Don't grade it. Just enjoy!

洋楽の歌詞の和訳をしてます。意見や誤訳等あれば、教えていただけると幸いです。

Higher Power - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

こんにちは。今回は今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の「Higher Power」の歌詞と和訳の紹介です。

 

 

▲「Higher Power」ミュージックビデオより

 

 

Coldplay(コールドプレイ)

▲NME Japanより

 

1997年にイギリスはイングランドのロンドンにて、ボーカリストのChris Martin(クリス・マーティン、写真左から2人目)、ギタリストのJonny Buckland(ジョニー・バックランド、写真左から3人目)、ベーシストのGuy Berryman(ガイ・ベリーマン、写真左から4人目)、ドラマーのWill Champion(ウィル・チャンピオン、写真左から1人目)の4人で結成されたバンド。ギターやピアノが奏でる美しいメロディや、愛する人への想いや生きていく上で感じる苦悩を綴った繊細な歌詞が印象的な「オルタナティブロック」と呼ばれる作風のほか、カラフルなエレクトロニックサウンドをはじめその時々のトレンドのサウンドも織り交ぜたポップなサウンドや、「マイノリティとして生きること」や「愛を信じること」といった壮大なスケールの世界観が綴られた歌詞が印象的な「オルタナティブポップ」と呼ばれる作風で知られる。これまでに9枚のスタジオアルバムと40曲以上のシングルをリリースしており、代表的なアルバムに『Parachutes』『A Rush Of Blood To The Head』『Viva La Vida Or Death And All His Friends』『Mylo Xyloto』『A Head Full Of Dreams』などがあり、代表曲に「Yellow」「The Scientist」「Fix You」「Viva La Vida」「Paradise」「A Sky Full Of Stars」「Hymn For The Weekend」などがある。

今回紹介する「Higher Power」は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル。

 

 

▼目次

※和訳だけ見たい方は、目次から「Higher Power - Coldplay【歌詞・和訳】」の項へ跳んで下さい

 

 

絶賛開催中のコールドプレイのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」が遂に日本にやってくる!

 

 

コロナ禍による行政上の制限がついに撤廃され、海外のミュージシャンたちの来日公演の開催が続々と決定している昨今、皆様いかがお過ごしでしょうか。プレイガイドのサイトやお財布とにらめっこしながら、「ああでもない、こうでもない」と考えを巡らせる、大変だけれど楽しい日々が続いていることかと存じます。

 

さて、そんな海外ミュージシャンの来日ラッシュの最中、今や世界で最も有名な音楽グループのひとつとなったイギリスのバンド、Coldplay(コールドプレイ)の来日公演も決定しています*1。最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」の日本公演は、11月6日(月)と7日(火)の2日間、東京都は文京区にある東京ドームにて行われます(スペシャルゲストはなんと、コンポーザーのAyaseとボーカルのIkuraからなる、「小説を音楽にするユニット」YOASOBI(ヨアソビ)に決定!*2)。

 

平日の2日間の開催という、コールドプレイの主たるファン層にとっては少々スケジュールの調整が要りそうな日程ながら、プレイガイドのチケット先行受付では抽選に漏れる人が続出、チケットの一般発売が開始すると、あっという間に全席種が完売してしまいました。先日発売が始まった追加席*3も、残りはあと僅かとなっているようです。行くかどうか決めかねている方は、早めの決断をした方が良さそうですよ。

 

 

▼✨ Coldplay Asia & Australia 2023 Tour (Official trailer)(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

Coldplay「Music of the Spheres World Tour」日本公演公式サイトwww.livenation.co.jp

 

 

前作『Everyday Life』のリリース時、クリスが「環境に優しいツアーが実現できるまで、しばらくツアーは行わないつもりなんだ」と述べ*4、ニューアルバムを引っ提げてのライブツアーを期待していたファンを大いに悲しませたことも記憶に新しいですが、クリスのそんな発言から2年を経て、コールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は満を持して「環境に優しいツアー」となり帰ってきました。

 

「環境に優しくなった」とは謳いつつも、それでライブのスケール感が損なわれたかというとそういうわけでもないようで、色とりどりの眩いレーザーや事あるごとに打ち上がる紙吹雪と花火、そして会場を光の海(あるいは星の瞬く夜空?)に変えてしまうXyloband(ザイロバンド)といった、コールドプレイのライブではお馴染みのド派手な演出は今回のツアーでも健在のようです(というか、傍目には何が変わったのかが全く分からない...!)。

 

 

▼A Sky Full Of Stars (Live at River Plate)(YouTubeより)

絶賛開催中の最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』を引っ提げてのライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、2022年の10月28日に南米はアルゼンチンのブエノスアイレスで行われたライブからのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

コールドプレイの公式サイトでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」で行っている環境への配慮がまとめられています*5再生可能エネルギーの使用やプラスチックの削減をはじめとして、チケットが1枚売れるごとに1本の樹を植樹する活動や、環境への負荷が少ない交通手段を用いて会場に訪れた観客への、専用のアプリを通じた物販で使える割引コードの提供、そして使用することで発電を行える自転車や床をライブ会場に設置し、観客にライブを楽しみつつ発電に協力してもらう試みなど、ユニークな取り組みも多数行っています。

 

 

▼Music of the Spheres World Tour: Sustainability

sustainability.coldplay.com

 

 

三者機関の調べでは、今回のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」は現時点で前回のライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」と比べてCO2排出量を約47%削減できているとのことです*6。時には環境保護団体から指摘を受けたり*7、金銭的な問題からそもそもツアー自体が行えない可能性があったことがクリスの口から明かされたり*8など、やはり大変なこともあるにはあるようですが、いちファンとしては頑張ってほしいと思いますし、応援したいと思います。

 

さて、今回はコールドプレイの6年ぶりの来日公演を祝して、彼らの最新アルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル、「Higher Power」の歌詞と和訳をご紹介しようと思います。

 

 

「Higher Power」について

 

 

中東はヨルダンのアンマンにて行われたライブを始めとする、8thアルバム『Everyday Life』の限定的なプロモーションを終えたのち、しばしの沈黙に入っていたコールドプレイですが、2021年の4月27日に、未知の文字で謎のメッセージが記された「Alien Radio FM」なる怪しげなサイトの存在を仄めかすSNSへの投稿と共に、表舞台へと帰ってきました*9

 

 

▲コールドプレイ公式Twitter(現X)アカウントより

 

 

www.alienradio.fm

▲「Alien Radio FM」(現在は「Music of the Spheres」に名前が変わっています)

 

 

Alien Radio FM」に記された未知の文字による謎のメッセージはその後世界各地のビルボードにも登場(残念ながら日本では確認できず)、熱心なファンによってその内容の解読が試みられ、その内容が「COLDPLAY / HIGHER POWER / MAY SEVEN」、つまり「コールドプレイの新曲「Higher Power」が5月7日にリリースされる」というものであるという予想が立てられました。

 

 

Alien Radio FMの旧Twitter(現X)アカウントによる、未知の文字による謎のメッセージのツイート。ツイートに記載された座標は韓国のソウルを指している

 

 

▲旧Twitter(現X)のコールドプレイのファンアカウント「ColdplayXtra」による、未知の文字による謎のメッセージの推理結果。ここまで手の込んだプロモーションともなれば、ニューアルバムからの先行シングルのアナウンスぐらいのものであろうことは今となれば予測できるものの、それでも凄い推理力です

 

 

熱心なファンたちの読みどおり、4月30日に、コールドプレイの2年ぶりの新曲「Higher Power」が5月7日に公開されること、そして新曲のプロデュースをスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が手掛けていることが明らかになりました*10

 

 

▲コールドプレイ公式Twitter(現X)アカウントより

 

「「Higher Power」は2020年の初めに小さなキーボードとバスルームのシンクに届けられた曲なんだ。宇宙の真の驚異であるマックス・マーティンがプロデュースを務めてくれた。5月7日にリリースされるよ。クリス、ガイ、ウィル、そしてジョニーより、愛をこめて」

 

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全英&全米ナンバー1ヒットソング!(2019年リリース)


www.youtube.com

 

▼「Sugar」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンがエグゼクティブプロデューサーを務めたスタジオアルバム『V』に収録された、アメリカのバンドMaroon 5 (マルーン5)の大ヒットソング!(2014年リリース)


www.youtube.com

 

 

そして5月7日、新曲「Higher Power」はコールドプレイと国際宇宙ステーションISS)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中(!)という何とも意外な場所で公開されました*11

 

対談の中では、現役の宇宙飛行士のトマさんが語る「宇宙ステーションで過ごす日々における時間の感覚」をはじめ、「宇宙から地球を眺めてみて思うこと」や「落ち込んだときにトマさんがしていること」、そして「現役宇宙飛行士が思うSF映画の最大のツッコミポイント」などなど、興味深いお話をたくさん聞くことができるほか、クリスが語る何やらSFめいた匂いも感じられるコールドプレイの2年ぶりの新曲「Higher Power」と来るニューアルバムに込められた思いも聞くことができます。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


www.youtube.com

 

 

以下に、対談の中からクリスが新曲「Higher Power」と来るニューアルバムに込められた思いを語っている部分(動画の6:30辺りから)の抜粋と、その和訳を載せておきます。

 

 

Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.

 

クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。

 

Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.

 

トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。

 

Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...

 

クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...

 

Thomas: - True, very true

 

トマ:──そうです、本当にそうです。

 

Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.

 

クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

 

クリスの発言を鑑みると、本楽曲「Higher Power」が収録されたニューアルバムは地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思いを、宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らしに擬えて伝えるアルバムになっており、そして本楽曲「Higher Power」は、自分や自分の周りの人たちの「Higher Power」、つまり「秘めた力」に気付いてほしい、と呼びかける曲になっているようです。

 

意外にも聴く人を励ますタイプの曲が無かったこのバンドにとっての新機軸の一曲であり、僕の個人的お気に入りの一曲でもある「Higher Power」、ぜひぜひ一度聴いてみてください。

 

 

▼「Higher Power」音源(Apple Musicより)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

 

▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。


www.youtube.com

 

 

▼「Higher Power」ライブ映像(YouTubeより)

2021年にイギリスはイングランドのロンドンにて行われた音楽の祭典The Brit Awards(ブリット・アウォード)に際してのライブ映像!


www.youtube.com

 

 

Higher Power - Coldplay【歌詞・和訳】

 

 

Sometimes I just can’t take it

Sometimes I just can’t take it and it isn’t alright

I’m not going to make it

And I think my shoe’s untied

I’m like a broken record

I’m like a broken record and

I’m not playing right

Drocer nekorb a ekil mi

Til you tell me on your heavenly phone

 

ときどき、耐えられなくなってしまう

ときどき、耐えられなくなってしまう これじゃダメだ

上手くいきそうにないんだ

それに、靴が脱げている気もする

まるで傷付いたレコード

まるで傷付いたレコード

ちゃんと歌えないんだ

ドーコレ タイツズキ デルマ

君がその素晴らしい電話で話しかけてくるまでは

 

Drocer nekorb a ekil mi(ドーコレ タイツズキ デルマ):逆から読むと...

 

To hold tight, hold tight

Come on, come on

Come on, come on

Come on, come on

Come on, come on

Don’t let go

Hold tight, hold tight

Hold tight, hold tight

It’s alright it’s alright she said

I got my hands up shaking just to let you know that

 

踏ん張れ、踏ん張れ

ほら、ほら

ほら、ほら

ほら、ほら

ほら、ほら

諦めちゃダメだ

踏ん張れ、踏ん張れ

踏ん張れ、踏ん張れ

大丈夫、大丈夫と君は言った

君に気付いて欲しくて、僕は伸ばしたこの手を振っている そう──

 

You’ve got a higher power

You got me singing every second, dancing every hour

Oh yeah you’ve got a higher power

And you’re really someone I want to know

 

君には秘めた力がある

僕を毎秒歌わせて、毎時間踊らせる力が

ああ、そうさ 君には秘めた力があるんだ

そして、君こそが僕の会いたかった人なんだ

 

This boy is electric

This boy is electric and you’re sparkling light

The universe connected, and I’m buzzing

Night after night after night

 

この少年は電撃的

この少年は電撃的、君は瞬く光だ

宇宙が繋がって、僕はくらくらしてる

来る夜も、来る夜も、来る夜も

 

This joy is electric

This joy is electric and you’re circuiting through

I’m so happy that I’m alive

Happy I’m alive at the same time as you cause

 

この喜びは電撃的

この喜びは電撃的、君は巡り続けてる

生きていることがとても嬉しいよ

君と同じ時を生きていることが嬉しいんだ だって──

 

You’ve got a higher power

You got me singing every second, dancing every hour

Oh yeah you’ve got a higher power

And you’re really someone I want to know

 

君には秘めた力がある

僕を毎秒歌わせて、毎時間踊らせる力が

ああ、そうさ 君には秘めた力があるんだ

そして、君こそが僕の会いたかった人なんだ

 

You got yeah you got a higher

You got yeah you got a higher

You got yeah you got a higher

You got

You got oh you got a higher

You got yeah you got a higher

You’ve got oh you’ve got a higher

I got my hands up and shaking just to let you know now

 

君には そう、君には… 

君には そう、君には…

君には そう、君には… 

君には…

君には ああ、君には… 

君には そう、君には…

君には ああ、君には…

君に気付いて欲しくて、僕は伸ばしたこの手を振っている 今──

 

You’ve got a higher power

You got me singing every second, dancing any hour

You’ve got a higher power

You’re once in any lifetime

I’m going a million miles an hour

When for so long

I’d been down on my knees

Then your love song

Saved me over and over

For so long

I’d been down on my knees

Til your love song

Floats me on

 

君には秘めた力がある

僕をいつだって歌わせて、どんなときだって踊らせる力が

君には秘めた力があるんだ

この世に二人といない人だ

僕は百万マイルを一時間で駆けていく

ずっと、長い間

僕は途方に暮れていた

あのとき、君の愛の歌が

僕を幾度も幾度も救ってくれたんだ

本当に長い間

僕は途方に暮れていたんだ

君の愛の歌が

僕を浮かび上がらせてくれるまで

 

 

歌詞に登場する気になる単語・熟語をチェック!

 

 

take it:(困難・非難などに)耐える

 

be going to do:〈物・事が〉この分だと…しそうである

 

make it:〔…として〕成功する、うまくやる〔as〕

 

untied:解けている・ほどけている

 

heavenly:すばらしい、とても楽しい、美しい

 

hold:〔...に〕つかまる〔to〕

 

get:[SVO doing]O〈物・人〉に…(努力をして)し始めるようにさせる

 

let:O〈人・事〉に...させる

 

higher:high(高い)の比較級。直訳すると「より高い」ですが、文脈的に「秘めた」と訳すのがいいかな、と思いました。

 

electric:わくわくさせる、電撃的な、緊迫した

 

sparkle:〈宝石、星などが〉輝く、きらめく

 

universe:(存在するすべてのものとしての)宇宙、森羅万象

 

buzz:〈頭が〉混乱する

 

circle:〈人・物が〉〔...の周りを〕回る、〔...を〕取り囲む〔around〕

 

once in a life time:千載一遇の

 

get down [go (down)] on one's knees:〔…に/…しようと〕ひざまずく、ひざまずいて礼拝[嘆願]する〔to / to do〕

 

 

シングル「Higher Power」やアルバム『Music of the Spheres』等の試聴・購入はこちら!

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

<シングル>📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーの音色と、まさしく「宇宙(universe)」規模なでっかい愛情を感じる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

全英シングルチャート3位、全米シングルチャート1位

なんとコールドプレイが今を時めく韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)とコラボ!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

●「Blinding Lights」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

「Higher Power」をプロデュースしたスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン)が手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全米ナンバー1ヒットシングル!(2019年リリース)

Blinding Lights

Blinding Lights

  • ザ・ウィークエンド
  • R&B/ソウル
  •  
  • provided courtesy of iTunes

 

●「Sugar」

※こちらは関連アーティストの楽曲になります

「Higher Power」をプロデュースしたスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン)がエグゼクティブプロデューサーを務めたスタジオアルバム『V』に収録された、アメリカのバンドMaroon 5マルーン5)の大ヒットシングル!(2014年リリース)

Sugar

Sugar

  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート1位、全米アルバムチャート4位

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

Live In Buenos Aires

Live In Buenos Aires

 

●『After Hours』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「Higher Power」をプロデュースしたスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン)が一部の楽曲のプロデュースを務めた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の4thアルバム!全英&全米ナンバー1ヒットシングル「Blinding Lights」をはじめ、「Heartless」「Save Your Tears」ほかを収録!(2020年リリース)

After Hours

After Hours

  • ザ・ウィークエンド
  • R&B/ソウル
  • ¥1935

 

●『V』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「Higher Power」をプロデュースしたスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン)がエグゼクティブプロデューサーを務めた、アメリカのバンドMaroon 5マルーン5)の5thアルバム!大ヒットシングル「Maps」「Sugar」ほかを収録!(2014年リリース)

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

★全英アルバムチャート1位、全米アルバムチャート4位

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
  • PARLOPHONE
Amazon
 

●『Live In Buenos Aires』(ライブアルバム)

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム!(2018年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

 

▼輸入盤CD

 

●『Live In Buenos Aires / Live In Sao Paulo / A Head Full Of Dreams (Film)』(通称『The Butterfly Package』)(ライブアルバム/ライブフィルム/ドキュメンタリーフィルム)

 

世界最大級のライブミュージックエンターテインメントをご堪能あれ!2016年3月から2017年11月にかけて行われた、7thアルバム『A Head Full Of Dreams』を引っ提げてのライブツアー「A Head Full Of Dreams Tour」より、2017年の11月14日と15日の2日間、南米のアルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブを収録したライブアルバム『Live In Buenos Aires』と、同ツアーより2017年の11月7日と8日の2日間、南米はブラジルのサンパウロにて行われたライブを収録したライブフィルム『Live In Sao Paulo』、そしてバンド結成から上述の「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史をメンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム『A Head Full Of Dreams (Film)』の3作品がひとつのパッケージになった超豪華アイテム!

 

※『Live In Buenos Aires』は単体でも発売されています

※『A Head Full Of Dreams (Film)』は、現在「Amazon Prime Video」にて『Coldplay: A Head Full Of Dreams』の題で同じ内容のものが配信されています

 

▼国内盤CD&DVD(おすすめ!)

 

▼輸入盤(CD&DVDとアナログレコード&DVDの2形態があります)

 

●『After Hours』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「Higher Power」をプロデュースしたスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン)が一部の楽曲のプロデュースを務めた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の4thアルバム!全英&全米ナンバー1ヒットシングル「Blinding Lights」をはじめ、「Heartless」「Save Your Tears」ほかを収録!(2020年リリース)

 

▼国内盤CD

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

After Hours

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●『V』(スタジオアルバム)

※こちらは関連アーティストのアルバムになります

「Higher Power」をプロデュースしたスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン)がエグゼクティブプロデューサーを務めた、アメリカのバンドMaroon 5マルーン5)の5thアルバム!大ヒットシングル「Maps」「Sugar」ほかを収録!(2014年リリース)

 

▼国内盤CD

 

▼輸入盤

V -New-

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  • アーティスト:Maroon 5
  • Interscope Records
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●『Coldplay: A Head Full Of Dreams』(ドキュメンタリーフィルム)

コールドプレイのことをもっと深く知りたい人にぴったり!バンド結成から「A Head Full Of Dreams Tour」のサンパウロ公演に至るまでのバンドの歴史を、メンバーへのインタビューとアーカイブ映像で振り返るドキュメンタリーフィルム!(2018年公開)

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

※内容は『The Butterfly Package』の『A Head Full Of Dreams (Film)』と同じものです

 

●『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(ライブフィルム)【New!!】

ついに来た!コールドプレイが最新アルバム『Music of the Spheres』を引っ提げて行っているライブツアー『Music of the Spheres World Tour』より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム!当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が編集を加えたディレクターズ・カット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

※現在「Amazon Prime Video」で配信中です

 

 

新曲「Higher Power」のお披露目の場となったトマ・ペスケさんとコールドプレイのメンバーたちの対談を聞いてみよう!

 

 

上でも一部抜粋したものを載せましたが、今回、新曲「Higher Power」のお披露目の場となった国際宇宙ステーションISS)の船長トマ・ペスケさんとコールドプレイのメンバーたちの対談の内容を和訳してみました。

 

コールドプレイのYouTubeチャンネルで公開されている当対談の動画(「Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up」)には字幕が付いておらず、公開された時からずっとその内容を知ることは諦めていたのですが、先日ESA欧州宇宙機関)のYouTubeチャンネルにて同内容の動画(「Higher Power in space | Thomas Pesquet & Coldplay」)が公開されていること、そしてそちらには字幕が付いていることを発見し、頑張って訳してみました。

 

新曲「Higher Power」やニューアルバムについての言及は上に乗せたところで全部なのですが、他の部分ももれなく面白い内容だったので、興味があれば読んでみてください。

 

(そして誤訳等あれば教えていただけると助かります!自分なりにベストは尽くしたのですが...)

 

 

▼Higher Power in space | Thomas Pesquet & ColdplayYouTubeより)


www.youtube.com

 

 

Intro(はじめに)

 

Guy: Hey!

 

ガイ:やあ!

 

Chris: Salut Thomas!

 

クリス:こんにちは、トマさん!

 

Thomas: -Salut!

 

トマ:───こんにちは!

 

Chris: Comment ça va?

 

クリス:お元気ですか?

 

Thomas: I'm gonna crank up the volume a little bit

 

トマ:少しだけ音量を上げますね。

 

Thomas: Ça va

 

トマ:お元気ですか?

 

Chris: Wow man! We're so happy to see you!

 

クリス:うわぁ!お会いできて嬉しいです!

 

Thomas: Hey welcome to the ISS!

 

トマ:やあ、ISS国際宇宙ステーション)へようこそ!

 

Will: Thank you smaller than I thought.

 

ウィル:ありがとうございます。思っていたよりこじんまりとしているんですね。

 

Thomas: It's actually much bigger than I thought when I first got here.

 

トマ:実のところ、私が初めてここに来たときは、思っていたよりもずっと大きく感じましたよ(笑)。

 

Thomas: You're in the Cupola, it's our panoramic window, and you're lucky because it's a day pass.

 

トマ:みなさんはキューポラ、この宇宙ステーションのパノラマ式の窓の中にいます。ラッキーでしたね、使用できるのは一日限りですから。

 

Thomas: Could have been the middle of the night, but we're actually coming over Africa very soon.

 

トマ:真夜中になってしまうかもしれませんが、私たちはもうすぐ、アフリカを通過するんですよ。

 

Coldplay: Wow!

 

一同:うわぁ!

 

Chris: What can you see from your window right now? 

 

クリス:今、窓からは何が見えますか?

 

Thomas: Well I'll show you, right?

 

トマ:そうですね、お見せしましょうか?

 

Chris: Please.

 

クリス:お願いします。

 

Thomas: This is our Dragon... spacecraft over there docked to the Station,

 

トマ:これは私たちの「ドラゴン」...ステーションにドックしている向こうの宇宙船ですね。

 

Thomas: solar rays on both sides

 

トマ:太陽光パネルが両面に見えます。

 

Thomas: and down below...

 

トマ:そして、下に見えるのは...

 

Thomas: Thomas: Earth

 

トマ:...地球ですね。

 

Guy: Oh my God!

 

ガイ:なんてこった!

 

Thomas: And this is the back of the Station down there

 

トマ:そして、これは下に見える宇宙ステーションの裏側です。

 

Chris: Wow!

 

クリス:うわぁ!

 

Thomas: Russian Progress, Russian Soyuz  

 

トマ:ロシアの「プログレス」と「ソユーズ」ですね。

 

Chris: Wow!

 

クリス:うわぁ!

 

Thomas: Yeah...

 

トマ:...こんな感じでした。

 

Will: Amazing!

 

ウィル:素晴らしい!

 

 

Q1.How does 6 months on the space station feel(宇宙ステーションで過ごす6か月ってどんな感じ?)

 

Guy: So Thomas, I believe you're going to be on this Space Station for six months. How long does six months feel on the Space Station?

 

ガイ:トマさん、僕たちはあなたが宇宙ステーションに6か月滞在する予定だと聞いています。宇宙ステーションで過ごす6か月というものは、どれくらい長く感じるものですか?

 

Thomas: I mean... thankfully we're always busy. There's a lot of scientific experiments that we do, there's a lot of maintenance. We're gonna have a couple spacewalks, and actually go out and fix the solar arrays that you see in the background, Maybe in June/July.

 

トマ:そうですね、有り難いことに、私たちはいつも忙しくしています。たくさんの行うべき科学実験があり、たくさんの点検があります。私たちは6月か7月に数回の宇宙遊泳を行って、実際に基地の外へ出て、向こうに見える太陽光パネルの修理を行う予定なんです。

 

Thomas: As long as you're busy, it goes really fast. And you know it's psychological. When you reach he midway point, then you feel like it goes downhill from here... and then the last month goes so fast. Because you start thinking about... like when you're on the tour I'm guessing... You start thinking about coming back home, what you're gonna do. You know...taking a break, seeing your loved ones...

 

トマ:忙しくしている間、時というものは本当に早く過ぎていきます。心理的な作用によるものですね。滞在期間の半ばに差し掛かると、そこからは下り坂に入ったように感じて、そして、最後のひと月はとても早く過ぎていきます。それは、あることを考え始めるからなんです。みなさんがツアーをしているときもそうだと思っているんですが、それは、家に帰ることややろうと思っていること、休みを取ることや愛する人に会いに行くことなどを考え始めるからなんです。

 

Thomas: And then it feels good to come back home.

 

トマ:それから、家に帰るのはいいものだな、と感じるんです。

 

Chris: Yes it's like being on tour, except only if we stayed on the bus for six months, and didn't play any concerts...

 

クリス:ええ、ツアーをしているときと似ています。一度もコンサートを行えずに6か月バスに缶詰にされる点だけを除けば...(笑)

 

Thomas: - Yeah.

 

トマ:───そうですね。(笑)

 

 

Q2. How do you feel about Earth (宇宙から地球を眺めてみてどう感じる?)

 

Chris: How do you feel about Earth, when you're flying above it? (and people)

 

クリス:地球の上を飛んでいるとき、この星と人々のことをどう感じますか?

 

Thomas: You know... it's a great.. yeah! It's a great question.

 

トマ:そうですね、それは素晴らしい質問です。

 

Thomas: I mean it goes without saying, from here you don't see borders. You don't see any of that. You only see rivers mountains the all those natural features.

 

トマ:言うまでもないことですが、ここからは国境が見えません。そういったものは見えないんです。見えるのは川や山といった、自然が創り出す景観のみです。

 

Thomas: As we are flying over Senegal right now. And you tend to think that all the divisions we create, are just constructions of the mind. They don't exist naturally. We just make them happen.

 

トマ:私たちは今、セネガル共和国の上空を飛んでいるのですが、ここから地球を眺めていると、私たちが作り出すあらゆる境界は、心が生み出したものでしかないと思わされます。それらは自然には存在していません。私たちの側がそれを作り出しているに過ぎないんです。

 

Thomas: Um... so that's that's just one thing.

 

トマ:そう、それが私が感じることのひとつですね。

 

Thomas: The other one that really struck me, especially during my first mission, it's amazing how small, and kind of finite and fragile the Earth is.

 

トマ:もうひとつ私が感じたこと、とりわけ、初めてのミッションのときに本当に印象的だったことは、地球という星が信じられないほど小さいこと、そして有限であり、脆いことでした。

 

Thomas: We don't get this impression when we're on the ground, because everything seems so big. And you cross an ocean, it's vast, you go to mountains, it's unbelievably big. And it seems like there's no limit to it, but really from space you can clearly see it's an oasis, it's a ball, it's self-contained.

 

トマ:地上にいるとき、私たちはこのような印象を抱きません。あらゆるものが大きく見えるからです。海を渡ればその広大さを感じ、山に登れば信じられないほど高く感じます。それらは果てがないもののように思えますが、宇宙から見ると、この星が宇宙に浮かぶオアシスであり、球であり、自己完結した存在であることがはっきりと分かります。

 

Thomas: Everything we have is here. there's nothing else, anywhere else. So you have to use your resources wisely, you have to share, you have to work together.

 

トマ:私たちが得られるものはすべてここにあります。他にはありません。他のどこにもです。ですから、私たちはその資源を賢く使い、共有し、共に働かなければならないんです。

 

Chris: Yeah, that's a beautiful perspective. That's how we feel too.

 

クリス:ええ。素敵な考え方です。僕たちもそう思います。

 

Thomas: - I'm not trying to look cool, but you're supposed to wear these when you're in the Cupola.

 

トマ:──カッコつけようとしているわけではありませんが、キューポラにいる間、サングラスをかけてみては?と皆さんが仰っていましたので(サングラスをかける)。

 

Chris: - Okay

 

クリス:──いいですね。

 

Will: - Uh-huh

 

ウィル:──ハハハ(笑)

 

Chris: - Well now you look more like a rock star than you ever did.

 

クリス:──先ほどにも増してロックスターらしく見えますよ。

 

Jonny: It's like talking with Bono.

 

ジョニー:ボノと話してるみたいだ(笑)

 

 

Q3.What do you do if you feel depressed (落ち込んだときはどうしてる?)

 

Chris: Hey Thomas, what happens if you feel depressed or anything? What do you do?

 

クリス:トマさん、落ち込んだりしたときはどんなことをしますか?

 

Thomas: Sometimes I like in the evenings, when everybody goes to bed and the station is dark, we switch the lights off, I put on my earset and play some music, and I just float.

 

トマ:ときどき、私は夜──みんながベッドに入ってステーションが暗くなって、私たちが明かりを消した頃──が好きなんですが、自分のイヤーセットを着けて音楽をかけて、ただ漂うことにしています。

 

Thomas: You know you let yourself float in the Station, and then when you bump into something, you slowly react, and then you float in the other direction. And that's really, really cool, because you feel completely free. You're you're freed from the constraints of  your body in a way. So you focus on the music you're listening to, the feeling it creates.

 

トマ:ステーションで身体を漂わせていると、やがて何かにぶつかり、ゆっくりと跳ね返って、そして別の方向へ漂っていきます。それは本当に、本当に素敵なことなんです。完全な自由を感じることができますからね。そうしていると、肉体の束縛から自由になれるんです。ですから、聴いている音楽とそれが生みだす感情に集中できるんです。

 

Thomas: And that takes your mind away from your daily grind, and back to your loved ones. So everything you want to think about, because that's on Earth waiting for you.

 

トマ:そうしていると、日々の単調な仕事から心を解き放って、愛するもののことを考えられるようになります。あなたが考えたいと思うものすべては、地球の上であなたのことを待っているですからね。

 

Chris: - That's beautiful and incredible man!

 

クリス:──僕たちには想像も付かない素晴らしいことです!

 

 

Q4. What is the biggest misconception about space?(宇宙についての最大の誤解は何?)

 

Guy: Thomas, I love watching science fiction shows, you know, based in space. I always have done ever since I was a kid, and I'm sure you like watching them too. Being a real life space man, what is the biggest thing they get wrong in movies? What's the biggest misconception?

 

ガイ:トマさん、僕は宇宙を舞台にしたSFの映画を観るのが好きです。子供の頃からずっと観てきて、あなたもそうだと確信しています。本物の宇宙飛行士から見て、映画の中で宇宙飛行士たちが起こす最大の過ちは何でしょうか?何が最大の誤解でしょうか?

 

Thomas: One of the biggest things that gets wrong, is when they put the space suit on and they go outside. So in the movies it just happens like "Oh! Let's put a space suits on and go outside!" Space suit, open the door, boom! They're outside. In reality you can't do this. It takes hours to prepare. 

 

トマ:最大の過ちのひとつは、彼らが宇宙服を着て外へ出るときのことです。映画の中では、そういったシーンは「よし、宇宙服を着て外へ出よう!」というふうに始まります。宇宙服を着て、ドアを開けると、バン!彼らは外にいる、というふうに。実際には、そういったことはできません。準備に時間を要します。

 

Thomas: So if you don't breathe oxygen, if you don't purge your body... your blood of the nitrogen, you're gonna have decompression accidents just like in scuba diving. So only that, takes like one hour of breathing and trying to purge your blood. And then checking your space suit, getting it to fit correctly, preparing all the tools, venting your airlock, et cetra, et cetra, it takes... three, four, five hours before you can go out.

 

トマ:もし酸素を吸ったり、窒素を含んだ体内の血液を浄化しなければ、スキューバダイビングと似たような減圧事故を起こすことになります。呼吸と血液の浄化を行うだけでも、1時間を要します。それに加えて、宇宙服の点検、宇宙服の正しい装着、道具の準備、エアロックの開口などなど...外に出られるようになるまで、3~5時間はかかります。

 

Thomas: But in the movies obviously it doesn't work right? Those guys just put the space suit on and go out! But yeah, that's one of the things that makes me cringe.

 

トマ:でも、映画の中では、明らかにそれほどの時間をかけて宇宙服を着ていませんよね?彼らは宇宙服を着てすぐに外に出てしまいます!それが、私が映画を観ていてゾッとしてしまうことのひとつですね。

 

Will: If it takes four hours to get ready, how long can you be outside walking for?

 

ウィル:準備に4時間かけたとすると、どれくらいの時間宇宙で活動できるんでしょうか?

 

Thomas: Your space suit is actually a mini self-contained spacecraft. You have oxygen, you have CO2 scrubbing, CO2 that you produce by breathing that would poison you if you didn't scrub it. You got... Electricity for your systems on... your radio and all the rest of it, and you got water to keep you cool or warm. You have your own heating system. 

 

トマ:宇宙服は実のところ、小型の独立した宇宙船なんです。酸素があり、二酸化炭素の浄化装置があります。呼吸によって生成された二酸化炭素は、浄化しなければ体を害することになります。他にも、システムや受信機、その他あらゆる類のものを動かすための電気や、体を冷やしたり温めたりするための水があります。自身の体温を調節する機能があるんです。

 

Thomas: The base on this is depends, but usually the CO2 is limiting you. And that's gonna be seven / eight-ish hours. You have a lot of oxygen, so oxygen is not gonna be the problem. The problem is gonna be CO2.

 

トマ:活動時間はこの宇宙服の機能に依りますが、通常は二酸化炭素が活動時間を制限します。そして、それは7、8時間になります。酸素は豊富にあるので問題になることはありません。二酸化炭素が問題になります。 

 

Thomas: That's a long day, and then as you come back in usually, you celebrate with your friends and... you're happy.

 

トマ:長い一日を終え、何事もなく帰って来たとき、友人たちと無事を称え合い、幸せを感じるんです。

 

Thomas: Like after a gig. I guess.

 

トマ:ギグの後のように。そう思っています。

 

Jonny: Yeah, we don't play for eight hours though...

 

ジョニー:そうですね、僕たちは8時間も演奏しませんけど(笑)。

 

 

Outro(おわりに) 

 

Chris: Thomas, have you seen any strange species out there at all? Any of our alien friend?

 

クリス:トマさん、宇宙で何か不思議な生物を、僕たちのエイリアンの友人の誰かを見たことはありますか?

 

Thomas: No, not yet, but I keep an eye for them. Sometimes you see - you know - you see light, or you see some phenomenon, it's mostly on the Earth. I've never seen anything come close.

 

トマ:いいえ、まだ見たことはありませんね(笑)。でも、彼らのことは探し続けていますよ。ときどき、そう、光を見るんです───もしくは、何か不思議なものを。大抵は地球上のものですけどね。何かをはっきりと見れたことはありません。

 

Chris: Cool!

 

クリス:いいですね!

 

Thomas: You never know, I'll keep looking.

 

トマ:どうなるかは分かりませんが、探し続けようと思いますよ。

 

Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.

 

クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。

 

Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.

 

トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。

 

Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. But really it's one big...

 

クリス:思うに、僕たちは... たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...

 

Thomas: - True, very true

 

トマ:──そうです、本当にそうです。

 

Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.

 

クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

Thomas: Cool! Shall we play it?

 

トマ:素晴らしい!再生してもいいですか?

 

Chris: Yeah man! Please!

 

クリス:ええ、もちろん!お願いします!

 

Chirs: This is the premiere in the whole...

 

クリス:初公開です、全...

 

Jonny: ...galaxy!

 

ジョニー:...全銀河において!(笑)

 

Chris:- Thank you our brother!

 

クリス:ありがとうございました!

 

Thomas:- See you on Earth.

 

トマ:地球でお会いしましょう。

 

Coldplay:- Take care. Bye Thomas!

 

一同:お気を付けて。さようなら、トマさん!

 

Thomas:- Cheers!

 

トマ:さようなら!

 

Coldplay:- What a dude!

 

一同:なんて人だろう!

 

Chris:- Okay that was amazing man!

 

クリス:やあ、素晴らしい人だったね!

 

 

 

コールドプレイの最新スタジオアルバム『Music of the Spheres』が好評発売中!

 

 

コールドプレイの9作目となるスタジオアルバム『Music of the Spheres』が現在好評発売中です。

 

クリス曰く「映画『スター・ウォーズ』から影響を受けている*12」という今作は、ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有したアルバムになっています(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

今作からは、80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な「Higher Power」と、今を時めく韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)とのコラボ(!!)曲「My Universe」の2曲が先行シングルとしてリリースされています。

 

 

▼Overtura (Music Of The Spheres album trailer)(YouTubeより)

今作の舞台である架空の惑星系「The Spheres」をフィーチャーしたアルバムトレイラー!「The Spheres」には、紫色の小さな惑星「Kaotica」やカラフルな兄弟星の惑星「Echo」、青いマーブル模様をした大きな惑星「Calypso」や稲妻の迸る小さな惑星「Ultra」、草花が生い茂る大きな惑星「Floris」や七色に輝く惑星「Epiphane」、そして青紫色の途方もない大きさの星雲「Coloratura」など、姿かたちも様々な12の惑星が存在しています。


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▼「Higher Power」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの1stシングル「Higher Power」のMV!ガラクタと機械生命体だらけの「The Spheres」のとある惑星を訪れたクリスたちが、エイリアンのギャングたち(演じているのは韓国のダンスグループのAmbiguous Dance Company(アンビギュアス・ダンス・カンパニー)の方々だそうです)のダンスからエネルギーを貰い受けて再び宇宙へと飛び出していく、SF感満載の楽しいMVになっています。


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▼「My Universe」ミュージックビデオ(YouTubeより)

数多くの著名ミュージシャンのミュージックビデオを手掛けてきたアメリカの映像作家、Dave Meyers(デイヴ・マイヤーズ)が監督を務めた、本作からの2ndシングル「My Universe」のMV!舞台は全面的に音楽が禁じられていた遠い昔の「The Spheres」。FlorisとCalypso、そしてSupersolisの3つの惑星に、ColdplayBTS、そしてSupernova 7というその禁止に逆らう3つのバンドたちがおり、彼らはエイリアンのラジオ船からHolobandという技術を介して自分たちを繋げてくれるDJ Lafriqueというエイリアンと共に、彼らを追う組織The Silencerの魔の手を搔い潜りながら音楽を鳴らしていた...という、ちょっとしたSF映画のようなスケール感を有した壮大なMVになっています。


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本作のプロデュースは、バンドが「この宇宙の真の驚異」と称えるスウェーデンの音楽プロデューサー/ソングライターのMax Martin(マックス・マーティン、90年代から現在に至るまで、数々の全米ナンバー1ヒットソングを手掛けてきた、ヒットソングの請負人として知られる)が務めています。

 

 

▼マックス・マーティン(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「I Want It That Way」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのボーイバンドBackstreet Boys(バックストリート・ボーイズ)の大ヒットソング!(1999年リリース)


www.youtube.com

 

▼「So What」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーP!nk(ピンク)の全米ナンバー1ヒットソング!(2009年リリース)


www.youtube.com

 

▼「California Gurls」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、アメリカのシンガーKaty Perryケイティ・ペリー)の全米ナンバー1ヒットソング!(2010年リリース)


www.youtube.com

 

▼「Blinding Lights」ミュージックビデオ(YouTubeより)

マックス・マーティンが手掛けた、カナダのシンガーThe Weeknd(ザ・ウィークエンド)の全英&全米ナンバー1ヒットソング!(2019年リリース)


www.youtube.com

 

 

ポップ畑のプロデューサーを招いただけはあり、サウンドの印象としては、最近のトレンドである80年代風のシンセサイザーの音色が印象的な、ラジオやヒットチャート、そしてライブで映えそうなモダンでポップな仕上がりのサウンドになっている印象を受けます。

 

また、本作は他のアーティストとのコラボレーションも多く、先に挙げた韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス、「My Universe」に参加)を始め、アメリカの歌姫Selena Gomez(セレーナ・ゴメス、「Let Somebody Go」に参加)、アメリカのR&BユニットWe Are King(「Human Heart」に参加)、イギリスのマルチインストゥルメンタリストJacob Collier(ジェイコブ・コリアー、「Human Heart」に参加)などなど、多数のコラボレーターが参加しています。

 

 

BTS日本公式ファンクラブサイト

bts-official.jp

 

▼「Dynamite」ミュージックビデオ(YouTubeより)

広い海を越え、今や世界的な成功を収めるまでに至った韓国のボーイバンドBTSの代表曲!彼らの楽曲の歌詞やインタビューの発言をちゃんと見てみると分かりますが、彼らのアティチュードは意外とコールドプレイに近いところがあります。


www.youtube.com

 

▼セレーナ・ゴメス日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Lose You To Love Me」ミュージックビデオ(YouTubeより)

アメリカの女優、シンガーのセレーナ・ゴメスの大ヒットソング!セレーナさんのしっとりとした歌声と、痛ましくも前向きな歌詞がとても印象的です。


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▼We Are King(Wikipediaより)

ja.wikipedia.org

 

▼「In The Meantime」ミュージックビデオ(YouTubeより)

近未来型R&Bとでも言うべき神秘的な音楽性で、デビュー前からケンドリック・ラマーやプリンスなどのミュージシャンや耳の早いリスナーたちに注目されていた、ストローザ姉妹を中心としたアメリカの新進気鋭のR&Bグループ、We Are King!有名ミュージシャンの性なのか、話題にしやすい部分だけがやたらめったらとあげつらわれますが、こういった面白いミュージシャンをフックアップしてくるあたりに、コールドプレイの侮れなさを感じます。


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▼ジェイコブ・コリアー日本版公式サイト

www.universal-music.co.jp

 

▼「Moon River」ミュージックビデオ(YouTubeより)

齢27にして2度のグラミー賞に輝くイギリスのマルチインストゥルメンタリスト、ジェイコブ・コリアー!こちらの楽曲は、歌声を多重録音してふくよかなハーモニーを作り出す彼お得意のユニークなスタイルで作られています。音楽家の家庭に生まれ、自らも音楽を学ぶ超エリートのミュージシャンでありながら、彼が作る遊び心に溢れた楽曲は、誰にとっても面白く親しみやすいものになっています。


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前々作『A Head Full Of Dreams』にも引けを取らないポップさと多数のコラボレーターを有し、惑星やエイリアンといった宇宙のモチーフが多く登場することが印象的な本作『Music of the Spheres』ですが、クリスは先行シングル「Higher Power」のお披露目の場となったISS国際宇宙ステーション)の船長Thomas Pesquet(トマ・ペスケ)氏との対談の中で、本作についてこんなふうに語っています。

 

 

Coldplay x Thomas Pesquet - International Space Station Link-Up(YouTubeより)


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(動画の6:30辺りから)

 


Chris: Thomas, we sent you some music, because right now we aren't able to play for anybody on Earth, so we thought we'd just play for you. It's like our one man concert.


クリス:トマさん、あなたにいくつか曲を送りました。今現在、地球上の誰のためにも演奏できない曲ですので。なので、今回はあなたのために演奏しようと考えました。僕たちのワンマンコンサートのようなものです。


Thomas: - thanks for that guys! Higher Power! Lots of questions, you guys have to tell me what's the story of the song, and where does that come from, and where does the alien-vibe comes from the album, and all the rest of it.


トマ:──ありがとう、みなさん!「Higher Power」という曲ですね。たくさんの質問があります。みなさんには、この曲のストーリーがどういったものなのかを教えてもらわなければなりませんね。そして、この曲のストーリーが何処から来たのか、そして、アルバムのエイリアンの雰囲気、そして、その他諸々のものが何処から来たのかも。


Chris: I think that we are... right now, you are able to imagine alien worlds as a way of saying what we think about life on Earth. It's safe to say it about aliens that it is to say it about humans. but really it's one big...


クリス:思うに、僕たちは...たった今、エイリアンの世界を「地球での暮らしについて考えていることを述べる手段」として想像することができると思うんです。エイリアンについてのものだ、と言うほうが安全なんです。人間についてのものだ、と言うよりも。でも、本当は、それはひとつの大きな...


Thomas: - True, very true.


トマ:──そうです、本当にそうです。


Chris: ...you know, allegory. And uh the song is about trying to find the astronaut in all of us, the person that can do amazing things.


クリス:...そう、寓話なんです。そして、そう、その曲(「Higher Power」)は、僕たちみんなの中から宇宙飛行士を、「素晴らしいことを成せる人」を見つけようとすることについての曲なんです。

 

クリスの発言を鑑みると、本作は地球とそこに生きる人々の暮らしに対するバンドの思いを、宇宙とそこに生きる宇宙人たちの暮らしに擬えて伝えるアルバムとなっているようです。

 

実は、僕は本作の歌詞の和訳をしている最中に、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われるものを発見しました。それは、大昔の数学博士ピタゴラスが提唱した音楽と宇宙にまつわる思想、その名も「Music of the Spheres(天球の音楽)」です(以下、ONTOMOというWebマガジン*13に掲載された、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事です)。

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。

 

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

 

残念ながら宇宙空間には大気が存在しないため、ピタゴラスの言う「星たちが奏でる音楽」は私たちの耳には届きようがありません。読んでいるとワクワクするロマンに溢れた思想ではあるのですが、今現在の科学的な観点からは、ナンセンスなものと言わざるを得ないのです。では、なぜコールドプレイが2021年の今になってこんな思想を引用してきたのかというと、彼らにとっての宇宙(Universe)では、それが意味をなしうるものだからなのだと思います。

 

歌詞を読んでみれば分かると思いますが、本作で語られる宇宙(Universe)は、太陽や月、星といった「天体が存在する空間」というよりも、僕と君、つまりは「人々が存在する世界」と解釈するのが正しいように思います(実際「Universe」には「宇宙」と「世界」ふたつの訳し方が存在しています)。基本的に本作の楽曲は宇宙のモチーフを絡めながら「人々」のことを歌ったものである、ということは、「My Universe」や「Coloratura」などの歌詞を見ればお判りいただけるかと思います。

 

「EVERYTHING IS MADE OF MUSIC(あらゆるものは音楽でできている)」。本作のブックレットの「🪐」と「♾️」のページには、各々の惑星「Neon Moon I」と「Infinity Station」の文字でこんなッセージが記されています。僕は、ピタゴラスの思想からタイトルをとり、様々な顔ぶれのコラボレーターたちと共にポップで楽観的な世界観を示した本作『Music of the Spheres』でコールドプレイが目指したのは、「この宇宙(Universe)に音楽で調和をもたらすこと」、すなわち「僕と君、全ての人々に音楽で調和をもたらすこと」なのではないかな、と思います(実際のところは彼らに聞いてみないと分かりませんけどね)。

 

本作はライブで真価を発揮するアルバムだと思います。「Xyloband」が生み出す星の瞬く夜空を思わせる光景の中、私たちが声を合わせて歌うとき、本作でコールドプレイが目指した「音楽で宇宙に調和がもたらされる光景」が、「音楽で全ての人々に調和がもたらされる光景」が訪れるのではないか、と僕は思っているのです。


異なる立場にある人々の間の対立/分断がいっそう深まりつつある今のこの世界で、それでもなお、私たち地球に暮らす人々をその愛でひとつにせしめんとしてみせる本作、今やこの世界、あるいはこの地球で最も有名なバンドのひとつとなった彼らが鳴らすに相応しい、野心的かつ意義深いアルバムだと思います。

 

 

▼デジタル音源📂♫

 

〈シングル〉📻♫

 

●「Higher Power」

80年代風のシンセサイザーの音色と、まさしく「宇宙(universe)」規模なでっかい愛情を感じる歌詞が印象的!9thアルバム『Music of the Spheres』からの1stシングル!(2021年リリース)

Higher Power

Higher Power

  • provided courtesy of iTunes

 

●「My Universe

なんとコールドプレイが今を時めく韓国のボーイバンドBTS(ビーティーエス)とコラボ!この世に愛し合う者たちを隔てるものなど存在しないのだと歌う、9thアルバム『Music of the Spheres』からの2ndシングル!(2021年リリース)

My Universe

My Universe

  • provided courtesy of iTunes

 

<アルバム>📕♫
 
●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

Music of the Spheres

Music of the Spheres

  • コールドプレイ
  • ポップ
  • ¥1935

 

 

▼フィジカル音源💿♫

 

●『Music of the Spheres』(スタジオアルバム)

ついに地球を飛び出して架空の惑星系「The Spheres」へと降り立った彼らが、「everyone is an alien somewhere(誰もが何処かのエイリアンなんだ)」をテーマに音楽で宇宙をひとつにせしめんとするストーリーを描く、壮大なスケールを有した9thアルバム!全米ナンバー1ヒットシングル「My Universe」をはじめ、「Higher Power」「Let Somebody Go」ほか全12曲を収録!(2021年リリース)

 

▼国内盤CD(おすすめ!)

こちらは国内盤のCD!解説・歌詞対訳が付いてくるほか、国内盤CD限定のボーナストラックとして「Higher Power (Acoustic Version) 」「Higher Power (Tiësto Remix)」の2曲が追加で収録されています。

 

▼輸入盤(CD・アナログレコード等各種フォーマットあり)

こちらは輸入盤になります。

MUSIC OF THE SPHERES

MUSIC OF THE SPHERES

  • アーティスト:COLDPLAY
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▼その他

 

〈本作のタイトルの元ネタ!?音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集した記事〉

 

 

本作の歌詞の和訳をしている最中に偶然発見した、本作のタイトル『Music of the Spheres』の元ネタと思われる、音楽と宇宙にまつわる思想「Music of the Spheres(天球の音楽)」を特集したONTOMOというサイトの記事です。

 

今現在も使われている音階を発見した「音楽の父」のひとりともされる大昔の数学博士ピタゴラスが提唱するこの思想は、「ものは動くときに音を立てる。夜空を動くあの星たちも同様に音を立てているはずであり、お互いにぶつかることなく一様に動いていく星たちが立てる音は、宇宙に調和したひとつの和音、すなわち音楽を轟かせているはずである」というものなのだそうです。

 

ピタゴラスプラトンケプラーからたどる「音楽がもたらす宇宙の調和」(WedマガジンONTOMOより)

ontomo-mag.com

 

 

〈関連映像作品〉

 

●『スター・ウォーズ』シリーズ

1977年からアメリカで公開されたSF映画のシリーズ。物語の舞台は、遠い昔遥か彼方に存在したとある銀河。その銀河の辺境に位置する、小さな砂漠の惑星タトゥイーンに住む水分農夫の青年ルーク・スカイウォーカーは、ある日何やら訳ありの様子の2体のドロイド、プロトコルドロイドのC-3POとアストロメク・ドロイドのR2-D2を購入したことから、銀河を恐怖で支配する銀河帝国と彼らに抵抗する反乱同盟軍との激しい戦いへと巻き込まれていきます。不思議な力フォースを使いこなすジェダイの騎士ベン・ケノービやヨーダとの交流や、フォースの暗黒面に精通するシスの暗黒卿ダース・ベイダーとの闘い、荒っぽいけど頼りになる密輸業者ハン・ソロ&チューバッカのコンビと美しい容姿とは裏腹に結構気の強い惑星オルデランの王女レイア・オーガナたちの冒険の中でルークが成長していく、ワクワクとドキドキに満ちた宇宙冒険譚です。クリス曰く『Music of the Spheres』は本作から影響を受けているとのことです*14(以下、NME Japanの記事「コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす」より、クリスの発言を引用しています)。

 

 

「ある時、『スター・ウォーズ』を観てたんだけど、カンティーナのバンドのシーンがあるだろ? それで『宇宙を股にかけるバンドってどんな感じだろう』って考えてみようと思ったんだ。それがこうしたすべてに繋がって、こうなったんだよ」

 

「それで『ザ・スフィア―ズ』というまったく別の場所を想像することになったんだ。太陽系のような惑星の一群で、様々な場所や生物なんかがいるんだ」

 

「それで気がついたのはそうした場所を想像している時って、そこではどんなアーティストにもなれるってことでね」

 

「コールドプレイ以外の場所に自分を連れていけるというのはすごく自由なことなんだよね。『そうだ。自分は人間でさえないんだ。その音楽はどんなサウンドなんだろう?』ってね」

 

 

▼『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:アーヴィン・カーシュナー(原案:ジョージ・ルーカス

 

▼『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年公開)

出演:マーク・ハミルルーク・スカイウォーカー役)、ハリソン・フォードハン・ソロ役)、キャリー・フィッシャー(レイア・オーガナ役)ほか

監督:リチャード・マーカンド(原案:ジョージ・ルーカス

 

●『E.T.

1982年にアメリカで公開されたSF映画アメリカのとある町に住む少年エリオットとその家族と、地球の外からやってきた不思議なエイリアンE.T.(「the extra-terrestrial(地球外生命体)」の頭文字をとったもの)の交流を描いた物語です。絶賛開催中のライブツアー「Music of the Spheres World Tour」のライブの開始前に流れるSEは、本作『E.T.』のサウンドトラックの「Flying Theme」という曲が使われているそうです。(1982年公開)

出演:ヘンリー・トーマス(エリオット役)、ディー・ウォレス(メアリー役)、ロバート・マクノートン(マイケル役)、ドリュー・バリモア(ガーディ役)ほか

監督:スティーブン・スピルバーグ

 


▼「Flying Theme (From "E.T. the Extra-Terrestrial")」音源(Apple Musicより)

 

 

 

コールドプレイの最新ライブツアーの模様を収めたライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が配信開始!

 

 

絶賛開催中のコールドプレイの最新ライブツアー「Music of the Spheres World Tour」より、アルゼンチンはブエノスアイレスにて行われたライブの模様を収録したライブフィルム『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』が、Amazon Prime Videoにて遂に配信開始となりました。

 

当時世界中の映画館でライブビューイングが行われたことも記憶に新しい本作ですが、この度、監督のポール・ダグデール氏が新たに編集を加えたディレクターズカット版となって、Amazon Prime Videoにやってきました!

 

米タイムズ紙が「史上最高のライブミュージックショー」と評した本ライブ、ぜひぜひ一度ご覧になってみてください。

 

 

▼『Coldplay Music Of The Spheres: Live at River Plate』(Amazon Prime Videoより)

 

 

最新情報はこちら!

 

 

バンド日本版公式サイト:Coldplay / コールドプレイ | Warner Music Japan (wmg.jp)

 

バンド公式サイト:Coldplay - Official Site

 

 

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*1:コールドプレイ、11月に来日公演が決定 | NME Japan (nme-jp.com)

*2:コールドプレイ、11月に行われる来日公演に出演するスペシャル・ゲストが明らかに | NME Japan (nme-jp.com)

*3:コールドプレイ、11月に行われる来日公演の追加席の販売が決定 | NME Japan (nme-jp.com)

*4:コールドプレイ、次のツアーを環境面で持続可能なものにするために時間をとりたいと語る | NME Japan (nme-jp.com)

*5:Music of the Spheres World Tour: Sustainability (coldplay.com)

*6:コールドプレイ、最新ツアーに伴ってこれまでに500万本の植樹を行ったことが明らかに | NME Japan (nme-jp.com)

*7:コールドプレイ、環境に配慮した最新ツアーに寄せられた批判についてコメント | NME Japan (nme-jp.com)

*8:コールドプレイ、金銭上の問題から最新ツアーをできない可能性があったことを明かす | NME Japan (nme-jp.com)

*9:コールドプレイ、新曲のリリースを予告していると見られる謎のサイトが公開 | NME Japan (nme-jp.com)

*10:コールドプレイ、新曲“Higher Power”を5月7日にリリースすることを発表 | NME Japan (nme-jp.com)

*11:コールドプレイ、新曲“Higher Power”を国際宇宙ステーションとの交信で初オンエアすることが決定 | NME Japan (nme-jp.com)

*12:コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす | NME Japan (nme-jp.com)

*13:音楽っていいなぁ、を毎日に。| Webマガジン「ONTOMO」 (ontomo-mag.com)

*14:コールドプレイ、新作について映画『スター・ウォーズ』の影響を受けたことを明かす | NME Japan (nme-jp.com)