Don't grade it. Just enjoy!

洋楽の歌詞の和訳をしてます。意見や誤訳等あれば、教えていただけると幸いです。

Coloratura - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の「Coloratura」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

Coldplay(コールドプレイ)

▲NME Japanより

 

1997年にイギリスはイングランドのロンドンにて、ボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン、写真左から2人目)、ギタリストのJonny Buckland(ジョニー・バックランド、写真左から3人目)、ベーシストのGuy Berryman(ガイ・ベリーマン、写真左から4人目)、ドラマーのWill Champion(ウィル・チャンピオン、写真左から1人目)の4人で結成されたバンド。ギターやピアノが奏でる美しいメロディや、愛する人への想いや生きていく上で感じる苦悩を綴った繊細な歌詞が印象的な「オルタナティブロック」と呼ばれる作風のほか、カラフルなエレクトロニックサウンドをはじめその時々のトレンドのサウンドも織り交ぜたポップなサウンドや、「マイノリティとして生きること」や「愛を信じること」といった壮大なスケールの世界観が綴られた歌詞が印象的な「オルタナティブポップ」と呼ばれる作風で知られる。これまでに9枚のスタジオアルバムと40曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』『Viva La Vida Or Death And All His Friends』『Mylo Xyloto』『A Head Full Of Dreams』などがあり、代表曲に「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Viva La Vida」「Paradise」「A Sky Full Of Stars」「Hymn For The Weekend」などがある。

今回紹介する「Coloratura」は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム『Music of the Spheres』収録の楽曲。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「Coloratura - Coldplay【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

「Coloratura」について

 

 

コールドプレイの6年ぶりの来日公演、行かれた方は存分に楽しめましたでしょうか?もしこのブログがちゃんとアップロードされているなら、この記事を書いている僕も来日公演に行けたということになるかと思います。

 

 

▲コールドプレイのX(旧Twitter)公式アカウントより

 

 

▲コールドプレイのX(旧Twitter)公式アカウントより

 

 

これまで書いて来た記事の中でも何度か言っていたかもしれませんが、僕はコールドプレイが宇宙(Universe)を舞台にした本作『Music of the Spheres』とそれを引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」で目指したのは、この宇宙(Universe)、いわば全ての人々を音楽でひとつにすることだと思っています。

 

「We never change, do we?(僕たちは決して変わらない、そうだろう?)」(1stアルバム『Parachutes』収録の楽曲「We Never Change」より)。かつては世界から心を閉ざし、自分と愛する者だけが存在する世界に閉じ籠ろうとするような音楽を鳴らしていた彼らは、2ndアルバム『A Rush Of Blood To The Head』以降、自らが拒んでいた世界と向き合い、メンバーと膝を突き合わせ、ときにはBrian Enoブライアン・イーノ)をはじめとする、様々な音楽の知識を持ったプロデューサーや、Beyoncé(ビヨンセ)をはじめとする素晴らしい歌声を持ったシンガーたちの力も借りながら、ひたむきにその歌詞やサウンド、世界観を拡大・変化させてきました。

 

レディオヘッドをはじめとするイギリスのバンドの抒情的なサウンドを思わせる『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』でインディーロックシーンの寵児となり、プロデューサーにブライアン・イーノを迎え歌詞やサウンドを格段にスケールアップさせた『Viva La Vida』『Mylo Xyloto』でメインストリームに切り込み、そしてビヨンセをはじめとする過去最多のコラボレーターを招いた『A Head Full Of Dreams』で世界的な音楽グループのひとつとして立場を確かなものとした今、彼らが鳴らす音楽は、かつて彼らが住むことを願った木造の家を超え、地球を包み込むまでのものになりました。今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のどこを切り取っても名曲ばかりのベストアルバム的なセットリストを見ていると、デビューから20年余り、彼らがこれまでに辿ってきた遥かな足取りに思いを馳せたくなります。

 

来日公演が終わった今だからこそ、僕は今回ご紹介する「Coloratura」をぜひ聴いてほしいと思います。本楽曲はコールドプレイが20数年に及ぶ自らのバンドの歴史を、らせん星雲やオウムアムア、ヘリオポーズや海王星カリストやカリオペ、ベテルギウスやネオン・ムーンなどなどの様々な天体を巡る宇宙旅行に擬えながら語る楽曲になっているのなのではないか、と僕は思うのです。

 

往年のコールドプレイらしさを感じさせる冒頭のピアノとアコギのメロディ、中盤にかけてのドラマティックな曲展開、ここぞとばかりに鳴らされるジョニーの必殺ギターソロ、そしてまだまだ果てしなく広がる『Music of the Spheres』の宇宙(Universe)を予感させるように鳴らされる最後のピアノ。「結局は、君が送り出している愛が/それがすべてなんだ」「詩人はその青の中に予言をする/共に在ることで、我々は道を拓いてゆくだろう、と」という歌詞。目くるめく変遷を遂げてきたサウンドと、そこに関わってきた多くの人々。僕は本楽曲「Coloratura」は、コールドプレイというバンドの歴史を総括するには、これ以上ないくらいの素晴らしい曲ではないかと僕は思うのです。

 

なんだか熱く語ってしまいました。そんなわけで今回は、最新アルバム『Music of the Spheres』に収録された楽曲「Coloratura」の歌詞と和訳の紹介です。僕の長ったらしい一人喋りは置いておくとして、まずはこの10分14秒間の曲の中で繰り広げられるめくるめく宇宙(Universe)の旅にしばし身を委ねてみてください。

 

あなたが自らもコールドプレイという宇宙(Universe)をなすひとりの人間、夜空に輝く星々の中のひとつであることを感じたとき、このアルバム『Music of the Spheres』をはじめとするコールドプレイの音楽、そしてコールドプレイというバンドのことを、もっと好きになれると思うのです。

 

 

▼「Coloratura」音源(Apple Musicより)

Coloratura

Coloratura

  • コールドプレイ
  • ポップ
  •  
  • provided courtesy of iTunes

 

▼「Coloratura」リリックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

Coloratura - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

Coloratura

We fell in through the clouds

And everyone before us is there welcoming us now

It’s the end of death and doubt

And loneliness is out

 

コロラートゥラ

僕たちは雲の中を落ちていった

そして、僕たちの前にいる誰もが、今は僕たちを歓迎している

それは死と疑いの終わり

そして、孤独は去る

 

Coloratura

The place we dreamed about

The melodies inside yourself and love come pouring out

And everyone’s allowed

We’re feathered by the crowd

 

コロラートゥラ

僕たちが夢見た場所

君の心の中の旋律と愛が溢れ出す場所

そして、誰もが許される

僕たちは人々から羽を授けられる

 

And up there in the heavens

Galileo and those pining for the moon

Know it’s a slow burn

Through Pioneer and Helix

Oumuamua, Heliopause and Neptune

We’re a slow burning tune

But we’ll get there so for now

In this crazy world I do

I just want you

 

そして、彼方の空には

ガリレオと、月への憧憬の数々が

分かってる、それは焦れったい代物さ

イオニアやらせん星雲、

オウムアムアや太陽系圏、海王星を巡る

僕たちは焦れったい曲さ

でも、僕たちはそこへ着くだろう だから、今は

このまともじゃない世界で、僕は

ただ、君を求めるんだ

 

In the end it’s all about

The love you’re sending out

 

結局は、君が送り出している愛が

それがすべてなんだ

 

And up there in the heavens

The explorers who’ve all gathered by balloon

Saw the world turn

Through Voyager, Callisto, Calliope, Betelgeuse, the Neon Moons

We’re a slow burning tune

But we’ll touch down soon

So will you

And in this crazy world I do

I just want you

 

そして、彼方の空で

気球に集っていたすべての探検家たちは

世界が変わるのを見た

ボイジャーカリスト、カリオペや

ベテルギウス、ネオン・ムーンを巡る

僕たちは焦れったい曲さ

でも、僕たちはじきに辿り着くだろう

だから、君も

そして、このまともじゃない世界で、僕は

ただ、君を求めるんだ

 

And up there in the heavens

Galileo saw reflections of us too

Pluribus unum, unus mundus

All the satellites imbue

The purple, yellow, green, red, orange and the blue

 

そして、彼方の空で

ガリレオも僕たちの影を見た

多数からなるひとつ、ひとつの世界

すべての衛星は色付く

紫に、黄に、緑に、赤に、橙に、そして青に

 

Oh it’s a crazy world it’s true

 

ああ、ここはまともじゃない世界、それが真実なんだ

 

Sing it out

Ohohohoh

Ohohohoh

Ohohohoh

Ohohohoh

 

歌おう

Ohohohoh

Ohohohoh

Ohohohoh

Ohohohoh

 

And in this crazy world I do

I just want

In this crazy world it’s true

I just want you

 

そして、このまともじゃない世界で、僕は

ただ、求めるんだ

このまともじゃない世界では、それが真実なんだ

僕はただ、君を求めるよ

 

Poets prophesy up in the blue

Together that’s how we’ll make it through

 

詩人たちはその青の中に予言する

共に在ることで、我々は道を拓いてゆくだろう、と

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

coloratura:クラシック音楽の歌曲やオペラにおいて、旋律に細かく速い音符の連なりを用いて装飾を施し、まるで声を転がすように歌う技法のこと。(Wikipediaより*1

 

pour:〈液体・煙・光などが〉(絶えず多量に)〔...から/...の上に〕流れ出る(+forth, out, down)〔from, out of, off / over〕

 

feather:...を羽毛で覆う〔with〕

 

Galileo:「ガリレオ・ガリレイGalileo Galilei)」の名で知られる、イタリアの自然哲学者、天文学者、数学者。近代科学的な手法を樹立するのに多大な貢献をし、しばしば「近代科学の父」と呼ばれる。また天文学分野での貢献を称えて「天文学の父」とも呼ばれる。(Wikipediaより*2

 

pine for O:...を思いこがれる、恋い慕う

 

slow burn:徐々に怒り[軽蔑の気持ち]がこみ上げてくること、次第に募る怒り[軽蔑の気持ち]

 

Pioneer:アメリカ航空宇宙局 (NASA) の惑星探査計画「パイオニア計画」で使用された惑星探査機シリーズ。(Wikipediaより*3

 

Helix:「らせん星雲(Helix Nebula)」の名で知られる、みずがめ座にある惑星状星雲。(Wikipediaより*4

 

Oumuamua:「オウムアムア」の名で知られる、2017年に発見された、天体観測史上初めて太陽系外から飛来した恒星間天体。(Wikipediaより*5

 

Heliopause:「ヘリオポーズ」の名で知られる、太陽から放出された太陽風が星間物質や銀河系の磁場と衝突して完全に混ざり合う境界面のこと。(Wikipediaより*6

 

Neptune:「海王星」の名で知られる、太陽系の第8惑星。(Wikipediaより*7

 

Voyager:アメリカ航空宇宙局 (NASA) による太陽系の外惑星および太陽系外の探査計画「ボイジャー計画」に使用された無人惑星探査機。異星人に向けたメッセージとしてゴールデンレコード*8を搭載していることで有名。(Wikipediaより*9

 

Callisto:「カリスト」の名で知られる木星の第4衛星。ガリレオ・ガリレイによって発見された「ガリレオ衛星*10のひとつ。(Wikipediaより*11

 

Calliope:「カリオペ」の名で知られる、太陽系の比較的大きな小惑星のひとつ。火星と木星の間の軌道を公転している。(Wikipediaより*12

 

Betelgeuse:オリオン座にある恒星で、全天21の1等星の1つ。おおいぬ座シリウスこいぬ座プロキオンとともに、冬の大三角を形成している。(Wikipediaより*13

 

The Neon Moons:本作『Music of the Spheres』の舞台である惑星系「The Spheres」の惑星。紫色の「Neon Moon I」と黄色の「Neon Moon II」のふたつがある。

 

pluribus unum, unus mundus:「多数から一つへ」を意味するラテン語の成句。(Wikipediaより*14

 

satellite:衛星

 

imbue:...を〔...に〕染める〔with〕

 

poet:詩人、歌人

 

prophesy:...を予言[予報]する

 

make it through:〈困難〉をやり過ごす、うまく乗り切る

 

 

アルバム『Music of the Spheres』や収録楽曲「Coloratura」等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングルほか〉📻♫

 

●「Coloratura」

20余年にわたるバンドの歩みを、カリストやカリオペ、ベテルギウスやネオン・ムーンといった様々な天体を訪れていく宇宙旅行に擬えたと思わしき、9thアルバム『Music of the Spheres』収録の楽曲!(2021年リリース)

Coloratura

Coloratura

  • コールドプレイ
  • ポップ
  •  
  • provided courtesy of iTunes

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

ベテランのイギリスのバンドコールドプレイがなんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボ!!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

〈アルバム〉📕♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米シングルチャートで1位をマークした大ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

Live In Buenos Aires

Live In Buenos Aires

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
Amazon

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

 

▼輸入盤CD

 

 

●『Live In Buenos Aires / Live In Sao Paulo / A Head Full Of Dreams (Film)』(通称『The Butterfly Package』)(ライブアルバム/ライブフィルム/ドキュメンタリーフィルム)

 

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム『Live In Buenos Aires』と、同ツアーより2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロにて行われたライブを収録したライブフィルム『Live In Sao Paulo』、そしてバンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史をメンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム『A Head Full Of Dreams (Film)』の3作品がひとつのパッケージになった超豪華アイテム!(2018年リリース)

 

※『Live In Buenos Aires』は単体でも発売されています

※『A Head Full Of Dreams (Film)』は、「Amazon Prime Video」にて『Coldplay: A Head Full Of Dreams』の題で同じ内容のものが配信されています

 

▼国内盤CD&DVD(おすすめ!)

 

▼輸入盤(CD&DVDとアナログレコード&DVDの2形態があります)

 

 

▼その他

 

〈映像作品〉

 

●『Coldplay: A Head Full Of Dreams』(ドキュメンタリーフィルム)

コールドプレイのことをもっと深く知りたい人にぴったり!バンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史を、メンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム!(2018年公開)

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

※内容は『The Butterfly Package』の『A Head Full Of Dreams (Film)』と同じものです

 

●『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(ライブフィルム)【New!!】

ついに来た!コールドプレイが最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げて行っているライブツアー『Music of the Spheres World Tour』より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム!当時世界中の映画館で本作のライブビューイングが行われたことも記憶に新しいですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズ・カット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

 

 

コールドプレイの最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』が好評発売中!

 

 

コールドプレイの9作目となるスタジオアルバム『Music of the Spheres』が現在好評発売中です。

 

クリス曰く「映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている」*15という今作は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有したアルバムになっています(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 


今作からは、80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的な「Higher Power」と、なんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボし、この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う「My Universe」の2曲が先行シングルとしてリリースされています。

 

 

▼Overtura (Music Of The Spheres album trailer)(YouTubeより)

今作の舞台である架空の惑星系「The Spheres」をフィーチャーしたアルバムトレイラー!「The Spheres」には、紫色の小さな惑星「Kaotica」やカラフルな兄弟星の惑星「Echo」、青いマーブル模様をした大きな惑星「Calypso」や稲妻の迸る小さな惑星「Ultra」、草花が生い茂る大きな惑星「Floris」や七色に輝く惑星「Epiphane」、そして青紫色の途方もない大きさの星雲「Coloratura」など、姿かたちも様々な12の惑星が存在しています。


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▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。


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▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


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本作のプロデュースは、バンドが「この宇宙の真の驚異」と称えるスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、90年代から現在に至るまで、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が務めています。

 

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「I Want It That Way」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのボーイバンドBackstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)の大ヒット曲!(1999年リリース)


www.youtube.com

 

▼「So What」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーP!nk(ピンク)の全米ナンバー1ヒットソング!(2009年リリース)


www.youtube.com

 

▼「California Gurls」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーKaty Perryケイティ・ペリー)の全米ナンバー1ヒットソング!(2010年リリース)


www.youtube.com

 

▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全米ナンバー1ヒット曲!(2019年リリース)


www.youtube.com

 

 

ポップ畑のプロデューサーを招いただけはあり、サウンドの印象としては、最近のトレンドである80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な、ラジオやヒットチャート、そしてライブで映えそうなモダンでポップな仕上がりのサウンドになっている印象を受けます。

 

また、本作は他のアーティストとのコラボレーションも多く、先に挙げた韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス、「My Universe」に参加)を始め、アメリカの歌姫Selena Gomez(セレーナ・ゴメス、「Let Somebody Go」に参加)、アメリカのR&BユニットWe Are King(「Human Heart」に参加)、イギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー、「Human Heart」に参加)などなど、多数のコラボレーターが参加しています。

 

 

BTS日本公式ファンクラブサイト

bts-official.jp

 

▼「Dynamite」ミュージックビデオ(YouTubeより)

広い海を越え、今や世界的な成功を収めるまでに至った韓国のボーイバンドBTSの代表曲!彼らの楽曲の歌詞やインタビューの発言をちゃんと見てみると分かりますが、彼らのアティチュードは意外とコールドプレイに近いところがあります。


www.youtube.com

 

▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)

アメリカの女優、シンガーのセレーナ・ゴメスの大ヒットソング!セレーナさんのしっとりとした歌声と、痛ましくも前向きな歌詞がとても印象的です。


www.youtube.com

 

▼We Are King(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)

近未来型R&Bとでも言うべき神秘的な音楽性で、デビュー前からケンドリック・ラマーやプリンスなどのミュージシャンや耳の早いリスナーたちに注目されていた、ストローザ姉妹を中心としたアメリカの新進気鋭のR&Bグループ、We Are King!有名ミュージシャンの性なのか、話題にしやすい部分だけがやたらめったらとあげつらわれますが、こういった面白いミュージシャンをフックアップしてくるあたりに、コールドプレイの侮れなさを感じます。


www.youtube.com

 

▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)

齢27にして2度のグラミー賞に輝くイギリスのマルチインストゥルメンタリスト、ジェイコブ・コリアー!こちらの楽曲は、歌声を多重録音してふくよかなハーモニーを作り出す彼お得意のユニークなスタイルで作られています。音楽家の家庭に生まれ、自らも音楽を学ぶ超エリートのミュージシャンでありながら、彼が作る遊び心に溢れた楽曲は、誰にとっても面白く親しみやすいものになっています。


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前々作『A Head Full Of Dreams』にも引けを取らないポップさと多数のコラボレーターを有し、惑星やエイリアンといった宇宙のモチーフが多く登場することが印象的な本作『Music of the Spheres』ですが、クリスは先行シングル「Higher Power」のお披露目の場となったISS国際宇宙ステーション)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中で、本作についてこんなふうに語っています。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

(動画の6:30辺りから)

 


Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.


クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。


Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.


トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。


Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...


クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...


Thomas: - True, very true.


トマ:──そうです、本当にそうです。


Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.


クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

クリスの発言を鑑みると、本作は「地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思い」を、「宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らし」に擬えて伝えるアルバムとなっているようです。

 

実は、本作の歌詞の和訳をしている最中に、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思わしきものを偶然見つけました。それは、大昔の数学博士ピタゴラスが提唱した音楽と宇宙にまつわる思想、その名も「Music of the Spheres(天球の音楽)」です(以下、ONTOMOというWebマガジン*16に掲載された、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事です)。
 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 


今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


残念ながら宇宙空間には大気が存在しないため、ピタゴラスの言う「星たちが奏でる音楽」は私たちの耳には届きようがありません。読んでいるとワクワクするロマンに溢れた思想ではあるのですが、今現在の科学的な観点からは、ナンセンスなものと言わざるを得ないのです。では、なぜコールドプレイが2021年の今になってこんな思想を引用してきたのかというと、彼らにとっての宇宙(Universe)では、それが意味をなしうるものだからなのだと思います。

 

歌詞を読んでみれば分かると思いますが、本作で語られる宇宙(Universe)は、太陽や月、星といった「天体が存在する空間」というよりも、僕と君、つまりは「人々が存在する世界」と解釈するのが正しいように思います(実際「Universe」には「宇宙」と「世界」ふたつの訳し方が存在しています)。基本的に本作の楽曲は宇宙のモチーフを絡めながら「人々」のことを歌ったものである、ということは、「My Universe」や「Coloratura」などの歌詞を見ればお判りいただけるかと思います。

 

「EVERYTHING IS MADE OF MUSIC(あらゆるものは音楽でできている)」。本作のブックレットの「🪐」と「♾️」のページには、各々の惑星「Neon Moon I」と「Infinity Station」の文字でこんなッセージが記されています。僕は、ピタゴラスの思想からタイトルをとり、様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共にポップで楽観的な世界観を示した本作『Music of the Spheres』でコールドプレイが目指したのは、「この宇宙(Universe)に音楽で調和をもたらすこと」、すなわち「僕と君、全ての人々に音楽で調和をもたらすこと」なのではないかな、と思います(実際のところは彼らに聞いてみないと分かりませんけどね)。

 

本作の楽曲は、ライブで真価を発揮するものだと思います。会場いっぱいに詰めかけた各々の観客たちが身につける「Xyloband」が生み出す星の瞬く夜空を思わせる光景の中、私たちが声を合わせて歌うとき、本作でコールドプレイが目指した「音楽で宇宙に調和がもたらされる光景」が、「音楽で全ての人々に調和がもたらされる光景」が訪れるのではないか、と僕は思っているのです。


異なる立場にある人々の間の対立/分断がいっそう深まりつつある今のこの世界で、それでもなお、私たち地球に暮らす人々をその愛でひとつにせしめんとしてみせる本作、今やこの世界、あるいはこの地球で最も有名なバンドのひとつとなった彼らが鳴らすに相応しい、野心的かつ意義深いアルバムだと思います。

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

ベテランのイギリスのバンドコールドプレイがなんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボ!!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫
 
●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
Amazon

 

 

▼その他

 

〈本作のタイトルの元ネタ!?音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事〉

 

本作の歌詞の和訳をしている最中に偶然発見した、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われる、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集したONTOMOというWebマガジンの記事です。

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


〈関連映像作品〉

 

●映画『スター・ウォーズ』シリーズ

1977年からアメリカで公開されたSF映画のシリーズ。物語の舞台は、遠い昔遥か彼方に存在したとある銀河。その銀河の辺境に位置する、小さな砂漠の惑星タトゥイーンに住む水分農夫の青年ルーク・スカイウォーカーは、ある日何やら訳ありの様子の2体のドロイド、プロトコルドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2を購入したことから、銀河を恐怖で支配する銀河帝国と彼らに抵抗する反乱同盟軍との激しい戦いへと巻き込まれていきます。不思議な力フォースを使いこなすジェダイの騎士ベン・ケノービやヨーダとの交流や、フォースの暗黒面に精通するシスの暗黒卿ダース・ベイダーとの闘い、荒っぽいけど頼りになる密輸業者ハン・ソロ&チューバッカのコンビと美しい容姿とは裏腹に結構気の強い惑星オルデランの王女レイア・オーガナたちの冒険の中でルークが成長していく、ワクワクとドキドキに満ちた宇宙冒険譚です。クリス曰く『Music of the Spheres』は本作から影響を受けているとのことです(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』((1977年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:アーヴィン・カーシュナー(原案:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:リチャード・マーカンド(原案:ジョージ・ルーカス

 

●『E.T.

1982年にアメリカで公開されたSF映画アメリカのとある町に住む少年エリオットとその家族と、地球の外からやってきた不思議なエイリアンE.T.(「the extra-terrestrial(地球外生命体)」の頭文字をとったもの)の交流を描いた物語です。絶賛開催中のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のライブの開始前に流れるSEは、本作『E.T.』のサウンドトラックの「Flying Theme」という曲が使われているそうです。(1982年公開)

出演:ヘンリー・トーマス(エリオット役)、ディー・ウォレス(メアリー役)、ロバート・マクノートン(マイケル役)、ドリュー・バリモア(ガーディ役)ほか

監督:スティーブン・スピルバーグ

 

▼「Flying Theme (From "E.T. the Extra-Terrestrial")」音源(Apple Musicより)

 

 

 

コールドプレイの最新ライブツアーの模様を収めたライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が配信開始!

 

 

絶賛開催中のコールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が、Amazon Prime Videoにて遂に配信開始となりました。

 

当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!

 

米タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

 

 

▼『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(Amazon Prime Videoより)

 


最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:Coldplay / コールドプレイ | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

バンド公式サイト:Coldplay - Official Site

 

 

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❤ - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の「❤」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

Coldplay(コールドプレイ)

▲NME Japanより

 

1997年にイギリスはイングランドのロンドンにて、ボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン、写真左から2人目)、ギタリストのJonny Buckland(ジョニー・バックランド、写真左から3人目)、ベーシストのGuy Berryman(ガイ・ベリーマン、写真左から4人目)、ドラマーのWill Champion(ウィル・チャンピオン、写真左から1人目)の4人で結成されたバンド。ギターやピアノが奏でる美しいメロディや、愛する人への想いや生きていく上で感じる苦悩を綴った繊細な歌詞が印象的な「オルタナティブロック」と呼ばれる作風のほか、カラフルなエレクトロニックサウンドをはじめその時々のトレンドのサウンドも織り交ぜたポップなサウンドや、「マイノリティとして生きること」や「愛を信じること」といった壮大なスケールの世界観が綴られた歌詞が印象的な「オルタナティブポップ」と呼ばれる作風で知られる。これまでに9枚のスタジオアルバムと40曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』『Viva La Vida Or Death And All His Friends』『Mylo Xyloto』『A Head Full Of Dreams』などがあり、代表曲に「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Viva La Vida」「Paradise」「A Sky Full Of Stars」「Hymn For The Weekend」などがある。

今回紹介する「❤」は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム『Music of the Spheres』収録の楽曲。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「❤ - Coldplay【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

絶賛開催中のコールドプレイのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」が遂に日本にやってくる!

 

 

コロナ禍による行政上の制限がついに撤廃され、海外のミュージシャンたちの来日公演の開催が続々と決定している昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。プレイガイドのサイトやお財布とにらめっこしながら、「ああでもない、こうでもない」と考えを巡らせる、大変だけれど楽しい日々が続いていることかと存じます。

 

さて、そんな海外ミュージシャンの来日ラッシュの最中、今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の来日公演も決定しています*1。最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」の日本公演は、11月6日(月)と7日(火)の2日間、東京都は文京区にある東京ドームにて行われます(スペシャルゲストはなんと、コンポーザーのAyaseとボーカルのIkuraからなる、「小説を音楽にするユニット」YOASOBI(ヨアソビ)に決定!*2)。

 

平日の2日間の開催という、コールドプレイの主たるファン層にとっては少々スケジュールの調整が要りそうな日程ながら、プレイガイドのチケット先行受付では抽選に漏れる人が続出、チケットの一般発売が開始すると、あっという間に全席種が完売してしまいました。現在はステージレイアウトの確定に伴い限られた席種、限られた枚数ながら追加席が再度販売されているほか、プレイガイドによってはチケットのリセールが行われているところもあります。前回の来日公演を踏まえると当日券の販売もあるかもしれませんが、まだチケットを買っていない方で確実に観たい、なるべく良い席で観たいという方は、早めの行動をとっておいた方が安心ですね。

 

 

▼✨ Coldplay Asia & Australia 2023 Tour (Official trailer)(YouTubeより)


www.youtube.com

 

Coldplay「Music of the Spheres World Tour」日本公演公式サイト

www.livenation.co.jp

 

 

前作『Everyday Life』のリリース時、クリスが「環境に優しいツアーが実現できるまで、しばらくツアーは行わないつもりなんだ」と述べ*3、ニューアルバムを引っ提げてのライブツアーを期待していたファンを大いに悲しませたことも記憶に新しいですが、クリスのそんな発言から2年を経て、コールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は満を持して「環境に優しいツアー」となって帰ってきました。

 

「環境に優しくなった」とは謳いつつも、それでライブのスケール感が損なわれたかというわけでもないようで、色とりどりの眩いレーザーや事あるごとに打ち上がる紙吹雪と花火、そして会場を光の海(あるいは星の瞬く夜空?)に変えてしまうXyloband(ザイロバンド)といった、コールドプレイのライブではお馴染みのド派手な演出は今回のツアーでも健在のようです(というか、傍目には何が変わったのかが全く分からない...!)。

 

 

▼A Sky Full Of Stars (Live at River Plate)(YouTubeより)
絶賛開催中の最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』を引っ提げたライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、2022年の10月28日に南米はアルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブからのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

コールドプレイの公式サイトでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」で行っている環境への配慮がまとめられています*4再生可能エネルギーの使用や使用されるプラスチックの削減をはじめとして、チケットが1枚売れるごとに1本の樹を植樹する活動や、環境への負荷が少ない交通手段を用いて会場に訪れた観客への、専用のアプリを通じた物販で使える割引コードの提供、そして使用することで発電を行える自転車や床をライブ会場に設置し、観客にライブを楽しみつつ発電に協力してもらう試みなど、ユニークな取り組みも多数行っています。

 

 

▼Music of the Spheres World Tour: Sustainability

sustainability.coldplay.com

 

 

三者機関の調べでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は現時点で前回のライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」と比べてCO2排出量を約47%削減できているとのことです*5。時には環境保護団体から指摘を受けたり*6、金銭的な問題からそもそもツアー自体が行えない可能性があったことがクリスの口から明かされたりなど*7、やはり大変なこともあるにはあるようですが、いちファンとしては頑張ってほしいと思いますし、応援したいと思います。

 

さて、今回はコールドプレイの6年ぶりの来日公演を祝して、彼らの最新アルバム『Music of the Spheres』の楽曲の歌詞の和訳を紹介していきたいと思います。今回は「❤」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

「❤」について

 

 

本楽曲「❤」は、ストローザ姉妹を中心としたアメリカの気鋭のR&BグループWe Are Kingと齢27にして2度のグラミー賞に輝いたイギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー)のお二方とのコラボ曲となっています。

 

 

▼We Are King(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

楽器隊が退いて生まれた空間の中に、ジェイコブお得意の多重録音で作り出されたお三方の豊かな歌声のハーモニーが響く本楽曲は、いつだって引き裂かれてしまいかねない私たちの「人の心(human heart)」、その得難さを歌った曲になっています。

 

初めて見た方の中には、「この曲のタイトルはなんて呼べばいいんだ...?」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。本作『Music of the Spheres』には、「❤」含め絵文字のタイトルが付けられた楽曲が5つ存在しています。実はいずれの楽曲もちゃんと読めるタイトルが別に付けられていたりするので、気になる方は、CDやアナログレコードを買って確かめてみてください。

 

本作のCDやアナログレコードはかなり凝った作りになっています。本作の舞台「The Spheres」の星図をはじめ(個人的にこれがめちゃくちゃ好きです)、歌詞カードには本作の舞台「The Spheres」の各惑星の独自の文字で書かれたメッセージや、今だその意味するところが分からない不思議な「hieroglyphs(ヒエログリフ)」などがちりばめられており、ちょっとした謎解き要素がたくさんあって面白い仕様になっています。

 

実は僕が記事の後半でつらつらと書いている嘘なのか本当なのか分からない怪しい話は、この謎解き要素に隠されたいくつかのメッセージをもとにした話になっていたりします。僕の記事をここまで丁寧に読んでくださっている物好きな方なら絶対に楽しめるはずなので、ぜひぜひ本作のCDやアナログレコードを買って、確かめてみてください。

 

 

▼「❤」音源(Apple Musicより)

♡

  • Coldplay X We Are KING X Jacob Collier
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼「❤」リリックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

❤ - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

Boys

Boys don’t cry

Boys keep it all inside

I tried to hide it underneath

Still my heart starts to beat

 

Chris:男は

男は涙を見せない

男はそれを目の内に留める

僕は隠そうと努めた、瞼の下に

それでも、僕の心は鼓動を打ち始める

 

My human heart

Only got a human heart

I wish it didn’t run away

I wish it didn’t fall apart

 

Chorus:僕の人の心

ただ、人の心を抱いていた

僕は願う、それが消え去ることのないように、と

僕は願う、それが砕け散ることのないように、と

 

My human heart

Night and day and light and dark

Any day it could be torn in half

Only got a human heart

 

僕の人の心

夜も昼も、光の中でも闇の中でも

どんなときも、それはふたつに引き裂かれかねなかった

ただ、人の心を抱いていた

 

Girls can make believe

Girls wear it on the sleeve

Thought I could pretend for trying’s sake

Still my heart had to break

 

Amber:女は見せかけることができる

女は思いを口にすることができる

己に言い聞かせられると思っていた、試みと目的のためなら

それでも、私の心は傷付かなければならなかった

 

My human heart

Only got a human heart

I wish it didn’t run away

I wish it didn’t fall apart

 

Chorus:私の人の心

ただ、人の心を抱いていた

私は願う、それが消え去ることのないように、と

私は願う、それが砕け散ることのないように、と

 

My human heart

Night and day and light and dark

Any day it could be torn in half

Only got a human heart

 

私の人の心

夜も昼も、光の中でも闇の中でも

どんなときも、それはふたつに引き裂かれかねなかった

ただ、人の心を抱いていた

 

 

アルバム『Music of the Spheres』や収録楽曲「❤」等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングルほか〉📻♫

 

●「❤」

クリスがWe Are KingのAmberとジェイコブ・コリアーのお二方と共に、私たちが持つ「人の心(human heart)」、その得難さを歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』収録の楽曲!(2021年リリース)

♡

  • Coldplay X We Are KING X Jacob Collier
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

ベテランのイギリスのバンドコールドプレイがなんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボ!!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

●「In The Meantime」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

「❤」にボーカルで参加しているアメリカの気鋭のR&BグループWe Are Kingの1stアルバム『King』収録の楽曲!近未来型R&Bとでも言うような神秘的なサウンドがとても面白いです。(2016年リリース)

IN THE MEANTIME

IN THE MEANTIME

  • We Are KING
  • R&B/ソウル
  • ¥204
  • provided courtesy of iTunes

 

●「Moon River」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

「❤」に共作者&バックボーカルで参加しているイギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー)の2ndアルバム『Djesse Vol. 2』収録の楽曲!お得意の多重録音で作り出した豊かなハーモニーが印象的な一曲です。(2019年リリース)

Moon River

Moon River

  • provided courtesy of iTunes

 

〈アルバム〉📕♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

Live In Buenos Aires

Live In Buenos Aires

 

●『King』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「❤」にボーカルで参加しているアメリカの気鋭のR&BグループWe Are Kingの1stアルバム!近未来型R&Bとでも言うような神秘的なサウンドが非常に面白いです。(2016年リリース)

We Are King

We Are King

  • We Are KING
  • R&B/ソウル
  • ¥1528

 

●『Djesse Vol. 2』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「❤」に共作者&バックボーカルで参加しているイギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー)の2ndアルバム!お得意の多重録音で作り出した豊かなハーモニーが印象的です。(2019年リリース)

Djesse, Vol. 2

Djesse, Vol. 2

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

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  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
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●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

 

▼輸入盤CD

 

●『Live In Buenos Aires / Live In Sao Paulo / A Head Full Of Dreams (Film)』(通称『The Butterfly Package』)(ライブアルバム/ライブフィルム/ドキュメンタリーフィルム)

 

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム『Live In Buenos Aires』と、同ツアーより2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロにて行われたライブを収録したライブフィルム『Live In Sao Paulo』、そしてバンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史をメンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム『A Head Full Of Dreams (Film)』の3作品がひとつのパッケージになった超豪華アイテム!(2018年リリース)

 

※『Live In Buenos Aires』は単体でも発売されています

※『A Head Full Of Dreams (Film)』は、「Amazon Prime Video」にて『Coldplay: A Head Full Of Dreams』の題で同じ内容のものが配信されています

 

▼国内盤CD&DVD(おすすめ!)

 

▼輸入盤(CD&DVDとアナログレコード&DVDの2形態があります)

 

●『King』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「❤」にボーカルで参加しているアメリカの気鋭のR&BグループWe Are Kingの1stアルバム!近未来型R&Bとでも言うような神秘的なサウンドが非常に面白いです。(2016年リリース)

 

▼国内盤CD

 

▼輸入盤

We Are King

We Are King

  • アーティスト:King
  • KING CRAB
Amazon

 

●『Djesse Vol. 2』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「❤」に共作者&バックボーカルで参加しているイギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー)の2ndアルバム!お得意の多重録音で作り出した豊かなハーモニーが印象的です。(2019年リリース)

 

▼輸入盤

Djesse Vol. 2

Djesse Vol. 2

Amazon

 

※国内盤はリリースされていないようです

 

 

▼その他

 

〈映像作品〉

 

●『Coldplay: A Head Full Of Dreams』(ドキュメンタリーフィルム)

コールドプレイのことをもっと深く知りたい人にぴったり!バンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史を、メンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム!(2018年公開)

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

※内容は『The Butterfly Package』の『A Head Full Of Dreams (Film)』と同じものです

 

●『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(ライブフィルム)【New!!】

ついに来た!コールドプレイが最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げて行っているライブツアー『Music of the Spheres World Tour』より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム!当時世界中の映画館で本作のライブビューイングが行われたことも記憶に新しいですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

 

 

コールドプレイの最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』が好評発売中!

 

 

コールドプレイの9作目となるスタジオアルバム『Music of the Spheres』が現在好評発売中です。

 

クリス曰く「映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている」*8という今作は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有したアルバムになっています(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 


今作からは、80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的な「Higher Power」と、なんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボし、この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う「My Universe」の2曲が先行シングルとしてリリースされています。

 

 

▼Overtura (Music Of The Spheres album trailer)(YouTubeより)

今作の舞台である架空の惑星系「The Spheres」をフィーチャーしたアルバムトレイラー!「The Spheres」には、紫色の小さな惑星「Kaotica」やカラフルな兄弟星の惑星「Echo」、青いマーブル模様をした大きな惑星「Calypso」や稲妻の迸る小さな惑星「Ultra」、草花が生い茂る大きな惑星「Floris」や七色に輝く惑星「Epiphane」、そして青紫色の途方もない大きさの星雲「Coloratura」など、姿かたちも様々な12の惑星が存在しています。


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▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。


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▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


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本作のプロデュースは、バンドが「この宇宙の真の驚異」と称えるスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、90年代から現在に至るまで、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が務めています。

 

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

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▼「I Want It That Way」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのボーイバンドBackstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)の大ヒット曲!(1999年リリース)


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▼「So What」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーP!nk(ピンク)の全米ナンバー1ヒットソング!(2009年リリース)


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▼「California Gurls」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーKaty Perryケイティ・ペリー)の全米ナンバー1ヒットソング!(2010年リリース)


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▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全米ナンバー1ヒット曲!(2019年リリース)


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ポップ畑のプロデューサーを招いただけはあり、サウンドの印象としては、最近のトレンドである80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な、ラジオやヒットチャート、そしてライブで映えそうなモダンでポップな仕上がりのサウンドになっている印象を受けます。

 

また、本作は他のアーティストとのコラボレーションも多く、先に挙げた韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス、「My Universe」に参加)を始め、アメリカの歌姫Selena Gomez(セレーナ・ゴメス、「Let Somebody Go」に参加)、アメリカのR&BユニットWe Are King(「Human Heart」に参加)、イギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー、「Human Heart」に参加)などなど、多数のコラボレーターが参加しています。

 

 

BTS日本公式ファンクラブサイト

bts-official.jp

 

▼「Dynamite」ミュージックビデオ(YouTubeより)

広い海を越え、今や世界的な成功を収めるまでに至った韓国のボーイバンドBTSの代表曲!彼らの楽曲の歌詞やインタビューの発言をちゃんと見てみると分かりますが、彼らのアティチュードは意外とコールドプレイに近いところがあります。


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▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)

アメリカの女優、シンガーのセレーナ・ゴメスの大ヒットソング!セレーナさんのしっとりとした歌声と、痛ましくも前向きな歌詞がとても印象的です。


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▼We Are King(Wikipediaより)

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▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)

近未来型R&Bとでも言うべき神秘的な音楽性で、デビュー前からケンドリック・ラマーやプリンスなどのミュージシャンや耳の早いリスナーたちに注目されていた、ストローザ姉妹を中心としたアメリカの新進気鋭のR&Bグループ、We Are King!有名ミュージシャンの性なのか、話題にしやすい部分だけがやたらめったらとあげつらわれますが、こういった面白いミュージシャンをフックアップしてくるあたりに、コールドプレイの侮れなさを感じます。


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▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)

齢27にして2度のグラミー賞に輝くイギリスのマルチインストゥルメンタリスト、ジェイコブ・コリアー!こちらの楽曲は、歌声を多重録音してふくよかなハーモニーを作り出す彼お得意のユニークなスタイルで作られています。音楽家の家庭に生まれ、自らも音楽を学ぶ超エリートのミュージシャンでありながら、彼が作る遊び心に溢れた楽曲は、誰にとっても面白く親しみやすいものになっています。


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前々作『A Head Full Of Dreams』にも引けを取らないポップさと多数のコラボレーターを有し、惑星やエイリアンといった宇宙のモチーフが多く登場することが印象的な本作『Music of the Spheres』ですが、クリスは先行シングル「Higher Power」のお披露目の場となったISS国際宇宙ステーション)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中で、本作についてこんなふうに語っています。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


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(動画の6:30辺りから)

 


Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.


クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。


Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.


トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。


Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...


クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...


Thomas: - True, very true.


トマ:──そうです、本当にそうです。


Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.


クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

クリスの発言を鑑みると、本作は「地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思い」を、「宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らし」に擬えて伝えるアルバムとなっているようです。

実は、本作の歌詞の和訳をしている最中に、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思わしきものを偶然見つけました。それは、大昔の数学博士ピタゴラスが提唱した音楽と宇宙にまつわる思想、その名も「Music of the Spheres(天球の音楽)」です(以下、ONTOMOというWebマガジン*9に掲載された、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事です)。
 

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 


今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


残念ながら宇宙空間には大気が存在しないため、ピタゴラスの言う「星たちが奏でる音楽」は私たちの耳には届きようがありません。読んでいるとワクワクするロマンに溢れた思想ではあるのですが、今現在の科学的な観点からは、ナンセンスなものと言わざるを得ないのです。では、なぜコールドプレイが2021年の今になってこんな思想を引用してきたのかというと、彼らにとっての宇宙(Universe)では、それが意味をなしうるものだからなのだと思います。

 

歌詞を読んでみれば分かると思いますが、本作で語られる宇宙(Universe)は、太陽や月、星といった「天体が存在する空間」というよりも、僕と君、つまりは「人々が存在する世界」と解釈するのが正しいように思います(実際「Universe」には「宇宙」と「世界」ふたつの訳し方が存在しています)。基本的に本作の楽曲は宇宙のモチーフを絡めながら「人々」のことを歌ったものである、ということは、「My Universe」や「Coloratura」などの歌詞を見ればお判りいただけるかと思います。

 

「EVERYTHING IS MADE OF MUSIC(あらゆるものは音楽でできている)」。本作のブックレットの「🪐」と「♾️」のページには、各々の惑星「Neon Moon I」と「Infinity Station」の文字でこんなッセージが記されています。僕は、ピタゴラスの思想からタイトルをとり、様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共にポップで楽観的な世界観を示した本作『Music of the Spheres』でコールドプレイが目指したのは、「この宇宙(Universe)に音楽で調和をもたらすこと」、すなわち「僕と君、全ての人々に音楽で調和をもたらすこと」なのではないかな、と思います(実際のところは彼らに聞いてみないと分かりませんけどね)。

 

本作の楽曲は、ライブで真価を発揮するものだと思います。会場いっぱいに詰めかけた各々の観客たちが身につける「Xyloband」が生み出す星の瞬く夜空を思わせる光景の中、私たちが声を合わせて歌うとき、本作でコールドプレイが目指した「音楽で宇宙に調和がもたらされる光景」が、「音楽で全ての人々に調和がもたらされる光景」が訪れるのではないか、と僕は思っているのです。


異なる立場にある人々の間の対立/分断がいっそう深まりつつある今のこの世界で、それでもなお、私たち地球に暮らす人々をその愛でひとつにせしめんとしてみせる本作、今やこの世界、あるいはこの地球で最も有名なバンドのひとつとなった彼らが鳴らすに相応しい、野心的かつ意義深いアルバムだと思います。

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

ベテランのイギリスのバンドコールドプレイがなんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボ!!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫
 
●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
Amazon

 

 

▼その他

 

〈本作のタイトルの元ネタ!?音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事〉

 

本作の歌詞の和訳をしている最中に偶然発見した、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われる、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集したONTOMOというWebマガジンの記事です。

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。

 

〈関連映像作品〉

 

●映画『スター・ウォーズ』シリーズ

1977年からアメリカで公開されたSF映画のシリーズ。物語の舞台は、遠い昔遥か彼方に存在したとある銀河。その銀河の辺境に位置する、小さな砂漠の惑星タトゥイーンに住む水分農夫の青年ルーク・スカイウォーカーは、ある日何やら訳ありの様子の2体のドロイド、プロトコルドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2を購入したことから、銀河を恐怖で支配する銀河帝国と彼らに抵抗する反乱同盟軍との激しい戦いへと巻き込まれていきます。不思議な力フォースを使いこなすジェダイの騎士ベン・ケノービやヨーダとの交流や、フォースの暗黒面に精通するシスの暗黒卿ダース・ベイダーとの闘い、荒っぽいけど頼りになる密輸業者ハン・ソロ&チューバッカのコンビと美しい容姿とは裏腹に結構気の強い惑星オルデランの王女レイア・オーガナたちの冒険の中でルークが成長していく、ワクワクとドキドキに満ちた宇宙冒険譚です。クリス曰く『Music of the Spheres』は本作から影響を受けているとのことです(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』((1977年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:アーヴィン・カーシュナー(原案:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:リチャード・マーカンド(原案:ジョージ・ルーカス

 

●『E.T.

1982年にアメリカで公開されたSF映画アメリカのとある町に住む少年エリオットとその家族と、地球の外からやってきた不思議なエイリアンE.T.(「the extra-terrestrial(地球外生命体)」の頭文字をとったもの)の交流を描いた物語です。絶賛開催中のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のライブの開始前に流れるSEは、本作『E.T.』のサウンドトラックの「Flying Theme」という曲が使われているそうです。(1982年公開)

出演:ヘンリー・トーマス(エリオット役)、ディー・ウォレス(メアリー役)、ロバート・マクノートン(マイケル役)、ドリュー・バリモア(ガーディ役)ほか

監督:スティーブン・スピルバーグ

 

▼「Flying Theme (From "E.T. the Extra-Terrestrial")」音源(Apple Musicより)

 

 

 

コールドプレイの最新ライブツアーの模様を収めたライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が配信開始!

 

 

絶賛開催中のコールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が、Amazon Prime Videoにて遂に配信開始となりました。

 

当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!

 

米タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

 

 

▼『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(Amazon Prime Videoより)

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:Coldplay / コールドプレイ | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

バンド公式サイト:Coldplay - Official Site

 

 

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Biutyful - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の「Biutyful」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

▲「Biutyful」ミュージックビデオより

 

 

Coldplay(コールドプレイ)

▲NME Japanより

 

1997年にイギリスはイングランドのロンドンにて、ボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン、写真左から2人目)、ギタリストのJonny Buckland(ジョニー・バックランド、写真左から3人目)、ベーシストのGuy Berryman(ガイ・ベリーマン、写真左から4人目)、ドラマーのWill Champion(ウィル・チャンピオン、写真左から1人目)の4人で結成されたバンド。ギターやピアノが奏でる美しいメロディや、愛する人への想いや生きていく上で感じる苦悩を綴った繊細な歌詞が印象的な「オルタナティブロック」と呼ばれる作風のほか、カラフルなエレクトロニックサウンドをはじめその時々のトレンドのサウンドも織り交ぜたポップなサウンドや、「マイノリティとして生きること」や「愛を信じること」といった壮大なスケールの世界観が綴られた歌詞が印象的な「オルタナティブポップ」と呼ばれる作風で知られる。これまでに9枚のスタジオアルバムと40曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』『Viva La Vida Or Death And All His Friends』『Mylo Xyloto』『A Head Full Of Dreams』などがあり、代表曲に「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Viva La Vida」「Paradise」「A Sky Full Of Stars」「Hymn For The Weekend」などがある。

今回紹介する「Biutyful」は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム『Music of the Spheres』の収録曲。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「Biutyful - Coldplay【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

絶賛開催中のコールドプレイのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」が遂に日本にやってくる!

 

 

コロナ禍による行政上の制限がついに撤廃され、海外のミュージシャンたちの来日公演の開催が続々と決定している昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。プレイガイドのサイトやお財布とにらめっこしながら、「ああでもない、こうでもない」と考えを巡らせる、大変だけれど楽しい日々が続いていることかと存じます。

 

さて、そんな海外ミュージシャンの来日ラッシュの最中、今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の来日公演も決定しています*1。最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」の日本公演は、11月6日(月)と7日(火)の2日間、東京都は文京区にある東京ドームにて行われます(スペシャルゲストはなんと、コンポーザーのAyaseとボーカルのIkuraからなる、「小説を音楽にするユニット」YOASOBI(ヨアソビ)に決定!*2)。

 

平日の2日間の開催という、コールドプレイの主たるファン層にとっては少々スケジュールの調整が要りそうな日程ながら、プレイガイドのチケット先行受付では抽選に漏れる人が続出、チケットの一般発売が開始すると、あっという間に全席種が完売してしまいました。現在はステージレイアウトの確定に伴い限られた席種・限られた枚数ながら追加席が再度販売されているほか、プレイガイドによってはチケットのリセールが行われているところもあります。前回の来日公演を踏まえると当日券の販売もあるかもしれませんが、確実に観たい、なるべく良い席で観たいという方は、早めの行動をとっておいた方が安心ですね。

 

 

▼✨ Coldplay Asia & Australia 2023 Tour (Official trailer)(YouTubeより)


www.youtube.com

 

Coldplay「Music of the Spheres World Tour」日本公演公式サイト

www.livenation.co.jp

 

 

前作『Everyday Life』のリリース時、クリスが「環境に優しいツアーが実現できるまで、しばらくツアーは行わないつもりなんだ」と述べ*3、ニューアルバムを引っ提げてのライブツアーを期待していたファンを大いに悲しませたことも記憶に新しいですが、クリスのそんな発言から2年を経て、コールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は満を持して「環境に優しいツアー」となって帰ってきました。

 

「環境に優しくなった」とは謳いつつも、それでライブのスケール感が損なわれたかというわけでもないようで、色とりどりの眩いレーザーや事あるごとに打ち上がる紙吹雪と花火、そして会場を光の海(あるいは星の瞬く夜空?)に変えてしまうXyloband(ザイロバンド)といった、コールドプレイのライブではお馴染みのド派手な演出は今回のツアーでも健在のようです(というか、傍目には何が変わったのかが全く分からない...!)。

 

 

▼A Sky Full Of Stars (Live at River Plate)(YouTubeより)
絶賛開催中の最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』を引っ提げたライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、2022年の10月28日に南米はアルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブからのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

コールドプレイの公式サイトでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」で行っている環境への配慮がまとめられています*4再生可能エネルギーの使用や使用されるプラスチックの削減をはじめとして、チケットが1枚売れるごとに1本の樹を植樹する活動や、環境への負荷が少ない交通手段を用いて会場に訪れた観客への、専用のアプリを通じた物販で使える割引コードの提供、そして使用することで発電を行える自転車や床をライブ会場に設置し、観客にライブを楽しみつつ発電に協力してもらう試みなど、ユニークな取り組みも多数行っています。

 

 

▼Music of the Spheres World Tour: Sustainability

sustainability.coldplay.com

 

 

三者機関の調べでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は現時点で前回のライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」と比べてCO2排出量を約47%削減できているとのことです*5。時には環境保護団体から指摘を受けたり*6、金銭的な問題からそもそもツアー自体が行えない可能性があったことがクリスの口から明かされたりなど*7、やはり大変なこともあるにはあるようですが、いちファンとしては頑張ってほしいと思いますし、応援したいと思います。

 

さて、今回はコールドプレイの6年ぶりの来日公演を祝して、彼らの最新アルバム『Music of the Spheres』の楽曲の歌詞の和訳を紹介していきたいと思います。今回は「Biutyful」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

「Biutyful」について

 

 

ぽわんとした電子音が耳に心地良く、「私は願うわ、彼らがあなたをロケットと名付けて、自由のためにあなたを発進させることを(I hope they name you a rocket and take you for a ride for free)」や「西瓜の月、君が生きていてくれて嬉しいよ(Watermelon moon, so happy you’re alive)」などのクリスらしいワードセンスがのびのびと炸裂した歌詞も印象的な癒し系エレクトロポップの本楽曲「Biutyful」は、ミステリアスな歌声を持つエイリアンのシンガーAngel Moonとのコラボ曲(?)となっています。

 

 

▲謎のエイリアンAngel Moonさんのお姿①:「Higher Power」のミュージックビデオにて、電光掲示板を通してチラッと登場していました

 

▲謎のエイリアンAngel Moonさんのお姿②:「My Universe」のミュージックビデオにて遂に登場!Angel(天使)の名に違わない華やかなルックスです

 

▲謎のエイリアンAngel Moonさんのお姿③:そして本楽曲「Biutyful」のミュージックビデオにて再登場!君なんか写真と違わない?「My Universe」のミュージックビデオは遠い昔の話とのことだったので、永い年月の中で何かがあったのかもしれません

 

 

エイリアンっぽいイントネーション(?)で表記した「Beautiful(美しい、きれいな)」と思わしき曲のタイトル「Biutyful」や、クリスらしいオプティミズム溢れる歌詞、そしてAngel Moonなる謎のエイリアンの存在など、なんだかふんわりとした存在感を放つ一曲でありながら、本楽曲「Biutyful」は今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」では(特にサプライズ等が用意されていなければ)ライブの最後に演奏される締めの一曲(!?!?)になっています。

 

「もっとこう...「Up&Up」みたいな締めに相応しい曲があるんじゃないの!?」とも思いますが、YouTubeにアップされているファンが撮影したライブの映像を見ていると、意外と今回のライブツアーのセットリストの締めに相応しい曲として聞こえてくるのが不思議でした。「そして、僕は川がやっと海へ辿り着いたみたいに感じるんだ(And I feel like a river finally arrived at sea)」という歌詞の一節がなんだかグッとくるんですよね。観客が身に着けたザイロバンドが生み出すあの光の海のような光景が、とても美しい(beautiful)...もとい、とてもウつくしい(biutyful)ものに思えました。

 

本楽曲は、クリスと彼の現在のパートナーであるアメリカの女優Dakota Johnson(ダコタ・ジョンソン)がストーリーを書き、コールドプレイとは旧知の仲であるイギリスの映像作家、Mat Whitecross(マット・ホワイトクロス、コールドプレイの「Paradise」のミュージックビデオを務めたことで有名)が監督を務めたミュージックビデオも非常にキュートなものになっています。

 

「R U Weird?(君って変わってる?)」の合言葉に誘われてやってきた、先のAngel Moonをはじめとするはみ出し者のパペット4人組が「The Weirdos(変わり者)」というバンドを組み、世界的な成功を収める...というストーリーは、もしかするとコールドプレイというバンドの歩みを投影したものだったりするのかもしれません。

 

 

▼「Biutyful」音源(Apple Musicより)

Biutyful

Biutyful

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼「Biutyful」ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

Biutyful - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

All I know is I love you so

 

Angel Moon:私に分かるのは、あなたをこんなにも愛しているということだけ

 

I hope that you get everything you want in this biutyful life

Change for your pocket, someone for the night

I hope they name you a rocket and take you for a ride for free

And if they tell you you’re nothing, maybe you’d explain

To me you’re the summer sun after the rain

And you were there when I needed

Something for the pain, you see

 

Angel Moon:私は願うわ、あなたがこのウつくしい人生で求めるものすべてを手にすることを

ポケットの小銭や、夜を共にする誰かを

私は願うわ、彼らがあなたをロケットと名付けて、自由のためにあなたを発進させることを

そして、もし、彼らがあなたに「君は何者でもない」と言うのなら、きっとあなたは説明してくれる

「自分にとって、あなたは雨の後に顔を見せる夏の太陽だ」と

そして、私が痛みのための何かを必要としていたとき、

あなたはそこにいてくれた、分かるでしょ

 

When you love me love me love me

When you love me love me love me

When you love me love me love me

When you love me love me love me

I’m nowhere else

I’m on top of the world, man

On top of the world

And it’s so biutyful

And you’re so biutyful

 

Angel Moon:あなたが私を愛して、愛して、愛してくれるとき

あなたが私を愛して、愛して、愛してくれるとき

あなたが私を愛して、愛して、愛してくれるとき

あなたが私を愛して、愛して、愛してくれるとき

私は他の何処でもないそこにいるの

私は世界のてっぺんにいるの、そうよ

世界のてっぺんにいるの

そして、それはこんなにもウつくしいの

そして、あなたはこんなにもウつくしいの

 

I hope that you get everything you want in this biutyful life

Watermelon moon, so happy you’re alive

And I feel like a river finally arrived at sea

 

Chris:僕は願う、君がこのウつくしい人生で求めるものすべてを手にすることを

西瓜の月、君が生きていてくれてとても嬉しいよ

そして、僕は川がやっと海へ辿り着いたみたいに感じるんだ

 

Cause when you love me love me love me

When you love me love me love me

When you love me love me love me

When you love me love me love me

I know I’ll be on top of the world man

On top of the world

And it’s so biutyful

And you’re so biutyful

And it’s so biutyful

 

Chris & Angel Moon:なぜって、君が僕を愛して、愛して、愛してくれるとき

君が僕を愛して、愛して、愛してくれるとき

君が僕を愛して、愛して、愛してくれるとき

君が僕を愛して、愛して、愛してくれるとき

分かってる、僕は世界のてっぺんにいるんだ、そうさ

世界のてっぺんにいるんだ

Angel Moon:そして、それはこんなにもウつくしいの

そして、あなたはこんなにもウつくしいの

そして、それはこんなにもウつくしいの

 

Cause when you love me love me love me

When you love me love me love me

When you love me love me love me

When you love me love me love me

 

Chris:なぜって、君が僕を愛して、愛して、愛してくれるとき

君が僕を愛して、愛して、愛してくれるとき

君が僕を愛して、愛して、愛してくれるとき

君が僕を愛して、愛して、愛してくれるとき

 

I know I’ll be on top of the world man

On top of the world

And it’s so biutyful

And you’re so biutyful

And it’s so biutyful

And you’re so biutyful

 

分かってる、僕は世界のてっぺんにいるんだ、そうさ

Chris & Angel Moon:世界のてっぺんにいるんだ(世界のてっぺんにいるの)

そして、それはこんなにもウつくしいの

そして、あなたはこんなにもウつくしいの(君はこんなにもウつくしいんだ)

そして、それはこんなにもウつくしいの(それはこんなにもウつくしい)

そして、あなたはこんなにもウつくしいの(君はこんなにもウつくしいんだ)

 

 

アルバム『Music of the Spheres』や収録楽曲「Biutyful」等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングルほか〉📻♫

 

●「Biutyful」

クリスがミステリアスな歌声をしたエイリアンのAngel Moonと共に愛し愛される喜びを歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』収録の楽曲!(2021年リリース)

Biutyful

Biutyful

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

ベテランのイギリスのバンドコールドプレイがなんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボ!!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

 

〈アルバム〉📕♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

Live In Buenos Aires

Live In Buenos Aires

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

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  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
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●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

 

▼輸入盤CD

 

●『Live In Buenos Aires / Live In Sao Paulo / A Head Full Of Dreams (Film)』(通称『The Butterfly Package』)(ライブアルバム/ライブフィルム/ドキュメンタリーフィルム)

 

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム『Live In Buenos Aires』と、同ツアーより2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロにて行われたライブを収録したライブフィルム『Live In Sao Paulo』、そしてバンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史をメンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム『A Head Full Of Dreams (Film)』の3作品がひとつのパッケージになった超豪華アイテム!(2018年リリース)

 

※『Live In Buenos Aires』は単体でも発売されています

※『A Head Full Of Dreams (Film)』は、「Amazon Prime Video」にて『Coldplay: A Head Full Of Dreams』の題で同じ内容のものが配信されています

 

▼国内盤CD&DVD(おすすめ!)

 

▼輸入盤(CD&DVDとアナログレコード&DVDの2形態があります)

 

 

▼その他

 

〈映像作品〉

 

●『Coldplay: A Head Full Of Dreams』(ドキュメンタリーフィルム)

コールドプレイのことをもっと深く知りたい人にぴったり!バンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史を、メンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム!(2018年公開)

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

※内容は『The Butterfly Package』の『A Head Full Of Dreams (Film)』と同じものです

 

●『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(ライブフィルム)【New!!】

ついに来た!コールドプレイが最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げて行っているライブツアー『Music of the Spheres World Tour』より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム!当時世界中の映画館で本作のライブビューイングが行われたことも記憶に新しいですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

 

 

コールドプレイの最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』が好評発売中!

 

 

コールドプレイの9作目となるスタジオアルバム『Music of the Spheres』が現在好評発売中です。

 

クリス曰く「映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている」*8という今作は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有したアルバムになっています(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

今作からは、80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的な「Higher Power」と、なんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボし、この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う「My Universe」の2曲が先行シングルとしてリリースされています。

 

 

▼Overtura (Music Of The Spheres album trailer)(YouTubeより)

今作の舞台である架空の惑星系「The Spheres」をフィーチャーしたアルバムトレイラー!「The Spheres」には、紫色の小さな惑星「Kaotica」やカラフルな兄弟星の惑星「Echo」、青いマーブル模様をした大きな惑星「Calypso」や稲妻の迸る小さな惑星「Ultra」、草花が生い茂る大きな惑星「Floris」や七色に輝く惑星「Epiphane」、そして青紫色の途方もない大きさの星雲「Coloratura」など、姿かたちも様々な12の惑星が存在しています。


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▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。


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▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


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本作のプロデュースは、バンドが「この宇宙の真の驚異」と称えるスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、90年代から現在に至るまで、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が務めています。

 

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「I Want It That Way」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのボーイバンドBackstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)の大ヒット曲!(1999年リリース)


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▼「So What」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーP!nk(ピンク)の全米ナンバー1ヒットソング!(2009年リリース)


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▼「California Gurls」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーKaty Perryケイティ・ペリー)の全米ナンバー1ヒットソング!(2010年リリース)


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▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全米ナンバー1ヒット曲!(2019年リリース)


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ポップ畑のプロデューサーを招いただけはあり、サウンドの印象としては、最近のトレンドである80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な、ラジオやヒットチャート、そしてライブで映えそうなモダンでポップな仕上がりのサウンドになっている印象を受けます。

 

また、本作は他のアーティストとのコラボレーションも多く、先に挙げた韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス、「My Universe」に参加)を始め、アメリカの歌姫Selena Gomez(セレーナ・ゴメス、「Let Somebody Go」に参加)、アメリカのR&BユニットWe Are King(「Human Heart」に参加)、イギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー、「Human Heart」に参加)などなど、多数のコラボレーターが参加しています。

 

 

BTS日本公式ファンクラブサイト

bts-official.jp

 

▼「Dynamite」ミュージックビデオ(YouTubeより)

広い海を越え、今や世界的な成功を収めるまでに至った韓国のボーイバンドBTSの代表曲!彼らの楽曲の歌詞やインタビューの発言をちゃんと見てみると分かりますが、彼らのアティチュードは意外とコールドプレイに近いところがあります。


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▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)

アメリカの女優、シンガーのセレーナ・ゴメスの大ヒットソング!セレーナさんのしっとりとした歌声と、痛ましくも前向きな歌詞がとても印象的です。


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▼We Are King(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)

近未来型R&Bとでも言うべき神秘的な音楽性で、デビュー前からケンドリック・ラマーやプリンスなどのミュージシャンや耳の早いリスナーたちに注目されていた、ストローザ姉妹を中心としたアメリカの新進気鋭のR&Bグループ、We Are King!有名ミュージシャンの性なのか、話題にしやすい部分だけがやたらめったらとあげつらわれますが、こういった面白いミュージシャンをフックアップしてくるあたりに、コールドプレイの侮れなさを感じます。


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▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)

齢27にして2度のグラミー賞に輝くイギリスのマルチインストゥルメンタリスト、ジェイコブ・コリアー!こちらの楽曲は、歌声を多重録音してふくよかなハーモニーを作り出す彼お得意のユニークなスタイルで作られています。音楽家の家庭に生まれ、自らも音楽を学ぶ超エリートのミュージシャンでありながら、彼が作る遊び心に溢れた楽曲は、誰にとっても面白く親しみやすいものになっています。


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前々作『A Head Full Of Dreams』にも引けを取らないポップさと多数のコラボレーターを有し、惑星やエイリアンといった宇宙のモチーフが多く登場することが印象的な本作『Music of the Spheres』ですが、クリスは先行シングル「Higher Power」のお披露目の場となったISS国際宇宙ステーション)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中で、本作についてこんなふうに語っています。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


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(動画の6:30辺りから)

 


Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.


クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。


Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.


トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。


Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...


クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...


Thomas: - True, very true.


トマ:──そうです、本当にそうです。


Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.


クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

クリスの発言を鑑みると、本作は「地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思い」を、「宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らし」に擬えて伝えるアルバムとなっているようです。

 

実は、本作の歌詞の和訳をしている最中に、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思わしきものを偶然見つけました。それは、大昔の数学博士ピタゴラスが提唱した音楽と宇宙にまつわる思想、その名も「Music of the Spheres(天球の音楽)」です(以下、ONTOMOというWebマガジン*9に掲載された、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事です)。
 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 


今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


残念ながら宇宙空間には大気が存在しないため、ピタゴラスの言う「星たちが奏でる音楽」は私たちの耳には届きようがありません。読んでいるとワクワクするロマンに溢れた思想ではあるのですが、今現在の科学的な観点からは、ナンセンスなものと言わざるを得ないのです。では、なぜコールドプレイが2021年の今になってこんな思想を引用してきたのかというと、彼らにとっての宇宙(Universe)では、それが意味をなしうるものだからなのだと思います。

 

歌詞を読んでみれば分かると思いますが、本作で語られる宇宙(Universe)は、太陽や月、星といった「天体が存在する空間」というよりも、僕と君、つまりは「人々が存在する世界」と解釈するのが正しいように思います(実際「Universe」には「宇宙」と「世界」ふたつの訳し方が存在しています)。基本的に本作の楽曲は宇宙のモチーフを絡めながら「人々」のことを歌ったものである、ということは、「My Universe」や「Coloratura」などの歌詞を見ればお判りいただけるかと思います。

 

「EVERYTHING IS MADE OF MUSIC(あらゆるものは音楽でできている)」。本作のブックレットの「🪐」と「♾️」のページには、各々の惑星「Neon Moon I」と「Infinity Station」の文字でこんなッセージが記されています。僕は、ピタゴラスの思想からタイトルをとり、様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共にポップで楽観的な世界観を示した本作『Music of the Spheres』でコールドプレイが目指したのは、「この宇宙(Universe)に音楽で調和をもたらすこと」、すなわち「僕と君、全ての人々に音楽で調和をもたらすこと」なのではないかな、と思います(実際のところは彼らに聞いてみないと分かりませんけどね)。

 

本作の楽曲は、ライブで真価を発揮するものだと思います。会場いっぱいに詰めかけた各々の観客たちが身につける「Xyloband」が生み出す星の瞬く夜空を思わせる光景の中、私たちが声を合わせて歌うとき、本作でコールドプレイが目指した「音楽で宇宙に調和がもたらされる光景」が、「音楽で全ての人々に調和がもたらされる光景」が訪れるのではないか、と僕は思っているのです。


異なる立場にある人々の間の対立/分断がいっそう深まりつつある今のこの世界で、それでもなお、私たち地球に暮らす人々をその愛でひとつにせしめんとしてみせる本作、今やこの世界、あるいはこの地球で最も有名なバンドのひとつとなった彼らが鳴らすに相応しい、野心的かつ意義深いアルバムだと思います。

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

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●「My Universe

ベテランのイギリスのバンドコールドプレイがなんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボ!!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

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  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫
 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

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  • コールドプレイ
  • ポップ
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▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

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▼その他

 

〈本作のタイトルの元ネタ!?音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事〉

 

本作の歌詞の和訳をしている最中に偶然発見した、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われる、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集したONTOMOというWebマガジンの記事です。

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


〈関連映像作品〉

 

●映画『スター・ウォーズ』シリーズ

1977年からアメリカで公開されたSF映画のシリーズ。物語の舞台は、遠い昔遥か彼方に存在したとある銀河。その銀河の辺境に位置する、小さな砂漠の惑星タトゥイーンに住む水分農夫の青年ルーク・スカイウォーカーは、ある日何やら訳ありの様子の2体のドロイド、プロトコルドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2を購入したことから、銀河を恐怖で支配する銀河帝国と彼らに抵抗する反乱同盟軍との激しい戦いへと巻き込まれていきます。不思議な力フォースを使いこなすジェダイの騎士ベン・ケノービやヨーダとの交流や、フォースの暗黒面に精通するシスの暗黒卿ダース・ベイダーとの闘い、荒っぽいけど頼りになる密輸業者ハン・ソロ&チューバッカのコンビと美しい容姿とは裏腹に結構気の強い惑星オルデランの王女レイア・オーガナたちの冒険の中でルークが成長していく、ワクワクとドキドキに満ちた宇宙冒険譚です。クリス曰く『Music of the Spheres』は本作から影響を受けているとのことです(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』((1977年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:アーヴィン・カーシュナー(原案:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:リチャード・マーカンド(原案:ジョージ・ルーカス

 

●『E.T.

1982年にアメリカで公開されたSF映画アメリカのとある町に住む少年エリオットとその家族と、地球の外からやってきた不思議なエイリアンE.T.(「the extra-terrestrial(地球外生命体)」の頭文字をとったもの)の交流を描いた物語です。絶賛開催中のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のライブの開始前に流れるSEは、本作『E.T.』のサウンドトラックの「Flying Theme」という曲が使われているそうです。(1982年公開)

出演:ヘンリー・トーマス(エリオット役)、ディー・ウォレス(メアリー役)、ロバート・マクノートン(マイケル役)、ドリュー・バリモア(ガーディ役)ほか

監督:スティーブン・スピルバーグ

 

▼「Flying Theme (From "E.T. the Extra-Terrestrial")」音源(Apple Musicより)

 

 

 

 

コールドプレイの最新ライブツアーの模様を収めたライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が配信開始!

 

 

絶賛開催中のコールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が、Amazon Prime Videoにて遂に配信開始となりました。

 

当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!

 

米タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

 

 

▼『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(Amazon Prime Videoより)

 


最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:Coldplay / コールドプレイ | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

バンド公式サイト:Coldplay - Official Site

 

 

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People of the Pride - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の「People of the Pride」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

▲「People of the Pride」ミュージックビデオより

 

 

Coldplay(コールドプレイ)

▲NME Japanより

 

1997年にイギリスはイングランドのロンドンにて、ボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン、写真左から2人目)、ギタリストのJonny Buckland(ジョニー・バックランド、写真左から3人目)、ベーシストのGuy Berryman(ガイ・ベリーマン、写真左から4人目)、ドラマーのWill Champion(ウィル・チャンピオン、写真左から1人目)の4人で結成されたバンド。ギターやピアノが奏でる美しいメロディや、愛する人への想いや生きていく上で感じる苦悩を綴った繊細な歌詞が印象的な「オルタナティブロック」と呼ばれる作風のほか、カラフルなエレクトロニックサウンドをはじめその時々のトレンドのサウンドも織り交ぜたポップなサウンドや、「マイノリティとして生きること」や「愛を信じること」といった壮大なスケールの世界観が綴られた歌詞が印象的な「オルタナティブポップ」と呼ばれる作風で知られる。これまでに9枚のスタジオアルバムと40曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』『Viva La Vida Or Death And All His Friends』『Mylo Xyloto』『A Head Full Of Dreams』などがあり、代表曲に「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Viva La Vida」「Paradise」「A Sky Full Of Stars」「Hymn For The Weekend」などがある。

今回紹介する「People of the Pride」は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム『Music of the Spheres』収録の楽曲。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「People of the Pride - Coldplay【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

絶賛開催中のコールドプレイのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」が遂に日本にやってくる!

 

 

コロナ禍による行政上の制限がついに撤廃され、海外のミュージシャンたちの来日公演の開催が続々と決定している昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。プレイガイドのサイトやお財布とにらめっこしながら、「ああでもない、こうでもない」と考えを巡らせる、大変だけれど楽しい日々が続いていることかと存じます。

 

さて、そんな海外ミュージシャンの来日ラッシュの最中、今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の来日公演も決定しています*1。最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」の日本公演は、11月6日(月)と7日(火)の2日間、東京都は文京区にある東京ドームにて行われます(スペシャルゲストはなんと、コンポーザーのAyaseとボーカルのIkuraからなる、「小説を音楽にするユニット」YOASOBI(ヨアソビ)に決定!*2)。

 

平日の2日間の開催という、コールドプレイの主たるファン層にとっては少々スケジュールの調整が要りそうな日程ながら、プレイガイドのチケット先行受付では抽選に漏れる人が続出、チケットの一般発売が開始すると、あっという間に全席種が完売してしまいました。現在はステージレイアウトの確定に伴い限られた席種・限られた枚数ながら追加席が再度販売されているほか、プレイガイドによってはチケットのリセールが行われているところもあります。前回の来日公演を踏まえると当日券の販売もあるかもしれませんが、確実に観たい、なるべく良い席で観たいという方は、早めの行動をとっておいた方が安心ですね。

 

 

▼✨ Coldplay Asia & Australia 2023 Tour (Official trailer)(YouTubeより)


www.youtube.com

 

Coldplay「Music of the Spheres World Tour」日本公演公式サイト

www.livenation.co.jp

 

 

前作『Everyday Life』のリリース時、クリスが「環境に優しいツアーが実現できるまで、しばらくツアーは行わないつもりなんだ」と述べ*3、ニューアルバムを引っ提げてのライブツアーを期待していたファンを大いに悲しませたことも記憶に新しいですが、クリスのそんな発言から2年を経て、コールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は満を持して「環境に優しいツアー」となって帰ってきました。

 

「環境に優しくなった」とは謳いつつも、それでライブのスケール感が損なわれたかというわけでもないようで、色とりどりの眩いレーザーや事あるごとに打ち上がる紙吹雪と花火、そして会場を光の海(あるいは星の瞬く夜空?)に変えてしまうXyloband(ザイロバンド)といった、コールドプレイのライブではお馴染みのド派手な演出は今回のツアーでも健在のようです(というか、傍目には何が変わったのかが全く分からない...!)。

 

 

▼A Sky Full Of Stars (Live at River Plate)(YouTubeより)
絶賛開催中の最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』を引っ提げたライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、2022年の10月28日に南米はアルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブからのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

コールドプレイの公式サイトでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」で行っている環境への配慮がまとめられています*4再生可能エネルギーの使用や使用されるプラスチックの削減をはじめとして、チケットが1枚売れるごとに1本の樹を植樹する活動や、環境への負荷が少ない交通手段を用いて会場に訪れた観客への、専用のアプリを通じた物販で使える割引コードの提供、そして使用することで発電を行える自転車や床をライブ会場に設置し、観客にライブを楽しみつつ発電に協力してもらう試みなど、ユニークな取り組みも多数行っています。

 

 

▼Music of the Spheres World Tour: Sustainability

sustainability.coldplay.com

 

 

三者機関の調べでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は現時点で前回のライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」と比べてCO2排出量を約47%削減できているとのことです*5。時には環境保護団体から指摘を受けたり*6、金銭的な問題からそもそもツアー自体が行えない可能性があったことがクリスの口から明かされたりなど*7、やはり大変なこともあるにはあるようですが、いちファンとしては頑張ってほしいと思いますし、応援したいと思います。

 

さて、今回はコールドプレイの6年ぶりの来日公演を祝して、彼らの最新アルバム『Music of the Spheres』の楽曲の歌詞の和訳を紹介していきたいと思います。今回は「People of the Pride」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

「People of the Pride」について

 

 

コールドプレイ流インダストリアルロックとでも言うべきヘヴィなサウンドも印象的な本楽曲「People of the Pride」は、バンドがブラック・ライヴズ・マター*8やゲイ・プライド*9といった、望ましくない境遇に置かれた者たちが、自らの意志を声を上げアピールする動きを支持する意志を示した、かなり踏み込んだ強いメッセージ性を有する楽曲になっています。ライブではこの曲が演奏される際、クリスがレインボーフラッグ(ゲイ・プライドのシンボルである虹色の旗)を掲げる様子もしばしば見られます(以下、NMEの記事「On The Cover - Coldplay: “This is our period of having no fear”」*10より、クリスの発言を引用しています)。

 

ブラック・ライヴズ・マター:アフリカ系アメリカ人のコミュニティに端を発した、黒人に対する暴力や構造的な人種差別の撤廃を訴える、国際的な積極行動主義の運動の総称(Wikipediaより)。

 

ゲイ・プライド:レズビアン、ゲイ、バイセクシャルトランスジェンダーLGBT)の人々が自己の性的指向性自認に誇りを持つべきとする概念。LGBTプライドとも(Wikipediaより)

 

 

“A lot of it came from the Black Lives Matter and Gay Pride marches where people using their voice to say ‘this situation is ridiculous’, so I think it’s our ‘This situation is ridiculous’ song,”

 

「この曲の大部分は、人々が自分たちの声を使って「この状況は馬鹿げている」と声を上げるブラック・ライヴズ・マターやゲイ・プライドの行進から着想を得たんだ。だから、この曲は僕たちにとっての「この状況は馬鹿げている」と声を上げることの曲だと思うんだ。」

 

“We’re quite polite about it, though, as opposed to saying, ‘You fucking arseholes!’ But this is about human politics. This is the politics that believes that everyone on the planet has a right to be themselves. And I think whether you’re an old soft-rock superstar, or a young whippersnapper, you’re allowed to believe that.”

 

「僕たちは『このとんでもないマヌケ野郎どもめ!』なんて言うにはだいぶ品が良すぎる人間だけどね。でも、これは人の政見についてのものだ。これは、この星にいるみんなに自分らしくある権利があるという思いについての政見なんだ。そして、僕は年老いたソフトロックのスーパースターであろうと血気盛んな若者であろうと、それを信じることを受け入れられると思うんだ。」

 

 

コールドプレイらしいロック魂がアツく炸裂した(彼らにとっての「ロック」とは、「自分らしくあろうとする思い」だと個人的に解釈しています)、個人的に本作『Music of the Spheres』のハイライトのひとつとも言いたい一曲「People of the Pride」は、日本の洋楽リスナーあるあるのひとつ「歌詞を読んでみてびっくりする曲」の筆頭ではないでしょうか。前作『Everyday Life』以降、クリスの歌詞は具体的なものごとにはっきり言及し、己の意志を明確に示すことを全く厭わなくなっています。現在のコールドプレイの音楽の魅力のひとつは「歌詞の力強さ」だと個人的に思っているので、気になった方は、ぜひ『Everyday Life』や『Music of the Spheres』の歌詞カードを引っ張り出してきて、もう一度見直してみてください。

 

 

▼「People of the Pride」音源(Apple Musicより)

People of the Pride

People of the Pride

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼「People of the Pride」ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

People of the Pride - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

(People on the left, people on the right

got a lion inside, people of the pride)

 

(左に立つ人々、右に立つ人々

心に獅子を宿した、誇りを抱いた人々)

 

There’s a man who swears he’s god

Unbelievers will be shot

There’s a man who walks around

Like he owns the f*cking lot

There’s a man who takes his time

From his homemade cuckoo clock

And he makes us march around it

Tick tock tick tock tick tock

 

自分を神と宣う男がいる

信じない者は撃たれるだろう

その場を闊歩する男がいる

そこが自分の所有物であるかのように

自分の時間を数える男がいる

自分のお手製の鳩時計で

そして、彼が僕たちにその周りを行進させる

チクタク、チクタク、チクタク

 

There’s a crocodile cross-eyed

There’s a turning of the tide

We’re no longer gonna fight for

Some old crook and all his crimes

There’s a sewing up of rags

Into revolution flags,

Got to stand up to be counted,

Be an anthem for your times

It’s just work

 

此方を睨む鰐の目が見える

潮の変わり目が見える

僕たちはじきに闘うことを止めるだろう

古い悪玉や、すべての彼の罪との闘いを

襤褸布が縫い込まれる、

革命の旗の中に

数に入るために立ち上がらなければ、

君の時代の賛歌にならなければ

ひと仕事さ

 

It’s just work, it’s not easy

And we could all be blown apart

And heaven is the fire escape

You try to cling to in the dark

It’s just work, believe me

Still my beating heart

We’ll all be free to fall in love

With who we want and say

Yeah

Say yeah

People of the pride

 

ひと仕事さ、簡単なことじゃない

そして、僕らはみんな吹き飛ばされてしまうかもしれない

そして、天国が非常階段なのかもしれない

君は暗闇の中に留まろうとする

ひと仕事さ、僕を信じて

今も脈打つ僕の心臓を

僕たちはみんな恋に落ちることに自由になれる

僕たちがそう望む人と共に、そして言うんだ

そうさ

言うんだ、そうさ

誇りを抱いた人々よ

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

pride:〔...の〕誇り、自慢〔at, in〕

 

swear:〔...に対して/...にかけて〕...(は本当のこと)だと断言する〔to / on〕

 

unbeliever:不信仰[不信心]者

 

own:〈人などが〉〈譲渡可能な物〉を所有する、...の所有権を持つ

 

f*ucking:いまいましい[く]、ひどい[く]

 

lot:(人・物など)全部、なにもかも

 

take one's time:〔...を/...するのに〕ゆっくり[のんびり、自分のペースで]やる、必要以上の時間をかけて[のろのろ]やる〔over / to do, doing〕

 

homemade:〈料理・飲食物などが〉自家製の、手作りの

 

cuckoo clock:カッコウ時計、鳩時計

 

make:〈人・物・事が〉〈人・物など〉に...させる

 

tick:チクタク[カチカチ]と鳴る

 

cross-eyed:寄り目の

 

crook:悪、悪玉、いかさま師

 

crime:(一般に)犯罪、罪、悪事

 

sewing:縫った物、縫い物

 

rag:布切れ

 

revolution:(政治的)革命

 

anthem:(ある時代などの)代表的な歌、代表曲

 

blow apart:〈風・爆破などが〉...をばらばらに吹きとばす

 

fire escape:非常階段

 

cling:〈人が〉〈希望・習慣など〉に執着する、...を固守する

 

 

アルバム『Music of the Spheres』や収録楽曲「People of the Pride」等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングルほか〉📻♫

 

●「People of the Pride」

コールドプレイ流インダストリアルロックとでも言うべきヘヴィなサウンドに乗せて、ブラック・ライヴス・マターやゲイ・プライドといった、望ましくない境遇に置かれた者たちが、自らの意志を声を上げアピールする動きを支持する意志を示した、9thアルバム『Music of the Spheres』収録の楽曲!(2021年リリース)

People of the Pride

People of the Pride

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

ベテランのイギリスのバンドコールドプレイがなんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボ!!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

〈アルバム〉📕♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

Live In Buenos Aires

Live In Buenos Aires

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
Amazon

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

 

▼輸入盤CD

 

●『Live In Buenos Aires / Live In Sao Paulo / A Head Full Of Dreams (Film)』(通称『The Butterfly Package』)(ライブアルバム/ライブフィルム/ドキュメンタリーフィルム)

 

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム『Live In Buenos Aires』と、同ツアーより2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロにて行われたライブを収録したライブフィルム『Live In Sao Paulo』、そしてバンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史をメンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム『A Head Full Of Dreams (Film)』の3作品がひとつのパッケージになった超豪華アイテム!(2018年リリース)

 

※『Live In Buenos Aires』は単体でも発売されています

※『A Head Full Of Dreams (Film)』は、「Amazon Prime Video」にて『Coldplay: A Head Full Of Dreams』の題で同じ内容のものが配信されています

 

▼国内盤CD&DVD(おすすめ!)

 

▼輸入盤(CD&DVDとアナログレコード&DVDの2形態があります)

 

 

▼その他

 

〈映像作品〉

 

●『Coldplay: A Head Full Of Dreams』(ドキュメンタリーフィルム)

コールドプレイのことをもっと深く知りたい人にぴったり!バンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史を、メンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム!(2018年公開)

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

※内容は『The Butterfly Package』の『A Head Full Of Dreams (Film)』と同じものです

 

●『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(ライブフィルム)【New!!】

ついに来た!コールドプレイが最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げて行っているライブツアー『Music of the Spheres World Tour』より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム!当時世界中の映画館で本作のライブビューイングが行われたことも記憶に新しいですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

 

 

コールドプレイの最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』が好評発売中!

 

 

コールドプレイの9作目となるスタジオアルバム『Music of the Spheres』が現在好評発売中です。

 

クリス曰く「映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている」*11という今作は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有したアルバムになっています(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

今作からは、80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的な「Higher Power」と、なんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボし、この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う「My Universe」の2曲が先行シングルとしてリリースされています。

 

 

▼Overtura (Music Of The Spheres album trailer)(YouTubeより)

今作の舞台である架空の惑星系「The Spheres」をフィーチャーしたアルバムトレイラー!「The Spheres」には、紫色の小さな惑星「Kaotica」やカラフルな兄弟星の惑星「Echo」、青いマーブル模様をした大きな惑星「Calypso」や稲妻の迸る小さな惑星「Ultra」、草花が生い茂る大きな惑星「Floris」や七色に輝く惑星「Epiphane」、そして青紫色の途方もない大きさの星雲「Coloratura」など、姿かたちも様々な12の惑星が存在しています。


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▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。


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▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


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本作のプロデュースは、バンドが「この宇宙の真の驚異」と称えるスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、90年代から現在に至るまで、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が務めています。

 

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「I Want It That Way」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのボーイバンドBackstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)の大ヒット曲!(1999年リリース)


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▼「So What」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーP!nk(ピンク)の全米ナンバー1ヒットソング!(2009年リリース)


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▼「California Gurls」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーKaty Perryケイティ・ペリー)の全米ナンバー1ヒットソング!(2010年リリース)


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▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全米ナンバー1ヒット曲!(2019年リリース)


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ポップ畑のプロデューサーを招いただけはあり、サウンドの印象としては、最近のトレンドである80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な、ラジオやヒットチャート、そしてライブで映えそうなモダンでポップな仕上がりのサウンドになっている印象を受けます。

 

また、本作は他のアーティストとのコラボレーションも多く、先に挙げた韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス、「My Universe」に参加)を始め、アメリカの歌姫Selena Gomez(セレーナ・ゴメス、「Let Somebody Go」に参加)、アメリカのR&BユニットWe Are King(「Human Heart」に参加)、イギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー、「Human Heart」に参加)などなど、多数のコラボレーターが参加しています。

 

 

BTS日本公式ファンクラブサイト

bts-official.jp

 

▼「Dynamite」ミュージックビデオ(YouTubeより)

広い海を越え、今や世界的な成功を収めるまでに至った韓国のボーイバンドBTSの代表曲!彼らの楽曲の歌詞やインタビューの発言をちゃんと見てみると分かりますが、彼らのアティチュードは意外とコールドプレイに近いところがあります。


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▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)

アメリカの女優、シンガーのセレーナ・ゴメスの大ヒットソング!セレーナさんのしっとりとした歌声と、痛ましくも前向きな歌詞がとても印象的です。


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▼We Are King(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)

近未来型R&Bとでも言うべき神秘的な音楽性で、デビュー前からケンドリック・ラマーやプリンスなどのミュージシャンや耳の早いリスナーたちに注目されていた、ストローザ姉妹を中心としたアメリカの新進気鋭のR&Bグループ、We Are King!有名ミュージシャンの性なのか、話題にしやすい部分だけがやたらめったらとあげつらわれますが、こういった面白いミュージシャンをフックアップしてくるあたりに、コールドプレイの侮れなさを感じます。


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▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)

齢27にして2度のグラミー賞に輝くイギリスのマルチインストゥルメンタリスト、ジェイコブ・コリアー!こちらの楽曲は、歌声を多重録音してふくよかなハーモニーを作り出す彼お得意のユニークなスタイルで作られています。音楽家の家庭に生まれ、自らも音楽を学ぶ超エリートのミュージシャンでありながら、彼が作る遊び心に溢れた楽曲は、誰にとっても面白く親しみやすいものになっています。


www.youtube.com

 

 

前々作『A Head Full Of Dreams』にも引けを取らないポップさと多数のコラボレーターを有し、惑星やエイリアンといった宇宙のモチーフが多く登場することが印象的な本作『Music of the Spheres』ですが、クリスは先行シングル「Higher Power」のお披露目の場となったISS国際宇宙ステーション)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中で、本作についてこんなふうに語っています。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

(動画の6:30辺りから)

 


Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.


クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。


Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.


トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。


Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...


クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...


Thomas: - True, very true.


トマ:──そうです、本当にそうです。


Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.


クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

クリスの発言を鑑みると、本作は「地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思い」を、「宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らし」に擬えて伝えるアルバムとなっているようです。

 

実は、本作の歌詞の和訳をしている最中に、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思わしきものを偶然見つけました。それは、大昔の数学博士ピタゴラスが提唱した音楽と宇宙にまつわる思想、その名も「Music of the Spheres(天球の音楽)」です(以下、ONTOMOというWebマガジン*12に掲載された、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事です)。
 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 


今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


残念ながら宇宙空間には大気が存在しないため、ピタゴラスの言う「星たちが奏でる音楽」は私たちの耳には届きようがありません。読んでいるとワクワクするロマンに溢れた思想ではあるのですが、今現在の科学的な観点からは、ナンセンスなものと言わざるを得ないのです。では、なぜコールドプレイが2021年の今になってこんな思想を引用してきたのかというと、彼らにとっての宇宙(Universe)では、それが意味をなしうるものだからなのだと思います。

 

歌詞を読んでみれば分かると思いますが、本作で語られる宇宙(Universe)は、太陽や月、星といった「天体が存在する空間」というよりも、僕と君、つまりは「人々が存在する世界」と解釈するのが正しいように思います(実際「Universe」には「宇宙」と「世界」ふたつの訳し方が存在しています)。基本的に本作の楽曲は宇宙のモチーフを絡めながら「人々」のことを歌ったものである、ということは、「My Universe」や「Coloratura」などの歌詞を見ればお判りいただけるかと思います。

 

「EVERYTHING IS MADE OF MUSIC(あらゆるものは音楽でできている)」。本作のブックレットの「🪐」と「♾️」のページには、各々の惑星「Neon Moon I」と「Infinity Station」の文字でこんなッセージが記されています。僕は、ピタゴラスの思想からタイトルをとり、様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共にポップで楽観的な世界観を示した本作『Music of the Spheres』でコールドプレイが目指したのは、「この宇宙(Universe)に音楽で調和をもたらすこと」、すなわち「僕と君、全ての人々に音楽で調和をもたらすこと」なのではないかな、と思います(実際のところは彼らに聞いてみないと分かりませんけどね)。

 

本作の楽曲は、ライブで真価を発揮するものだと思います。会場いっぱいに詰めかけた各々の観客たちが身につける「Xyloband」が生み出す星の瞬く夜空を思わせる光景の中、私たちが声を合わせて歌うとき、本作でコールドプレイが目指した「音楽で宇宙に調和がもたらされる光景」が、「音楽で全ての人々に調和がもたらされる光景」が訪れるのではないか、と僕は思っているのです。


異なる立場にある人々の間の対立/分断がいっそう深まりつつある今のこの世界で、それでもなお、私たち地球に暮らす人々をその愛でひとつにせしめんとしてみせる本作、今やこの世界、あるいはこの地球で最も有名なバンドのひとつとなった彼らが鳴らすに相応しい、野心的かつ意義深いアルバムだと思います。

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

ベテランのイギリスのバンドコールドプレイがなんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボ!!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫
 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
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▼その他

 

〈本作のタイトルの元ネタ!?音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事〉

 

本作の歌詞の和訳をしている最中に偶然発見した、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われる、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集したONTOMOというWebマガジンの記事です。

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。

 


〈関連映像作品〉

 

●映画『スター・ウォーズ』シリーズ

1977年からアメリカで公開されたSF映画のシリーズ。物語の舞台は、遠い昔遥か彼方に存在したとある銀河。その銀河の辺境に位置する、小さな砂漠の惑星タトゥイーンに住む水分農夫の青年ルーク・スカイウォーカーは、ある日何やら訳ありの様子の2体のドロイド、プロトコルドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2を購入したことから、銀河を恐怖で支配する銀河帝国と彼らに抵抗する反乱同盟軍との激しい戦いへと巻き込まれていきます。不思議な力フォースを使いこなすジェダイの騎士ベン・ケノービやヨーダとの交流や、フォースの暗黒面に精通するシスの暗黒卿ダース・ベイダーとの闘い、荒っぽいけど頼りになる密輸業者ハン・ソロ&チューバッカのコンビと美しい容姿とは裏腹に結構気の強い惑星オルデランの王女レイア・オーガナたちの冒険の中でルークが成長していく、ワクワクとドキドキに満ちた宇宙冒険譚です。クリス曰く『Music of the Spheres』は本作から影響を受けているとのことです(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』((1977年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:ジョージ・ルーカス

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:アーヴィン・カーシュナー(原案:ジョージ・ルーカス

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:リチャード・マーカンド(原案:ジョージ・ルーカス

 


●『E.T.

1982年にアメリカで公開されたSF映画アメリカのとある町に住む少年エリオットとその家族と、地球の外からやってきた不思議なエイリアンE.T.(「the extra-terrestrial(地球外生命体)」の頭文字をとったもの)の交流を描いた物語です。絶賛開催中のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のライブの開始前に流れるSEは、本作『E.T.』のサウンドトラックの「Flying Theme」という曲が使われているそうです。(1982年公開)

出演:ヘンリー・トーマス(エリオット役)、ディー・ウォレス(メアリー役)、ロバート・マクノートン(マイケル役)、ドリュー・バリモア(ガーディ役)ほか

監督:スティーブン・スピルバーグ

 


▼「Flying Theme (From "E.T. the Extra-Terrestrial")」音源(Apple Musicより)

 

 

 

 

コールドプレイの最新ライブツアーの模様を収めたライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が配信開始!

 

 

絶賛開催中のコールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が、Amazon Prime Videoにて遂に配信開始となりました。

 

当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!

 

米タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

 

 

▼『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(Amazon Prime Videoより)

 


最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:Coldplay / コールドプレイ | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

バンド公式サイト:Coldplay - Official Site

 

 

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Humankind - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の「Humankind」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

▲「Humankind」ミュージックビデオより

 

 

Coldplay(コールドプレイ)

▲NME Japanより

 

1997年にイギリスはイングランドのロンドンにて、ボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン、写真左から2人目)、ギタリストのJonny Buckland(ジョニー・バックランド、写真左から3人目)、ベーシストのGuy Berryman(ガイ・ベリーマン、写真左から4人目)、ドラマーのWill Champion(ウィル・チャンピオン、写真左から1人目)の4人で結成されたバンド。ギターやピアノが奏でる美しいメロディや、愛する人への想いや生きていく上で感じる苦悩を綴った繊細な歌詞が印象的な「オルタナティブロック」と呼ばれる作風のほか、カラフルなエレクトロニックサウンドをはじめその時々のトレンドのサウンドも織り交ぜたポップなサウンドや、「マイノリティとして生きること」や「愛を信じること」といった壮大なスケールの世界観が綴られた歌詞が印象的な「オルタナティブポップ」と呼ばれる作風で知られる。これまでに9枚のスタジオアルバムと40曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』『Viva La Vida Or Death And All His Friends』『Mylo Xyloto』『A Head Full Of Dreams』などがあり、代表曲に「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Viva La Vida」「Paradise」「A Sky Full Of Stars」「Hymn For The Weekend」などがある。

今回紹介する「Humankind」は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム『Music of the Spheres』収録の楽曲。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「Humankind - Coldplay【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

絶賛開催中のコールドプレイのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」が遂に日本にやってくる!

 

 

コロナ禍による行政上の制限がついに撤廃され、海外のミュージシャンたちの来日公演の開催が続々と決定している昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。プレイガイドのサイトやお財布とにらめっこしながら、「ああでもない、こうでもない」と考えを巡らせる、大変だけれど楽しい日々が続いていることかと存じます。

 

さて、そんな海外ミュージシャンの来日ラッシュの最中、今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の来日公演も決定しています*1。最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」の日本公演は、11月6日(月)と7日(火)の2日間、東京都は文京区にある東京ドームにて行われます(スペシャルゲストはなんと、コンポーザーのAyaseとボーカルのIkuraからなる、「小説を音楽にするユニット」YOASOBI(ヨアソビ)に決定!*2)。

 

平日の2日間の開催という、コールドプレイの主たるファン層にとっては少々スケジュールの調整が要りそうな日程ながら、プレイガイドのチケット先行受付では抽選に漏れる人が続出、チケットの一般発売が開始すると、あっという間に全席種が完売してしまいました。現在はステージレイアウトの確定に伴い限られた席種、限られた枚数ながら追加席が再度販売されているほか、プレイガイドによってはチケットのリセールが行われているところもあります。前回の来日公演を踏まえると当日券の販売もあるかもしれませんが、まだチケットを買っていない方で確実に観たい、なるべく良い席で観たいという方は、早めの行動をとっておいた方が安心ですね。

 

 

▼✨ Coldplay Asia & Australia 2023 Tour (Official trailer)(YouTubeより)


www.youtube.com

 

Coldplay「Music of the Spheres World Tour」日本公演公式サイト

www.livenation.co.jp

 

 

前作『Everyday Life』のリリース時、クリスが「環境に優しいツアーが実現できるまで、しばらくツアーは行わないつもりなんだ」と述べ*3、ニューアルバムを引っ提げてのライブツアーを期待していたファンを大いに悲しませたことも記憶に新しいですが、クリスのそんな発言から2年を経て、コールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は満を持して「環境に優しいツアー」となって帰ってきました。

 

「環境に優しくなった」とは謳いつつも、それでライブのスケール感が損なわれたかというわけでもないようで、色とりどりの眩いレーザーや事あるごとに打ち上がる紙吹雪と花火、そして会場を光の海(あるいは星の瞬く夜空?)に変えてしまうXyloband(ザイロバンド)といった、コールドプレイのライブではお馴染みのド派手な演出は今回のツアーでも健在のようです(というか、傍目には何が変わったのかが全く分からない...!)。

 

 

▼A Sky Full Of Stars (Live at River Plate)(YouTubeより)
絶賛開催中の最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』を引っ提げたライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、2022年の10月28日に南米はアルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブからのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

コールドプレイの公式サイトでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」で行っている環境への配慮がまとめられています*4再生可能エネルギーの使用や使用されるプラスチックの削減をはじめとして、チケットが1枚売れるごとに1本の樹を植樹する活動や、環境への負荷が少ない交通手段を用いて会場に訪れた観客への、専用のアプリを通じた物販で使える割引コードの提供、そして使用することで発電を行える自転車や床をライブ会場に設置し、観客にライブを楽しみつつ発電に協力してもらう試みなど、ユニークな取り組みも多数行っています。

 

 

▼Music of the Spheres World Tour: Sustainability

sustainability.coldplay.com

 

 

三者機関の調べでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は現時点で前回のライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」と比べてCO2排出量を約47%削減できているとのことです*5。時には環境保護団体から指摘を受けたり*6、金銭的な問題からそもそもツアー自体が行えない可能性があったことがクリスの口から明かされたりなど*7、やはり大変なこともあるにはあるようですが、いちファンとしては頑張ってほしいと思いますし、応援したいと思います。

 

さて、今回はコールドプレイの6年ぶりの来日公演を祝して、彼らの最新アルバム『Music of the Spheres』の楽曲の歌詞の和訳を紹介していきたいと思います。今回は「Humankind」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

「Humankind」について

 

 

本作『Music of the Spheres』のハイライトのひとつともいえる、80年代風のシンセサイザーサウンドも印象的なコールドプレイらしいスタジアムロックになっている本楽曲「Humankind」は、別の惑星のエイリアンの視点から私たち地球の人々を見つめ、「私たち人間(Human)を人類(Humankind)たらしめているものは、私たちが持つことができる優しさ(Kindness)なんだ」と歌う、ちょっとびっくりするようなメッセージを持った曲になっています。

 

字面だけ見るとふざけた言葉遊びのようにも思えてしまいますが、このちょっとびっくりするようなメッセージは「分かってる、僕たちはただの人間だ/分かってる、僕たちがどんなふうに仕組まれた生き物なのかも」という歌詞と共に歌われているのが重要なポイントだと思います。

 

僕自身、こうしてそれなりの年月生きてきて、怒りや憎しみで他者を排除するのが人間という生き物であり、それが人間の本質、そういうふうに仕組まれた生き物であるかのようにも思えるときがあるのですが、コールドプレイの音楽を聴き、彼らのライブを見ていると、私たちの中には喜びや楽しさで他者と繋がることができる一面も、つい忘れがちだけど存在しているよなあ、と思わされます。

 

本楽曲「Humankind」は、コールドプレイらしいスタジアムロックと別の惑星のエイリアンの視点を通して、そんなつい忘れがちな私たち人間(Human)のもうひとつの側面、私たちを人類(Humankind)たらしめる親切心、優しさ(Kindness)を思い出させてくれようとしているのではないかな、と思います。コールドプレイの楽曲がもたらしてくれる高揚感はサウンドの良さだけではなく、歌詞に込められたメッセージにも起因するものなのではないかと、歌詞を訳しているとそう感じされられます。

 

他の人はどうか分かりませんが、僕がコールドプレイを聴く理由は、忘れられがちな人としての良心を思い出させてくれること、そしてそれをもう一度信じてみようと思わせてくれることもひとつとしてあります。本楽曲「Humankind」を聴いていると、そんな思いをより一層強くさせられる気がするのです。

 

 

▼「Humankind」音源(Apple Musicより)

Humankind

Humankind

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼「Humankind」ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

Humankind - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

Today I heard the strangest

I heard the strangest song

 

今日、僕は聞いたこともない歌を

聞いたこともない歌を耳にした

 

A DJ a star away is

Playing it to turn us on

 

彼方の星のDJが

僕たちの気を引こうとして、その歌を流しているんだ

 

DJ(ディスクジョッキー):ラジオ番組やライブ、クラブの会場などで音源の選曲、再生を行う人のこと。

 

My heart started glowing

I feel it inside it’s flowing

 

僕の心が光を放ち始めた

心の中で感じるんだ、それが流れているのを

 

I say I know I know I know

We’re only human

I know I know I know

How we’re designed, yeah

I know I know I know

We’re only human

But from another planet

Still they call us Humankind

 

そうさ 分かってる、分かってる、分かってる

僕たちはただの人間(human)なんだ

分かってる、分かってる、分かってる

僕たちがどんなふうに仕組まれた生き物なのかも

分かってる、分かってる、分かってる

僕たちはただの人間(human)なんだ

でも、別の惑星では

それでも、彼らは僕たちのことを人類(humankind)と呼ぶんだ

 

Today I had the strangest

Feeling that I belong

 

今日、僕は感じたこともない気持ちを

「属している」という、感じたこともない気持ちを抱いた

 

Before I was dying

I feel it inside now I’m flying

 

死にかけていたその前に

心の中で感じるんだ 今、自分は飛んでいると

 

I know I know I know

We’re only human

I know I know I know

How we’re designed, yeah

I know I know I know

We’re only human

But from another planet

Still they call us Humankind

 

分かってる、分かってる、分かってる

僕たちはただの人間(human)なんだ

分かってる、分かってる、分かってる

僕たちがどんなふうに仕組まれた生き物なのかも

分かってる、分かってる、分かってる

僕たちはただの人間(human)なんだ

でも、別の惑星では

それでも、彼らは僕たちのことを人類(humankind)と呼ぶんだ

 

Before I was dying

I feel it inside now I’m flying

 

死にかけていたその前に

心の中で感じるんだ 今、自分は飛んでいると

 

I know I know I know

We’re only human

I know I know I know

How we’re designed

I know I know I know

We’re only human

But we’re capable of kindness

So they call us Humankind

 

分かってる、分かってる、分かってる

僕たちはただの人間(human)なんだ

分かってる、分かってる、分かってる

僕たちがどんなふうに仕組まれた生き物なのかも

分かってる、分かってる、分かってる

僕たちはただの人間(human)なんだ

でも、僕たちは優しさ(kindness)を持つことができる

だから、彼らは僕たちのことを人類(humankind)と呼ぶんだ

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

strange:奇妙な、変な、不思議な、(理解できなくて)驚くべき

 

DJ:DJ、ディスクジョッキー(ラジオ番組やライブ、クラブの会場などで音源の選曲、再生を行う人のこと。本作『Music of the Spheres』の第一弾先行シングル「Higher Power」のプロモーションは「Alien Radio FM」*8というラジオ局を模した特設サイトを通して行われたほか、本作『Music of the Spheres』の第二弾先行シングル「My Universe」のミュージックビデオには、かつて音楽が全面的に禁止されていた本作『Music of the Spheres』の舞台「The Spheres」に自らの「Alien Radio Ship」を通じて音楽を鳴らしていたエイリアンのDJ、DJ Lafriqueという人物も登場します )

 

turn on:〈人〉に〔...に対する〕興味を起こさせる〔to〕

 

glow:光を放つ

 

flow:〈液体・気体・電気が〉〔...へ/...を通って〕流れる、注ぐ〔into, to / thorough〕

 

only:ただ...だけの

 

human:人、人間

 

how:どんな状態で、どんなふうに

 

design:〈建物・車・服など〉をデザイン[設計]する

 

planet:惑星、遊星

 

still:まだ、(今も[その時も])なお、依然として、相変わらず

 

humankind:人間、人類

 

feeling:〔...という〕感じ、意識〔of, (that)節〕

 

belong:(分類上)〔...に〕属する

 

dying:死にかけている、瀕死の

 

capable:〈人・物が〉...の[...する]能力がある

 

kindness:親切心、優しさ

 

 

アルバム『Music of the Spheres』や収録楽曲「Humankind」等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングルほか〉📻♫

 

●「Humankind」

別の惑星のエイリアンの視点から私たち地球の人々を見つめ、「私たち人間(Human)を人類(Humankind)たらしめているものは、私たちが持つことができる優しさ(Kindness)なんだ」と歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』収録の楽曲!(2021年リリース)

Humankind

Humankind

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

ベテランのイギリスのバンドコールドプレイがなんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボ!!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Open Eye Signal」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

「Humankind」をはじめ、4thアルバム『Viva La Vida Or Death And All His Friends』以降のコールドプレイの楽曲制作にたびたび関わってきたイギリスの音楽プロデューサー/ミュージシャンJon Hopkins(ジョン・ホプキンス)の、4thアルバム『Immunity』からのシングル!(2013年リリース)

Open Eye Signal

Open Eye Signal

  • ジョン・ホプキンス
  • エレクトロニック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

●「Breathe This Air

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

「Humankind」をはじめ、4thアルバム『Viva La Vida Or Death And All His Friends』以降のコールドプレイの楽曲制作にたびたび関わってきたイギリスの音楽プロデューサー/ミュージシャンJon Hopkins(ジョン・ホプキンス)の、4thアルバム『Immunity』からのシングル!(2013年リリース)

Breathe This Air

Breathe This Air

  • ジョン・ホプキンス
  • エレクトロニック
  • ¥255
  • provided courtesy of iTunes

 

〈アルバム〉📕♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

Live In Buenos Aires

Live In Buenos Aires

 

●『Immunity』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「Humankind」をはじめ、4thアルバム『Viva La Vida Or Death And All His Friends』以降のコールドプレイの楽曲制作にたびたび関わってきたイギリスの音楽プロデューサー/ミュージシャンJon Hopkins(ジョン・ホプキンス)の4thアルバム!シングル「Open Eye Signal」「Breathe This Air」ほかを収録!(2013年リリース)

Immunity

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  • ジョン・ホプキンス
  • エレクトロニック
  • ¥1900

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

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  • アーティスト:COLDPLAY
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●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

 

▼輸入盤CD

 

●『Live In Buenos Aires / Live In Sao Paulo / A Head Full Of Dreams (Film)』(通称『The Butterfly Package』)(ライブアルバム/ライブフィルム/ドキュメンタリーフィルム)

 

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム『Live In Buenos Aires』と、同ツアーより2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロにて行われたライブを収録したライブフィルム『Live In Sao Paulo』、そしてバンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史をメンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム『A Head Full Of Dreams (Film)』の3作品がひとつのパッケージになった超豪華アイテム!(2018年リリース)

 

※『Live In Buenos Aires』は単体でも発売されています

※『A Head Full Of Dreams (Film)』は、「Amazon Prime Video」にて『Coldplay: A Head Full Of Dreams』の題で同じ内容のものが配信されています

 

▼国内盤CD&DVD(おすすめ!)

 

▼輸入盤(CD&DVDとアナログレコード&DVDの2形態があります)

 

●『Immunity』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「Humankind」をはじめ、4thアルバム『Viva La Vida Or Death And All His Friends』以降のコールドプレイの楽曲制作にたびたび関わってきたイギリスの音楽プロデューサー/ミュージシャンJon Hopkins(ジョン・ホプキンス)の4thアルバム!シングル「Open Eye Signal」「Breathe This Air」ほかを収録!(2013年リリース)

 

▼国内盤CD

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

 

 

▼その他

 

〈映像作品〉

 

●『Coldplay: A Head Full Of Dreams』(ドキュメンタリーフィルム)

コールドプレイのことをもっと深く知りたい人にぴったり!バンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史を、メンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム!(2018年公開)

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

※内容は『The Butterfly Package』の『A Head Full Of Dreams (Film)』と同じものです

 

●『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(ライブフィルム)【New!!】

ついに来た!コールドプレイが最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げて行っているライブツアー『Music of the Spheres World Tour』より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム!当時世界中の映画館で本作のライブビューイングが行われたことも記憶に新しいですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

 

 

コールドプレイの最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』が好評発売中!

 

 

コールドプレイの9作目となるスタジオアルバム『Music of the Spheres』が現在好評発売中です。

 

クリス曰く「映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている」*9という今作は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有したアルバムになっています(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 


今作からは、80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的な「Higher Power」と、なんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボし、この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う「My Universe」の2曲が先行シングルとしてリリースされています。

 

 

▼Overtura (Music Of The Spheres album trailer)(YouTubeより)

今作の舞台である架空の惑星系「The Spheres」をフィーチャーしたアルバムトレイラー!「The Spheres」には、紫色の小さな惑星「Kaotica」やカラフルな兄弟星の惑星「Echo」、青いマーブル模様をした大きな惑星「Calypso」や稲妻の迸る小さな惑星「Ultra」、草花が生い茂る大きな惑星「Floris」や七色に輝く惑星「Epiphane」、そして青紫色の途方もない大きさの星雲「Coloratura」など、姿かたちも様々な12の惑星が存在しています。


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▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。


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▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


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本作のプロデュースは、バンドが「この宇宙の真の驚異」と称えるスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、90年代から現在に至るまで、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が務めています。

 

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「I Want It That Way」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのボーイバンドBackstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)の大ヒット曲!(1999年リリース)


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▼「So What」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーP!nk(ピンク)の全米ナンバー1ヒットソング!(2009年リリース)


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▼「California Gurls」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーKaty Perryケイティ・ペリー)の全米ナンバー1ヒットソング!(2010年リリース)


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▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全米ナンバー1ヒット曲!(2019年リリース)


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ポップ畑のプロデューサーを招いただけはあり、サウンドの印象としては、最近のトレンドである80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な、ラジオやヒットチャート、そしてライブで映えそうなモダンでポップな仕上がりのサウンドになっている印象を受けます。

 

また、本作は他のアーティストとのコラボレーションも多く、先に挙げた韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス、「My Universe」に参加)を始め、アメリカの歌姫Selena Gomez(セレーナ・ゴメス、「Let Somebody Go」に参加)、アメリカのR&BユニットWe Are King(「Human Heart」に参加)、イギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー、「Human Heart」に参加)などなど、多数のコラボレーターが参加しています。

 

 

BTS日本公式ファンクラブサイト

bts-official.jp

 

▼「Dynamite」ミュージックビデオ(YouTubeより)

広い海を越え、今や世界的な成功を収めるまでに至った韓国のボーイバンドBTSの代表曲!彼らの楽曲の歌詞やインタビューの発言をちゃんと見てみると分かりますが、彼らのアティチュードは意外とコールドプレイに近いところがあります。


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▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)

アメリカの女優、シンガーのセレーナ・ゴメスの大ヒットソング!セレーナさんのしっとりとした歌声と、痛ましくも前向きな歌詞がとても印象的です。


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▼We Are King(Wikipediaより)

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▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)

近未来型R&Bとでも言うべき神秘的な音楽性で、デビュー前からケンドリック・ラマーやプリンスなどのミュージシャンや耳の早いリスナーたちに注目されていた、ストローザ姉妹を中心としたアメリカの新進気鋭のR&Bグループ、We Are King!有名ミュージシャンの性なのか、話題にしやすい部分だけがやたらめったらとあげつらわれますが、こういった面白いミュージシャンをフックアップしてくるあたりに、コールドプレイの侮れなさを感じます。


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▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

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▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)

齢27にして2度のグラミー賞に輝くイギリスのマルチインストゥルメンタリスト、ジェイコブ・コリアー!こちらの楽曲は、歌声を多重録音してふくよかなハーモニーを作り出す彼お得意のユニークなスタイルで作られています。音楽家の家庭に生まれ、自らも音楽を学ぶ超エリートのミュージシャンでありながら、彼が作る遊び心に溢れた楽曲は、誰にとっても面白く親しみやすいものになっています。


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前々作『A Head Full Of Dreams』にも引けを取らないポップさと多数のコラボレーターを有し、惑星やエイリアンといった宇宙のモチーフが多く登場することが印象的な本作『Music of the Spheres』ですが、クリスは先行シングル「Higher Power」のお披露目の場となったISS国際宇宙ステーション)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中で、本作についてこんなふうに語っています。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


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(動画の6:30辺りから)

 


Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.


クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。


Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.


トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。


Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...


クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...


Thomas: - True, very true.


トマ:──そうです、本当にそうです。


Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.


クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

クリスの発言を鑑みると、本作は「地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思い」を、「宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らし」に擬えて伝えるアルバムとなっているようです。

 

実は、本作の歌詞の和訳をしている最中に、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思わしきものを偶然見つけました。それは、大昔の数学博士ピタゴラスが提唱した音楽と宇宙にまつわる思想、その名も「Music of the Spheres(天球の音楽)」です(以下、ONTOMOというWebマガジン*10に掲載された、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事です)。
 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 


今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


残念ながら宇宙空間には大気が存在しないため、ピタゴラスの言う「星たちが奏でる音楽」は私たちの耳には届きようがありません。読んでいるとワクワクするロマンに溢れた思想ではあるのですが、今現在の科学的な観点からは、ナンセンスなものと言わざるを得ないのです。では、なぜコールドプレイが2021年の今になってこんな思想を引用してきたのかというと、彼らにとっての宇宙(Universe)では、それが意味をなしうるものだからなのだと思います。

 

歌詞を読んでみれば分かると思いますが、本作で語られる宇宙(Universe)は、太陽や月、星といった「天体が存在する空間」というよりも、僕と君、つまりは「人々が存在する世界」と解釈するのが正しいように思います(実際「Universe」には「宇宙」と「世界」ふたつの訳し方が存在しています)。基本的に本作の楽曲は宇宙のモチーフを絡めながら「人々」のことを歌ったものである、ということは、「My Universe」や「Coloratura」などの歌詞を見ればお判りいただけるかと思います。

 

「EVERYTHING IS MADE OF MUSIC(あらゆるものは音楽でできている)」。本作のブックレットの「🪐」と「♾️」のページには、各々の惑星「Neon Moon I」と「Infinity Station」の文字でこんなッセージが記されています。僕は、ピタゴラスの思想からタイトルをとり、様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共にポップで楽観的な世界観を示した本作『Music of the Spheres』でコールドプレイが目指したのは、「この宇宙(Universe)に音楽で調和をもたらすこと」、すなわち「僕と君、全ての人々に音楽で調和をもたらすこと」なのではないかな、と思います(実際のところは彼らに聞いてみないと分かりませんけどね)。

 

本作の楽曲は、ライブで真価を発揮するものだと思います。会場いっぱいに詰めかけた各々の観客たちが身につける「Xyloband」が生み出す星の瞬く夜空を思わせる光景の中、私たちが声を合わせて歌うとき、本作でコールドプレイが目指した「音楽で宇宙に調和がもたらされる光景」が、「音楽で全ての人々に調和がもたらされる光景」が訪れるのではないか、と僕は思っているのです。


異なる立場にある人々の間の対立/分断がいっそう深まりつつある今のこの世界で、それでもなお、私たち地球に暮らす人々をその愛でひとつにせしめんとしてみせる本作、今やこの世界、あるいはこの地球で最も有名なバンドのひとつとなった彼らが鳴らすに相応しい、野心的かつ意義深いアルバムだと思います。

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

ベテランのイギリスのバンドコールドプレイがなんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボ!!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫
 
●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
Amazon

 

 

▼その他

 

〈本作のタイトルの元ネタ!?音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事〉

 

本作の歌詞の和訳をしている最中に偶然発見した、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われる、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集したONTOMOというWebマガジンの記事です。

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


〈関連映像作品〉

 

●映画『スター・ウォーズ』シリーズ

1977年からアメリカで公開されたSF映画のシリーズ。物語の舞台は、遠い昔遥か彼方に存在したとある銀河。その銀河の辺境に位置する、小さな砂漠の惑星タトゥイーンに住む水分農夫の青年ルーク・スカイウォーカーは、ある日何やら訳ありの様子の2体のドロイド、プロトコルドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2を購入したことから、銀河を恐怖で支配する銀河帝国と彼らに抵抗する反乱同盟軍との激しい戦いへと巻き込まれていきます。不思議な力フォースを使いこなすジェダイの騎士ベン・ケノービやヨーダとの交流や、フォースの暗黒面に精通するシスの暗黒卿ダース・ベイダーとの闘い、荒っぽいけど頼りになる密輸業者ハン・ソロ&チューバッカのコンビと美しい容姿とは裏腹に結構気の強い惑星オルデランの王女レイア・オーガナたちの冒険の中でルークが成長していく、ワクワクとドキドキに満ちた宇宙冒険譚です。クリス曰く『Music of the Spheres』は本作から影響を受けているとのことです(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』((1977年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:アーヴィン・カーシュナー(原案:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:リチャード・マーカンド(原案:ジョージ・ルーカス

 


●『E.T.

1982年にアメリカで公開されたSF映画アメリカのとある町に住む少年エリオットとその家族と、地球の外からやってきた不思議なエイリアンE.T.(「the extra-terrestrial(地球外生命体)」の頭文字をとったもの)の交流を描いた物語です。絶賛開催中のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のライブの開始前に流れるSEは、本作『E.T.』のサウンドトラックの「Flying Theme」という曲が使われているそうです。(1982年公開)

出演:ヘンリー・トーマス(エリオット役)、ディー・ウォレス(メアリー役)、ロバート・マクノートン(マイケル役)、ドリュー・バリモア(ガーディ役)ほか

監督:スティーブン・スピルバーグ

 

▼「Flying Theme (From "E.T. the Extra-Terrestrial")」音源(Apple Musicより)

 

 

 

 

コールドプレイの最新ライブツアーの模様を収めたライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が配信開始!

 

 

絶賛開催中のコールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が、Amazon Prime Videoにて遂に配信開始となりました。

 

当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!

 

米タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

 

 

▼『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(Amazon Prime Videoより)

 


最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:Coldplay / コールドプレイ | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

バンド公式サイト:Coldplay - Official Site

 

 

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Let Somebody Go - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の「Let Somebody Go」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

▲「Let Somebody Go」ミュージックビデオより

 

 

Coldplay(コールドプレイ)

▲NME Japanより

 

1997年にイギリスはイングランドのロンドンにて、ボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン、写真左から2人目)、ギタリストのJonny Buckland(ジョニー・バックランド、写真左から3人目)、ベーシストのGuy Berryman(ガイ・ベリーマン、写真左から4人目)、ドラマーのWill Champion(ウィル・チャンピオン、写真左から1人目)の4人で結成されたバンド。ギターやピアノが奏でる美しいメロディや、愛する人への想いや生きていく上で感じる苦悩を綴った繊細な歌詞が印象的な「オルタナティブロック」と呼ばれる作風のほか、カラフルなエレクトロニックサウンドをはじめその時々のトレンドのサウンドも織り交ぜたポップなサウンドや、「マイノリティとして生きること」や「愛を信じること」といった壮大なスケールの世界観が綴られた歌詞が印象的な「オルタナティブポップ」と呼ばれる作風で知られる。これまでに9枚のスタジオアルバムと40曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』『Viva La Vida Or Death And All His Friends』『Mylo Xyloto』『A Head Full Of Dreams』などがあり、代表曲に「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Viva La Vida」「Paradise」「A Sky Full Of Stars」「Hymn For The Weekend」などがある。

今回紹介する「Let Somebody Go」は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム『Music of the Spheres』からの3rdシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「Let Somebody Go - Coldplay【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

絶賛開催中のコールドプレイのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」が遂に日本にやってくる!

 

 

コロナ禍による行政上の制限がついに撤廃され、海外のミュージシャンたちの来日公演の開催が続々と決定している昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。プレイガイドのサイトやお財布とにらめっこしながら、「ああでもない、こうでもない」と考えを巡らせる、大変だけれど楽しい日々が続いていることかと存じます。

 

さて、そんな海外ミュージシャンの来日ラッシュの最中、今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の来日公演も決定しています*1。最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げたライブツアー「Music of the Spheres World Tour」の日本公演は、11月6日(月)と7日(火)の2日間、東京都は文京区にある東京ドームにて行われます(スペシャルゲストはなんと、コンポーザーのAyaseとボーカルのIkuraからなる、「小説を音楽にするユニット」YOASOBI(ヨアソビ)に決定!*2)。

 

平日の2日間の開催という、コールドプレイの主たるファン層にとっては少々スケジュールの調整が要りそうな日程ながら、プレイガイドのチケット先行受付では抽選に漏れる人が続出、チケットの一般発売が開始すると、あっという間に全席種が完売してしまいました。現在はステージレイアウトの確定に伴い限られた席種・限られた枚数ながら追加席が再度販売されているほか、プレイガイドによってはチケットのリセールが行われているところもあります。前回の来日公演を踏まえると当日券の販売もあるかもしれませんが、確実に観たい、なるべく良い席で観たいという方は、早めの行動をとっておいた方が安心ですね。

 

 

▼✨ Coldplay Asia & Australia 2023 Tour (Official trailer)(YouTubeより)


www.youtube.com

 

Coldplay「Music of the Spheres World Tour」日本公演公式サイト

www.livenation.co.jp

 

 

前作『Everyday Life』のリリース時、クリスが「環境に優しいツアーが実現できるまで、しばらくツアーは行わないつもりなんだ」と述べ*3、ニューアルバムを引っ提げてのライブツアーを期待していたファンを大いに悲しませたことも記憶に新しいですが、クリスのそんな発言から2年を経て、コールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は満を持して「環境に優しいツアー」となって帰ってきました。

 

「環境に優しくなった」とは謳いつつも、それでライブのスケール感が損なわれたかというわけでもないようで、色とりどりの眩いレーザーや事あるごとに打ち上がる紙吹雪と花火、そして会場を光の海(あるいは星の瞬く夜空?)に変えてしまうXyloband(ザイロバンド)といった、コールドプレイのライブではお馴染みのド派手な演出は今回のツアーでも健在のようです(というか、傍目には何が変わったのかが全く分からない...!)。

 

 

▼A Sky Full Of Stars (Live at River Plate)(YouTubeより)
絶賛開催中の最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』を引っ提げたライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、2022年の10月28日に南米はアルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブからのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

コールドプレイの公式サイトでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」で行っている環境への配慮がまとめられています*4再生可能エネルギーの使用や使用されるプラスチックの削減をはじめとして、チケットが1枚売れるごとに1本の樹を植樹する活動や、環境への負荷が少ない交通手段を用いて会場に訪れた観客への、専用のアプリを通じた物販で使える割引コードの提供、そして使用することで発電を行える自転車や床をライブ会場に設置し、観客にライブを楽しみつつ発電に協力してもらう試みなど、ユニークな取り組みも多数行っています。

 

 

▼Music of the Spheres World Tour: Sustainability

sustainability.coldplay.com

 

 

三者機関の調べでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は現時点で前回のライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」と比べてCO2排出量を約47%削減できているとのことです*5。時には環境保護団体から指摘を受けたり*6、金銭的な問題からそもそもツアー自体が行えない可能性があったことがクリスの口から明かされたりなど*7、やはり大変なこともあるにはあるようですが、いちファンとしては頑張ってほしいと思いますし、応援したいと思います。

 

さて、今回はコールドプレイの6年ぶりの来日公演を祝して、彼らの有名楽曲の歌詞の和訳を紹介していきたいと思います。今回はついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム『Music of the Spheres』からの3rdシングル、「Let Somebody Go」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

「Let Somebody Go」について

 

 

最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』からの3rdシングルとなる本楽曲「Let Somebody Go」は、アメリカのシンガーSelena Gomez(セレーナ・ゴメス)とのコラボ曲になっています。

 

いわゆる失恋ソングですが、セレーナさんのしっとりとした歌声がばっちりはまっていて、個人的にとても好印象です。

 

 

▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

楽曲のテーマは前々作『A Head Full Of Dreams』に収録されていた「Everglow」と同じく「愛する人との離別」かと思われますが、こちらは誰かを手放すこと、その「痛み」にフォーカスしています。

 

セレーナさんの歌う「When I called the mathematicians / And I asked them to explain, / They say love is only equal to the pain(私が数学者を呼び、彼らに説明を求めると/彼らは言った、『愛は痛みとのみ等しくなる』と)」という歌詞が個人的に印象的でした。

 

 

▼「Let Somebody Go」音源(Apple Musicより)

Let Somebody Go

Let Somebody Go

  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼「Let Somebody Go」ミュージックビデオ(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

Let Somebody Go - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

We had a kind of love, I thought that it would never end

Oh my lover, oh my other, oh my friend

We talked around in circles and we talked around and then

I loved you to the moon and back again

 

Chris:僕たちの間には愛があった、決して終わらないと思っていた愛が
ああ、僕の愛する人、僕の片割れ、僕の友人よ
僕たちの話は堂々巡りを続け、そして堂々巡りを繰り返した末に
僕は君への愛を月に託して、戻ってきたんだ

 

You gave everything this golden glow

Now turn off all the stars, cause this I know

That it hurts like so, to let somebody go

 

Chris:君はあらゆるものを与えた、この素晴らしい輝きに
今は、すべての星を覆い隠してくれよ なぜって、僕が知るこれは
それは、ひどく痛みを伴うものだから 誰かを手放すということは

 

All the storms we weathered

Everything that we went through

Now without you what on earth am I to do?

When I called the mathematicians

And I asked them to explain,

They say love is only equal to the pain

 

Selena:私たちが切り抜けたすべての嵐
私たちが経験したあらゆる出来事
今、あなたなしで、私はいったいどうすればいいの?
私が数学者を呼び、
そして、彼らに説明を請うと
彼らは言う、「愛は痛みとのみ等しくなる」と

 

And when everything was going wrong

You could turn my sorrow into song

 

Chris & Selena:そして、何もかもが間違いへ向かっていったとき
君は、僕の悲しみを歌に変えることだってできたんだ

 

Oh it hurts like so, to let somebody go

To let somebody go

 

Chris & Selena:ああ、それはひどく痛みを伴うものなんだ 誰かを手放すということは
誰かを手放すということは

 

Oh, when you love somebody

When you love somebody

Got to let somebody know

Oh, when you love somebody

When you love somebody

Got to let somebody know

 

Chorus:ああ、君が誰かを愛するときは
君が誰かを愛するときは
そのことを伝えなくちゃいけないんだ
ああ、君が誰かを愛するときは
君が誰かを愛するときは
そのことを伝えなくちゃいけないんだ

 

So, when you love somebody

When you love somebody

Then it hurts like so

To let somebody go

 

Chris & Selena:だから、君が誰かを愛するときは
君が誰かを愛するときは
そのとき、それはひどく痛みを伴うものなんだ
誰かを手放すということは

 

It hurts like so

To let somebody go

 

Chris & Selena:ひどく痛みを伴うものなんだ
誰かを手放すということは

 

But you’re still with me now I know

You’re still with me now, I know

 

Chris:でも、分かってるんだ 君は今も僕と共にある
分かってる、君は今も僕と共にあるんだ

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

weather:〈あらし・困難など〉を切り抜ける、乗り切る(+through)

 

go through:〈苦しみなど〉を受ける、〈治療など〉を受ける、経験する

 

on earth:[疑問詞を強調して]いったい(全体)(in the world)

 

mathematician:数学者、数学の指導者[専門家]

 

 

シングル「Let Somebody Go」やアルバム『Music of the Spheres』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Let Somebody Go」

クリスがアメリカのシンガーSelena Gomez(セレーナ・ゴメス)と共に愛する人を手放すことの痛みを歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの3rdシングル!(2021年リリース)

Let Somebody Go

Let Somebody Go

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

ベテランのイギリスのバンドコールドプレイがなんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボ!!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

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●「Lose You To Love Me」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

「Let Somebody Go」にボーカルで参加したアメリカのシンガーSelena Gomez(セレーナ・ゴメス)の、とある失恋に際しての痛ましくも前向きな思い歌った大ヒットソング!(2019年リリース)

Lose You to Love Me

Lose You to Love Me

  • セレーナ・ゴメス
  • ポップ
  •  
  • provided courtesy of iTunes

 

〈アルバム〉📕♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

Live In Buenos Aires

Live In Buenos Aires

 

●『Rare』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「Let Somebody Go」にボーカルで参加したアメリカのシンガーSelena Gomez(セレーナ・ゴメス)の3rdアルバム!大ヒットソング「Lose You To Love Me」ほかを収録!(2020年リリース)

Rare

Rare

  • セレーナ・ゴメス
  • ポップ
  • ¥1120

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
Amazon

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

 

▼輸入盤CD

 

●『Live In Buenos Aires / Live In Sao Paulo / A Head Full Of Dreams (Film)』(通称『The Butterfly Package』)(ライブアルバム/ライブフィルム/ドキュメンタリーフィルム)

 

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム『Live In Buenos Aires』と、同ツアーより2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロにて行われたライブを収録したライブフィルム『Live In Sao Paulo』、そしてバンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史をメンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム『A Head Full Of Dreams (Film)』の3作品がひとつのパッケージになった超豪華アイテム!(2018年リリース)

 

※『Live In Buenos Aires』は単体でも発売されています

※『A Head Full Of Dreams (Film)』は、現在「Amazon Prime Video」にて『Coldplay: A Head Full Of Dreams』の題で同じ内容のものが配信されています

 

▼国内盤CD&DVD(おすすめ!)

 

▼輸入盤(CD&DVDとアナログレコード&DVDの2形態があります)

 

●『Rare』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「Let Somebody Go」にボーカルで参加したアメリカのシンガーSelena Gomez(セレーナ・ゴメス)の3rdアルバム!大ヒットソング「Lose You To Love Me」ほかを収録!(2020年リリース)

 

▼国内盤CD

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

Sg2 -Deluxe-

Sg2 -Deluxe-

Amazon

 

 

▼その他

 

〈映像作品〉

 

●『Coldplay: A Head Full Of Dreams』(ドキュメンタリーフィルム)

コールドプレイのことをもっと深く知りたい人にぴったり!バンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史を、メンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム!(2018年公開)

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

※内容は『The Butterfly Package』の『A Head Full Of Dreams (Film)』と同じものです

 

●『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(ライブフィルム)【New!!】

ついに来た!コールドプレイが最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げて行っているライブツアー『Music of the Spheres World Tour』より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム!当時世界中の映画館で本作のライブビューイングが行われたことも記憶に新しいですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

 

 

コールドプレイの最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』が好評発売中!

 

 

コールドプレイの9作目となるスタジオアルバム『Music of the Spheres』が現在好評発売中です。

 

クリス曰く「映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている」*8という今作は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有したアルバムになっています(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

今作からは、80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的な「Higher Power」と、なんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボし、この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う「My Universe」の2曲が先行シングルとしてリリースされています。

 

 

▼Overtura (Music Of The Spheres album trailer)(YouTubeより)

今作の舞台である架空の惑星系「The Spheres」をフィーチャーしたアルバムトレイラー!「The Spheres」には、紫色の小さな惑星「Kaotica」やカラフルな兄弟星の惑星「Echo」、青いマーブル模様をした大きな惑星「Calypso」や稲妻の迸る小さな惑星「Ultra」、草花が生い茂る大きな惑星「Floris」や七色に輝く惑星「Epiphane」、そして青紫色の途方もない大きさの星雲「Coloratura」など、姿かたちも様々な12の惑星が存在しています。


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▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。


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▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


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本作のプロデュースは、バンドが「この宇宙の真の驚異」と称えるスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、90年代から現在に至るまで、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が務めています。

 

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「I Want It That Way」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのボーイバンドBackstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)の大ヒット曲!(1999年リリース)


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▼「So What」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーP!nk(ピンク)の全米ナンバー1ヒットソング!(2009年リリース)


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▼「California Gurls」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーKaty Perryケイティ・ペリー)の全米ナンバー1ヒットソング!(2010年リリース)


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▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全米ナンバー1ヒット曲!(2019年リリース)


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ポップ畑のプロデューサーを招いただけはあり、サウンドの印象としては、最近のトレンドである80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な、ラジオやヒットチャート、そしてライブで映えそうなモダンでポップな仕上がりのサウンドになっている印象を受けます。

 

また、本作は他のアーティストとのコラボレーションも多く、先に挙げた韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス、「My Universe」に参加)を始め、アメリカの歌姫Selena Gomez(セレーナ・ゴメス、「Let Somebody Go」に参加)、アメリカのR&BユニットWe Are King(「Human Heart」に参加)、イギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー、「Human Heart」に参加)などなど、多数のコラボレーターが参加しています。

 

 

BTS日本公式ファンクラブサイト

bts-official.jp

 

▼「Dynamite」ミュージックビデオ(YouTubeより)

広い海を越え、今や世界的な成功を収めるまでに至った韓国のボーイバンドBTSの代表曲!彼らの楽曲の歌詞やインタビューの発言をちゃんと見てみると分かりますが、彼らのアティチュードは意外とコールドプレイに近いところがあります。


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▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)

アメリカの女優、シンガーのセレーナ・ゴメスの大ヒットソング!セレーナさんのしっとりとした歌声と、痛ましくも前向きな歌詞がとても印象的です。


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▼We Are King(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)

近未来型R&Bとでも言うべき神秘的な音楽性で、デビュー前からケンドリック・ラマーやプリンスなどのミュージシャンや耳の早いリスナーたちに注目されていた、ストローザ姉妹を中心としたアメリカの新進気鋭のR&Bグループ、We Are King!有名ミュージシャンの性なのか、話題にしやすい部分だけがやたらめったらとあげつらわれますが、こういった面白いミュージシャンをフックアップしてくるあたりに、コールドプレイの侮れなさを感じます。


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▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)

齢27にして2度のグラミー賞に輝くイギリスのマルチインストゥルメンタリスト、ジェイコブ・コリアー!こちらの楽曲は、歌声を多重録音してふくよかなハーモニーを作り出す彼お得意のユニークなスタイルで作られています。音楽家の家庭に生まれ、自らも音楽を学ぶ超エリートのミュージシャンでありながら、彼が作る遊び心に溢れた楽曲は、誰にとっても面白く親しみやすいものになっています。


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前々作『A Head Full Of Dreams』にも引けを取らないポップさと多数のコラボレーターを有し、惑星やエイリアンといった宇宙のモチーフが多く登場することが印象的な本作『Music of the Spheres』ですが、クリスは先行シングル「Higher Power」のお披露目の場となったISS国際宇宙ステーション)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中で、本作についてこんなふうに語っています。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


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(動画の6:30辺りから)

 


Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.


クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。


Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.


トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。


Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...


クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...


Thomas: - True, very true.


トマ:──そうです、本当にそうです。


Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.


クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

クリスの発言を鑑みると、本作は「地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思い」を、「宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らし」に擬えて伝えるアルバムとなっているようです。

 

実は、本作の歌詞の和訳をしている最中に、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思わしきものを偶然見つけました。それは、大昔の数学博士ピタゴラスが提唱した音楽と宇宙にまつわる思想、その名も「Music of the Spheres(天球の音楽)」です(以下、ONTOMOというWebマガジン*9に掲載された、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事です)。
 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 


今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


残念ながら宇宙空間には大気が存在しないため、ピタゴラスの言う「星たちが奏でる音楽」は私たちの耳には届きようがありません。読んでいるとワクワクするロマンに溢れた思想ではあるのですが、今現在の科学的な観点からは、ナンセンスなものと言わざるを得ないのです。では、なぜコールドプレイが2021年の今になってこんな思想を引用してきたのかというと、彼らにとっての宇宙(Universe)では、それが意味をなしうるものだからなのだと思います。

 

歌詞を読んでみれば分かると思いますが、本作で語られる宇宙(Universe)は、太陽や月、星といった「天体が存在する空間」というよりも、僕と君、つまりは「人々が存在する世界」と解釈するのが正しいように思います(実際「Universe」には「宇宙」と「世界」ふたつの訳し方が存在しています)。基本的に本作の楽曲は宇宙のモチーフを絡めながら「人々」のことを歌ったものである、ということは、「My Universe」や「Coloratura」などの歌詞を見ればお判りいただけるかと思います。

 

「EVERYTHING IS MADE OF MUSIC(あらゆるものは音楽でできている)」。本作のブックレットの「🪐」と「♾️」のページには、各々の惑星「Neon Moon I」と「Infinity Station」の文字でこんなッセージが記されています。僕は、ピタゴラスの思想からタイトルをとり、様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共にポップで楽観的な世界観を示した本作『Music of the Spheres』でコールドプレイが目指したのは、「この宇宙(Universe)に音楽で調和をもたらすこと」、すなわち「僕と君、全ての人々に音楽で調和をもたらすこと」なのではないかな、と思います(実際のところは彼らに聞いてみないと分かりませんけどね)。

 

本作の楽曲は、ライブで真価を発揮するものだと思います。会場いっぱいに詰めかけた各々の観客たちが身につける「Xyloband」が生み出す星の瞬く夜空を思わせる光景の中、私たちが声を合わせて歌うとき、本作でコールドプレイが目指した「音楽で宇宙に調和がもたらされる光景」が、「音楽で全ての人々に調和がもたらされる光景」が訪れるのではないか、と僕は思っているのです。


異なる立場にある人々の間の対立/分断がいっそう深まりつつある今のこの世界で、それでもなお、私たち地球に暮らす人々をその愛でひとつにせしめんとしてみせる本作、今やこの世界、あるいはこの地球で最も有名なバンドのひとつとなった彼らが鳴らすに相応しい、野心的かつ意義深いアルバムだと思います。

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

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  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

ベテランのイギリスのバンドコールドプレイがなんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボ!!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫
 
●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

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  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!
(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

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▼その他

 

〈本作のタイトルの元ネタ!?音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事〉

 

本作の歌詞の和訳をしている最中に偶然発見した、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われる、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集したONTOMOというWebマガジンの記事です。

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。


〈関連映像作品〉

 

●映画『スター・ウォーズ』シリーズ

1977年からアメリカで公開されたSF映画のシリーズ。物語の舞台は、遠い昔遥か彼方に存在したとある銀河。その銀河の辺境に位置する、小さな砂漠の惑星タトゥイーンに住む水分農夫の青年ルーク・スカイウォーカーは、ある日何やら訳ありの様子の2体のドロイド、プロトコルドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2を購入したことから、銀河を恐怖で支配する銀河帝国と彼らに抵抗する反乱同盟軍との激しい戦いへと巻き込まれていきます。不思議な力フォースを使いこなすジェダイの騎士ベン・ケノービやヨーダとの交流や、フォースの暗黒面に精通するシスの暗黒卿ダース・ベイダーとの闘い、荒っぽいけど頼りになる密輸業者ハン・ソロ&チューバッカのコンビと美しい容姿とは裏腹に結構気の強い惑星オルデランの王女レイア・オーガナたちの冒険の中でルークが成長していく、ワクワクとドキドキに満ちた宇宙冒険譚です。クリス曰く『Music of the Spheres』は本作から影響を受けているとのことです(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』((1977年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:アーヴィン・カーシュナー(原案:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:リチャード・マーカンド(原案:ジョージ・ルーカス

 

●『E.T.

1982年にアメリカで公開されたSF映画アメリカのとある町に住む少年エリオットとその家族と、地球の外からやってきた不思議なエイリアンE.T.(「the extra-terrestrial(地球外生命体)」の頭文字をとったもの)の交流を描いた物語です。絶賛開催中のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のライブの開始前に流れるSEは、本作『E.T.』のサウンドトラックの「Flying Theme」という曲が使われているそうです。(1982年公開)

出演:ヘンリー・トーマス(エリオット役)、ディー・ウォレス(メアリー役)、ロバート・マクノートン(マイケル役)、ドリュー・バリモア(ガーディ役)ほか

監督:スティーブン・スピルバーグ

 


▼「Flying Theme (From "E.T. the Extra-Terrestrial")」音源(Apple Musicより)

 

 

 

 

コールドプレイの最新ライブツアーの模様を収めたライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が配信開始!

 

 

絶賛開催中のコールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が、Amazon Prime Videoにて遂に配信開始となりました。

 

当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!

 

米タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

 

 

▼『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(Amazon Prime Videoより)

 


最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:Coldplay / コールドプレイ | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

バンド公式サイト:Coldplay - Official Site

 

 

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My Universe - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の「My Universe」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

▲「My Universe」ミュージックビデオより

 

 

Coldplay(コールドプレイ)

▲NME Japanより

 

1997年にイギリスはイングランドのロンドンにて、ボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン、写真左から2人目)、ギタリストのJonny Buckland(ジョニー・バックランド、写真左から3人目)、ベーシストのGuy Berryman(ガイ・ベリーマン、写真左から4人目)、ドラマーのWill Champion(ウィル・チャンピオン、写真左から1人目)の4人で結成されたバンド。ギターやピアノが奏でる美しいメロディや、愛する人への想いや生きていく上で感じる苦悩を綴った繊細な歌詞が印象的な「オルタナティブロック」と呼ばれる作風のほか、カラフルなエレクトロニックサウンドをはじめその時々のトレンドのサウンドも織り交ぜたポップなサウンドや、「マイノリティとして生きること」や「愛を信じること」といった壮大なスケールの世界観が綴られた歌詞が印象的な「オルタナティブポップ」と呼ばれる作風で知られる。これまでに9枚のスタジオアルバムと40曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』『Viva La Vida Or Death And All His Friends』『Mylo Xyloto』『A Head Full Of Dreams』などがあり、代表曲に「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Viva La Vida」「Paradise」「A Sky Full Of Stars」「Hymn For The Weekend」などがある。

今回紹介する「My Universe」は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「My Universe - Coldplay【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

絶賛開催中のコールドプレイのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」が遂に日本にやってくる!

 

 

コロナ禍による行政上の制限がついに撤廃され、海外のミュージシャンたちの来日公演の開催が続々と決定している昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。プレイガイドのサイトやお財布とにらめっこしながら、「ああでもない、こうでもない」と考えを巡らせる、大変だけれど楽しい日々が続いていることかと存じます。

 

さて、そんな海外ミュージシャンの来日ラッシュの最中、今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の来日公演も決定しています*1。最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」の日本公演は、11月6日(月)と7日(火)の2日間、東京都は文京区にある東京ドームにて行われます(スペシャルゲストはなんと、コンポーザーのAyaseとボーカルのIkuraからなる、「小説を音楽にするユニット」YOASOBI(ヨアソビ)に決定!*2)。

 

平日の2日間の開催という、コールドプレイの主たるファン層にとっては少々スケジュールの調整が要りそうな日程ながら、プレイガイドのチケット先行受付では抽選に漏れる人が続出、チケットの一般発売が開始すると、あっという間に全席種が完売してしまいました。後日に始まった追加席の販売も軒並み終了しているようですが、現在もプレイガイドによってはリセールが行われていることがあるので、一度は諦めてしまったという方も、こまめにプレイガイドのサイトをチェックしていれば、思わぬ巡り合わせがあるかもしれません(前回の来日公演を踏まえると、当日券の販売もある...かも?)。

 

 

▼✨ Coldplay Asia & Australia 2023 Tour (Official trailer)(YouTubeより)


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Coldplay「Music of the Spheres World Tour」日本公演公式サイト

www.livenation.co.jp

 

 

前作『Everyday Life』のリリース時、クリスが「環境に優しいツアーが実現できるまで、しばらくツアーは行わないつもりなんだ」と述べ*3、ニューアルバムを引っ提げてのライブツアーを期待していたファンを大いに悲しませたことも記憶に新しいですが、クリスのそんな発言から2年を経て、コールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は満を持して「環境に優しいツアー」となって帰ってきました。

 

「環境に優しくなった」とは謳いつつも、それでライブのスケール感が損なわれたかというわけでもないようで、色とりどりの眩いレーザーや事あるごとに打ち上がる紙吹雪と花火、そして会場を光の海(あるいは星の瞬く夜空?)に変えてしまうXyloband(ザイロバンド)といった、コールドプレイのライブではお馴染みのド派手な演出は今回のツアーでも健在のようです(というか、傍目には何が変わったのかが全く分からない...!)。

 

 

▼A Sky Full Of Stars (Live at River Plate)(YouTubeより)
絶賛開催中の最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、2022年の10月28日に南米はアルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブからのライブ映像!


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コールドプレイの公式サイトでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」で行っている環境への配慮がまとめられています*4再生可能エネルギーの使用や使用されるプラスチックの削減をはじめとして、チケットが1枚売れるごとに1本の樹を植樹する活動や、環境への負荷が少ない交通手段を用いて会場に訪れた観客への、専用のアプリを通じた物販で使える割引コードの提供、そして使用することで発電を行える自転車や床をライブ会場に設置し、観客にライブを楽しみつつ発電に協力してもらう試みなど、ユニークな取り組みも多数行っています。

 

 

▼Music of the Spheres World Tour: Sustainability

sustainability.coldplay.com

 

 

三者機関の調べでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は現時点で前回のライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」と比べてCO2排出量を約47%削減できているとのことです*5。時には環境保護団体から指摘を受けたり*6、金銭的な問題からそもそもツアー自体が行えない可能性があったことがクリスの口から明かされたりなど*7、やはり大変なこともあるにはあるようですが、いちファンとしては頑張ってほしいと思いますし、応援したいと思います。

 

さて、今回はコールドプレイの6年ぶりの来日公演を祝して、最新アルバム『Music of the Spheres』より、「My Universe」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

「My Universe」について

 

 

本楽曲「My Uinverse」は、ベテランのイギリスのロックバンドコールドプレイと今を時めく韓国のボーイバンドBTSのコラボレーション(!!)によって生まれた、前代未聞のチャレンジングな一曲となっています。本楽曲のボーカルは、なんとクリスが韓国に直々に出向き(!)、BTSのメンバーたちと対面してレコーディングしたものが使われているそうです。

 

 

BTS日本公式ファンクラブ

bts-official.jp

 

▼「Permission To Dance」ミュージックビデオ(YouTubeより)


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▼「Butter」ミュージックビデオ(YouTubeより)


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もともとBTSのメンバーの中にコールドプレイのファンがおり、彼らがたびたびそのことや「いつかコラボしてみたい」といった旨のことを公言していたことが、今回のコラボに繋がったのだそうです(以下、YouTubeで公開されている動画「Coldplay X BTS Inside 'My Universe' Documentary - BTS (방탄소년단)(YouTubeより)」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

Coldplay X BTS Inside 'My Universe' Documentary - BTS (방탄소년단)(YouTubeより)

BTSの公式YouTubeチャンネルで公開されている、2021年の4月にクリスが韓国のソウルに直々に出向いて行った、本楽曲「My Universe」のボーカルのレコーディングを収録したミニドキュメンタリーフィルム!クリスやBTSのメンバーたちの本楽曲「My Universe」やお互いに対する印象を語ったインタビューも必見です!

※日本語字幕もあるので、韓国語や英語が分からないという方もぜひ見てみてください


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About 18 months ago, I got a message from somebody

They said, "BTS want to do a song with you"

And I said, "How would that work?"

I didn't understand how that could be possible

 

クリス:一年半くらい前に、誰かからあるメッセージを受け取ったんです。

BTSが君たちと曲を作りたがってる」と。

僕はこう言いました、「上手くいくわけがないだろう?」と。

まさか上手くいくだなんて、あのときは考えもしなかったんです。

 

My friend said the phrase "my universe" one day

and I wrote down "my universe" I felt that's a cool title

Then I took it to my friend and said "Okay, let's do this demo for BTS"

 

クリス:ある時、僕の友人が「My Universe」というフレーズを口にして、

良いタイトルだ、と思ってそのフレーズを書き留めておいたんです。

それから、僕はそれを友人のところへ持っていって、こう言ったんです。「よし、BTSのための曲を作るぞ」と。

 

 

今時分はコラボ曲の制作といってもメールで音声ファイルのやりとりをしながら行う方式が主流な上に、コロナ禍というそもそも外国に出向くこと自体が難しい状況の中この方式のレコーディングが行われたことを考えると、クリスの本楽曲に対する思い入れの強さが窺えます。

 

ちなみに、BTSは2021年の2月にイギリスの音楽番組「MTV Unplugged」にてコールドプレイの名曲のひとつ「Fix You」をカバーしており、そのカバーを受けて、コールドプレイがTwitter(現X)の公式アカウントにて、メンバーのイニシャルを添えて「아름다운(韓国語で「美しい」の意)」とツイートしたことも話題になりました。

 

 

BTS Performs 'Fix You' (Coldplay Cover) | MTV Unplugged Presents: BTS


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▲コールドプレイのツイッター(現X)公式アカウントより

 

 

正確な時系列については分かりませんが、このカバーが公開された前後に、裏で何かしらの動きがあったものと思われます。

 

4月にはクリスが韓国のソウルを訪れているのが目撃されており、先のドキュメンタリーにも収められている本楽曲「My Universe」の対面でのボーカルのレコーディングの様子は、この時の訪韓の際に行われたものであることが窺えます(コロナ禍真っただ中だったこともあり、なんとたった2日間の滞在の中で行われた超短期決戦のレコーディングだったのだとか)。

 

その後、とあるラジオでのインタビューの中で匂わせやとある歌詞掲載サイトのお漏らしなどでたびたび双方のファンをざわつかせたのちに、9月13日に、コールドプレイの公式Twitter(現X)アカウントより、BTSとのコラボ曲「My Universe」が9月24日にリリースされることが正式に発表されました。

 

 

▲コールドプレイのTwitter(現X)の公式アカウントより

 

 

本楽曲について、BTSのメンバーはこんなふうに述べています(以下、YouTubeで公開されている動画「Coldplay X BTS Inside 'My Universe' Documentary - BTS (방탄소년단)(YouTubeより)」より、BTSのメンバーの発言を引用しています)。

 

 

This song is all about us creating something together

That's why Chris came here in person and recorded with us as well

I really loved the theme "not alone but together"

 

V:この曲は、何かを共に創っている僕たちみんなの曲です。

クリスさんが直々にレコーディングをしに来たのも、それが理由なんだと思います。

僕は、「独りじゃない、共にいる」というこのテーマがとても好きです。

 

It could have been done remotely

but we could add more sincerity to the song this way

 

j-hope:リモートでも行える作業だったけれど、

こうして顔を合わせて作業することで、この曲により真摯さを加えられたと思います。

 

He often does concerts in large stadiums

So many of the songs he makes

would be perfect for stadium concerts

 

Jin:コールドプレイのみなさんはしばしば大きなスタジアムでコンサートをします。

みなさんが作る曲の多くは、スタジアムでのコンサートにぴったりな曲になっています。

 

There's the universe where you and I exist

We're all having fun like a festival

I think that's what he's going for

 

Jimin:君と僕がいる宇宙があって、

僕たちはみんな、そこでお祭りのように楽しんでいる...

クリスさんがやろうとしているのは、そういうことなんだと思います。

 

He said this crossed his mind when he wrote this song

He said that when he wrote the song

he was thinking of Coldplay and BTS as representatives of Earth coming together to build a new universe

He said he wanted us to build everything from A to Z

And it all came along magnificently in the end

 

Jin:クリスさんがこの曲を書いているときに、こんな考えが頭をよぎったそうです。

コールドプレイとBTSが地球を代表して、新たな宇宙を創るために集まることを。

彼は僕たちに、僕たちと曲の全てを初めから終わりまで作りたいと言いました。

そして、それは最後には全て素晴らしいかたちで成されたんです。

 

"The universe created by you and me"

That's in line with the messages we've been trying to get across

 

SUGA:「僕と君が創った宇宙」、

あの歌詞に込められたメッセージは、僕たちがずっと伝えようとしてきたことです。

 

At the end of the day, he's trying to say

"You're the one who created my universe"

 

j-hope:要するに、クリスさんはこう言おうとしていたんだと思います。

「君は僕の宇宙を創るひとりなんだ」と。

 

 

イギリスのベテランバンドと韓国の今を時めくボーイバンドのコラボ、見る人によってはシニカルな見方をする人もいるかもしれませんが、アルバムの世界観にもこれ以上ないくらいにマッチした、とても自然で素敵な曲になっていると思います。

 

クリスはこの曲に込められたメッセージについて、こんなふうに述べています(以下、YouTubeで公開されている動画「Coldplay X BTS Inside 'My Universe' Documentary - BTS (방탄소년단)(YouTubeより)」より、BTSのメンバーの発言を引用しています)。

 

 

The song is about how the power of love transcends all things, borders and rules and genders and race and every sexuality

 

クリス:この曲は、愛の力が境界や規則、性別や人種、あらゆる性的指向といった全てのものを乗り越えていくことについての曲なんです。

 

If you look at people right now who are divided by a border, or can't be together, that's what the song is about

 

クリス:もし、たった今境界によって隔てられていたり一緒にいられない人々がいるなら、それが、この曲が歌っていることなんです。

 

About how nothing can really stop people loving each other

 

クリス:如何なるものも、人々が愛し合うことを止めることはできない、ということを。

 

 

▼「My Universe」音源(Apple Musicより)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名アーティストのミュージックビデオを手掛けてきた映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


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▼「My Universe」ライブ映像(YouTubeより)

2021年のAMAs(American Music Awards)に際してのライブからのライブ映像!コロナ禍による諸々の制限があったこともあり、コールドプレイとBTSが同じ舞台の上で本楽曲を披露したのは、今回が初めてのことでした。


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My Universe - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

You, you are my universe

And I just want to put you first

And you, you are my universe

And I…

 

Chorus:君、君は僕の宇宙だ

そして、僕はただ、君のことを一番に考えたいんだ

そして 君、君は僕の宇宙だ

そして、僕は...

 

In the night I lie and look up at you

When the morning comes I watch you rise

There’s a paradise they couldn’t capture

That bright infinity inside your eyes

 

Chris:夜は横たわって、君のことを見上げる

朝が来れば、君が昇るのを眺める

そこには、彼らが奪えなかった楽園がある

君の目の中で、無限に輝く楽園が

 

매일 밤 네게 날아가 (가)

꿈이란 것도 잊은 채

나 웃으며 너를 만나 (나)

Never ending forever baby

 

JK:毎晩、君のもとへ飛んでいくよ

夢の中の出来事であることも忘れて

笑って君と会うこの時間は

決して終わることがないんだ、baby

 

You, you are my universe

And I just want to put you first

And you, you are my universe

And you make my world light up inside

 

Chorus:君、君は僕の宇宙だ

そして、僕はただ、君のことを一番に考えたいんだ

そして 君、君は僕の宇宙だ

そして、君が僕の世界を内側で照らし出してくれるんだ

 

어둠이 내겐 더 편했었지

길어진 그림자 속에서 (eyes)

And they said that we can’t be together

Because

Because we come from different sides

 

V:暗闇の中のほうが安心できたんだ

長く伸びる影の中で(目が)

RM:そして、彼らは僕たちは一緒になれないと言った、
だって

Jimin:だって、僕たちは違う側から来たから、って

 

You, you are my universe

And I just want to put you first

And you, you are my universe

And you make my world light up inside

 

Chorus:君、君は僕の宇宙だ

そして、僕はただ、君のことを一番に考えたいんだ

そして 君、君は僕の宇宙だ

そして、君が僕の世界を内側で照らし出してくれるんだ

 

My universe do do do do

My universe do do do do

My universe do do do do

You make my world light up inside

Make my world light up inside

 

僕の宇宙(do do, do do)

僕の宇宙(do do, do do)

僕の宇宙(do do, do do)

君が僕の世界を内側で照らし出してくれる

Jin:僕の世界を内側で照らし出してくれるんだ

 

나를 밝혀주는 건

너란 사랑으로 수 놓아진 별

내 우주의 넌

또 다른 세상을 만들어 주는 걸

 

j-hope:君の愛に彩られた星々が

僕を照らし出してくれる

僕の宇宙にいる君が

別の世界を見せてくれる

 

너는 내 별이자 나의 우주니까

지금 이 시련도 결국엔 잠시니까

너는 언제까지나 지금처럼 밝게만 빛나줘

우리는 너를 따라 이 긴 밤을 수놓을 거야

 

SUGA:君は僕の星、僕の宇宙だ

この試練だって、束の間のことさ

君がいつだってこうして眩く輝いてくれる

僕はこの長い夜を、君と共に彩ってみせるよ

 

너와 함께 날아가 (가)

When I’m without you I’m crazy

자 어서 내 손을 잡아 (아)

We are made of each other baby

 

JK:君と一緒に飛ぶよ

君がいないと、僕はおかしくなってしまうから

ほら、僕の手を取ってくれ

僕たちはお互いのために生まれてきたんだ、baby

 

You, you are my universe

And I just want to put you first

You, you are my universe

And you make my world light up inside

 

Chorus:君、君は僕の宇宙だ

そして、僕はただ、君のことを一番に考えたいんだ

そして 君、君は僕の宇宙だ

そして、君が僕の世界を内側で照らし出してくれるんだ

 

My universe do do do do

My universe do do do do

My universe

You you are my universe and I…

 

僕の宇宙(do do, do do)

僕の宇宙(do do, do do)

僕の宇宙

君、君は僕の宇宙だ そして、僕は...

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

universe:(存在するすべてのものとしての)宇宙、神羅万象

 

put O first:〈人・物〉を最重要視する

 

capture:〈敵の都市など〉を攻略[占領]する、〈敵の船など〉を拿捕する

 

bright:(光を出して・反射して)輝いている、光っている

 

infinity:無限

 

inside:内心は、心の中で

 

make:〈人・物・事が〉〈人・物など〉に...させる

 

light up:〈光・色彩などが〉〈場所・物〉を明るくする

 

 

シングル「My Universe」やアルバム『Music of the Spheres』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「My Universe

★全英シングルチャート3位、全米シングルチャート1位

なんとコールドプレイが今を時めく韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)とコラボ!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーの音色と、まさしく「宇宙(universe)」規模なでっかい愛情を感じる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Permission To Dance」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

国も世代も全く違う音楽グループでありながら、実はコールドプレイとはマインドの部分で似通っているところがあったり...!?「My Universe」にボーカルで参加している韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)の2021年リリースのシングル!(2021年リリース)

Permission to Dance

Permission to Dance

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Butter」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

今を時めく人気音楽グループ、その熱気は世界中のバターを溶かすほど!?「My Universe」にボーカルで参加している韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)の2021年リリースのシングル!(2021年リリース)

Butter

Butter

  • provided courtesy of iTunes

 

〈アルバム〉📕♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート1位、全米アルバムチャート4位

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

Live In Buenos Aires

Live In Buenos Aires

 

●『Permission To Dance - Single』(シングル)

※こちらは関連アーティストのシングルになります

国も世代も全く違う音楽グループでありながら、実はコールドプレイとはマインドの部分で似通っているところがあったり...!?「My Universe」にボーカルで参加している韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)の2021年リリースのシングル!(2021年リリース)

 

●『Butter - Single』(シングル)

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

今を時めく人気音楽グループ、その熱気は世界中のバターを溶かすほど!?「My Universe」にボーカルで参加している韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)の2021年リリースのシングル!(2021年リリース)

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート1位、全米アルバムチャート4位

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
Amazon

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

 

▼輸入盤CD

 

●『Live In Buenos Aires / Live In Sao Paulo / A Head Full Of Dreams (Film)』(通称『The Butterfly Package』)(ライブアルバム/ライブフィルム/ドキュメンタリーフィルム)

 

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム『Live In Buenos Aires』と、同ツアーより2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロにて行われたライブを収録したライブフィルム『Live In Sao Paulo』、そしてバンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史をメンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム『A Head Full Of Dreams (Film)』の3作品がひとつのパッケージになった超豪華アイテム!(2018年リリース)

 

※『Live In Buenos Aires』は単体でも発売されています

※『A Head Full Of Dreams (Film)』は、現在「Amazon Prime Video」にて『Coldplay: A Head Full Of Dreams』の題で同じ内容のものが配信されています

 

▼国内盤CD&DVD(おすすめ!)

 

▼輸入盤(CD&DVDとアナログレコード&DVDの2形態があります)

 

●『Butter』(シングル)

※こちらは関連アーティストのシングルになります

国も世代も全く違う音楽グループでありながら、実はコールドプレイとはマインドの部分で似通っているところがあったり...!?「My Universe」にボーカルで参加している韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)の2021年リリースのシングル!大ヒットシングル「Butter」「Permission To Dance」の2曲を収録!(2021年リリース)

 

 

▼その他

 

〈映像作品〉

 

●『Coldplay: A Head Full Of Dreams』(ドキュメンタリーフィルム)

コールドプレイのことをもっと深く知りたい人にぴったり!バンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史を、メンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム!(2018年公開)

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

※内容は『The Butterfly Package』の『A Head Full Of Dreams (Film)』と同じものです

 

●『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(ライブフィルム)【New!!】

ついに来た!コールドプレイが最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げて行っているライブツアー『Music of the Spheres World Tour』より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム!当時世界中の映画館で本作のライブビューイングが行われたことも記憶に新しいですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

 

 

コールドプレイの最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』が好評発売中!

 

 

コールドプレイの9作目となるスタジオアルバム『Music of the Spheres』が現在好評発売中です。

 

クリス曰く「映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている」*8という今作は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有したアルバムになっています(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

今作からは、80年代風のシンセサイザーサウンドと、まさしく宇宙(Universe)規模のでっかい愛で聴く者みんなを肯定してみせる歌詞が印象的な「Higher Power」と、なんと今を時めく韓国のボーイバンドBTSとコラボし、この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う「My Universe」の2曲が先行シングルとしてリリースされています。

 

 

▼Overtura (Music Of The Spheres album trailer)(YouTubeより)

今作の舞台である架空の惑星系「The Spheres」をフィーチャーしたアルバムトレイラー!「The Spheres」には、紫色の小さな惑星「Kaotica」やカラフルな兄弟星の惑星「Echo」、青いマーブル模様をした大きな惑星「Calypso」や稲妻の迸る小さな惑星「Ultra」、草花が生い茂る大きな惑星「Floris」や七色に輝く惑星「Epiphane」、そして青紫色の途方もない大きさの星雲「Coloratura」など、姿かたちも様々な12の惑星が存在しています。


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▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名アーティストのミュージックビデオを手掛けてきた映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。


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▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名アーティストのミュージックビデオを手掛けてきた映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


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本作のプロデュースは、バンドが「この宇宙の真の驚異」と称えるスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、90年代から現在に至るまで、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が務めています。

 

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

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▼「I Want It That Way」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのボーイバンドBackstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)のヒット曲!(1999年リリース)


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▼「So What」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーP!nk(ピンク)の全米ナンバー1ヒットソング!(2009年リリース)


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▼「California Gurls」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーKaty Perryケイティ・ペリー)の全米ナンバー1ヒットソング!(2010年リリース)


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▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全米ナンバー1ヒット曲!(2019年リリース)


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ポップ畑のプロデューサーを招いただけはあり、サウンドの印象としては、最近のトレンドである80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な、ラジオやヒットチャート、そしてライブで映えそうなモダンでポップな仕上がりのサウンドになっている印象を受けます。

 

また、本作は他のアーティストとのコラボレーションも多く、先に挙げた韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス、「My Universe」に参加)を始め、アメリカの歌姫Selena Gomez(セレーナ・ゴメス、「Let Somebody Go」に参加)、アメリカのR&BユニットWe Are King(「Human Heart」に参加)、イギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー、「Human Heart」に参加)などなど、多数のコラボレーターが参加しています。

 

 

BTS日本公式ファンクラブサイト

bts-official.jp

 

▼「Dynamite」ミュージックビデオ(YouTubeより)

広い海を越え、今や世界的な成功を収めるまでに至った韓国のボーイバンドBTSの代表曲!彼らの楽曲の歌詞やインタビューの発言をちゃんと見てみると分かりますが、彼らのアティチュードは意外とコールドプレイに近いところがあります。


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▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)

アメリカの女優、シンガーのセレーナ・ゴメスの大ヒットソング!セレーナさんのしっとりとした歌声と、痛ましくも前向きな歌詞がとても印象的です。


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▼We Are King(Wikipediaより)

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▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)

近未来型R&Bとでも言うべき神秘的な音楽性で、デビュー前からケンドリック・ラマーやプリンスなどのミュージシャンや耳の早いリスナーたちに注目されていた、ストローザ姉妹を中心としたアメリカのR&Bグループ、We Are King!有名ミュージシャンの性なのか、話題にしやすい部分だけがやたらめったらとあげつらわれますが、こういった面白いミュージシャンをフックアップしてくるあたりに、コールドプレイの侮れなさを感じます。


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▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)

齢27にして2度のグラミー賞に輝くイギリスのマルチインストゥルメンタリスト、ジェイコブ・コリアー!こちらの楽曲は、歌声を多重録音してふくよかなハーモニーを作り出す彼お得意のユニークなスタイルで作られています。音楽家の家庭に生まれ、自らも音楽を学ぶ超エリートのミュージシャンでありながら、彼が作る遊び心に溢れた楽曲は、誰にとっても面白く親しみやすいものになっています。


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前々作『A Head Full Of Dreams』にも引けを取らないポップさと多数のコラボレーターを有し、惑星やエイリアンといった宇宙のモチーフが多く登場することが印象的な本作『Music of the Spheres』ですが、クリスは先行シングル「Higher Power」のお披露目の場となったISS国際宇宙ステーション)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中で、本作についてこんなふうに語っています。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


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(動画の6:30辺りから)

 


Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.


クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。


Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.


トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。


Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...


クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...


Thomas: - True, very true.


トマ:──そうです、本当にそうです。


Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.


クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

 

クリスの発言を鑑みると、本作は「地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思い」を、「宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らし」に擬えて伝えるアルバムとなっているようです。

 

実は、本作の歌詞の和訳をしている最中に、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思わしきものを偶然見つけしました。それは、大昔の数学博士ピタゴラスが提唱した音楽と宇宙にまつわる思想、その名も「Music of the Spheres(天球の音楽)」です(以下、ONTOMOというWebマガジンに*9に掲載された、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事です)。

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。

 

残念ながら宇宙空間には大気が存在しないため、ピタゴラスの言う「星たちが奏でる音楽」は私たちの耳には届きようがありません。読んでいるとワクワクするロマンに溢れた思想ではあるのですが、今現在の科学的な観点からは、ナンセンスなものと言わざるを得ないのです。では、なぜコールドプレイが2021年の今になってこんな思想を引用してきたのかというと、彼らにとっての宇宙(Universe)では、それが意味をなしうるものだからなのだと思います。

 

歌詞を読んでみれば分かると思いますが、本作で語られる宇宙(Universe)は、太陽や月、星といった「天体が存在する空間」というよりも、僕と君、つまりは「人々が存在する世界」と解釈するのが正しいように思います(実際「Universe」には「宇宙」と「世界」ふたつの訳し方が存在しています)。基本的に本作の楽曲は宇宙のモチーフを絡めながら「人々」のことを歌ったものである、ということは、「My Universe」や「Coloratura」などの歌詞を見ればお判りいただけるかと思います。

 

「EVERYTHING IS MADE OF MUSIC(あらゆるものは音楽でできている)」。本作のブックレットの「🪐」と「♾️」のページには、各々の惑星「Neon Moon I」と「Infinity Station」の文字でこんなッセージが記されています。僕は、ピタゴラスの思想からタイトルをとり、様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共にポップで楽観的な世界観を示した本作『Music of the Spheres』でコールドプレイが目指したのは、「この宇宙(Universe)に音楽で調和をもたらすこと」、すなわち「僕と君、全ての人々に音楽で調和をもたらすこと」なのではないかな、と思います(実際のところは彼らに聞いてみないと分かりませんけどね)。

 

本作の楽曲は、ライブで真価を発揮するものだと思います。会場いっぱいに詰めかけた各々の観客たちが身につける「Xyloband」が生み出す星の瞬く夜空を思わせる光景の中、私たちが声を合わせて歌うとき、本作でコールドプレイが目指した「音楽で宇宙に調和がもたらされる光景」が、「音楽で全ての人々に調和がもたらされる光景」が訪れるのではないか、と僕は思っているのです。


異なる立場にある人々の間の対立/分断がいっそう深まりつつある今のこの世界で、それでもなお、私たち地球に暮らす人々を音楽でひとつにせしめんとしてみせる本作、今やこの世界、あるいはこの地球で最も有名なバンドのひとつとなった彼らが鳴らすに相応しい、野心的かつ意義深いアルバムだと思います。

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーの音色と、まさしく「宇宙(universe)」規模なでっかい愛情を感じる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

なんとコールドプレイが今を時めく韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)とコラボ!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫
 
●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
Amazon

 

 

▼その他

 

〈本作のタイトルの元ネタ!?音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事〉

 

 

本作の歌詞の和訳をしている最中に偶然発見した、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われる、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集したONTOMOというサイト*10の記事です。

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

〈関連映像作品〉

 

●映画『スター・ウォーズ』シリーズ

1977年からアメリカで公開されたSF映画のシリーズ。物語の舞台は、遠い昔遥か彼方に存在したとある銀河。その銀河の辺境に位置する、小さな砂漠の惑星タトゥイーンに住む水分農夫の青年ルーク・スカイウォーカーは、ある日何やら訳ありの様子の2体のドロイド、プロトコルドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2を購入したことから、銀河を恐怖で支配する銀河帝国と彼らに抵抗する反乱同盟軍との激しい戦いへと巻き込まれていきます。不思議な力フォースを使いこなすジェダイの騎士ベン・ケノービやヨーダとの交流や、フォースの暗黒面に精通するシスの暗黒卿ダース・ベイダーとの闘い、荒っぽいけど頼りになる密輸業者ハン・ソロ&チューバッカのコンビと美しい容姿とは裏腹に結構気の強い惑星オルデランの王女レイア・オーガナたちの冒険の中でルークが成長していく、ワクワクとドキドキに満ちた宇宙冒険譚です。クリス曰く『Music of the Spheres』は本作から影響を受けているとのことです*11(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:アーヴィン・カーシュナー(原案:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:リチャード・マーカンド(原案:ジョージ・ルーカス

 

●『E.T.

1982年にアメリカで公開されたSF映画アメリカのとある町に住む少年エリオットとその家族と、地球の外からやってきた不思議なエイリアンE.T.(「the extra-terrestrial(地球外生命体)」の頭文字をとったもの)の交流を描いた物語です。絶賛開催中のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のライブの開始前に流れるSEは、本作『E.T.』のサウンドトラックの「Flying Theme」という曲が使われているそうです。(1982年公開)

出演:ヘンリー・トーマス(エリオット役)、ディー・ウォレス(メアリー役)、ロバート・マクノートン(マイケル役)、ドリュー・バリモア(ガーディ役)ほか

監督:スティーブン・スピルバーグ

 

▼「Flying Theme (From "E.T. the Extra-Terrestrial")」音源(Apple Musicより)

 

 

 

コールドプレイの最新ライブツアーの模様を収めたライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が配信開始!

 

 

絶賛開催中のコールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が、Amazon Prime Videoにて遂に配信開始となりました。

 

当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!

 

米タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

 

▼『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(Amazon Prime Videoより)

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:Coldplay / コールドプレイ | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

バンド公式サイト:Coldplay - Official Site

 

 

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