし、彼らが「トムなしでもバンドを続けていく」という選択をしたことを世に示した。
▼「Kasabian - SCRIPTVRE (Later with Jools Holland)」(YouTubeより)
▼「Kasabian - ALYGATYR (Later with Jools Holland)」(YouTubeより)
▼「Kasabian - CHEMICALS (Live at Isle of Wight 2022)」(YouTubeより)
そして、2023年の12月に、来年(2024年)の7月6日に彼らの地元であるイギリスはイングランドのレスターにあるヴィクトリア・パークにて、大規模なライブ「Summer Solstice II」を開催すること(第1回「Summer Solstice」はちょうど10年前の2014年に開催)、そしてそれと併せて2年ぶり8作目となるスタジオアルバム『Happenings』をリリースすることを発表。2年ぶりの来日公演も期待される。
これまでに7枚のスタジオアルバムと30曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Kasabian』『Empire』『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』などがあり、代表的な曲に「Club Foot」「L.S.F. (Lost Souls Forever)」「Empire」「Shoot The Runner」「Fire」「Underdog」などがある。
★メンバー🎤🎸★
ボーカル:Sergio Pizzorno(セルジオ・ピッツォーノ、写真右から2人目)
バンドのオリジナルメンバーのひとり。ほとんどの楽曲の作詞作曲を務めるバンドの頭脳的存在。2020年にバンドからボーカリストのトムが脱退してからは、ボーカリスト兼ギタリストという二足の草鞋をこなしている。実はサッカーもお上手。若い頃は地元のプロサッカーチームであるレスター・シティFCのセンターフォワードになることを夢見ていたこともあったんだとか。
ベース:Chris Edwards(クリス・エドワーズ、写真右から3人目)
バンドのオリジナルメンバーのひとり。ドラマーのイアンと共にこのバンドのサウンドの要ともいえるリズム隊を務める、縁の下の力持ち的存在。寡黙なのであまり目立たないがち。
ドラム:Ian Matthews(イアン・マシューズ、写真右から4人目)
2004年にバンドに加入。ベーシストのクリスと共にこのバンドのサウンドの要ともいえるリズム隊を務める、縁の下の力持ち的存在。耐え難い痛みに悶え苦しんでいるかのような表情(たぶんそんなことはない)で華麗なスティック裁きを見せる姿は一見の価値アリ。
ギター:Tim Carter(ティム・カーター、写真右から1人目)
2021年にバンドに加入。ギターからシンセ、パーカッションまで何でもこなす才人。3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』の頃から長らくサポートメンバーとしてバンドの楽曲制作やツアーに関わってはいたものの、トム脱退を機に、この度バンドにギタリストとして正式に加入することに。
★ディスコグラフィー📂💿♫★
<シングル>📻♫
数あるシングルの中から、ライブの定番曲&これだけは聴いてほしい!という曲を11曲選り抜いてご紹介!
1.「Club Foot」
2.「L.S.F. (Lost Souls Forever)」
3.「Empire」
4.「Shoot The Runner」
5.「Fire」
6.「Underdog」
7.「Days Are Forgotten」
8.「eez-eh」
9.「You're In Love With A Psycho」
10.「ALYGATYR」
11.「Algorithms」【ニューシングル】
1.「Club Foot」
1stアルバム『Kasabian』収録のシングル!「カサビアンといったらやっぱりこの曲でしょ!」という方も多いのではないでしょうか。個人的にイントロのゴリゴリに歪んだベースラインが最高です。ボーカリストのサージ曰く「復讐、そして片をつけることについて」だという何やら不穏な雰囲気の漂う歌詞や、反体制的なイメージがそこかしこにちりばめられたミュージックビデオも印象的な本楽曲ですが、ベーシストのクリス曰く、本楽曲が書かれた当時(2002年頃)はちょうどイラク戦争が始まった頃だったようで、紙面に躍る文字や写真といったイメージが想起させる当時の社会の空気感がそこに反映されているようです。
★2004年リリース
★全英シングルチャート19位
★1stアルバム『Kasabian』に収録
▼音源(Apple Musicより)
▼ライブ映像(YouTubeより)
▼ミュージックビデオ(YouTubeより)
2.「L.S.F. (Lost Souls Forever)」
1stアルバム『Kasabian』収録のシングル!ライブの終盤で演奏されることが多い、シンガロング必至の一曲です。本楽曲も先に紹介した「Club Foot」同様、イラク戦争に起因する不安や緊張が渦巻く当時の社会の空気感が反映された楽曲のようで、サージ曰く、本楽曲に込められたメッセージは「命のある限り、人生を楽しもう」というものなんだそうです。サージは「この狂った世界において、音楽は人々を繋げることのできる、最後の純粋なもののひとつかもしれない」とも語っていますが、ライブで本楽曲が観客たちの間に巻き起こすシンガロングを見聞きすると、本当にサージの言う通りかもしれないなあ、と思わされることがあります。
★2004年リリース
★全英シングルチャート10位
★1stアルバム『Kasabian』に収録
▼音源(Apple Musicより)
▼ライブ映像(YouTubeより)
▼ミュージックビデオ(YouTubeより)
3.「Empire」
2ndアルバム『Emipire』からのシングル!「帝国」という意味の単語をタイトルに冠した、煽情的なストリングスも印象的な本楽曲は、戦争で将軍の命令に背く兵士のように、「自らの足で立つアウトローなロックバンドとして、俺たちは誰からの指図も受けるつもりはない」という彼らの意思が示された楽曲なのだそうです。今もライブのセットリストの常連である、兎にも角にも威勢の良い一曲です。
★2006年リリース
★全英シングルチャート9位
★2ndアルバム『Empire』に収録
▼音源(Apple Musicより)
▼ライブ映像(YouTubeより)
▼ミュージックビデオ(YouTubeより)
4.「Shoot The Runner」
2ndアルバム『Emipire』からのシングル!「lad(威勢の良い野郎)」というふうに形容されることも多いこのバンドですが、だいたいはこのアルバムとこの曲がその原因となっているのではないでしょうか。「Shoot a runner, shoot, shoot a runner / I'm a king and she's my queen(逃げるあいつを撃て、撃て、撃て、逃げるあいつを/俺は王で、彼女は俺の女王だ)」という身も蓋もない歌詞が最高ですね。こちらも「Empire」同様、今もライブのセットリストの常連である、兎にも角にも威勢の良い一曲です。
★2006年リリース
★全英シングルチャート17位
★2ndアルバム『Empire』に収録
▼音源(Apple Musicより)
▼ライブ映像(YouTubeより)
▼ミュージックビデオ(YouTubeより)
5.「Fire」
3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』からのシングル!全英シングルチャートで3位をマークした彼らの最大のヒットシングルである本楽曲は、イギリスのプロサッカーリーグであるプレミアリーグの'10~'11シーズンから'12~'13シーズンまでの公式ソングに採用された、サッカーアンセムのひとつとしても広く知られています。ヴァースとコーラスでがらっと雰囲気が変わるのが印象的な本楽曲ですが、この特徴的な展開は、制作中に面白半分で別々の楽曲のアイデアをくっつけてみたことから生まれたものなんだとか。サージは本楽曲を「ステージに立っているバンドを別のバンドが引きずり下ろして乗っ取るような曲」と形容していますが、言い得て妙という感じがします。
★2009年リリース
★全英シングルチャート3位
★3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』に収録
▼音源(Apple Musicより)
▼ライブ映像(YouTubeより)
▼ミュージックビデオ(YouTubeより)
6.「Underdog」
3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』からのシングル!「負け犬」といういかにもなタイトルを冠した、カサビアン流の正統派ロックソングです。イントロの歪んだギターリフも最高ですよね。歌詞が良いなあと感じる、個人的フェイバリットの楽曲のひとつです。
★2009年リリース
★全英シングルチャート32位
★3rdアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』に収録
▼音源(Apple Musicより)
▼ライブ映像(YouTubeより)
▼ミュージックビデオ(YouTubeより)
7.「Days Are Forgotten」
★2011年リリース
★全英シングルチャート28位
★4thアルバム『Velociraptor!』に収録
▼音源(Apple Musicより)
▼ライブ映像(YouTubeより)
▼ミュージックビデオ(YouTubeより)
8.「eez-eh」
★2014年リリース
★全英シングルチャート22位
★5thアルバム『48:13』に収録
▼音源(Apple Musicより)
▼ライブ映像(YouTubeより)
▼ミュージックビデオ(YouTubeより)
9.「You're In Love With A Psycho」
★2017年リリース
★6thアルバム『For Crying Out Loud』に収録
▼音源(Apple Musicより)
▼ライブ映像(YouTubeより)
▼ミュージックビデオ(YouTubeより)
10.「ALYGATYR」
★2021年リリース
★7thアルバム『The Alchemist's Euphoria』に収録
▼音源(Apple Musicより)
▼ライブ映像(YouTubeより)
▼ビジュアライザー(YouTubeより)
11.「Algorithms」【ニューシングル】
★2023年リリース
★8thアルバム『Happenings』に収録(予定)
▼音源(Apple Musicより)
▼リリックビデオ(YouTubeより)
<アルバム>📕♫
お気に入りの曲が見つかったら(あるいはやっぱりカサビアンってサイコーだよなぁ!と思ったら)、彼らのスタジオアルバムも一度(あるいは改めて)聴いてみてください。
『Kasabian』
★2004年リリースの1stアルバム
★全英アルバムチャート4位
★「Club Foot」「L.S.F. (Lost Souls Forever)」(全英シングルチャート10位)「Reason Is Treason」ほかを収録
▼音源(Apple Musicより)
▼国内盤CD
『Empire』
★2006年リリースの2ndアルバム
★全英アルバムチャート1位
★「Empire」(全英シングルチャート9位)「Shoot The Runner」「Me Plus One」ほかを収録
▼音源(Apple Musicより)
▼輸入盤CD ※国内盤CDは現在廃盤になっているようです
『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』
★2009年リリースの3rdアルバム
★全英アルバムチャート1位
★ブリット・アワード「Best British Group」受賞
★「Fire」(全英シングルチャート3位)「Underdog」「Vlad The Impaler」ほかを収録
▼音源(Apple Musicより)
▼輸入盤CD ※国内盤CDは現在廃盤になっているようです
『Velociraptor!』
★2011年リリースの4thアルバム
★全英アルバムチャート1位
★「Days Are Forgotten」「Re-Wired」「Goodbye Kiss」ほかを収録
▼音源(Apple Musicより)
▼国内盤CD
▼国内盤CD[初回生産限定盤]
2009年11月27日にイギリスはアイルランドのダブリンにあるO2アリーナで行われたライブの模様を収録したライブフィルムのDVDが付いてくる(注:『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』リリース時に行われたライブなので、本作からの曲は演奏されていません)、初回生産限定盤の国内盤CD!欲しい方はお早めにどうぞ!
▼国内盤CD[完全生産限定盤]
こちらは日本独自企画の完全生産限定盤の国内盤CD!本国のオフィシャルサイト限定販売のボックスセットに収録されていた、2011年9月に彼らの地元であるイギリスはイングランドのレスターにて、大型旅客機ボーイング747の中(!)で行われたライブの模様を収録したライブフィルムや、本作のミュージックビデオとそのメイキング映像など、盛り沢山のコンテンツが収録されたDVDが付いてきます。欲しい方はお早めにどうぞ!
『48:13』
★2014年リリースの5thアルバム
★全英アルバムチャート1位
★「eez-eh」「bumblebeee」「stevie」ほかを収録
▼音源(Apple Musicより)
▼国内盤CD
『For Crying Out Loud』
★2017年リリースの6thアルバム
★全英アルバムチャート1位
★「You're In Love With A Psycho」「Ill Ray (The King)」「Bless This Acid House」ほかを収録
▼音源(Apple Musicより)
▼国内盤CD
▼国内盤CD[初回生産限定盤]
2016年5月に、彼らの地元であるイギリスはイングランドのレスターにあるキング・パワー・スタジアムにて、彼らも贔屓にするプロサッカーチームのレスター・シティFCのプレミアリーグ優勝を記念して行われたライブの音源を収録したライブアルバムのCDが付いてくる、初回生産限定盤の国内盤CD!後に本作に収録されることになる新曲「Put Your Life On It」も演奏されています。欲しい方はお早めにどうぞ!
『The Alchemist's Euphoria』
★2022年リリースの7thアルバム
★全英アルバムチャート1位
★「ALYGATYR」「SCRIPTVRE」「CHEMICALS」ほかを収録
▼音源(Apple Musicより)
▼国内盤CD
『Happenings』【ニューアルバム】
★2024年リリース(予定)の8thアルバム
★「Algorithms」「Call」ほかを収録(予定)
▼音源(Apple Musicより)
▼国内盤CD
※国内盤の情報は後日公開される予定になっています。
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バンド日本版公式サイト:https://www.sonymusic.co.jp/artist/kasabian/
バンド公式サイト:https://www.kasabian.co.uk/
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